ランゲ・アンド・ゾーネ サクソニア

A.ランゲ&ゾーネは、20年以上続くサクソニア コレクションにおいて大きな成功を収めました。ドイツのザクセン州グラスヒュッテに拠地を置く同メーカーは、ワルター・ランゲにより1994年に創業され、その4年後 サクソニアを発表しました。サクソニアはランゲ1、アーケイド、トゥールビヨン "プール・ル・メリット"に並びランゲ社が発表した初期の腕時計のひとつです。

サクソニア コレクションでは、時計ファンを興奮させる数々のモデルが190万円以下の価格で提供されています。その種類には、超薄型のドレスウォッチから永久カレンダーやフライバック クロノグラフ、トゥールビヨンなどを搭載する超複雑時計までに及びます。ランゲ社が提供する他のコレクションと同じく、サクソニアも大変高い品質を誇ります。機構には、美しい装飾が施された手巻き、もしくは自動巻きの自社製キャリバーが搭載されています。素材には、ゴールド、プラチナ、シルバーが使用されています。

ケース直径は35mm～45mmで、ほとんどの方の腕に合うサイズです。また、レディース・メンズのどちらにもよく似合います。

サクソニアのスタンダードモデルは優雅な腕時計で、調和の取れた文字盤のデザインが特徴的です。アワーマーカーに細いバーインデックスが使用されているため、時計は見やすく整った印象を与えます。また、6時位置のスモールセコンドは時計の全体像にバランスよく納まっており、これが均等性をもたらしています。ケースサイズには35mmと37mmの2種類があります。両モデルとも厚さ7.3mmと大変薄型で、シャツの袖部分につけるカフスボタンの下にも問題なく着用できます。この薄さを実現しているのは、厚さ3.2ｍｍの手巻き式キャリバーL941.1です。サファイアクリスタルケースバックを通して、この機構の動きを眺めることができます。ケース素材は、18Kレッドゴールドとホワイトゴールドからお選びいただけます。女性向けのモデルでは、ベゼルに60粒ものダイヤモンドが装飾されています。完全にシルバー素材で作られた文字盤の表面にはマザーオブパールの層が重ねられており、時計全体が揺らめき輝きます。

ケースサイズ35mmのサクソニア新品時計の価格は、約135万円～150万円です。サイズ37mmのモデルは、それより少々高く約160万円で提供されています。これらに比べて、ダイヤモンド装飾が施されたモデルは格段に高価格になり、260万円～275万円ほどで販売されています。

サクソニア ・シン は、スタンダードモデルよりも控えめな印象を与えます。文字盤上にはバーインデックスと、時針・分針の2本の針のみが使用されており、大変シンプルかつ簡潔です。ケースサイズは37mm、39mm、もしくは40mmで、素材にはレッドゴールドとホワイトゴールドの2種類があります。搭載されている機構は、厚さたった2.9mmの手巻き式自社製キャリバーL093.1です。そしてムーブメントが薄型により、サクソニア・シンの全体の厚みは5.9mmです。

サクソニア・シンのケース直径37mmのモデルは、状態の良い中古時計で約125万円からご購入いただけます。新品モデルの価格は約140万円になります。これより大型のモデルは、185万円～200万円ほどで提供されています。

サクソニア・オートマティックも、これと同じくシンプルに仕上げられています。この時計にはスタンダードモデルと違い、A.ランゲ&ゾーネの自社製自動巻きキャリバーの中でも薄型の部類に入る、L086.1が搭載されています。レッドゴールド、もしくはホワイトゴールド素材のケースは直径38.5mmで、全体の厚みはわずか7.8mmです。シルバー素材のみで作られた文字盤は、ディープブルーもしくはテラブラウンに色付けられており、時計に特別な上品さを与えています。

サクソニア・オートマティックのホワイトゴールドケース/ディープブルーダイヤルのモデルは、状態の良い中古価格約180万円です。新品時計の価格は約210万円です。レッドゴールドケース/テラブラウンダイヤルのモデルは、中古約190万円、新品約225万円で提供されています。

