ブルガリ オクト

8角形のケース、調和の取れたデザイン、極薄のムーブメント、これらがブルガリのオクト コレクションを表す言葉です。やや角ばった印象を与える時計のルックスは、古代ローマの遺跡として有名なフォロ・ロマーノに建てられたマクセンティウスのバシリカをモチーフにして設計されており、イタリアの芸術的なデザインを体現しています。この腕時計を考案したのは人気のスイス人時計デザインナーであるジェラルド・ジェンタです。彼はオーデマ・ピゲ ロイヤルオークやパテック フィリップ ノーチラスのデザインを考案したことでも有名です。2000年以降、数多くの時計を発表してきた独自のジェラルド・ジェンタ ブランドは、ブルガリの傘下に入っています。

ブルガリ オクトの中では、一流のスイス自社製ムーブメントが時を刻んでいます。これらの機構のいくつかには、近年数々の世界記録を出したものもあります。例えば、ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨンを駆動するキャリバーBVL 268がその1つです。この機構は厚さわずか1.95 mmで、世界一薄型のトゥールビヨンムーブメントです。また、自動巻きトゥールビヨンムーブメントにBVL 288も、この種の機構で超薄型です。この機構のおかげで、 オクト フィニッシモ トゥールビヨン オートマチック は、世界一薄い自動巻きトゥールビヨン時計の記録を保持しています。時計の厚さは、全体でたったの3.95mmしかありません。

オクト グランソヌリ パーペチュアルカレンダー は薄型の記録は持ちませんが、ブルガリが提供する腕時計で一番複雑なモデルです。このモデルにはトゥールビヨン、ミニッツ・リピーター、プチソヌリとグランソヌリ、並びに永久カレンダーを搭載しています。それに加え、自動巻きの自社製キャリバーBVL 5307にはムーンフェイズ表示と2つのパワーリザーブ表示を備えており、その1つはムーブメント用、もう1つはソヌリの鐘用になっています。直径44mmのケースの素材には18Kピンクゴールドが使用されています。ブルガリは最高の時計技術を駆使した一点もののマスターピースを2018年に発表し、この時計はその後すぐに8465万円以上の価格でアジア人の時計コレクターによって購入されました。

イタリア語で "finissimo" は「極上」もしくは「極薄」の意味を持ちます。ブルガリ オクト シリーズでは、まさにこの言葉に象徴されるタイムピースが提供されています。シリーズ内には、驚くべき薄さによって数々の世界記録を破った自動巻き時計やトゥールビヨン時計も存在します。自社製ムーブメントBVL 138搭載の自動巻きモデルのサイズは、ケース径40mm、厚さわずか5.15mmです。プラチナ製マイクロローターが使用されたムーブメントの厚さは、たったの2.23mmです。この機構にはさらに非常に精巧なフィニッシングが施されており、まさに「フィニッシモ」の名にふさわしいモデルと言えます。

ケースは合計110面にカットされており、素材はステンレスもしくはゴールドになります。ステンレスモデルの1つであるRef.103035は銀色のステンレス文字盤を持ち、ブラックのアリゲーターレザーストラップで腕に着用されます。スケルトンの時針と分針は、バーインデックス、並びに6時と12時位置のローマインデックスを示すことで時刻を表示します。6時と9時の間の箇所には、細いバーインデックスが刻まれたスモールセコンドが配置されています。時刻の設定は、ステンレス製リューズを回転することによって操作されます。裏蓋はシースルーになっており、ケース内で動く極うすのムーブメントを眺められます。オクト フィニッシモ オートマチックは30ｍ (3気圧) 防水です。Ref.103035は未使用約110万円で販売されており、中古はそれより数万円安い価格でご購入いただけます。

薄型のゴールド時計がお好みの方は、 Ref.102912をご覧ください。このオクト フィニッシモ オートマチック モデルは18Kピンクゴールド製で、リンクブレスレットにもこれと同じ素材が使用されています。さらに、文字盤とリューズもピンクゴールドで製造されています。この金無垢ブルガリ時計にはそれ相応の価格が付けられており、未使用品は約70万円で提供されています。中古品はそれより多少安くご入手いただけます。

