2022年07月21日
 10 分

クロノグラフで知られるトップ5の時計ブランドとは?

Jorg Weppelink
Top-5-watch-brands-known-for-their-chronograph-watches-Magazin-2-1
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クロノグラフは、Chrono24で最も人気のある複雑機構である。しかし、どの時計ブランドが最良のクロノグラフを搭載したモデルを提供しているのだろうか?そこで、トップ5の時計ブランドを選び出してみた。ネタバレになるが、ロレックスは、デイトナがおそらく地球上で最も人気の時計と考えられているにもかかわらず、このリストには入っていない。いずれにしても、王冠の時計ブランドは、クロノグラフではあまり知られていない。では、時計メーカーがクロノグラフブランドと言われる理由は何なのだろうか?早速トップ5を見ていこう。 

1. ブライトリング

このリストをまずは時計業界でもビッグネームの一つであるブライトリングから始めたい。ブライトリングは、歴史上最もアイコニックなクロノグラフのいくつかを生み出してきた。これらの有名なクロノグラフの中には、いまだに現行コレクションの一部となっているものもあれば、時がたつにつれて廃盤となったモデルで、アンティークのクロノグラフコレクターの間で非常に人気があるものもある。一番知られているのは、間違いなくアイコニックなブライトリング ナビタイマーである。このパイロットウォッチのクロノグラフは1954年に初めて発表され、史上最も知名度の高いブライトリング時計となった。ブライトリングは、1950年代から60年代に、AVI Ref.765からクロノマット、プレミアから有名なトップタイムモデルまで、多くの素晴らしいクロノグラフをリリースしてきた。ブライトリングの有名なクロノグラフのリストには終わりがないようだ。その上、これらのモデルの多くがヴィーナスやバルジューなどの名高いクロノグラフムーブメントを搭載している。さらに、ブライトリングは1969年にゼニス エル・プリメロ、セイコーの6139ムーブメントとともに発表された3つの自動巻きクロノグラフムーブメントのうちの一つである有名なクロノマチックムーブメントを導入したブランドのコンソーシアムの一員でもあった。  

One of the first Breitling Navitimers ever produced
初代のブライトリング ナビタイマーのうちの1本

ブライトリング ナビタイマー、クロノマットトップタイム、そしてプレミアのモデルは、いまだに現行コレクションの一部となっている。また、ブランドは定期的に過去の定番モデルの復刻も行っている。これらのモデルが今日まで受け継がれるのを見ることができるのは嬉しいものだ。ブライトリングは数年前に、多数のモデルに使用されているB01キャリバーをはじめとする自社製ムーブメントの製造に踏み切った。これにより、ブライトリングはクロノグラフブランドとしてエリートの仲間入りを果たした。  

The Breitling Top Time: it's not only the Navitimer that's popular among chronograph enthusiasts
ブライトリング トップタイム:クロノグラフ愛好家の間で人気なのはナビタイマーだけではない

2. ゼニス

素晴らしいクロノグラフで知られる別の時計メーカーには、ゼニスがある。この時計ブランドは、1969年に初の自動巻きクロノグラフを発表する競争に参加した3社のうちの1社であった。これは、ゼニスがエル・プリメロというムーブメントを世に送り出したときであり、このムーブメントは世界初であるだけでなく、競合他社よりも高い振動数を持つために特別なキャリバーとして見なされている。エル・プリメロは毎時3万6000回振動で、さらなる高精度を実現している。また、時刻表示の秒針と中央のクロノグラフ針は、文字盤の上を軽々と滑るように進み、見ていてとても喜ばしい気分にさせてくれる。1969年、ゼニスはその後ブランドのアイコンとなる3本のエル・プリメロモデルを発表した。著者の個人的なお気に入りはアイコニックなトノー型ケースとパンダダイヤルを備えたA384だ。それから、実質的にはそのフュメダイヤルだけがA384とは異なる、兄弟モデルのA385がある。3本目のモデルで最も人気なのは、コレクターから最もアイコニックなクロノグラフの一つとみなされているA386である。 

The Zenith El Primero: not only a watch, but also a movement
ゼニス エル・プリメロ:時計だけではなく、ムーブメントでもある

