2022年03月01日
 5 分

完璧さを作り上げる: オーデマ・ピゲの高級時計製造の豊かな歴史

Hyla Bauer
Audemars-Piguet-2-1

今や創業から150年近いオーデマ・ピゲは、創業以来ずっと、時計作りのトップにあり続けてきた。 

このブランドの成功の背後にある秘密のひとつが、同社がいまだに、その創業者であるジュール=ルイ・オーデマとエドワール=オーギュスト・ピゲの子孫によって所有・経営されていることである。オーデマ氏とピゲ氏は自社の時計の基準を非常に高く設定し、長年の間に同社はより洗練され、より正確で、より複雑なタイムピースを作り続けてきた。   

現在、ジャスミン・オーデマが同社の役員会長を務め、オリヴィエ・オーデマが副会長を務める。彼らのリーダーシップのもと、その前の世代たちと同じように、このブランドは高級時計作りの頂点にその座を占め続ける。それでは、同社の名高い成功の歴史を見てみよう。 

オーデマ・ピゲの誕生: 懐中時計と王族たち  

腕時計の時代の前である1800年代、オーデマ・ピゲは同時代の他社時計メーカーたちと同じく、懐中時計、置き時計、ペンダントウォッチを作っていた。同ブランドの懐中時計にはしばしば、彫刻、エナメル加工、貴重な宝石などでