- 30
- 60
- 120
ビッグ・パイロット・ウォッチ – 大型の航空時計
ビッグ・パイロット・ウォッチはIWCの定番時計です。高精度な自社製キャリバーを搭載する高級素材のタイムピースには、最高級の作りで仕上げられています。また、存在感のある大型なサイズで、目を惹くこと間違いなしです。
目次
ビッグ・パイロット・ウォッチを買う5つの理由
- バウムスタ A型に準拠した大型なフリーガー時計の後継ぎ
- 自動巻き・手巻きの自社製キャリバー
- ケース素材: ステンレス、ゴールド、チタン、ブロンズ、セラミック、プラチナ
- トゥールビヨンや永久カレンダーを搭載する限定の特別エディション
- 存在感のあるケースサイズ46mm~55mm
定番パイロットウォッチの大型サイズ46mm~55mmモデル
スイスの高級時計メーカーIWC シャフハウゼンは、パイロットウォッチの製造で有名です。1940年に発売された大型なフリーガー時計を後継する ビッグ・パイロット・ウォッチは、中でも特に際立ちます。当時IWCはストーヴァ、ラコ、 A.ランゲ&ゾーネ、ヴェンペに並ぶ5大時計メーカーのひとつとして、ドイツ空軍のためにバウムスタ A型に準拠する時計を製造していました。
オリジナルのモデルには、非常に大型で存在感のある直径55mmのケースが備えられていました。現行のビッグ・パイロット シリーズにて提供されている時計のケースサイズは46mmで、過去のモデルに比べて小型になっています。しかし、ビッグ・パイロットの名は現在まで根付いており、また航空用のグローブの上からも操作できる顕著な円錐型のリューズも、オリジナルモデルから発想を得たものです。
ビッグ・パイロット・ウォッチのケースはステンレス、ゴールド、チタン、ブロンズ、セラミックの素材からお選びいただけます。さらにIWC ビッグ・パイロット・ウォッチには、永久カレンダーやムーンフェイズ、年次カレンダー、パワーリザーブ表示、トゥールビヨンといったコンプリケーションを搭載するモデルも揃えられています。そして、それらの時計のすべてが 自社工房内で製造されたキャリバーによって駆動されています。
初版から現在まで変らないビッグ・パイロット・ウォッチの長所と言えば、時計の読みやすさにあります。セリフなしの明るいアラビア数字とバーインデックスが、暗い色の文字盤プレート上にはっきりと読みやすく浮かび上がります。また、12時位置のパイロット三角マークによって、時計の上下の区別がすぐに付くようになっています。
ビッグ・パイロット・ウォッチの価格は?
モデル | 価格 (約) | ムーブメント | 特徴 |
ビッグ・パイロット・ウォッチ・コンスタントフォース・トゥールビヨン “プティ・プランス” | 2865万円 | 94805 | トゥールビヨン、ムーンフェイズ、パワーリザーブ表示 |
ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー・スピットファイア | 385万円 | 52615 | 永久カレンダー、ムーンフェイズ、パワーリザーブ表示 |
ビッグ・パイロット・ウォッチ・アニュアル・カレンダー “アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ” | 293万円 | 52850 | 永久カレンダー、パワーリザーブ表示 |
ビッグ・パイロット・ウォッチ・ヘリテージ・ブロンズ | 125万円 | 52110 | 日付、パワーリザーブ表示 |
ビッグ・パイロット・クラシック | 120万円 | 52110 | 日付、パワーリザーブ表示 |
ビッグ・パイロット・ウォッチ “トップガンミラマー” | 113万円 | 51111 | 日付、パワーリザーブ表示 |
ビッグ・パイロット・クラシックの価格と詳細
2002年にリリースされたビッグ・パイロット・ウォッチ・クラシックは、1940年代に発売された元祖モデルによく似ています。直径46.2mmのケースはステンレス製、文字盤はマットなブラックで、ヨーロッパの航空関連計器などの基準であった バウムスタ A型 に準拠しています。オリジナルモデルと異なり、新しいモデルにおいては日付表示が6時位置に、パワーリザーブ表示が3時位置に設置されています。ビッグ・パイロット・クラシックのパワーリザーブは7日間ですが、このパワーリザーブ表示を見れば巻きの消耗率が一目で分かります。この時計には自社製キャリバー52110が搭載されていますが、古めのクラシックモデルにはキャリバー5011や51111も見られます。これらのキャリバーでも、パワーリザーブは同じく7日間になります。
未使用のビック・パイロット・クラシックの価格は、搭載されている機構によって約111万円~131万円にて提供されています。中古モデルはこれより安く、約93万円からの価格でご入手いただけます。
クラシックモデルによく似ているのは ヘリテージモデルの時計です。両モデルの時計はサイズにおいても搭載機能においても同様ですが、ヘリテージの素材にはチタン、もしくはブロンズが使用されています。このモデルの価格は未使用品で約125万円、中古品で約112万円になります。
IWCは以前ヘリテージモデルの時計を、古き正しきサイズである直径55mmと48mmの2種類のケースで製造していました。この両モデルはチタンを素材としており、6時位置で日付表示と場所を共有しているスモールセコンドが特徴です。どちらの時計にも手巻き式のキャリバーが搭載されており、ヘリテージ 48にはパワーリザーブ8日間のキャリバー59215が、ヘリテージ 55には46時間のパワーリザーブを持つキャリバー98300が使用されています。これら大型モデルの価格は、中古で約137万円です。
ビッグ・パイロット・ウォッチ “スピットファイア” – 高級素材とコンプリケーション
スピットファイア シリーズでは、IWCの定番パイロットウォッチにエレガントなタッチが与えられています。このシリーズにもいくつかのビッグ・パイロットモデルが提供されています。これに当たるのが、 ビッグ・パイロット・ウォッチ “スピットファイア”、ビッグ・パイロット・ウォッチ・アニュアルカレンダー “スピットファイア”、ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアルカレンダー “スピットファイア” です。
ビッグ・パイロット・ウォッチ・“スピットファイア” にはクラシックシリーズで提供されているモデルと違い、18Kレッドゴールドのケース、IWCがアルドワーズと呼ぶダークグレー色のサーキュラーグレイン仕上げが施された文字盤が使用されています。このモデルの新品は、約261万円で販売されています。中古品の価格は約219万円になります。
ビッグ・パイロット・ウォッチ・アニュアル・カレンダー “スピットファイア” を駆動するのは自社製キャリバー52850で、3時位置のパワーリザーブ表示に追加して、9時位置のスモールセコンドと 年次カレンダーが搭載されています。カレンダーの表示は12時位置に設置されており、日付表示が月表示と曜日表示の小窓に挟まれる形になっています。このカレンダーは、現在の月が30日までか、31日までかを自動的に識別します。日付を手動で設定する必要があるのは、2月の末日のみになります。線状のブラッシング仕上げが施されたアルドワーズ文字盤上に表示されるホワイトの数字とインデックスが、同じくブラッシング仕上げのステンレスケースと完璧に調和しており、ポリッシュ仕上げのベゼルが時計を一層上品に仕立てています。この時計の価格は、未使用品で約175万円、中古品で約149万円です。
2019年のSIHHにおいて、IWCはスピットファイア シリーズに ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー “スピットファイア” を追加しました。モデル名からも分かる通り、この時計には永久レンダーが搭載されています。このタイプのカレンダー機能がその洗練されたメカニズムにより異なる月の長さや閏年を自動的に識別し、なんと2100年まで手動の設定は必要ありません。さらに、この時計の12時位置にはムーンフェイズ表示が備えられています。このムーンフェイズ表示では、北半球と南半球における月の満ち欠けを同時に見られるようになっています。裏蓋はサファイアクリスタルになっているため、時計内で自社製キャリバー52615が動く様子を眺めることができます。
これら技術面での良品さに加え、この時計は非常に素晴らしいルックスも備えています。ダークなオリーブ色の文字盤は、ブロンズのケースに完璧にマッチしています。また、同じくブロンズ素材の針とムーンフェイズ表示が時計にとても優雅に見せ立てています。この美しい時計は、約386万円で提供されています。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリのための特別モデル