サクソニア コレクションにおいては、シンプルな2針や3針モデルに加えて、複雑機構を搭載するモデルも用意されています。中でも特に便利なのは、第2タイムゾーン表示機能の付いた サクソニア デュアルタイム です。自国にいる間には、ホームタイムのみが表示されます。別のタイムゾーンに滞在中は、10時と8時位置に設置されたプッシュボタンを用いてロジウム金メッキ製の時針を1時間ずつ進める、または戻して、現地時間の時刻を設定します。そして、もう1本の時針によってホームタイムが表示されます。はっきりと見分けが付くように、2本目の時針はブルーになっており、ゴールドの針の下に取り付けられています。また、12時位置に設置された24時間表示のインダイヤルに備えられたデイ・ナイト表示によって、自国が現在昼か夜かの区別が付きます。

サクソニア デュアルタイムを駆動しているのは、自動巻きキャリバーL086.2です。この機構の パワーリザーブは72時間です。18Kホワイトゴールドもしくはレッドゴールド素材の38.5mmケースは、どなたの腕にも似合います。このGMT時計は、中古約210万円、新品約250万円でご購入いただけます。

A.ランゲ&ゾーネ サクソニア・アニュアルカレンダーは、このコレクション内で最も複雑なコンプリケーションを搭載するモデルのひとつです。このモデルには3つのインダイヤルが設置されており、3時位置にスモールセコンド、6時位置にムーンフェイズ、9時位置に曜日表示という構造になっています。12時位置にはお馴染みのアウトサイズデイトが配置されており、これは1年に1度、3月1日にのみ手動の調節が必要です。サクソニア・アニュアルカレンダーには自動巻きキャリバーL085-1 SAX-0-MATが搭載されており、この機構はゴールドとプラチナ素材の4分の3ローターを備えています。完全巻上げ時のパワーリザーブは46時間です。特許化された 秒針リセットメカニズムでは、リューズを引くと秒針が0位置へジャンプして戻り、これによって秒単位での正確な時刻の調整が可能です。時計が停止している間に分針を合わせ、時報で分が変わる瞬間にリューズを押し戻せば、1秒も違わない時計の設定が完了です。

サクソニア・アニュアルカレンダーの38.5mmケースは、プラチナ、ホワイトゴールド、レッドゴールドの3素材からお選びいただけます。両ゴールド素材のモデルは、中古約355万円でご入手いただけます。新品時計の価格は約400万円です。プラチナモデルは新品約515万円、中古約420万円になります。

ランゲマティック・パーペチュアルは永久カレンダーを搭載するモデルです。このカレンダー機能では、月の長さが異なる場合でも、また閏年にも手動の調整の必要がありません。この時計のカレンダー機能は、なんと2100年2月まで手動で調整する必要がありません。文字盤の構成は、サクソニア・アニュアルカレンダーと同様で、12時位置にアウトサイズデイト、6時位置にはスモールセコンドとムーンフェイズが配置されています。また、3時位置に見られるインダイヤルが現在の月を表示します。その下に配置された小さなインダイヤルには、閏年が表示されます。9時位置のインダイヤルは、曜日とデイ・ナイト表示のコンビネーションになっています。また、この時計にも自動巻きの4分の3ローター使用ムーブメントが搭載されています。このキャリバーはL922.1 SAX-0-MATで、パワーリザーブは46時間です。

このモデルのデザインは、サクソニア シリーズの他の時計の控えめなデザインとは少々異なっており、レイルウェイ ミニッツトラックとローマ数字が使用されています。ケース直径38.5mmの素材には、ホワイトゴールド、レッドゴールドと、イエローゴールドの3種類があります。また、文字盤の色にも様々な色が提供されています。

イエローゴールドケース、シルバーホワイトダイヤルのモデルは、その中でも一番低価格です。新品時計は約520万円、中古は約460万円でご購入いただけます。これに対してレッドゴールドケース、ホワイトダイヤルのモデルは、中古品約485万円、新品約610万円で提供されています。ホワイトゴールドケース、ブラックダイヤルモデルの価格は、中古約635万円～665万円 になります。ホワイトゴールドケース、グレーダイヤルのモデルは最も高価格で新品約745万円、中古約570万円になります。

サクソニア・アウトサイズデイト には、それほど多くのコンプリケーションは搭載されていませんが、それでも魅力的なモデルです。文字盤12時位置にはランゲ時計の定番であるアウトサイズデイトが設置されており、6時位置にはスモールセコンドが見られます。細いバーインデックスは簡潔で、かつ優雅な印象を与えます。現行のモデルはケース直径38.5mmで、そのブラックの文字盤は銀無垢素材です。このモデルでは日付が時計の配色に合わせられており、黒の下地に白い数字で表示されます。時計を駆動しているのは パワーリザーブ72時間の自動巻きキャリバーL086.8です。クラシックな美しさを醸し出すタイムピースはホワイトゴールドとレッドゴールドで提供されており、価格は約225万円です。

それ以前のモデルは、それより数十万円安い価格でご入手いただけます。時計のサイズは37mmとやや小型ですが、そのクラシックなデザインは現行モデルと同じです。搭載されている機構は、パワーリザーブ46時間の自動巻きキャリバーL921.1です。状態の良い中古モデルの価格は約150万円、新品約175万円でご購入いただけます。また、ケースサイズ34mmの手巻きレディースモデルはさらに安く、約115万円で提供されています。

ムーンフェイズ表示は、よく見られるコンプリケーションのひとつです。グラスヒュッテに工房を置くA.ランゲ＆ゾーネは、 サクソニア ムーンフェイズ において、月の満ち欠けを表示するコンプリケーションと、同メーカー定番のアウトサイズデイト機能を融合しています。アウトサイズデイト表示は12時位置に配置されており、その正反対の6時位置にムーンフェイズ表示が設置されています。ムーンフェイズ表示はスモールセコンドと同じ位置にあり、月の動きを99.998%の正確さで表示します。この精度を実現しているのは、72時間のパワーリザーブを持つ自動巻きキャリバーL086.5です。

このケースサイズ40mmのタイムピースは、ホワイトゴールドもしくはレッドゴールドの素材のみで作られています。また、文字盤は銀無垢製で、色はブラックホワイトシルバーで提供されています。新品モデルの価格は約250万円～約260万円、中古モデルはそれより数十万円安い約225万円～235万円で提供されています。

ダトグラフはその発表以来、サクソニア コレクションの中の小さなシリーズとして発展してきました。A.ランゲ&ゾーネはダトグラフの初期モデルにおいて、お馴染みのアウトサイズデイトと、ジャンピング・ミニッツのフライバック クロノグラフを融合しています。このモデルは39mmのゴールドもしくはプラチナのケースを持ち、文字盤の上にはローマ数字が見られます。3時と9時位置の少し下側に、ミニッツカウンターとスモールセコンドが配置されています。12時位置の日付表示が、全体に調和の取れた均等性を与えています。サファイアクリスタルのケースバックを通して、36時間のパワーリザーブを持つ大変高精度な手巻き式キャリバーL951.1の動きを眺めることができます。これら最新の現行モデルでない以前のダトグラフモデルは、低価格のお得な時計で、使用されている素材によって約420万円～580万円でご入手いただけます。

A.ランゲ&ゾーネは現行のコレクションを、昔ながらの技術とデザインコンセプトに忠実に作り上げていますが、その基本的な構造にさらなるコンプリケーションを追加しました。例えば、ダトグラフ アップ/ダウンにはランゲ社特有のパワーリザーブ表示が搭載されています。これは6時位置に設置されており、時計の巻きの消耗率を表示しています。手巻き式キャリバーL951.6は、60時間のパワーリザーブを実現しています。このモデルのレッドゴールド製時計は中古約530万円からの価格で、また新品約625万円にてご購入いただけます。プラチナケースのモデルの価格はそれより高く、約685万円～735万円になります。

ダトグラフ・パーペチュアルにはジャンピング・ミニッツ機能のフライバック クロノグラフと同時に、大変正確な永久カレンダー機能が搭載されています。このカレンダー機能では日付、曜日、月に並び、閏年とデイ・ナイト表示も備わっています。これらすべての機能を、視認性を損なうことなく文字盤内に収めるために、ミニッツカウンターと月表示の両方を持つインダイヤルが3時位置に、また曜日表示とスモールセコンドのインダイヤルが9時位置に設置されています。この両インダイヤルに重なるやや上部、またやや下部に、デイ・ナイト表示と閏年の小さなインダイヤルが配置されています。そして、6時位置のムーンフェイズ表示が、ダトグラフを完璧にしています。

