ポルシェデザイン: 未来的で明瞭
ポルシェデザインの時計の特徴は、革新的技術と機能的なデザインです。このメーカーは3針時計の他にも、モノブロック・アクチュエーターやクロノタイマーモデルなど、モータースポーツの背景に見合う最新のクロノグラフを提供しています。
ポルシェデザインの時計を買う5つの理由
- モダンでスポーティーな高級時計
- チタンやピンクゴールド素材のケース
- 高品質のスイス製ムーブメントと自社製キャリバー
- クロノグラフロッカースイッチなどの革新的技術
- モータースポーツとの深い関わり
ポルシェの車、ポルシェの時計
ポルシェデザイン・タイムピースAGが提供する時計は、まるで名高いポルシェのスポーツカーを見ているようで、そのデザインはスポーティーかつテクニカルです。オーストリアで開発・設計されるタイムピースは未来的なデザインを纏うのみでなく、技術的にも最先端を行くものです。ポルシェデザインは、ポルシェ・モータースポーツ部門と常に密接な共同作業を行っています。メーカーが生み出す時計のひとつにモノブロック・アクチュエーター・クロノグラフがあります。この時計では従来の2個のプッシュボタンの代わりに、ケースと一体化したロッカースイッチによってタイムを計ることができます。このシステムを開発する際に参考となったのは、ポルシェのレーシングカー911 RSRに使用されたバルブコントロール機構です。モータースポーツにおいてタイムの計測は必要不可欠であるため、ポルシェデザインは主にクロノグラフを中心に時計製造を営んでいます。
ポルシェデザイン時計のケース素材には、ステンレスとチタンが使用されています。高級なチタン素材の時計は、よりテクニカルな印象を与えます。チタンは激しい温度差にも耐久し、錆びにくく、またステンレスより軽量です。ポルシェデザインはケース直径47mmまでにも及ぶ大型な時計を提供していますが、軽量なチタンはこのような大型な時計の素材として最適です。カーボン製の文字盤と、チタンブレスレットまたはラバーストラップが、ポルシェ時計のスポーティーなデザインを完璧に仕上げています。
ポルシェデザインは時計の機構に、スイスのムーブメント製造会社であるセリタやETAの自動巻きおよびクォーツキャリバーを使用しています。これらのムーブメントによって、GMT機能や日付・曜日表示が実現されています。2018年には、ポルシェデザイン初の自社製キャリバー、フライバック機能搭載のクロノグラフ機構01.200が発表されました。この機構はスイスクロノメーター検定協会 (COSC) によって、クロノメーターとして認定を受けています。
ポルシェデザイン時計の価格は?
コレクション | 価格 (約) | クロノグラフ | 特徴 |
ダッシュボード | 100万円 | ✓ | ゴールドケース |
モノブロック・アクチュエーター 24H クロノタイマーリミテッドエディション | 90万円 | ✓ | ロッカースイッチでストップ機能を操作 |
1919 クロノタイマー・フライバック ブラウン & レザー | 75万円 | ✓ | 自社製キャリバー01.200 |
ワールドタイマー | 63万円 | ‒ | 世界時間時計 |
1919 クロノタイマー | 50万円 | ✓ | バーインデックスのみのアワーマーカー |
ダイバー | 44万円 | ‒ | 3ピースのケースで1000m (100気圧) までの防水性を実現 |
クロノタイマー | 44万円 | ✓ | ダークな文字盤に対照的な白い数字や針 |
1919 グローブタイマー | 38万円 | ‒ | 第2タイムゾーン |
1919 デイトタイマー | 28万円 | ‒ | 日付表示 |
チタン・クロノグラフ エテルナ製 | 13万円 | ✓ | 回転式フレーテッドベゼル |
P10 | 9万円 | ✓ | タキメータースケール |
P10 | 8万円 | ‒ | 日付表示 |
ポルシェデザイン時計の低価格モデル
ポルシェデザインの時計プログラムの中で、最も安い価格のカテゴリーに入るのは、クォーツ式モデルシリーズ「P10」です。日付表示のある39mmステンレス3針モデルの価格は、新品または状態の非常に良い中古時計で約8万円です。その文字盤は、IWCとの共同開発によって生まれた初のコンパス時計を思い起こさせるものです。タキメータースケールを備える P10クロノグラフは、33.4mmの小型なケースサイズのためにレディース時計として販売されます。その価格は約9万円で、文字盤の色の種類にはブラックとアイボリーカラーがあります。
