アスカニア – ドイツの首都ベルリンの時計
アスカニアが生み出す時計は、同社の歴史と深く結びついたものです。時計のモチーフとなっているのは、ベルリンの街、また航空、船舶の分野です。モデル「テーゲル」は首都ベルリンの空港をイメージに作られており、「エリー・バインホルン」は同名のドイツ人女性パイロットに捧げられたモデルです。
アスカニアの時計を買う5つの理由
- ベルリンで作られたプロのパイロットウォッチ
- ひとつひとつのモデルに特別の歴史がある
- ETAバルジュー7750搭載のクロノグラフ
- レディース・メンズ時計
- 特別コレクション「クアドリガ」の限定モデル
1871年から続くプロの技術
2004年にベルリンで創業されたアスカニアは、若き時計メーカーですが、その根源は1871年にまで遡ります。同社が誇る数々のコレクションはその波乱な歴史を体現したもので、著名な人物や空港、また、ベルリンの街そのものをモチーフにしたものです。時計の種類としては、パイロットウォッチ、クロノグラフ、また、都会的なデザインのクラシックなモデルなどが提供されています。アスカニアはさらに、エレガントな夜会などに適したモデルも提供しています。四角いケースを持ったアールデコ調のモデル、C. バンベルクはそのひとつで、このモデルはアスカニア社の創業者、カール・バンベルクに捧げられたものです。
アスカニアの時計には、主にミヨタ製またはETA製キャリバーをベースにしたものを自社のベルリン工房にて手作業、又は機械による装飾加工が施された機構が搭載されています。この作業の際には、機構の精度調整なども行われます。アスカニアのすべての時計の素材にはステンレス316Lが使用されており、この素材は航空機の製造にも使われています。また、 アスカニア時計の多くはレザーストラップで腕に巻かれますが、ステンレス製のブレスレットが付いたモデルもいくつか存在します。時計の風防に使用されるサファイアガラスは1~10までのモース硬度9で、これは硬度10のダイヤモンドに続く大変硬質な素材です。
アスカニア時計の価格は?
コレクション | 価格 (約) | キャリバー種類 | 特徴 |
クアドリガ | 44万円 | 手巻き | ダブルムーブメント |
タイフン | 37万円 | 自動巻き | クロノグラフ |
テンペルホーフ | 25万円 | 自動巻き | クロノグラフ |
ブレーメン | 25万円 | 自動巻き | クロノグラフ |
タイフン | 20万円 | 自動巻き | ミニッツトラック付きベゼル |
ブレーメン | 19万円 | 自動巻き | 日付と曜日表示 |
アレクサンダー広場 | 19万円 | 自動巻き | ギョーシェ文字盤 |
タイフン | 12万円 | 自動巻き | 3針時計 |
C. バンベルク | 16万円 | 自動巻き | ラウンド型ケース |
C. バンベルク | 16万円 | 自動巻き | スクエア型ケース |
アレクサンダー広場 | 15万円 | 自動巻き | ローマ数字 |
エリー・バインホルン | 15万円 | 自動巻き | タキメータースケール搭載のレディース時計 |
エリー・バインホルン | 11万円 | クォーツ | タキメータースケール搭載のレディース時計 |
アレクサンダー広場 | 11万円 | 自動巻き | 宝石装飾付きのレディース時計 |
テーゲル | 11万円 | 自動巻き | バウハウスデザイン |
テーゲル | 9万円 | クォーツ | バウハウスデザイン |
パイロットウォッチの価格
アスカニアのパイロットウォッチは、同社の航空関連の歴史に深く結びついており、その多くが昔ながらのモデルをモチーフにして作られています。ブレーメン コレクションで提供される時計のモデルとなったのは、世界で初めて大西洋東西横断に成功したユンカース社のW33輸送機です。この時計には2種類のタイプがあり、そのひとつは日付と曜日表示を搭載する3針モデル、もうひとつはスモールセコンドと30分カウンターを備えるクロノグラフです。クロノグラフモデルにはETAバルジュー7750をベースにしたキャリバーが使用されており、その4時位置に日付表示が追加されています。クロノグラフは約25万円で、3針デイデイトモデルは約19万円で販売されています。
タイフン コレクションでも、同じく3針時計とクロノグラフが提供されています。大型なリューズと夜光塗料使用のアラビア数字を持つ時計は、まさにパイロットウォッチという名に相応しいと言えます。さらに、時計針にも夜光塗料が使用されており、暗いコックピット内でも十分な視認性が確保されています。このコレクションの名前には、深い意味合いがあります。このコレクションは、記録的な飛行を遂げたドイツの女性パイロット、エリー・バインホルンのスポーツ機、メッサーシュミットBf108が「タイフン」のあだ名で呼び親しまれたことに因んで名付けられました。
新品の3針時計は約12万円からの価格で販売されており、文字盤の色はブラックとクリーム色の2種類からお選びいただけます。ミニッツトラックが印された回転ベゼル搭載のモデルは、約20万円からの価格で提供されています。同じく回転ベゼルを搭載するクロノグラフモデルは、約37万円~44万円でご購入いただけます。
都会的でモダン: ベルリン エディション
アスカニアはベルリンと深く結びついており、モデルのいくつかはベルリンで有名な場所と同じ名前を持ち、それらをモチーフにして考案されています。 テーゲルコレクションは、ベルリンのテーゲル空港からインスピレーションを受けたモデルであり、そのデザインはまさにこの空港のように機能的でシンプルに仕上げられたバウハウス調です。時と分目盛りに使用されるアラビア数字は特に小さくさりげなく表示されており、バー型の時計針も同じく控えめです。また、このモデルの3時位置にも日付表示が設置されています。ブラックの文字盤を持つモデルは特にバランスの良い印象を与えます。クォーツ機構搭載モデルは約9万円、自動巻きモデルは約11万円で販売されています。
またテンペルホーフ・シリーズでも、同じ空港がモチーフにされています。文字盤のデザイン考案において参考にされたのはベルリン テンペルホーフ空港の設計図でした。空港の構造は円形で、その周りをブロック状の建物が取り囲むようになっていますが、文字盤上のアワーインデックスがその建物を表現しています。自動巻きのクロノグラフのテンペルホーフにはタキメータースケールが搭載されており、これを用いて速度の計測が可能です。このモデルの文字盤の下で時計を動かしているのも、ETAバルジュー7750です。このスポーティーなクロノグラフモデルは、約25万円でご入手いただけます。
ベルリンを背景にした優雅なモデル
アレクサンダー広場・シリーズの時計は、エレガントな趣を持ちます。時計のタイプには2種類あり、そのひとつは3針デイトモデル、もうひとつはスモールセコンド搭載のモデルです。リファレンスナンバーALE-2721のモデルでは、文字盤上の外側のリングにサンレイ仕上げが施されており、中央の部分は編み物のような模様のギョーシェ彫りで仕上げられています。時計のデザインはベルリンの有名なテレビ塔からインスピレーションを受けたものです。ブルーの文字盤は、人気の観光スポットでもあるテレビ塔の上に輝く青空をイメージしています。アレクサンダー広場時計は、新品約19万円で提供されています。また、ローマ数字モデルは新品約15万円になります。レディース時計をお探しの方には、スモールセコンド搭載でベゼルに宝石装飾が施されたアレクサンダー広場モデルがご用意されており、その価格は約11万円です。
ドイツで最も有名な観光地として人気のブランデンブルク門に感受されたアスカニアは、 クアドリガコレクションを生み出しました。また、このコレクションにはこれまでに毎年新しい特別モデルが追加されてきました。ケースにはラウンド型、スクエア、ウェーブなどのフォルムが用意されています。特に美しいモデルはリファレンスナンバー1151で、この手巻き式ステンレス時計の文字盤はどこかA.ランゲ&ゾーネのランゲ1を思わせるものです。また、このモデルは139本に限定されています。その特徴はダブルムーブメントにあり、これは2つのリューズによって別々に巻き上げることが可能で、2つの異なる時刻を同時に表示できます。この希少なモデルの価格は、約44万円です。
エリー・バインホルン: スポーティーな女性のために