サイズ41mmのレッドゴールドケース、ホワイトダイヤルモデルは、新品約1110万円、中古約1000万円でお買い求めいただけます。ホワイトゴールドケース、グレーダイヤルのモデルはそれより高価格で、約1170万円にて販売されています。

このシリーズで最後に紹介するモデルは、ダトグラフ・パーペチュアル・トゥールビヨンです。このモデル名が付くタイムピースのすべてにはトゥールビヨンが搭載されており、サファイアクリスタルのケースバックを通してその動きを眺めることができます。これだけでも十分に複雑なこのタイムピースには、さらに特許化された秒針停止機能が備えられています。文字盤には多岐に渡る情報が表示されており、時計の視認性は向上されています。3時と9時位置に設置された両インダイヤルにはそれぞれ3つの表示が同時に表示され、小型化されたアップ/ダウン表示はベゼルのインナーリング上9時と10時の間に設置されています。また、ムーンフェイズとアウトサイズデイト表示は変わらず他のモデルと同じ位置に配置されています。

時計職人のマスターピースとも呼ぶことのできるこのモデルは、100本に限定されています。ケース素材はプラチナのみで、文字盤は銀無垢素材のブラックダイヤルで提供されています。このモデルには、約2890万円の価格が付けられます。

サクソニア ダブルスプリットとトリプルスプリットは、最上級のラトラパンテ・クロノグラフです。この両モデルの性能は、市場で販売されているその他のスプリットセコンド・クロノグラフに比べて、大変高水準です。ダブルスプリットのスプリットセコンド針はセンタークロノグラフ針に付いているのみでなく、3時位置の分積算計にも取り付けられています。これによって、30分までの中間タイムを計ることが可能です。また、トリプルスプリットはこれよりさらに凄いクロノグラフです。このモデルにおいては、12時位置にある時積算計にまでスプリットセコンド針が取り付けられており、12時間までの中間タイムを計測できるのです。両モデルの9時位置にはスモールセコンドが設置されており、9時位置にはランゲ社でお馴染みのアップ/ダウン パワーリザーブ表示が見られます。

トリプルスプリットの直径43.2mmのホワイトゴールドケース内では、55時間のパワーリザーブを持つ手巻き式のキャリバーL132.1が動いています。また、ダブルスプリットはパワーリザーブ38時間の手巻き式キャリバーL001.1によって駆動されています。現行のレッドゴールドケース、銀無垢製ホワイトダイヤルモデルは、中古約895万円で販売されています。新品モデルの価格は約1040万円になります。それ以前のモデルであるプラチナケース、ブラックダイヤルのモデルは約880万円 (中古)、1015万円 (新品) でご入手いただけます。

ランゲ31の外見は、ラトラパンテ・モデルに比べてずっとシンプルで控えめに見えますが、時計をじっくり見てみるとその美しさに魅了されます。モデル名の31は、この時計が非常に長い31日のパワーリザーブを持つことを意味しています。この驚異のエネルギー貯蓄力は、キャリバーL034.1に備えられた2つの香箱によって実現されています。その各香箱に、それぞれ長さ1850mmのヒゲぜんまいが入っています。この長いヒゲぜんまいを巻き上げるのは時間がかかるため、A.ランゲ＆ゾーネはこのモデル専用のカギを使用することによって、より楽に時計を巻けることを可能としました。

ランゲ31のケースは直径45.9mmで、これはサクソニア コレクションで最も大型な時計です。また、文字盤の構造も他とは少し異なります。アウトサイズデイトは10時位置に配置され、大型なアップ/ダウンパワーリザーブ表示は3時位置に移動しています。また、スモールセコンドは6時位置に配置されています。

このシリーズ内で最も安価なのは、レッドゴールドケース、シルバーホワイトダイヤルのモデルです。状態の良い中古モデルは、約910万円からの価格で販売されています。新品はそれより多少高価格で、約1085万円になります。プラチナモデルの価格はそれらに比べて高く、中古約1015万円、新品約1490万円です。100本限定のホワイトゴールドケース、グレーダイヤルのモデルは、それよりさらに65万円ほど高くなります。