スケルトンウォッチのファンの方には、オクト フィニッシモ スケルトンが特にお勧めです。この極薄の高級時計においては地板がオープンワークになっており、ブリッジにはブラシ仕上げと面取り仕上げが施されています。手巻き式の自社製ムーブメント BVL 128SKの厚さはわずか2.35mmで、65時間という長いパワーリザーブを提供します。スモールセコンドは7時30分位置に、パワーリザーブ表示は9時位置に設置されています。

Ref.102714モデルのチタンケースは厚さ5.37mmと大変薄型で、直径は40mmです。裏蓋と風防にはサファイアガラスが使用されており、時計の中身を眺められます。この時計は、ブラックのアリゲーターレザーストラップによって安全に腕に着用されます。このモデルは未使用約リファレンス190万円で、中古はそれより数万円安い価格で販売されています。

スケルトンのゴールドウォッチをお探しの方は、 18KピンクゴールドのRef.102946をご覧ください。このモデルは、機能的にはチタンモデルと同じです。他のメーカーが提供する多くのゴールド時計と違い、この時計のケースにはポリッシュ仕上げが施されていません。その代わり、仕上げはサンドブラスト加工になっており、これが時計にマットでテクニカルな印象を与えます。この高級品は約240万円でご購入いただけます。

オールブラック時計のファンの方は、オクト フィニッシモ スケルトン Ref.103126が必見です。このモデルでは、ケースとブレスレットのすべてにブラックセラミックが使用されています。この素材はステンレスに比べて、格段に軽量でキズが付きにくい特徴を持ちます。この時計の価格は、未使用約220万円です。

ブルガリ オクト コレクションのトップをなすモデルには、トゥールビヨンやミニッツリピーターなどのコンプリケーションが搭載されています。ミニッツリピーターは複雑な機能で、時刻を音で鳴らします。 ブルガリ オクト フィニッシモ ミニッツリピーター は厚さわずか6.85mmで、世界一薄型のミニッツリピーター搭載腕時計です。手巻き式の自社製ムーブメントBVL 362は厚さ3.12mmと大変フラットで、この機能を備える時計ムーブメントで世界一薄型の記録を保持しています。ケース径は40mmで、素材にはチタンもしくはカーボンが使用されています。文字盤の数箇所はスケルトンになっており、またシースルーの裏蓋側からも時計内を眺められます。チタンケースのモデルは、ブルガリジャパンによって定価1778万円で販売されています。2018年に発表されたカーボンモデルは50本限定で、定価1821万円です。

オクトシリーズのトゥールビヨン時計には、プラチナモデル、ブラックコーティングのチタンモデル、スケルトン、ピンクゴールモデル、ダイヤモンド装飾付きなど様々なモデルがあります。Ref.102401のベゼルは、バゲットカットされた60粒のダイヤモンドで装飾されています。直径40mmのケースを備えるこの高級モデルは、レディース時計としてもご着用いただけます。 オクト フィニッシモ トゥールビヨン は全体5mmという薄さで、世界一薄型の自動巻きトゥールビヨン時計です。この時計を動かすムーブメントBVL 268の厚さは、たったの1.95mmで、これも同じく世界記録を保持しています。このプラチナ時計をご希望の場合、約1935万円のご予算をお立てください。このモデルは25本しか存在しないため、ご入手されるには運も必要となります。

スケルトンモデル Ref/102719も同じくプラチナ時計ですが、価格は格段に安くなります。未使用品は約1110万円からの価格で提供されています。

ブルガリ オクト フィニッシモ クロノグラフ GMTは、このコレクションで最もスポーティーなモデルです。さらに、これはストップウォッチ機能とGMT機能の両方を搭載する腕時計の中で、世界一薄型のモデルです。GMT機能を搭載する時計は2つのタイムゾーン下における時刻を同時に表示し、頻繁に旅行をする方に打ってつけです。サンドブラストチタンケースのマットな装いが、この時計にさらなるスポーティー感を追加しています。また、ブレスレットと文字盤にも同じくチタン素材が使用されており、このため時計は堅牢かつ軽量です。直径42mm、厚さわずか6.9mmのケースは、30m (3気圧) まで防水します。

