次はどれにしようかと新しい時計を探すプロセスはとてもワクワクするもの。ブランド、サイズ、ムーブメント、カラー、そしてバンドなど、さまざまカテゴリーから、自分に合う条件をリストアップし、お気に入りの1本に近づいていく。しかし、意外と悩ましいのがバンド選びではないだろうか。そこで今回は、さまざまタイプがある時計バンドからおすすめの5つを紹介したい。
メタルブレスレット
多くの時計には、ケース素材に合わせて同素材のブレスレットが付属している。ステンレススチールであることが多いが、チタンや他の貴金属、あるいはセラミック製もある。ブレスレットはスポーツウォッチやツールウォッチに使われることが多い頑丈なものだ。しかし反対に、ブレスレットは傷がつきやすく、シリコンストラップなどと比べてサイズを測るのが難しい。ブレスレットは通常、フォールディングクラスプ、あるいはDバックルを使って、時計を手首に安全に固定するようになっている。

メタルブレスレットは適切なものであれば、着け心地がとても良いため、高い人気を誇っている。一般的に、そのタフさからメタルブレスレットはツールウォッチとセットで考えられることが多いが、ドレスウォッチにも、非常に上品で洗練されたブレスレットが合わせられている。スタイルとしては、オイスター、Hリンク、メッシュ、ライスビーズ、ジュビリー、プレジデントブレスレットなどがある。この多様性こそが、メタルブレスレットが愛される理由だ。
レザーストラップ
レザーストラップにはさまざまな種類があるが、最も一般的なのはドレスウォッチ用のものだろう。ほとんどのブランドでは、ドレスウォッチにステンレス製ブレスレットよりも上品で洗練されたスタイルとなるレザーストラップを付けている。最もよく使われる素材には、アリゲーター、カーフスキン、クロコダイルなどがあり、オーストリッチ、エイ革、ヘビ革といったエキゾチックレザーもある。さらに、スエードやヌバックと、レザーストラップには選択肢が豊富にそろっている。

ほとんどのレザーストラップは2層あるいは3層のレザーを縫い合わせて作られており、縫い糸もレザーの色に合わせられていることが多い。カジュアルなレザーストラップでは、対照的なカラーのステッチが合わせられているのもよく見かけられる。レザーストラップにはピンバックルが使われることが多く、調整用の小さな穴、ベルトを固定するための1つあるいは2つのストラップループが備わっている。もう一つのオプションは、簡単に時計を手首に装着でき、かつ時計により上品な存在感を与えるフォールディングクラスプである。
NATO&Zuluストラップ
時計ファンたちに人気なのがNATOストラップ。NATO&Zuluストラップは、20世紀の軍用時計にルーツに持つ。どちらもワンピース構造で、ナイロンでできたものが多く、時計の裏蓋に通してバネ棒によって固定される。ピンバックルと複数のクラスプが備わっている。NATOストラップとZuluストラップの違いは、Zuluストラップの方が分厚くて頑丈な素材で作られたものが多く、角の丸いストラップループを持つという点である。

NATOストラップはミリタリーウォッチに使われた最初のストラップであるものの、今ではほとんどのタイプの時計にも使われている。ダイバーズウォッチにも合い、カラーやパターンバリエーションも豊富だ。価格も安価なことから、NATO&Zuluストラップは、手持ちの時計に定期的に変化が欲しい人におすすめだ。時計愛好家の多くは、夏の間、時計をNATO、またはZuluストラップで楽しんでいる。付け替えも簡単で、水辺でも安心なNATO&Zuluストラップは、時計に季節感を与えてくれる。
ラバーストラップ
1950年代に登場し、1960年代にダイバーズウォッチ用のストラップとして一般的になったラバーストラップ。その防水性から、時計メーカー各社はラバーストラップを採用するようになった。また、レザーストラップよりも耐久性が高く、形状をよく保つことができるという利点もあった。ラバーストラップなら、どれを選んでも快適な着け心地で時計を楽しむことができる。

ラバーストラップはスポーツウォッチと合わせられることが多いものの、ハイエンドな高級時計の領域においても成功しているのを見かけるようになってきた。ゴールドのケースにラバーストラップを組み合わせれば、美しいルックスが生まれる。オーデマ ピゲ、ロレックス、パテック フィリップなどのブランドが美しいラバーストラップを自社のさまざまな時計に合わせている。このオプションは、どんな時計にとっても本当に素晴らしい選択肢なのだ。
キャンバス、帆布、コーデュラストラップ
最後に取り上げるのは、キャンバス、帆布、コーデュラ、ケブラーなどのタフな織物ナイロン素材のストラップだ。こういったストラップの素晴らしい点は、ラバーストラップの実用性とレザーのスタイリッシュな見た目を併せ持っているというところだ。フォーマルなビジネスでの場でも使うことができ、水泳やダイビングといった水辺でのアクティビティでも快適に時計を着けることができる。

これらのストラップは通常、複数の層を合わせて作られており、内部にはクッションとなる柔らかい素材が入れられている。さらに快適なレザーの裏地を使ったハイブリッドオプションも存在する。レザーのパーツを使ったストラップは、水辺にはあまりふさわしくないことをお忘れなく。これらのストラップにはピンバックルが使われているものが多いが、Dバックルで上品な雰囲気に仕上げているものもある。
ここまで、5つの人気ストラップ&ブレスレットを紹介した。自分にぴったりのストラップを見つけるには、とにかく着けてみて、手首の上でどのように見える、感じられるかを試してほしい。どんなストラップとの組み合わせに一番心躍るのか、それが一番大切だ。お気に入りの組合せの時計なら、きっとこの先何年も楽しむことができるだろう。それでも、もし雰囲気を変えてみたいと思ったら、数あるストラップから、その時の気分に合ったものを選べばいい。ストラップの種類だけ、コーディネートのバリーエーションは豊富にある。