エリー・バインホルンコレクションは、これと同名の実力のある有名なドイツ人女流パイロットに捧げられました。バインホルンは特に長距離飛行の分野で成功を挙げたパイロットで、1931年には単独でアフリカに飛行、また、1932年には3万1000kmの世界1周飛行を成し遂げました。彼女はまた、2大陸上をほぼ盲目飛行で24時間以内に達成し、当時の記録を塗り替えたパイロットでもありました。
1930年当時、エリー・バインホルンは少数の女性パイロットの一人でした。男性パイロットの方が圧倒的に多かったこの時代の航空界において、彼女は数々の偉業を成し遂げてその実力を証明してきました。彼女の名が付けられたレディース時計は、スポーティーで自信に満ち溢れた女性に最適です。時計のサイズは35mmで、機構はクォーツ式とオートマチックの2種類があります。レッド、もしくはグリーンのベルトの色に合わせられたタキメータースケールとロザンジュ針が、エリー・バインホルン時計のスポーティー感をさらに強調しています。同時にマザーオブパール素材の文字盤が、この時計に女性らしさを与えています。クォーツ式エリー・バインホルンモデルは、価格約11万円でご購入いただけます。これに対し自動巻きモデルは約15万円になります。
アールデコ調ドレスウォッチの価格
アールデコ様式のデザインがお好きな方は、C. バンベルクコレクションをご覧ください。このコレクションはアスカニア社の創立者であるカール・バンベルクを讃えて作られました。特にスクエア型ケースの時計は、1920年代を思わせるもので、そのデザインはカルティエ タンク やジャガー・ルクルトのレベルソによく似ています。インデックスはローマ数字とアラビア数字の2種類があり、そのどちらもC. バンベルク時計に調和したものです。価格は自動巻きキャリバー搭載の新品時計で、約16万円になります。
C. バンベルク シリーズの42mmサイズ、ラウンド型モデルもまた、これと同じ価格帯で販売されています。これらのモデルのモデルとなったのは、1900年に作られたアスカニアの懐中時計です。この懐中時計は当時、ドイツ帝国の海軍によって着用されていました。文字盤上には特別明瞭な分目盛りを必要とするマリンクロノメーターと同様、レイルウェイ・ミニッツトラックがしようされており、このモデルの根源を良く表現しています。この種のミニッツトラックはドイツ海洋気象台によっても、マリンウォッチにおいて必要不可欠な要素と定められています。文字盤に取り付けられたドーフィン針が時計に優雅さをもたらしており、特別なディーナーパーティーへ着けていくのにぴったりです。
アスカニアの歴史と映画界との関わり
アスカニアの歴史は1871年まで遡ります。光学技術を学んだカール・バンベルクはこの年、ドイツ ベルリンに機械光学機器メーカーを創立しました。同社は瞬く間に多くの顧客を獲得し、ドイツ帝国海軍や天文台などにも時計を提供していました。アスカニア社はその事業分野を以後広げていき、コンパスやクロノメーター、またマリンウォッチなどの製造も手掛けるようになりました。特に航空機器の分野において、アスカニアはその名を上げることに成功し、1920年代、ルフトハンザなどの多くの航空会社が同社の機器を調達していました。
また、アスカニアは航空や船舶のみでなく、映画の分野でも活躍しました。同社は1920年に映画用カメラを開発し、1935年には肩に乗せる持ち運び可能なカメラを作成しました。また、同社の製造品リストには映画館用のシネマプロジェクターも見られます。 アスカニアはこのような同社の歴史的背景を重んじ、映画界で活躍する女優・俳優、その他の人物、また、今後活躍が期待される若きスターやスポーツ選手を讃えるため、2008年以降、アスカニア・アワードを毎年開催しています。アワードの授賞式は恒例のベルリナーレ映画祭と同時期に行われ、毎年数々の芸能人・有名人が訪れています。
すべての受賞者には景品としてアスカニア時計が授与されます。2018年には、ドイツ人俳優のハイナー・ローターバッハが「最優秀俳優賞」を受賞し、彼にはアスカニア アブス・ヴィンテージが授与されました。また、将来有望な若い役者を讃える「アスカニア シューティングスター賞」を受賞したティム・オリバー・シュルツには、アスカニア テーゲルが贈られました。