IWC インヂュニア: アイコニックなデザインの賢い時計
スイスの高級時計ブランドIWCのインヂュニアは、非常に高い耐磁時計です。ジェラルド・ジェンタによってデザインされたSL ジャンボは、多くのコレクターに人気です。トゥールビヨンや永久カレンダー搭載モデルは資産投資としても有益です。
60年以上続く耐磁時計
インヂュニアコレクションは、1955年以来、スイスの高級時計メーカー IWCシャフハウゼンを支える代表モデルとなっています。これは初期の腕時計の一つで、軟鉄製のインナーケースにより強い磁場にも耐久します。また、極めて高い精度と高い防水性を備えることから、現在でもインヂュニアは時計ファンから高い評価を得ています。
1975年に時計デザイナーのジェラルド・ジェンタがデザインしたモデルは、今ではカルト的な人気を誇っています。同じくジェンタがデザインしたオーデマ ピゲ ロイヤルオークのように。これらの時計は、ほぼトノー型と言えるケース、それに一体化したブレスレット、そして上乗せのベゼルを備えています。ロイヤルオークのベゼルは、八角形の形状と上部の8つのビスによって舷窓を連想させますが、インヂュニアのベゼルはラウンド型で、5つの小さな穴が見られます。
2016年以降、IWCは再び1950年代、1960年代のシンプルなデザインをより重視するようになりました。内部には主にマニュファクチュールキャリバーが使用されており、その中にはフライバッククロノグラフ、トゥールビヨン、永久カレンダーなどの複雑な機構を搭載するものも含まれています。エントリーモデルの中には、加工されたETAやセリタのムーブメントを搭載したモデルもあります。
IWC インヂュニアを買う理由
- インヂュニア SL: ジェラルド・ジェンタによるアイコニックなデザイン
- 価格上昇見込みのある多数のコレクター時計
- ステンレス、ゴールド、カーボン、セラミック、またはチタン素材のケース
- 6283ガウスまでの耐磁性: インヂュニア 500.000 A/m
- トゥールビヨンや永久カレンダーを搭載する最高級モデル
IWC インヂュニアの価格一覧
モデル / Ref. | 価格 (約) | 機能 |
インヂュニア コンスタントフォース トゥールビヨン | 1995万円 | トゥールビヨン、ムーンフェイズ、パワーリザーブ表示 |
インヂュニア パーペチュアルカレンダー デジタル デイト・マンス / IW379201 | 200万円 | 永久カレンダー、ビッグデイト・マンス、フライバッククロノグラフ |
インヂュニア クロノグラフ スポーツ / IW380901 | 120万円 | フライバッククロノグラフ、日付、軟鉄製インナーケース |
インヂュニア ダブルクロノグラフ チタン | 110万円
|
ラトラパンテクロノグラフ、日付、曜日 |
インヂュニア クロノグラフ / IW380802 | 95万円 | クロノグラフ、日付、曜日 |
インヂュニア SL ジャンボ / IW3303 | 90万円 | 日付、ジェラルド・ジェンタによるデザイン |
インヂュニア オートマティック 40 / IW323902 | 80万円 | 日付 |
インヂュニア オートマティック / IW357002 | 65万円 | 日付 |
インヂュニア / 666A | 60万円 | ヴィンテージ時計、日付、軟鉄製インナーケース |
IWC インヂュニアの価格
IWC インヂュニアの価格は、時計の年代、使用されている素材、ムーブメントによって異なります。Ref.666のようなヴィンテージモデルは、中古で60万円程度で購入できるので、まずはそれから始めてみてはいかがでしょうか。Ref.IW357002のようなステンレス製の新しい3針モデルは65万円前後です。より高級感を求める方には、プラチナ製のインヂュニア コンスタントフォース トゥールビヨンをお勧めします。トゥールビヨンとムーンフェイズ表示を備えたこのクロノグラフの未使用価格は、約1995万円です。
Ref.666とインヂュニア SL ジャンボ