また、ポルシェの高級スポーツカーに使用される、ボクサー6とも呼ばれる水平対向6気筒エンジンにちなんで名付けられた「フラットシックス」シリーズにも、ステンレス時計がラインナップされています。サイズ44mmの時計の主な特徴は、アワーマーカーにアラビア数字とバーインデックスの両方が見られることです。日付表示付きの3針モデルは、約11万円でご購入いただけます。 フラットシックス・クロノグラフの価格は、約23万円になります。
ポルシェデザインは、豊富な品揃えの メンズ用クロノグラフを提供しており、その多くの時計はコレクションにもなっています。入門機とされるのは、ケースサイズ40.5mmのチタンケースを持つ自動巻きムーブメントETA バルジュー7750搭載モデルです。裏蓋に彫刻されている「Made by Eterna」は、1995年の買収によってポルシェの時計が長年に亘りエテルナSAによって製造されていたことによります。
このクロノグラフのベゼルは回転式で、フレーテッド模様が施されているためより操作しやすくなっています。ベゼルには、タキメータースケールもしくはダイバー用ミニッツスケールが刻まれています。これらのタイムピースは水深100m (10気圧) までの防水性を持ち、プールやシュノーケルダイビングなどの際にもご着用いただけます。針とインデックスには夜光塗料が使用されており、暗い場所でも高い視認性が保たれています。黒い文字盤の6時位置には12時間積算計、9時位置にはスモールセコンド、12時位置には30分積算計が配置されています。状態の非常に良い中古~新品時計の価格は約8万円~16万円です。また、チタン素材のモデルは大変希少です。
革新的なロッカースイッチ: モノブロック・アクチュエーター
モノブロック・アクチュエーターは、2017年のバーゼルワールドで注目された時計です。このクロノグラフでは従来のプッシュボタンではなく、完全チタン製のケースと一体化したロッカースイッチによってストップ機能を操作します。このクロノグラフには、さらに第2タイムゾーン表示が備えられており、これはベゼルに刻まれた24時間スケールと、もう1本のセンター針にて実現されています。日付表示は4時位置に、12時間積算計と30分積算計は6時位置と12時位置に配置されています。また、9時位置に設置されているのはファンクション・インジケーターで、パワーリザーブ表示ではありません。ファンクション・インジケーターの小窓内に見られる回転式のプレート上では、キャリバーETA7740のギアが表示されます。つまり、時計が巻かれると同時にこのプレートが回転する仕組みになっています。モノブロック・アクチュエーター GMT クロノタイマーは、新品約36万円~48万円で販売されています。
モノブロック・アクチュエーター 24H クロノタイマー リミテッドエディション は251本に限定されています。この本数は、スポーツカーPorsche GT 911 RSRのホイールベースである251cmという数字から採られたものです。時計の配色もこの高級スポーツカーを連想させます。ケースと文字盤はマットなブラックで統一されており、インダイヤルはスポーティーなレッド、針とインデックスはそれに対照的なホワイトです。この時計の価格は約56万円です。
その他のクロノグラフシリーズ
モータースポーツにおいて、タイムの計測は中心的な役割を果たします。このためポルシェデザインでは、主にクロノグラフの製造に力が注がれています。クロノタイマーコレクションは、ポルシェデザインが1973年に初めて発表した時計モデル、クロノグラフ Iに捧げられています。このコレクションで提供されているチタン製の時計は、そのモデルとなったクロノグラフ Iと同じく、主にダークな色調をベースに、針やインデックスにおいて明るい色のアクセントが付けられています。このモデルのベゼルにはタキメータースケールが刻まれており、ケース内には定番のETAバルジュー7750が搭載されています。このクロノグラフのサイズは42mmで、新品約28万円~32万円で販売されています。
ダッシュボード シリーズの時計では、斬新な文字盤デザインとカラーが際立つトリコンパックス クロノグラフが提供されています。時計デザインのモデルとなっているのはやはりポルシェのスポーツカーで、その車のダッシュボードの要素が取り入られています。また、これと似たモデルはタグ・ホイヤーやオメガにおいても提供されています。ポルシェデザイン ダッシュボードは、約20万円からの価格でご購入いただけます。このシリーズにはゴールド素材の時計もラインナップされており、その価格は約64万円~80万円です。
コレクション 1919: 自社製キャリバー搭載のスポーティーで優雅な時計
シンプルな時計がお好みの方には、コレクション1919がおすすめです。このコレクションの名前は、バウハウス芸術学校の創立年を意味しています。そのデザインは簡素でありながらも、スポーティーさを兼ね備えています。時計のラグ部分に空間が作られている事により、サイズ42mmの自動巻き時計は軽やかな印象を与えます。
