ハリー・ウィンストン

ハリー・ウィンストンの腕時計は、スイス高級時計作りにおいて最も繊細な部類に属します。最高級のモデルは少数本に限定されており、複数のトゥールビヨンを搭載しています。ゴールドの素材を使用した無数のダイヤモンドで装飾されたモデルは、真のラグジュアリーです。

ハリー・ウィンストンは、最新の時計作りと最上級のアクセサリーで有名なスイスブランドです。特にオーパス コレクションは、1932年にニューヨークで創業された同ブランドにおける最人気のモデルです。ハリー・ウィンストンは2019年以降、スイスのスウォッチグループの傘下に入っています。ハリー・ウィンストンが提供する全てのモデルは、現代を代表するクリエイティブな時計師たちとのコラボレーションによって生み出されます。例えば、フランス人の時計師ルドヴィック・バルアーによって考案されたオーパス13は、ユニークな表示コンセプトの腕時計です。

イストワール・ドゥ・トゥールビヨン コレクションには、トゥールビヨン時計がご用意されています。中には複数のトゥールビヨンを搭載する時計もあり、さらに高度な精度が実現されています。イストワール・ドゥ・トゥールビヨン 10には4つのトゥールビヨンが備えられています。プラチナ合金のウィンスト二ウムを素材とするモデルはたった1本しか製造されていません。また、シリーズ内のその他のモデルも少数本に限定されており、入手は困難です。

プロジェクト Zシリーズには、ハリー・ウィンストンの高級スポーツウォッチがラインナップされています。同シリーズのタイムピースは機能的でモダンなデザインで考案されており、すべてのモデルにシリコン合金素材ザリウムが使用されています。カーフスキンストラップとラバーベースが、スポーティーナ高級感をさらに助長しています。

ハイジュエリー タイムピースでは、アクセサリー分野におけるエキスパートであるハリー・ウィンストンの力量が見られます。これらの腕時計ですぐに目に入るのは、無数のダイヤモンドやサファイア、ルビーなどのジュエリーです。このコレクションでは、ハリー・ウィンストンのジュエリーブランドとしての伝統と、過去数十年における時計ブランドとしての成功が融合されています。

ハリー・ウィンストンの時計を買う理由

• 革新的な自社製腕時計、独特な機能
• ザリウムやウィンスト二ウムなどのユニークな素材
• 最高の水準を誇るトゥールビヨン
• 素早いタイム計測を可能にするフライバック クロノグラフ
• 無数のダイヤモンドを使用したジュエリーウォッチ

ハリー・ウィンストン時計の価格は数十万円の中古クォーツ時計から始まり、超複雑な機械式時計のマスターピースには数千万円が付けられます。ハイジュエリー タイムピースのモデルは、この高価格帯にて提供されています。レディース時計のプレミール レディ 36mmの素材には18Kホワイトゴールドが使用されており、バゲットカットのダイヤモンドで完全に覆われています。この女性用時計には、総計600粒のバゲットカット ダイヤモンドと、5粒のブリリアントカット ダイヤモンドが使用されています。このジュエリーウォッチには、6200万円以上の価格が付けられます。

オーパス コレクションは、ハリー・ウィンストンの看板商品です。同ブランドは、このシリーズをマキシミリアン・ブッサーがCEOを勤めていた2001年に発表しました。ブッサーはその後2005年に彼自身のブランド、MB&Fを創業しました。MB&Fは奇抜な発想の時計作りにおいて有名なメーカーです。MB&Fは自社のタイムピースを「マシン」と呼び、世界でも指折りの時計師たちとのコラボレーションで時計を生み出しています。ハリー・ウィンストンもそのアイデアを2001年にオーパスによって採用し、ジョニー・ジラルダンとフランク・オルニーとの共同で考案されたオーパス 14などにおいて今日まで続けています。この有能な2人の時計師は、2つの文字盤が切り替わって変身するように作られたモンブランのクロノグラフ、メタモルフォシスの製作に携わりました。クロノグラフのカウンターは、羽を開くようなシステムによって、タイム計測が必要な際のみに出現します。

ハリー・ウィンストンは、1950年代のジュークボックスをモチーフにしたオーパス 14を2015年に発表しました。この腕時計には、レコードに見立てたディスクが複数使用されており、ボタンを押すことによってこれらが回転し、交換されます。メインディスクは9時位置に堂々と配置されており、時刻を表示します。その下にもう2枚の文字盤があり、その一つは日付用、もう一つは第2タイムゾーン用となっています。メインの文字盤の横に設置されている赤いスケールは、レトログラードの分表示です。その次に目に入るのは、その上に見られる青い五芒星です。メインディスクと同様、黒で波上の線が入ったデザインはレコードを思わせます。現在の日付のを知りたい場合、左側のバーを「Date」の位置に合わせます。4時位置のプッシュボタンでオンにすると、ブルーの星マークによってメインディスクの下から日付表示用ディスクが押し出されます。調節バーを「GMT」の位置に合わせてプッシュボタンを押すと、同じ動作によってGMT表示が現れます。