IWCは初代インヂュニアを2つのバージョンで発表しました。キャリバー852を搭載したRef.666Aのシンプルな3針モデルと、キャリバー8521を搭載し、日付表示機能を備えたRef.666ADモデルです。これらのステンレス時計は、現在、コレクターズアイテムとして人気があります。価格は55万円以上をご想定ください。
ジェラルド・ジェンタがデザインしたインヂュニア SL ジャンボもコレクターには垂涎の的です。1975年の発売当時、キャリバー8541ESを搭載した時計はほとんど売れなかったため、IWCはわずか1000本しか生産しませんでした。そのため、希少価値が高く、それが価格に反映されています。保存状態の良いものには、平均して175万円以上の価格が付けられます。クォーツ駆動のインヂュニア SL (Ref.IW3303) を選ぶと価格はかなり安くなり、状態の良いものは80万円程度で購入できます。
50万A/mまでの耐磁性
IWCは1989年にインヂュニア 500.000 A/mを発表し、耐磁時計におけるマイルストーンを打ち立てました。デザインはインヂュニア SLと同様ですが、軟鉄製のケースを使用せずに最大50万A/mの磁界に耐えることができます。これを可能にしているのは、複雑に改造されたETA2892キャリバーで、その部品には超伝導特性を持つ合金であるニオブ・ジルコニウム25などの非磁性体が使用されています。これらの時計は、現在ではコレクターズアイテムとなっており、価格は約60万円です。
インヂュニア オートマティック AMGの価格
1990年代のインヂュニアは、ややスポーティーなデザインになりました。その設計は未だジェンタによる考案を基に作られていますが、モータースポーツに感化された要素も大きく表現されています。その一例としてあるのが、インヂュニア・オートマティック AMGです。ケース素材にはチタンが使用され、機構には44時間のパワーリザーブを持つキャリバー80110が採用されました。そのブラックの文字盤は、メルセデスAMGのレーシングカーに備えられるダッシュボードの表示をイメージした設計になっています。このモデルの価格は約45万円です。
インヂュニア・オートマティック AMG ブラックシリーズ (Ref.IW322503) は標準モデルとは異なり、ブラックセラミック製のケースを採用しています。また、リューズガードが巻上げリューズの横に配置され、より一層の堅牢性を実現しています。こちらの価格はやう115万円になります。
インヂュニア オートマティック カーボン パフォーマンス Ref.IW322404のケースとベゼルには、カーボンとセラミックが使用されています。この46mmの時計には、標準モデルと同じキャリバー80110が搭載されています。Ref.IW322404は約165万円で販売されています。
インヂュニア クロノグラフ レーサー
レースというテーマに沿って、IWCは興味深いクロノグラフのシリーズを製作しました。例えば、インヂュニア ダブルクロノグラフ チタンは、スプリットセコンドまたはダブルクロノグラフを搭載しており、中間の時間を簡単に停止させることができます。これを可能にしたのは、45mmのチタンケースに収められたバルジュー7750ベースムーブメントです。このスポーティーなストップウォッチはラバーストラップで装着され、未使用品価格は約110万円です。
また、インヂュニア クロノグラフ シルバープファイルもこれとほぼ同じ価格帯で提供されています。このモデルの文字盤は歴史的なメルセデスのレーシングカーをモチーフにデザインされたもので、色はシルバーもしくはブラウン、そしてペルラージュ仕上げが施されています。搭載されているキャリバー89361はフライバック機能を備えており、12時位置にはミニッツカウンターとアワーカウンターを共有するインダイヤルが、6時位置にはスモールセコンドと日付表示を共有するインダイヤルが配置されています。時計の状態により、価格は約75万円~120万円になります。
2016年: レトロケースのインヂュニア
IWC インヂュニアは2016年に「根源に戻る」をモットーに再デザインされました。この新デザインの時計には初代モデルと同じくラウンドケースが使用されています。この特にシンプルなインヂュニア オートマティックの3針モデルには、夜光の時計針と同じく夜光塗料が使用されたドットアワーマーカー使用されており、それが1955年のモデルRef.666を想起させます。時計の中身は古いモデルとは違い、パワーリザーブ42時間のセリタSW300-1ベースのキャリバー35111が搭載されています。
