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ヴィンテージダイバーズウォッチ、注目モデル5選

Jorg Weppelink 著
2025年4月28日
7 分
Rolex-Submariner-ref.-5512 (1)

ヴィンテージダイバーズウォッチ、注目モデル5選

世界で最も人気のある時計について考えたことはあるだろうか?おそらく皆さんのほとんどは、腕時計の中でダイバーズウォッチが現在最も人気のカテゴリーであると推測することだろうし、実際のところそうだ。時計業界で次々に登場する新しい時計を見れば、それは驚くことではない。毎日と言っていいほど、さまざまなブランドから新作のダイバーズウォッチが登場している。しかし、それはなぜなのだろうか?一番の理由は、ダイバーズウォッチが普段使いに最適な時計だからだ。ダイバーズウォッチは、水中での厳しい環境に耐え、すべての必要な情報を可能な限り明確に表示することに重点を置いて開発された時計だ。時刻と残りの潜水時間を簡単に読み取ることができる。潜水時間については、おそらくプロのダイバーだけが使用したことがある機能だろう。

しかし、ダイバーズウォッチは時計の中でも比較的新しいカテゴリーである。初の防水時計は、防水というよりはむしろ「防塵」だった。ロレックスは1926年に防水のオイスターケースを発表し、オメガは1932年にこれに続き、水中で使用可能な初の腕時計の一つであるオメガ マリンを発表している。しかし、今日我々が知っているような回転式ダイビングベゼルを備えた現代的なダイバーズウォッチが初めて登場したのは、1953年にブランパンがフィフティ ファゾムスを発表したときだった。

その翌年、ロレックスは初代サブマリーナーを発表した。サブマリーナーは、デザイン面と機能面の両方でダイバーズウォッチのスタンダートを確立した時計だ。ロレックス サブマリーナーは現在、世界で最も人気のあるダイバーズウォッチとなった。しかし、過去を振り返ってみると、最も収集価値のあるヴィンテージのダイバーズウォッチ、トップ5にはどのモデルがランクインするのだろうか?今回は、ダイバーズウォッチの偉大な伝統と歴史の一部となっている5本の時計を選択した。これらは必ずしも高い人気を誇るものではないかもしれないが、その歴史と比較的手頃な価格から、チェックする価値は間違いなくある。

ロレックス サブマリーナー

ロレックス サブマリーナー Ref. 6204

ヴィンテージダイバーズウォッチについて記事を書くなら、ロレックス サブマリーナーで始めるのが妥当だろう。前述のとおり、ロレックス サブマリーナーは最も人気のあるダイバーズウォッチだ。その歴史は1954年のサブマリーナー Ref. 6204から始まった。5年後に発売されたRef. 5512で、サブマリーナーはサイズアップし、デザインも今日我々が知っているものへと変化した。70年以上経った今でも、現在のサブマリーナー Ref. 124060は、初代サブマリーナーとほとんど同じように見える。

ヴィンテージサブマリーナーのベストな選び方となると、すべては予算次第だ。定番デザインを求めるならヴィンテージのRef. 5512を探してみてほしい。1959年から1980年にかけて製造され、そのヴィンテージ感は最高と言える。価格はおよそ190万円から始まり、状態の良い古い個体であれば約640万円まで上がる。出費を抑えたいなら、1990年から1999年にかけて製造されたRef. 14060をチェックしたい。こちらは約110万円〜160万円で購入できる。これで、世界で最も有名なダイバーズウォッチの伝統の一部である素晴らしいヴィンテージサブマリーナーが手に入るのだ。

オメガ シーマスター プロプロフ

オメガ シーマスター プロプロフ Ref. 224.30.55.21.01.001
オメガ シーマスター プロプロフ Ref. 224.30.55.21.01.001

オメガ シーマスター 300が論理的に次の選択となるが、今回はよりお手頃価格のモデルを選ぶことにした。さらに、プロプロフはプロのダイバーの間で伝説的な存在である。オメガ シーマスター プロプロフは、有名なフランスのコメックスダイビングチームのプロのダイバーの協力を得て開発された、風変わりな見た目のダイビングツールだ。結果、左右非対称の時計が誕生し、1971年から1979年まで生産された。当時は商業的には成功しなかったものの、世界中の時計ファンから尊敬される伝説的なツールウォッチとなった。ダイビングベゼルのロックを解除する大きな赤いボタンと大きなねじ込み式リューズを備えた風変わりなケースを持つこの時計は、デザイン性に溢れており、約100万円〜240万円で購入できる。