自社製キャリバーBVL 318の厚さは3.3mmで、非常に薄型です。プラチナ製のマイクロローターが、着用時にムーブメントに自動的にエネルギーを供給します。時計が完全に巻き上げられた状態でのパワーリザーブは、約55時間です。シースルーの裏蓋が使用されており、中身のムーブメントの動きを眺められます。

オクト フィニッシモ クロノグラフ GMTの文字盤は基本的なトリコンパックス構造になっており、9時位置にスモールセコンド、6時位置に30分積算計、3時位置に24時間表示が配置されています。この24時間表示によって、GMT機能が実現されています。このチタン製クロノグラフには、未使用約155万円の価格が付けられます。

やや低価格のモデルには、例えば オクト マセラティ グランルッソ など、GMT機能を持たないオクトクロノグラフがあります。モデル名にも見られる通り、この時計はブルガリと、イタリアの高級自動車メーカー "マセラティ" のコラボレーションから生み出されました。ベゼルに刻まれたタキメータースケール、ブルーに塗装された文字盤、ホワイトのインダイヤルを備えるこのクロノグラフは、オクト フィニッシモ クロノグラフ GMTよりもさらにスポーティー感の強いデザインで仕上げられています。

高い振幅数で動くムーブメントBVL 328は ゼニス エルプリメロをベースにした機構で、アクティブなスポーツウォッチであるオクト マセラティ グランルッソを象徴しています。テンプは毎時3万6000回振幅し、これは5Hzに値します。この高振幅数により、ストップウォッチの秒針を10分の1秒までの正確さで停止してタイムを計ることが可能です。パワーリザーブは50時間で、日付は4時30分の位置に表示されます。

マセラティのロゴである3本の矢が、クロノグラフ針の軸部分のデザインに使用されているのが、本数限定のこの特別エディションの特徴の1つです。この自動車メーカーの創業年に因んで、このモデルは1914本に限定されています。そのうちの1本をご購入されたい場合、約100万円のご予算をお立てください。

ブルガリは、キャリバーBVL 328搭載のクロノグラフをその他にもラインナップしています。その1つに例えば、ブラックDLCコーティングのステンレス製 オクト ヴェロチッシモ があります。「DLC」はダイヤモンドライクカーボンの略で、この素材でできたケースは非常に耐傷性に長けています。さらに、ピンクゴールド素材のベゼルとリューズの下には特徴的な8角形が覗いています。アプライドのインデックスは手作業で文字盤に取り付けられており、素材には同じくピンクゴールドが使用されています。ブラックのラバーストラップが、このタイムピースのモダンなイメージをさらに助長しています。防水性100m (10気圧) のこのオクトクロノグラフモデルを着用して、海や川に飛び込むことも可能です。Ref.103075は約100万円でご購入いただけます。

ブルガリ オクト ローマは、オクトコレクションの中で最も安いモデルです。オクト ローマは、110面の代わりに58面となった角が少ないケースによって見分けることができます。しかし、特徴的な8角形はこのモデルにも見られ、これは幅の広いサテン仕上げのベゼルの下に覗いています。ローマ モデルのもう1つの特徴は、時針、分針、秒針の3本のセンター針と、3時位置に設置された日付表示です。直径41mmのケースはステンレス、ピンクゴールド、その両方を組み合わせたコンビモデルの3種類で提供されています。全体で9.58mmの厚さは世界記録ではないものの、心地よい薄型のサイズです。サファイアガラスの裏蓋はねじ込み式でケースに固定されており、50m (5気圧) まで防水します。

ブルガリ オクト ローマの心臓となる部分では、 自社製ムーブメントBVL 191 が時を刻んでいます。この機構は42時間のパワーリザーブを提供し、毎時2万8800回振幅します。BVL 191は「働き者」の機構とされており、そのためデザインもシンプルに仕上げられています。これは、オクトコレクションにおける入門機であるオクト ローマにも最適です。ステンレケースとアリゲーターレザーストラップが付いてくる3針時計の価格は約55万円になります。ステンレスブレス付きの場合、それより数万円高くなります。Ref.102854のコンビモデルはには、未使用約120万円の価格が付けられます。ピンクゴールドモデル、アリゲーターレザーストラップ付きの仕様は、約150万円でお買い求めいただけます。中古モデルはこれよりやや安い価格で提供されています。