ロレックス スカイドゥエラー

!{ex-annualcalendar,年次カレンダー}と!{ex-gmt,デュアルタイム}。ロレックス スカイドゥエラーは、この2つの機能を特徴とする時計です。この両コンプリケーションを搭載するスカイドゥエラーは、レガッタクロノグラフ、ヨットマスター IIに並び、ロレックスで最も複雑な時計の一つです。スカイドゥエラーには合計14の特許技術が搭載されており、スイスのジュネーブを拠点とするロレックス社の力量を見せつけるモデルです。

ロレックスは2012年に、42mmサイズのスカイドゥエラーを市場に送り出しました。初期には、すべてのモデルに18Kゴールド素材が使用されていました。これに加え、2017年以降、ステンレスとゴールドから成るコンビモデルが提供されるようになりました。特にRef.326934は、ステンレスとホワイトゴールドから成る控えめなモデルで、比較的安い価格で購入できるスカイドゥエラーの入門機です。中でも特に人気なのは、青文字盤のモデルです。ゴールドモデルをお探しの方は、Ref.326938 (エバーローズゴールド) と、Ref.326935 (イエローゴールド) をご覧ください。両モデルには、金無垢の3連リンクのオイスターブレスレットが取り付けられており、そのため価格も非常に高くなります。また、スカイドゥエラーのゴールドモデルには、アリゲーターレザーストラップ付きモデルも提供されています。

スカイドゥエラーは、自社ムーブメントCal.9001によって駆動されます。この機構のパワーリザーブは72時間で、「Chronometer der Superlatives」の称号を持ちます。これは、その他すべてのロレックス時計と同様、スカイドゥエラーの日差が最大±2秒であることを意味します。Cal.9001で特別なのは、腕時計の機能の操作を担う、リングコマンドベゼルです。年次カレンダーの手動の調整は年に一度のみで、2月の28日もしくは29日のみに行う必要があります。この機構は、それ以外の、30日あるいは31日の月の長さを自動的に認識します。スカイドゥエラーでは、顕著な24時間リングによって、第2タイムゾーンの時刻が表示されます。ここで表示される時刻は、基本的にホームタイムに使用されます。この機能は、異なるタイムゾーンの地へ旅行するする際に便利で、センター時針を現地時間に合わせられます。

ステンレス製のスポーツモデルを始めとする多くのロレックス時計は、投資に最適と見なされています。スカイドゥエラーでは、モデルによって、これが当てはまる場合と当てはまらない場合があります。ゴールドウォッチの価格は過去数年で上昇していますが、それでもなお、市場相場は定価を下回っています。これはつまり、スカイドゥエラーを低下で購入した場合、価値が下がる可能性があることを意味します。

しかし、青文字盤を備えるステンレスとホワイトゴールドのコンビモデルでは状況が異なります。この希少な時計の市場相場は、定価のおよそ100万円増しで、過去2年間で40万円ほど上昇しました。したがって、このモデルは投資に適していると言えます。

ゴールドとステンレスとのコンビモデルは、ロレックスではロレゾールと呼ばれます。これらモデルは、スカイドゥエラーコレクションの入門機です。最も安い価格で提供されているのは、イエローゴールドとステンレスのRef.326933で、未使用約200万円でご購入いただけます。このモデルの中古品は、約190万円でご入手いただけます。Ref.326933の国内定価は186万4500円なので、このモデルの価値は全体的に安定していると言えます。3連リンクのオイスターブレスレット、並びにベゼルとリューズの素材には、18Kイエローゴールドが使用されています。

Ref.326934は、ホワイトゴールドとステンレスから成るロレゾールモデルで、イエローゴールドとステンレスのコンビモデルに比べて若干高い価格で販売されています。黒文字盤の未使用品は、約220万円で、中古品は約215万円で提供されています。このモデルに設置されているオイスターブレスレットは、完全にステンレス製です。このため、326934モデルにはイエローゴールドとステンレスのモデルより安い定価が付けられていますが、高い人気のため市場の相場は50万円ほど高くなります。

青文字盤のロレゾールモデルは、それよりもさらに高い人気を誇り、価格的にもより高価です。ステンレスとホワイトゴールドから成るモデルも、Ref.326934のリファレンスナンバーで見つけることができます。このモデルの定価は180万8400円ですが、需要は非常に高く、正規販売店での購入においては長期待ち時間が見込まれます。このため、多くの時計ファンは、時計をより速く購入するために高い金額を支払うことを惜しみません。Chrono24ではこのモデルの未使用品が、約265万円で販売されています。