また、オメガが2009年から2019年にかけて製造した最新のオメガ シーマスター プロプロフもチェックしてみてほしい。この時計の方が、プロポーションと色使いという面で優れており、なおかつハードコアなダイビングのルーツは忘れられていない。真の定番となり得るこの時計は、約110万円〜160万円で手に入れることができる。

セイコー Ref. 6159-7001

スチールケース、ブラックの文字盤とベゼル、ゴールドとホワイトのインジケーターと針を備えたセイコー 6159 7001 ハイビートダイバーズウォッチ。
高速で鼓動するキャリバーを備えたセイコーRef. 6159-7001

ダイバーズウォッチの豊かな伝統を持つもう一つのブランドと言えばセイコーだ。セイコーは、最高のダイビングツールを作り出すという時計作りへの真摯な姿勢を証明すべく、傑出したダイバーズウォッチを数多く生み出してきた。80万円以下でセイコーの最も有名な定番モデルの一つが購入できると言ったらどう思うだろうか?セイコーは1968年に6159-7001を発表し、今日までセイコーのダイバーズウォッチのスタイルを定義するケースを導入した。セイコーは、「1968ダイバー」と呼ばれるこのモデルを、多くのデザインのベースとしている。

しかし、何がそれほど特別なのだろうか?この時計は、シャープでエッジの効いたラインが特徴の特大の44mmケースに、視認性に優れた大きなアワーマーカーと数字を備えた文字盤とベゼルを備えている。また、セイコーを象徴する高精度なハイビートムーブメントも搭載されている。この時計は1960年代後半当時では、傑出したダイビングウォッチであり、今日までセイコーのラインナップを形作ってきたと言える。定番モデルのセイコー 6159-7001は、約55万円〜95万円で購入可能だ。

ドクサ サブ 300T

ドクサ サブ 300T

もう一つの伝説的なダイバーズウォッチブランドはドクサだ。スイス発のブランドであるドクサは、サブ 300Tが1967年に初めて導入されて以来ダイビングの世界でよく知られる存在となった。著名なダイバーであり海洋探検家でもあるジャック・クストーが共同開発し、愛用していた時計である。ドキュメンタリーでは、彼とダイバーチームが、特徴的なクッション型のケースと明るいオレンジ色の文字盤を備えた時計を身に着けている姿がよく見られた。オレンジ色の文字盤は、深海でも視認性に優れていた。

そのため、ドクサは時計ファンの間で名声を高め、今日でもダイバーズウォッチの多様なコレクションとともに存在し続けている。この有名なダイバーズウォッチシリーズの始まりとなったヴィンテージのドクサ サブ 300Tは、約30万円〜70万円の間で入手可能だ。これほど素晴らしい名作にしては、とてもリーズナブルな価格と言えるだろう。

チューダー サブマリーナー

チューダー サブマリーナー Ref. 7016
チューダー サブマリーナー Ref. 7016

2012年以降チューダーがその名を広く知られるようになって以来、コレクターたちはヴィンテージモデルにも飛びついている。チューダーの最も有名な定番モデルの一つにチューダー サブマリーナーがある。ケース、リューズ、ブレスレットはロレックス製で、ロレックス サブマリーナーに似ている。しかし、そのデザインにはロレックスのものと異なる点もあり、ヴィンテージモデルの一部がチューダーを代表するアイコン的存在になっている。

また、チューダーはフランス海軍と協働関係にあったことでも知られ、海軍はチューダー サブマリーナーを使用した後、デザインの調整を依頼している。最も重要なのは、水中での視認性を高めるために、より大きな針とアワーマーカーを作ることだった。これがチューダーの定番となった有名なスノーフレーク針と長方形のアワーマーカーのきっかけとなったのだ。この定番スタイルを持つチューダー サブマリーナー Ref. 7016は、約110万円〜320万円で購入することができる。後継機であるRef. 9401/1も素晴らしい選択肢だが、価格は約160万円〜400万円とかなり高価だ。しかし、その代わりに時計業界の最も伝説的なダイバーズウォッチの一つを手に入れることができるのだ。

記者紹介

Jorg Weppelink

Jorg Weppelink

こんにちは、ヨルグです。2016年からChrono24で記者として執筆しています。しかし、Chrono24との関係はそれ以前からあって、時計好きになったのは2003年頃からです。私の友人 …

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