2022年04月06日
 6 分

ロレックスの2022年新作。時計業界待望の発表?

Donato Andrioli
Oyster Perpetual Day-Date 40
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2022年3月30日、ロレックスが2022年の新作を発表した。GMTマスター IIに新しいベゼルカラーが追加されただけでなく、時計ファンにとって大きなサプライズが他にも用意されていた。エアキングには新しいケースが搭載され、プラチナ製の新作デイデイト40モデルによってロレックスは不可能と思われていたことを成し遂げた。しかし、この全世界を揺るがす新作発表は、私たち時計ファンや時計業界が待ち望んでいたものなのだろうか?それとも、またしてもいつもの単なるアップデートにすぎないのだろうか?

ロレックスがロレックス GMTマスター IIで示す大胆さ

ロレックスは新作発表の際にあまりリスクを取らず、保守的になりすぎていると批判されがちである。しかし、ロレックス GMTマスター IIの新作モデル の発表によって、この意見は完全に過去のものとなった。なぜなら、ロレックスはこの発表でかなりの大胆さを持っていることを証明したからだ。このロレックスの人気モデルはブラック / グリーンのベゼルを搭載し、正真正銘の左利き用腕時計となった。この新しいベゼルカラーとグリーンの針は非常に成功していると言わざるを得ないが、リューズと9時位置の日付表示には個人的に違和感を感じる。これは筆者が右利きで、左利き用の時計を見る機会がほとんどないからかもしれない。しかし、デザイン的には筋の通ったものであるとしても、9時位置の日付表示は少々やりすぎな感も否めない。ロレックスが左利き用の時計をコレクションに加えたこと自体は素晴らしいと思う。しかし、この興味深いカラーがなぜ差し当たり左利き仕様でしか提供されないのかは、謎のままである。ロレックスはそのまま両方の利き手仕様のモデルをリリースしてもよかったのではないだろうか。いずれにせよ確かなのは、ロレックス GMTマスター IIの左利き用モデルがこの新しい配色によって非常に大きな人気を獲得し、発売当初から高い市場価格になるだろうということだ。リューズと日付表示の珍しく、慣れを必要とする配置はこの人気にさらなる拍車をかけ、このパイロットウォッチの入手は非常に難しくなるだろうと思われる。

新しいロレックス GMTマスター IIによって、ロレックスはようやく大胆さを見せてくれた。しかし、このGMTマスター IIの左利き用モデルにはまだ慣れが必要だ。

一貫性に欠けている?ロレックス エアキング

ロレックスのティーザー広告の公開後、この滑らかなベゼルとリューズガードを搭載した時計はロレックス エアキングであるに違いないと時計業界は確信していた。新しいケースが採用されるということは、この長い歴史を持つパイロットウォッチにまったく新しい文字盤が搭載されてもおかしくないということだ。ブラッドハウンドプロジェクトはすでに数年前に中止となっているが、ロレックス エアキングの文字盤デザインはこのプロジェクトの超音速カーのコックピット計器をモチーフとしていた。筆者はロレックス エアキングの新作リファレンスに完全に新しい文字盤デザインを望んでいた。そして、これがエアキングの価値を大きく高めることは間違いなかった。しかし、新作ロレックス エアキング は新型キャリバーを搭載し、リューズガードを備えた新しいケースデザインをまとっているものの、文字盤には些細な変更に至るまでほとんど手が加えられていない。ロレックスはここでも保守的になりすぎて、わずかなアップデートも施さなかったのだろう。サブマリーナやデイトナなどの象徴的な時計においてデザインに大きな変更を加えないのは理解できる。しかし、ロレックス エアキングではもう少しリスクを取ることもできたと思うし、その試みは間違いなくうまくいっただろう。

新しいケース、(ほとんど)昔のままの文字盤。ロレックス エアキングの新デザインにおいて、ロレックスは少々保守的になりすぎたのかもしれない。

ロレックスは不可能と思われていたことを成し遂げた ロレックス デイデイト 40 プラチナ

しかし、ロレックスの発表に関して肯定的なニュースももちろんある。筆者がロレックスにおいていつも非常に成功していると感じる部分は、とりわけトレイラーや発表ではすぐに気づかないような細かい点である。ゴールドモデルの新しいヨットマスター42はホワイトゴールドモデルよりもさらに上品さを増しており、ロレックス デイトジャスト36とデイトジャスト41の新しい文字盤はこのコレクションに素晴らしい選択肢を追加している。特に筆者が気に入っているのはロレックス デイトジャストの両グリーンダイヤルで、これが多くのファンの人気を獲得することは間違いない。ロレックス デイトジャスト 31 のフローラルモチーフダイヤルはロレックス レディースコレクションの新たなハイライトとなるだろう。新しいデイデイト 40 によって、ロレックスは正真正銘の革新を成し遂げた。これはロレックスの2022年新作の中で最高の1本であると筆者は考えている。ロレックス デイデイトにとって最も重要なデザイン要素、それは象徴的なフルーテッドベゼルだ。このベゼルは、よりによってロレックス時計の最高峰に位置する究極のプラチナモデルに今までずっと搭載されてこなかった。それはプラチナの加工がステンレスやゴールドよりもずっと難しいからで、そのためアイスブルーのプラチナ製ロレックス デイデイト 40にはドーム型ベゼルしか採用されていなかった。そして、ロレックスはようやく不可能だと思われていたことを成し遂げ、プレジデントウォッチのプラチナモデルにも象徴的なフルーテッドベゼルを搭載したのだ。これはロレックスの2022年新作発表において最も注目すべき時計であり、時計ファンが本当に望んでいたものである。

このプラチナ製デイデイト 40によってロレックスは不可能を成し遂げ、プラチナモデルに象徴的なフルーテッドベゼルが搭載された。

時計業界待望の発表?

これらの新作発表は時計業界が待ち望んでいたもだったのだろうか?それとも、ロレックスは今回も最低限のアップデートしか行わなかったのだろうか?筆者はその両方であると思う。ロレックス GMTマスター IIの左利き用モデルは非常に大胆で新鮮な一歩である。ロレックス デイトジャスト 36と41の新しい文字盤も歓迎すべき変化で、レディースデイトジャストの新しいフローラルモチーフも成功している。これらはすべて素晴らしいし成功しているが、時計業界が本当に待ち望んでいたものではなかった。新しいGMTモデルを左利き用でのみ提供するという決定には少々がっかりしたし、新しいエアキングのアップデートは中途半端であると個人的には感じている。しかし、アイスブルーのデイデイト 40 プラチナモデルにもようやくフルーテッドベゼルが搭載されるという発表は、すべての時計ファンの胸を弾ませたに違いない。なんと言っても、ロレックス デイデイト 40 プラチナはロレックスの全コレクションにおいて最高峰に位置する究極のモデルなのであり、このモデルに象徴的なフルーテッドベゼルを欠かすことは絶対にできないのだ。これは筆者にとってロレックスの2022年新作発表における真の大事件で、少なくともロレックスファンがまったく予期していなかった発表であった。


記者紹介

Donato Andrioli

チューダー ブラックベイ41という機械式時計を始めて買って以来、機械式時計の虜になってしましました。特に、古くて感動的な歴史を持つアイコン時計が大好きです。

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