IWCはフランス人のパイロットで作家でもあるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリと、彼の作品である『星の王子さま』に捧げる特別モデルを定期的に発表してきました。これらのモデルの特徴はその文字盤にあります。プティ・フランス コレクションには、ブルーのサーキュラーグレイン仕上げが施された文字盤が使用されています。アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ シリーズの時計には、彼の飛行服をモチーフにしたタバコブラウンの文字盤が備えられています。また、両モデルのケースも大変高級で、素材にはプラチナ、レッドゴールド、ホワイトゴールドが使用されています。
ビッグ・パイロット・ウォッチ・アニュアル・カレンダー “アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ” の素材には、18Kのレッドゴールドが採用されました。技術面ではこの時計はアニュアル・カレンダー “スピットファイア” と同じで、キャリバー52850によって駆動されています。しかし、文字盤上には格別に躍動を帯びた数字が使用されています。また、ケースバックも一見する価値があります。自社製のキャリバーに使用されているホイールが、アメリカの戦闘機であるP-38 ライトニングの形になっているのです。サン=テグジュペリは、1944年にこの戦闘機で彼の最後の偵察飛行を行いました。
この時計は250本に限定されており、約293万円にて販売されています。以前の永久カレンダー搭載でステンレス素材のモデルは、これよりも約37万円安く提供されています。また、3針モデルには約112万円でご購入いただけるモデルもいくつか存在します。
ステンレス製の3針モデル、 ビッグ・パイロット・ウォッチ “プティ・プランス” も、これとほぼ同じ価格帯の約120万円にて販売されています。特に上品で高級感のあるモデルをお探しの方は、2019年SIHHで発表された ビッグ・パイロット・ウォッチ・コンスタントフォース ・トゥールビヨン “プティ・プランス” をご考慮ください。この時計には手巻き式キャリバー94805が搭載されており、機構にはトゥールビヨン、並びにヒゲぜんまいに貯蓄された動力を一定にガンキ車へ送るコンスタントフォース メカニズムが備えられています。また、パワーリザーブとムーンフェイズも、同じくこの時計に搭載されています。このタイムピースはレッドゴールドタイプ、プラチナタイプの2種類で提供されており、その価格は約2870万円です。
トップガン – セラミックケースのビッグ・パイロット・ウォッチ
トップガン シリーズの時計においては、IWCのパイロット・ウォッチ シリーズの中でもモダンな若手モデルがラインナップされています。このシリーズの最大の特徴は、 セラミック製のケースにあります。また、いくつかのビッグ・パイロット・ウォッチも提供されています。現行のプログラムには、例えば ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー “ロデオドライブ” があります。2019年SIHH において発表されたこのモデルは、スピットファイア モデルと全く同様のキャリバー52615によって駆動されており、永久カレンダー、両半球用のムーンフェイズ表示、パワーリザーブ表示を搭載しており、7日間のパワーリザーブを保ちます。マットなブラックに輝くセラミック素材のケースは耐傷性に優れており、また、時計にモダンな印象を与えます。このセラミック時計の価格は、定価約372万6000円です。キャリバー51614搭載のその前駆のモデルは、中古約287万円でお買い求めいただけます。
トップガン シリーズ内で大変人気のあるモデルは、 ビッグ・パイロット・ミラマーです。この時計のブラックセラミックケースのサイズは直径48mmで、シリーズで提供されているその他の時計ケースサイズに比べて2mm大型です。機構には7日間のパワーリザーブを保つ51111が搭載されており、3時位置にパワーリザーブが、6時位置に日付表示の小窓が設置されています。カーキ色の文字盤は、歴史的な バウムスタ B型 に準拠するものであり、大きなミニッツスケールには分のみが表示され、文字盤の中央にある小さなアワースケールにて時間が表示される構造になっています。このモデルの未使用品は,約112万円で販売されています。また、状態の良い中古品は約95万円でご購入いただけます。
さらに、ブラックの文字盤を備えるクラシックなバウムスタ A型のモデルの提供されています。このモデルにおいて特徴的なのは、秒針の先端に見られる赤い矢印です。このバリエーションは、状態の良し悪しによって約119万円~138万円で提供されています。