日付表示を備える1919 デイトタイマーは、非常に良い状態の中古モデルで約28万円でご入手いただけます。頻繁に旅行される方には、第2タイムゾーン搭載の1919 グローブタイマーが最適です。ポルシェデザインが提供するこのGMT時計は、約38万円にてご購入いただけます。ストップ機能付きの1919 クロノタイマーの価格は、約50万円になります。このモデルではシンプルさに重点が置かれているため、アワーマーカーとしてアラビア数字は使用されていません。
1919 クロノタイマー・フライバック ブラウン & レザーは、自社製ムーブメント01.200によって駆動されています。この機構はフライバック機能を搭載し、パワーリザーブは48時間です。モデル名にも現れているように、このクロノグラフのデザインではブラウンカラーが主調とされており、文字盤とレザーストラップを彩っています。このクロノタイマー・フライバックモデルの価格は約75万円です。
ポルシェデザイン・ダイバーで水深1000mまで潜水
ポルシェデザインは、ダイバーズウォッチも提供しています。その中で入門機となるのは、コンパスウォッチデザインの古いモデルです。これらの時計は水深300m (30気圧) までの防水性を誇り、プロダイバーが使用することもできます。ダイビング用ベゼルにはフレーテッド装飾が施されており、グローブの上からでも操作可能です。状態の非常に良い中古の ポルシェデザイン ダイバー は、約32万円でご購入いただけます。
ポルシェデザインの新しいダイバーズウォッチは独自の密封システムを備えており、1000m (100気圧) の防水性を誇っています。これは3重構造のケースによって実現されています。この構造ではステンレスケースがチタン製のブリッジの中にはめ込まれており、それがベルトと一体化しています。ただ、時刻を合わせる場合には、ケースをブリッジから立ち上げる必要があります。さらに、文字盤の縁には潜水時間表示が搭載されており、これは回転ベゼルで操作することができます。暗い海底でも時間を読み取ることができるよう針とインデックスには夜光塗料が使用されており、ケース直径は47mmと大型に作られています。プロのダイバーウォッチをラインナップするダイバーシリーズの時計は、約44万円からの価格で提供されています。
ワールドタイマーで世界一周
ポルシェデザイン ワールドタイマーは、よく旅行をする人のために作られた時計です。通常の3針に追加して、3時位置の小窓には第2タイムゾーンの名前の略が表示され、9時位置にその設定されたタイムゾーンの時刻が表示されます。ホームタイムの時刻を調整すると、第2タイムゾーンの時刻も自動的に調整されます。 ポルシェデザイン ワールドタイマー は、時計の操作用に2つのねじ込み式リューズを使用しています。2時位置のリューズは第2タイムゾーン用、3時位置のリューズはホームタイム用です。時計の裏蓋にタイムゾーンとその略の一覧が表示されています。このモデルの価格は約63万円です。
ポルシェデザインの歴史
ポルシェデザインは1972年にフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェによってドイツ シュトゥットガルトで設立されました。インダストリアルデザイナーであったポルシェは時計だけでなく、スポーツカーの考案も手掛けました。彼の作品で最も有名なのは、ポルシェ911です。1973年にメーカー初のクロノグラフ時計であるクロノグラフ Iが発売されました。腕時計と言えばゴールドやステンレス素材が主流であった当時、マットなブラックのクロムメッキ製ケースを持つこの時計は世界的な名声を浴びました。
1978年にIWCとの20年に亘るパートナーシップが開始しました。この共同製作により、数々の成功事業が成し遂げられました。その例としては、1978年に開発されたコンパスウォッチが挙げられます。このモデルでは裏蓋に取り外し可能なコンパスが搭載されています。また、1980年にはチタン製のケースとブレスレットを使用した初のクロノグラフが生み出されました。そのために、IWCは新しい製造方法を開発しなければいけませんでした。
1995年、ポルシェはスイスのグレンヘンに拠点を置く最も伝統的な時計メーカーの1つであるエテルナの株式を買い占め、自社の時計製造をこの地で行うようになりました。2014年、ポルシェは子会社であるポルシェデザイン・タイムピースAGをスイスに設立し、現在に至るまで時計製造はこの会社の下で行われています。その時計開発において、スイスの時計部門はオーストリアのF.A.ポルシェ・スタジオと密接に連携しています。