クォーツショック後は、ゼニスにとって必ずしも順風満帆ではなかったが、エル・プリメロムーブメントは常にクロノグラフの帝王として見なされてきた。ゼニスは、現在もクロノマスター コレクションにエル・プリメロムーブメントの現代版を使用している。このコレクションのリバイバルシリーズは、クラシックなA384、A385、A386を現代風に解釈したものである。また、ロレックス デイトナに類似していながらも、独自の魅力と捻りを効かせた大人気のクロノマスター スポーツもある。さらに、この時計メーカーのデファイ コレクションの一部のモデルにも、エル・プリメロムーブメントが搭載されている。デファイ21とデファイ エクストリームは、現代版のエル・プリメロムーブメントを搭載し、1/100秒の精度で計測できる。中央のクロノグラフ針が作動すると、文字盤の周りをかなりの速さで回転する。最高の精度で計測する能力と同じくらい、それを実際に目で見るのは感動的なことだ。このムーブメントはまた、ゼニスが依然として主要なクロノグラフブランドの一つである理由を実証している。 

The Zenith Defy: a modern version of the El Primero
ゼニス デファイ:エル・プリメロの現代版

3. タグ・ホイヤー

最もアイコニックなクロノグラフの製造という長い伝統を持つもう一つのブランドが、タグ・ホイヤー、(または1985年に「TAG」が付く前のブランド名であるホイヤー)である。タグ・ホイヤーは、1960年代と1970年代に最もアイコニックなクロノグラフのいくつかを生産していた。真っ先に思い浮かぶのは、間違いなく1963年に発表されたホイヤー カレラだろう。タグ・ホイヤー オータヴィア、カマロ、モナコは、ホイヤーのレガシーにおいて特に輝かしい名声を誇る。また、スクエア型のケースとブルーとレッドのカラーコンビが際立つ、アイコニックなモナコをご存知の方も多いことだろう。この時計は、1971年の映画『栄光のル・マン』に登場したスティーブ・マックイーンで有名になった。1969年、ホイヤーは新たな自動巻きクロノグラフムーブメントの一つを発表したブランドの一つであった。ブライトリングがクロノマティックを公開したのに対し、ホイヤーは同種のムーブメントを搭載したキャリバー11を発表した。しかし、これはブランドにとって最初の伝説的なクロノグラフではなかった。というのも、それ以前にもこのブランドは業界の名作のいくつかをリリースしていたからだ。 

The TAG Heuer Monaco: one of the most iconic watches ever produced
タグ・ホイヤー モナコ:史上最もアイコニックな時計の一つ

現在も、タグ・ホイヤーのコレクションには、モナコ、カレラ、オータヴィアのモデルがある。モナコはオリジナルの現代版として楽しまれているが、オータビアとカレラは、過去の精神にインスパイアされているとはいえ、私たちが知るこれらの名前を持ったアイコニックなモデルとは全く異なる。タグ・ホイヤーはその豊かな伝統を誇りに思うとともに、定期的に定番モデルの現代版をリリースしていくだろう。これは、タグ・ホイヤーがなぜこれほど重要で象徴的なクロノグラフブランドであるかを思い出させてくれる。  

The TAG Heuer Autavia
タグ・ホイヤー オータヴィア

4. A.ランゲ&ゾーネ

クロノグラフの世界でその名を知られるようになったハイエンドのラグジュアリーブランドといえば、もちろんA.ランゲ&ゾーネの存在も忘れてはならない。ドイツ・グラスヒュッテで創立されたこのブランドは、最近の歴史の中で最も優れた、最も印象的なクロノグラフのいくつかを発表してきた。ところで、パテック フィリップもこのリストに入っているべきだが、5つのスポットしかないので、A.ランゲ&ゾーネを選出した。その理由は、このドイツのブランドが1999年の絶賛されたダトグラフでクロノグラフの世界に足を踏み入れたからだ。ラインハルト・マイスが開発した自社製キャリバーL951.1は、世界中の時計ファンを熱狂させた。このムーブメントは、驚きの405個もの部品で構成されており、裏蓋から見るとまさに芸術品であることが見てとれる。 