鮮やかなサンバースト文字盤の40mmステンレスモデルRef.IW357001をレザーストラップで購入するには、約55万円のご予算を用意する必要があります。ブラックの文字盤と3連のステンレスブレスレットをご希望の場合、価格は約65万円に上がります。レッドゴールド製のインヂュニア・オートマティック (Ref.IW357003) は明らかに高額で、未使用品には約165万円の価格が付けられます。
このコレクションには、クロノグラフモデルも多数ラインナップされています。その中の一つには、自社製キャリバー69375を搭載する42mmサイズのクロノグラフがあります。このモデルでは、3時位置には日付表示の小窓、6時位置にはスモールセコンド、9時と12時の位置にはそれぞれアワーカウンターとミニッツカウンターが配置されています。また、ベゼル内のインナーリングにはタキメータースケールが刻まれています。
ホワイトの文字盤を備えたステンレスモデルはRef.IW380801で、未使用時の価格は約95万円です。また、18Kレッドゴールド製のモデルも提供されています。その一つ、Ref.IW380803は、未使用品で約215万円の予算が必要です。
フライバック機能付きのクロノグラフ
IWCのインヂュニア クロノグラフ スポーツは、ストップウォッチ機能を搭載した限定モデルのシリーズです。これらの時計に共通しているのは、44mmのチタン製ケースです。これらの時計では、オリジナル版でおなじみの軟鉄製ケージが再び使用されています。メルセデスAMG創立50周年を記念した250本の限定モデルでは、このケージがブレーキディスクをモチーフにして設計されており、サファイアクリスタルの裏蓋を通して見ることができます。
この時計は、状態に応じて125万円~135万円程で購入でき、自社製ムーブメント89361によって駆動されています。フライバック機能、3時位置に日付表示、6時位置にスモールセコンド、12時位置に時間と分のカウンターを備えています。
一方、176本の限定版、76th グッドウッド メンバーズ ミーティングには、自社製キャリバー69380が搭載されています。12時と9時位置に分・時カウンター、6時位置にスモールセコンド、3時位置に日付・曜日表示窓を備えています。ここでも軟鉄製のインナーケースをサファイアクリスタルのケースバックからはっきりと眺められます。この時計の未使用品の価格は、約110万円です。
コンプリケーション搭載モデル
IWCはインヂュニアコレクションにて、大胆なコンプリケーションを搭載するモデルの製造も手掛けています。2013年に発表されたコンスタントフォース トゥールビヨンは、自社製の手巻きキャリバー94800によって駆動されています。この機構は、北半球と南半球のムーンフェイズ表示、スモールセコンド、パワーリザーブ表示、そして、IWCが特許を取得しているコンスタントフォース メカニズムを備えるトゥールビヨンなどの機能をすべて融合しています。メーカー独自のこのメカニズム二よって、時計の巻きの状態に関わらず常に高精度が保たれるようになっています。プラチナとセラミックのモデルは約2000万円にて、レッドゴールドとセラミックのモデルは約2540万円の価格で販売されています。
これに対し、パーペチュアルカレンダー デジタル デイト/マンスは約535万円という格段に安い価格で提供されていますが、こちらにもいくつかの興味深い要素が盛り込まれています。直径45mmのレッドゴールド製ケースには自社製キャリバー89801が搭載されており、フライバッククロノグラフ、永久カレンダー、アウトサイズの日付・月の表示が備えられています。この両「デジタル」表示は3時と9時の位置より少々上側に設置されています。12時位置にはアワーカウンターとミニッツカウンターを統合したインダイヤルが、そして6時位置にはスモールセコンドと閏年表示が配置されています。このモデルは100本限定です。