2018年の中頃には、このモデルの相場はまだ約225万円でした。中古のモデルは、現在約260万円でご入手いただけます。白文字盤のモデルはこれに比べて格段に安く、未使用約205万円、中古約200万円でご購入いただけます。

スカイドゥエラー ゴールドモデルの価格

スカイドゥエラーのゴールドモデルには、イエロー、ホワイト、エバーローズゴールドの素材が提供されています。これらすべてのゴールドモデルにおいて、金無垢のオイスターブレスレットまたはアリゲーターレザーストラップからお選びいただけます。レザーストラップ付きのモデルは、素材と製造費用の理由からより安い価格で提供されています。ホワイトゴールドとレザーストラップのRef.326139の未使用品は、約335万円で販売されています。また、このモデルの中古品は、約305万円でご購入いただけます。ホワイトゴールドのオイスターブレスレット付きモデル (Ref.326939) は、これより約125万円ほど高くなり、未使用品には約455万円、中古品には約375万円の価格が付けられます。

イエローゴールドのスカイドゥエラーは、手首で目立つ、存在感のある時計です。オイスターブレスレット付きモデルはRef.326938で、ブラウンのレザーストラップ付きモデルはRef.326138です。レザーストラップ付きモデルは、Chrono24で、約340万円でお買い求めいただけます。この時計の市場相場は2018年以降、25万円ほど上昇しました。中古時計の価格は約320万円になります。国内定価は410万6300円です。金無垢のゴールドブレスレット付きモデルの未使用価格は約465万円、中古価格は約445万円です。定価は475万2000円です。

Ref.326935のスカイドゥエラーは、コレクション内で最高価格のモデルです。このエバーローズゴールド素材の時計にオイスターブレスレットを付けたモデルは、未使用約520万円で提供されています。また、中古品もこれとさほど変わらない価格になります。2018年中頃には、この時計の価格は440万円ほどでした。ロレックスによるこのモデルの国内定価は、498万9600円です。ブラウンのアリゲーターレザーストラップ付きモデルには、未使用約355万円の価格が付けられます。中古品は、約320万円で提供されています。

ロレックスは、2020年9月に新しいスカイドゥエラーモデルを発表しました。これらの時計には、スポーティーなオイスターフレックス ブレスレットが取り付けられています。オイスターフレックスはチタンとニッケルの合金製のメタルブレードから作られており、ブラックエラストマーでコーティングされています。この素材は非常に耐久性に優れ、肌にも優しいという特徴を持ち合わせています。新作時計のデザインと機能は、従来のスカイドゥエラーモデルと同一です。
 

Ref.326238はイエローゴールドを素材としており、文字盤の色の種類にはブラック、ゴールド、ホワイトが提供されています。これらの3モデルの国内定価は、422万8400円です。Ref.326235のエバーローズゴールドモデルは、チョコレートブラウンの文字盤か、白文字盤の2種類からお選びいただけます。国内定価は438万3500円で、イエローゴールドモデルよりも若干高くなります。
 

このシリーズの特徴のひとつは、その操作方法にあります。操作において重要な役割を担うのが、回転式のフレーテッド装飾が施されたリングコマンドベゼルです。機械記憶のカウントダウン機能を搭載したレガッタ クロノグラフであるヨットマスター IIと同様、この回転リングを用いてコンプリケーションを設定します。ベゼルは次のとおり機能します: リュウズを引いた後、ベゼルを左方向に11時のポジションまで回します。これにより、日付が両方向に設定できるようになります。また、これと同様に月の設定ができます。

ベゼルをさらに左に10時のポジションまで回すことにより、ローカルタイムの設定が可能になります。ローカルタイムは従来の時針、分針、秒針で表示されます。リューズを回すことにより、時針を一時間ごとに前後へ動かします。また、これによって日付を設定することも可能です。

ベゼルをさらに左に9時のポジションまで回すと、24時間ディスクの時針と分針で示される、ホームタイムの設定ができます。Cal.9001には秒針停止機能が備わっているため、このポジションでは秒針がストップし、これによって秒単位の正確な設定が可能です。また、リューズを引き出したままベゼルを回転することができ、ムーブメントが故障する心配がありません。時計の巻上げをは、ベゼルのポジションに関わらずに行えます。

