今月の編集者のおすすめでは、2021年夏に向けての特別な3本をご紹介します。セイコーのエキゾチックな定番、“貧乏人のパテック”とも呼ばれるユニバーサル・ジュネーブ、そしてオメガのスピードマスター 東京 2020 リミテッド エディションです。
50万円以下の素晴らしい時計
50万円以下の素晴らしい時計
これは夏にぴったりの時計。これは初めての1本に最適な時計。これは後悔のない衝動買いとして最高の時計。そしてこれは老いも若きも、全てのコレクターがリスペクトする時計。このインド数字を持つセイコー 5には2つのサイズがあります。34mm径のSNK06J35と、42mm径のSNKP21J1。時計愛好家が無条件に愛する同じ品質、親しみやすさ、そして自社製ムーブメントを備えていますが、文字盤にはちょっとしたひねりが効いて、より印象的なものになっています。あなたはセイコー 5をきっと前に見たことがあるでしょう。しかしこのセイコー 5は見たことがないはずです。そして、だからこそ人はこれを愛するのです。その証明になるような逸話をお望みですか?私の友人のある時計ライターは、ノーチラス、ロイヤルオーク、いくつものロレックスに加えて、このタイムピースを所有しています。
ファンのコーナー: レアで特別な時計
ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックス
ユニバーサル・ジュネーブはしばしば、“貧乏人のパテック” と呼ばれています。そしてそれは、考えてみれば褒め言葉なのです (私は結局のところ、喜んで “貧乏人のフェラーリ” を運転するでしょうから)。この2つのブランドは共通の歴史を持っており、UGの時計はパテック フィリップのショップでしばらくの間一緒に販売されていたこともあるのです。ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックスは、ステンレススチール製または18Kゴールド製のケースにクロノグラフ、年次カレンダー、ムーンフェイズが収められ、特徴的な “グランドコンプリケーション” たる雰囲気を放っています。これは1940年代のものとしても、110万円以下の愛好家レベルのタイムピースとしても、かなり良いものです。それに、このブランドは長らく、少なくともヨーロッパでは活動停止していたため、その時計はレアになるばかりなのです。
アイコニックなタイムピース: 価格に対する最高の価値
オメガ スピードマスター 東京 2020 リミテッド エディション
時計の世界は、誤植、変わったもの、そして何より、いいストーリーを好みます。2020年東京オリンピックの準備段階で、オメガは五輪の輪のカラーに合わせて、スピードマスターの限定版を5つ開発しました。確かに、オメガは毎年スピードマスターの限定版を無限大に作っているような気もしますが、それは実際に起こった歴史的な出来事のためというのが常です。さらに、すべての時計ファンがそのラインナップにスピードマスターを持つにふさわしいのであり、スピードマスターを持つすべての時計ファンがちょっといわくのあるスピマスを持つにふさわしいのです。2019年の時点で占ってみたなら、オメガはそもそもこの特別な時計を作るべきではないと告げられていたでしょう。しかし2021年のお告げは、人々がこのパンデミックにみまわれた年を歴史の中に封印してしまおうとしているため、オメガ スピードマスター 東京 2020 リミテッド エディションは相当な価値のあるコレクターズアイテムになるはずだと告げるでしょう。