自社製ムーブメント HW4601が、このユニークなジュークボックスのメカニズムを実現しています。このムーブメントは合計1066個の部品で作られており、時刻表示用の香箱、並びにこの独特なメカニズムを作動するための香箱が備えられています。パワーリザーブは68時間です。香箱には、5回までの複雑なディスク交換の作業を完了できるエネルギーが貯蓄されます。

オーパス 14のケースは18金ホワイトゴールドを素材としており、ケース径は55mmです。表と裏の両面にはサファイアガラスが使用されており、中身の表示をはっきりと表しています。50本限定のこの高級腕時計は、発売当時約5450万円でした。Chrono24では、これと同じように革命的な表示システムを備えるオーパス 7やオーパス 9が見られます。オーパス 9の未使用品は約1603万円でご購入いただけます。オーパス 7の未使用品は、約777万円で提供されています。

イストワール・ドゥ・トゥールビヨン コレクションにおいて、ハリー・ウィンストンは2009年以降、非凡なトゥールビヨン時計を少数本限定で提供しています。シリーズ内でも最高峰のモデルには、複数のトゥールビヨンが備えられている時計や、複数の軸を周回するトゥールビヨンを搭載する時計があります。2019年のイストワール・ドゥ・トゥールビヨン 10の53.5 x 39.1mmサイズのケースの四つ角には、合計4つのトゥールビヨンが搭載されています。テンプのキャリッジは36秒で360度回転し、これにより精度が格段に向上されています。手巻き式ムーブメント HW4702によって、文字盤の中央にある時刻表示が駆動されています。この機構のパワーリザーブは55時間です。

イストワール・ドゥ・トゥールビヨン 10は、18Kホワイトゴールドとピンクゴールドで提供されており、それぞれ10本に限定されています。このモデルのメーカーによる国内定価は8825万円です。特別なプラチナ合金、ウィンスト二ウム素材のモデルは世界に1本しか存在せず、新品の定価は8890万円です。

本数が非常に少なく限定されているため、ハリー・ウィンストンのイストワール・ドゥ・トゥールビヨンを入手するのは容易ではありません。これにより、第一世代のモデルを中古市場で探すことが一番効果的な方法です。20本限定のモデルの中で、状態の非常に良い中古時計の価格は約3450万円になります。

ケースの直径は48mmで、素材には18金ホワイトゴールド、もしくはザリウムと呼ばれる主にシリコンから成る合金が使用されています。この素材は銅と同じくらいの硬度を持ち、錆びにくく、ステンレスより軽量でrという長所を持ち合わせています。時計内には手巻きキャリバー HW1007が搭載されています。この機構には2つのトゥールビヨンが備えられており、これらはケース内に25度の角度で吊るされています。時刻は時計の表面6時位置、並びにケースバックのデジタル表示によって確認できます。

プロジェクト Z コレクションのモデルは、!{model-116_オーデマ・ピゲ ロイヤル オーク}やパテック フィリップ ノーチラスなどと同じような高級スポーツウォッチの部類に属します。プロジェクト Z シリーズは、気品あるイストワール・ドゥ・トゥールビヨン シリーズに比べて、格段にスポーツ感のあるモデルを提供しています。

これらのスポーツウォッチにおいても、最新の技術が提供されています。シリーズ内の第12番目のモデルである、2004年に発表されたプロジェクト Z12には、レトログラードの時・分表示が搭載されています。レトログラードの表示では、針が最終位置に到達すると、自動的に0位置に戻ります。分表示は文字盤の下部にあり、時表示は文字盤の上部に設置されています。両表示では、針が一日合計26回元の位置に戻ります。その中央、すなわち文字盤の真ん中の3時から9時位置にかけて、青いブリッジが見られます。そのデザインは、ニューヨークのマンハッタンブリッジに感受されています。文字盤の縁には日付表示が見られます。ハリーウィンストンはこの時計の日付表示に、透明の数字リングを使用しており、その下では今日の日付が傾向のマークで表示されます。

プロジェクト Z12のケースは42mm、厚さ11mmで、素材にはザリウムが使用されています。パワーリザーブは72時間です。この腕時計は300本に限定されており、未使用品の価格は約220万円です。その次世代のモデルでムーンフェイズとレトログラード日付表示を搭載するプロジェクト Z13は、未使用約195万円で販売されています。プロジェクト Z2はそれに比べて格段に安く、状態の非常に良い中古品は約110万円でご購入いただけます。

ハリー・ウィンストンのオーシャン コレクションの時計では、最高級の時計作りとスポーティーな優雅さが組み合わされています。いくつかの時計には永久カレンダーやクロノグラフ、第2タイムゾーンなどのコンプリケーションが搭載されています。2つのタイムゾーン下における時刻を表示する機能を備えるモデルはオーシャン デュアルタイムで、同時に100ｍ (10気圧) の防水性を備えるため、この腕時計を着用して海やプールで泳ぐこともできます。

Ref. OCEATZ44WW002のモデルは18金ホワイトゴールドを素材としており、ケース径は44mmです。このタイムピースでは、ローカルタイムとホームタイムが2つの顕著な文字盤で表示されます。針には蓄光塗料が塗布されており、暗い場所で光を放ちます。さらにこの時計にはアウトサイズデイトと2つのデイ/ナイト表示が備えられています。自動巻きキャリバー HW1001はおよそ45時間のパワーリザーブを提供しています。この時計の中古品は約207万円です。未使用品を見つけるのは困難で、価格は約486万円になります。