スカイドゥエラーの年次カレンダーでは、文字盤上の12個のアワーマーカーの外側に設置された小さなスクエアによって、12ヶ月が表示されます。このスクエアが赤く表示されることで、現在の月が一目で判別できます。例えば現在7月だとすると、7時のアワーマーカーの外側にあるスクエアが赤くなります。天文学のサロス周期に因んで、ロレックスはこのカレンダー機能を「サロス」と名づけました。

スカイドゥエラーのデュアルタイム機能は、24時間インデックスで昼と夜を一目で判別できます。ディスクのすべてが露出しており、文字盤上ですぐ目に留まります。また、分針と時針も、高い視認性を確保するべく設計されています。時計針の真ん中に空間が与えられていることにより、両針が12時位置を示した際にもその直下の赤い逆三角形が透けて見えるようになっています。分針と時針に使用された夜光塗料によって、暗い場所でも時刻を読み取ることが可能です。

ロレックスはスカイドゥエラーにも、スポーツウォッチ コレクションに使用された、昔ながらの有名なオイスターケースを採用しています。複雑機能を搭載したCal.9001のため、ケース径は大型な42mm、厚みは14.1mmになりました。これは、ジュネーブに拠地を置くロレックスが生み出す時計の中でも、最も大型な時計に属します。250gのスカイドゥエラーは重量のある腕時計で、手首でゴールドが存在感を表します。

3連リンクから成るオイスターブレスレットには、イージーシンクシステムが搭載されおり、ブレスレットを5mmずつ延長できます。このシステムは、夏の暑い日に腕がむくんだ場合などに役立ちます。

スカイドゥエラーのデザインは、同じくスポーティで優雅なロレックス デイデイトを連想させ、3時の位置に日付表示が設置され、12時の位置にフルスペルで曜日が表示されます。フレーテッドベゼルとローマインデックスが、センスの良さを助長しています。また、スカイドゥエアラーのベゼル装飾にはさらなる長所があります。これにより、ポリッシュ仕立ての磨き上げられたリングに比べて掴みやすく、回しやすいことです。これに比べてややスポーティー感のある時計は、アラビアインデックスを使用したホワイトゴールドモデルです。また、クラシックなデザインがお好みの方には、数々のローマインデックス モデルもご用意されています。

ロレックスのムーブメントは何十年も昔から、堅牢で高精度な機構として有名です。ブランドが生み出すムーブメントのすべては、スイスクロノメーター検定協会 (COSC) の検定、並びにロレックス社内のテストに合格しています。その印として最高精度を表す「Superlative Chronometer」の称号が、文字盤上に刻印されています。

この刻印は、Cal.9001が搭載されたスカイドゥエラーにも表示されています。ロレックスは2012年に、Cal.3135に大きな改善と追加機能を搭載をしたCal.9001を発表しました。改善のひとつとして、クロノグラフムーブメントCal.4130にも使用されたボールベアリング式ローターの採用があります。ボールベアリングが、その他のロレックス時計に使用されているスライドベアリング式のローターと異なる点は、摩擦の影響を受けにくいことです。Cal.4130と9001は、両方とも72時間のパワーリザーブを持ちます。従って、週末に時計を巻かなくても月曜日まで動きが止まることはありません。

また、ロレックスこのムーブメントにおいて、バランスブリッジにも改善を加えました。調整用のネジが追加され、天心の軸方向のアガキを微調整できます。精度調整にはテンプ内に備えられたロレックス独自のマイクロステラナットが使用されます。また、二オブ・ジルコニウム合金から成る、耐磁性のある青いパラクロムヒゲぜんまいが採用されました。特殊な精度調整機構に並び、端に2重のブレゲカーブが加えられたヒゲぜんまいが精度をより向上させています。

このムーブメントは、ロレックスが独自に開発したパラフレックス・ショックアブゾーバーによって衝撃や震動からも保護されており、これはテンプとガンキ車に設置されています。このシステムは衝撃の影響を和らげ、天心の軸をインカブロックよりも素早く元の場所に戻します。

機構は、ポリッシュされたケースバックで時計に収められているため、外からは見えません。しかし、それにもかかわらず、機構の部品には装飾が施されています。例えば、スケルトン仕様のローターとバランスブリッジは、サーキュラーグレイン仕上げで装飾されています。ネジ山はポリッシュされており、文字のエングレービングの箇所には、金が使用されています。