A. Lange & Söhne: high-end watchmaking made in Germany
A.ランゲ&ゾーネ:ドイツ製の高級時計

スタンダードなダトグラフに続いて、より複雑な機構を搭載したバリエーションが続々と登場し、ブランドはその輝きを放ち続けた。さらに、A.ランゲ&ゾーネ 1815クロノグラフは2004年にリリースされ、他にはほとんどない、より伝統的なクロノグラフムーブメントを製造することができることを証明した。また、A.ランゲ&ゾーネは世界初のダブルラトラパント機能を搭載したクロノグラフもリリースしている。A.ランゲ&ゾーネ ダブルスプリットは2004年に発表され、2つの異なるタイムの計測を可能にする。また、3時位置には経過時間を分割して表示する2本の針を備えた小型のミニッツカウンターがある。それだけでは物足りなければ、同ブランドは少し前にまた一歩進んだ、経過時間を分割できるトリプルスプリットもリリースしている。これは、今日のクロノグラフといえばA.ランゲ&ゾーネに勝る者はいないことを証明するような、絶対的な輝きを持つ作品だ。 

The A. Lange & Söhne Double Split
A.ランゲ&ゾーネ ダブルスプリット

5. オメガ

このようなリストでオメガを取り上げないわけにはいかない。著者はオメガをクロノグラフブランドとは見なしていないが、クロノグラフのレガシーとして重要な役割を果たしていたことは間違いなく、このブランドを外すことはできない。オメガの最も有名なクロノグラフで、世界で最もアイコニックなのが、もちろんオメガ スピードマスターである。一般的には「スピーディー」と呼ばれることが多いが、今回紹介したい時計はオメガ スピードマスター プロフェッショナル “ムーンウォッチ” である。この時計は、1969年に月面に降り立った最初の時計で、スピードマスターの名を時計史に刻んだ。時計にとって、単純にこれ以上素晴らしいストーリーはないのだ。 

The Omega Speedmaster: the most famous chronograph in history?
オメガ スピードマスター:歴史上最も有名なクロノグラフ?

この功績はまさに歴史的なものだが、スピードマスターのレガシーは、その12年前にシーマスター300とレイルマスターとともに発表された初代スピードマスターから始まったものだ。ダイバーズウォッチ、クロノグラフ、そしてエンジニアのための時計から成る象徴的な3本のトリオは、今日のオメガを築き上げる上で大きな役割を担った。その歴史は、NASAの宇宙飛行士が着用する時計としてスピードマスターが選ばれたときに刻まれた。スピードマスターは、初の月面着陸に貢献しただけでなく、アポロ13号の乗組員を無事に地球に帰還させるという重要な役割を果たしたのである。この時計は、緊急の酸素タンクの爆発が起こったタイミングで、地球大気圏に安全に再突入させ、宇宙船を適切な飛行航路角度に修正するために使用された。オメガは結果としてNASAから「シルバー・スヌーピー賞」を受賞している。 

The Omega Speedmaster Dark Side of the Moon
オメガ スピードマスター ダークサイド オブ ザ ムーン

オメガ スピードマスターのレガシーは誰もが認めるもので、スピードマスター コレクションは、過去の偉大な作品の数々を復刻した、さまざまなモデルの幅広いセレクションに成長した。さらに、今日のスピードマスターは最も優れた現代のクロノグラフムーブメントのいくつかを搭載している。オメガは自社のクロノグラフムーブメントをシーマスター コレクションにも採用している。   オメガが、クロノグラフを中でも最も人気の時計にした、最も重要なブランドの一つであることは確かだ。  

クロノグラフの発展に大きな役割を果たした5つのブランドはこれで以上だ。クロノグラフをお探しなら、ほぼすべてのブランドがコレクションにクロノグラフを搭載したバージョンを販売しており、たくさんの選択肢の中から選択できる。きっとあなたのお気に入りが見つかるに違いない。 


記者紹介

Jorg Weppelink

こんにちは、ヨルグです。2016年からChrono24で記者として執筆しています。しかし、Chrono24との関係はそれ以前からあって、時計好きになったのは2003年頃からです。私の友人 …

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