クロノグラフがお好みの方には、オーシャン クロノグラフ オートマティックがおすすめです。特にRef. OCEACH44RR001は、スケルトン仕様で直径44mmのピンクゴールドケースを備える注目のモデルです。12時間積算計は9時位置に、30分積算計は3時位置に、スモールセコンドは6時位置に配置されています。スモールセコンドは忍者の武器である手裏剣を連想させるデザインになっています。日付は6時位置で確認できます。時刻とタイム計測を実検しているのは、Cal. HW3304です。この機構のテンプは毎時3万6000回振幅し、これはゼニス エルプリメロと同じ5Hzに値します。この機構には、さらにフライバック機能が備えられています。このクロノグラフの未使用品は、約364万円でご購入いただけます。中古品は、モデルに仕様によってそれより数十万円安い価格で提供されています。

ハリー・ウィンストン オーシャン バイレトログラード パーペチュアルカレンダー オートマティックは、オーシャンコレクション内で頂点を成す腕時計です。Ref. OCEAPC42WW002は、91粒のバゲットカットのダイヤモンドで装飾されたジュエリーウォッチです。この複雑時計のケースサイズは42mmで、100ｍ (10気圧) の防水性を備えています。素材にはホワイトゴールドが使用されています。この時計のケース内では、自動巻きキャリバー HW3501が時を刻んでいます。オーシャン バイレトログラード パーペチュアルカレンダー オートマティックの表面には、日付と曜日用の2つの表示が設置されています。ムーンフェイズ表示は6時位置に見られ、12時位置では現在の月が確認できます。時刻はセンター針によって示されます。このモデルはわずか20本に限定されており、未使用品も中古品も大変希少です。価格は1215万円以上になります。

ハリー・ウィンストンは、ハリウッドスターの間でその地位を誇ります。1944年のオスカー授賞式以来、同ブランドは映画俳優たちを自社のアクセサリーで美しく飾っています。1944年に主演女優賞を獲得したジェニファー・ロペスは、ハリウッドスターの中で始めて同ブランドのアクセサリーを身に付けました。

世界的に有名な曲『Diamonds Are a Girl’s Best Friend』の中で、ブロンドの女優マリリン・モンローは、ハリー・ウィンストンについて次のように歌っています: ”Talk to me Harry Winston! Tell me all about it!”

イギリス王家も、ハリー・ウィンストンと幾度かに渡りダイヤモンドについて協議したと言われています。1940年代後半、ウィンザー朝はこのアメリカのジュエリー・アクセサリー高級ブランドの高貴な顧客の一部となりました。今日までイギリス王家のダイヤモンド コレクションは世界で最も大きなコレクションの一つと言われています。1950年代の初期に、雑誌「ライフ」にハリー・ウィンストンのコレクションがそれに続く2番目である、と書かれています。

1960年中頃に、ハリー・ウィンストンは241カラットのダイヤモンド原石を入手しました。この原石は、その後69.42カラットの雫形の完璧な宝石に仕立てられました。この一点もののダイヤモンドは俳優リチャード・バートンによって購入され、彼はそれを妻のエリザベス・テイラーへ贈りました。このため、このジュエリーにはテイラー・バートン・ダイヤモンドという名前が付けられています。

商人で慈善活動も行っていたハリー・ウィンストンは、1932年に創業した会社に彼自身の名前を付けました。ニューヨークに店舗を構えた宝飾点は、創業初期から希少なジュエリーを専門的に扱いました。ウィンストンは創業3年後に、726カラットの手が加えられていないダイヤモンド原石ジョンカーを入手しました。宝石彫刻師によって、この原石から12個の類を見ないジュエリーが生み出されました。その内一番大きなダイヤモンドのジュエリーにはエメラルドカットが施され、その重量は25.35カラットでした。その後ウィンストンは、ヴァルガスやホープダイヤモンドなど、世界でも有名な複数の宝石を入手しました。ホープダイヤモンドは45.52カラットの重量のあるブルーのダイヤモンドで、フランス王ルイ15世、マリー・アントワネット、ヘンリー・フィリップ・ホープによって所有された歴史を持ちます。

ハリー・ウィンストンによって美しく加工された貴重なダイヤモンドが王室やハリウッドスターを魅了した後、同ブランドは1989年に繊細な時計作りの分野にも参入しました。その商品にはダイヤモンドで装飾されたジュエリーウォッチから、少数本に限定されたユニークな機能を備えるコンプリケーション時計など、多岐に渡ります。2001年に発表されたコレクション オーパスは、同ブランドの時計作りの代表作です。

2007年に、ハリー・ウィンストンは時計作りの世界的な中心地であるスイスのジュネーブに時計マニュファクチュールを開設しました。2013年まで、同社はウィンストン家によって所有されていましたが、その後 スイスのスウォッチグループの傘下に入り、この企業グループ内でも高級セグメントに位置づけられています。