2024年04月02日
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ロレックスは認定中古時計でグレーマーケットをどのように変えたのか?

Sebastian Swart
Preisvergleich-CPO-vs.-Graumarkt-2-1

ロレックスの中古認定時計がもたらす変化とは?

2023年2月の初め、筆者は「CPO vs グレーマーケット。認定中古時計には購入価値があるか?」の記事でこのトピックについて触れている。当時、ロレックスの認定中古プログラムは開始からまだ数ヶ月しか経っておらず、いわゆる初期段階にあった。この時、Chrono24の膨大なデータを基に、ロレックスの3モデルの価格を比較した。 CPO vs. グレーマーケット、としてその価格を比較したところ、未使用のCPOロレックスの価格は、平均でグレーマーケットの価格よりも21%以上高いという結果が出た。中古の場合は、38%を超えていた。

以来、ロレックスはCPOプログラムを大幅に拡大している。上記の記事が公開された時は、正規販売店のブヘラのみがこのプログラムに参加していたが、その後世界各地で多くの新しいパートナーが加わった。2024年初めには、世界中の33のロレックス正規販売店が約3600本のロレックスを提供していた。予想通り、市場の統合にもかかわらず、CPOウォッチの価格は高水準に保たれ、これが正規販売店の不満へとつながった。彼らは、グレーマーケットと競争力を持続させるために、価格設定に対してより自由を持ちたいと考えているのだ。

この記事では、2023年の記事で紹介した3本のロレックスモデルについて、その後のパフォーマンスについて見ていきたい。前回同様、今回もブヘラの価格をベンチマークとして使用する。

未使用モデルの価格はどのように異なるのか?

ロレックス サブマリーナー デイト Ref. 116610LN

ロレックス サブマリーナー デイト Ref. 116610LNは、2023年1月中旬にCPOモデルが約250万円という価格だったが、Chrono24ではこのリファレンスの新品が約200万円前後から入手可能だった。この場合のCPOロレックスの価格は約25%割高となる。

2024年の最新情報

2024年3月初旬、サブマリーナー デイト Ref. 116610LNはCPOモデルが約230万円。Chrono24ではこのリファレンスの新品が約190万円から入手可能となっている。 したがって、グレーマーケットの価格はCPOの価格よりもおよそ20%低くなった。

Rolex Submariner Ref. 116610LN – auf dem Graumarkt 25 % günstiger als CPO.
ロレックス サブマリーナー デイト Ref. 116610LN – グレーマーケットの価格はCPOのそれよりも約20%安い。

サブマリーナー Ref. 116618LB、イエローゴールド

イエローゴールド製のサブマリーナー Ref. 116618LBは、2023年の初め、CPOモデルに700万円以上の価格が付けられていたが、二次流通市場では未使用のものが580万円程度から購入できた。CPOモデルの価格は20%ほど割高だ。

2024年の最新情報

高級時計の価格の全体的な下落は、特にイエローゴールドのサブマリーナー Ref. 116618LBで顕著に見られる。2024年3月時点で、この時計のCPO価格は575万円程度だ。これは、2024年初めにCPOとグレーマーケットの関係に明確な変化があったことを示している。Chrono24での未使用モデルの価格は、CPOの価格をわずかに上回る約585万円。その差は約2%だ。

Rolex Submariner 116618LB – auf dem Graumarkt mit knapp über 2 % minimal teurer als CPO (Stand März 2024).
ロレックス サブマリーナー Ref. 116618LB – グレーマーケットの価格がCPOのそれよりも約2%ほど高くなっている(2024年3月時点)。

ロレックス デイトジャスト36 Ref. 116200

2023年に選んだ3本目はシルバーの文字盤にバーインデックスを備えたロレックス デイトジャスト 36 Ref. 116200だ。二次流通市場では、新品の個体が約110万円で入手できたのに対し、CPOモデルには140万円前後の投資が必要だった。CPO価格は約25%以上割高となる。

2024年の最新情報

2024年初め、CPOモデルのデイトジャスト 36 Ref. 116200は約145万円で購入できた。グレーマーケットで新品のモデルを選ぶと、約130万円からとなり、15万円ほど節約できる。明らかなのは、CPO価格との差が約10%であり、2023年の価格の半分程度になっていることだ。

Rolex Datejust 116200 – rechnen Sie mit rund 10 % CPO-Aufschlag.
ロレックス デイトジャスト Ref. 116200のCPOモデルは10%程度割高になるだろう。

グレーマーケットの中古時計と比較したCPO価格

ここからは、上記3本のCPO価格を、「非常に良い」〜「良い」コンディションの中古モデルと比較していく。

サブマリーナー Ref. 116610LN

2023年、Chrono24では中古のサブマリーナーRef. 116610LNを平均約175万円で購入できた。当時のCPO価格が約250万円であったことを考慮すると、価格差は約43%になる。

2024年、Chrono24では中古のサブマリーナーRef. 116610LNを平均約180万円で購入できる。この価格はCPOモデルの約230万円に比べると、約27%安い。

サブマリーナー Ref. 116618LB

2023年には、イエローゴールド製サブマリーナーRef. 116618LBのCPO価格が約535万円であり、グレーマーケットで同一の中古モデルの価格約360万円と比べると、約48%も高かった。

2024年初旬、Chrono24で中古の個体は約540万円であり、CPOモデルは約560万円で購入できる。上記の新品の例と同様に、ここでも状況が大きく変化した。そのため、グレーマーケットとCPOの価格差は約3.7%となる。

ロレックス デイトジャスト36 Ref. 116200

2023年1月、シルバーの文字盤を備えたロレックス デイトジャスト 36 Ref. 116200はChrono24では、CPOモデルよりも約40%節約できた。約14か月後、このモデルは二次流通市場で約115万円で購入できる。そのため、CPOとの差は22%程度となり、こちらも差が明らかに縮小した。

ただし、中古の時計では、個々の時計のコンディションが大きく異なる場合があることに注意する必要がある。また、ボックスや書類が付属していることが保証されているわけではない。したがって、それぞれの商品を注意深く検討したい。

まとめ:2024年現在、CPOウォッチの価格は二次流通市場の価格よりも常に高いというわけではなくなった

ここで取り上げた3本の新品のロレックスの例を比較すると、過去14か月間にわたってCPOとグレーマーケットの価格比率にいくらかの変化があったことがわかる。人気の高いロレックス サブマリーナー Ref.116610LNの新品が、グレーマーケットでは、CPOモデルと比較するとさらに安くなっている。一方、サブマリーナー Ref. 116618LBはグレーマーケットでは、CPOモデルよりもわずかに高くなっている。このことは、過去2年間に特定のモデルの価格がすべての市場でどれだけ下がったかを明らかにしている。ロレックス デイトジャスト Ref. 116200については、CPOと比較すると、二時流通市場での価格が半分になった。

こういった価格の変化は、需要と供給のバランスが価格に影響することを反映しており、CPOウォッチを扱う販売事業者は顧客が魅力的な価格を求めて二次流通市場に移る場合には対応が必要だと言えるだろう。ただし、特定のモデルにかなりの金額を支払うことが可能な購入者がいる限り、両市場は価格水準を高く保ち続けるだろう。


記者紹介

Sebastian Swart

すでに数年前からChrono24のサイトを時計の買取と販売、そして時計について調べるのに使っていました。私は子どもの頃から時計に興味を持っており…

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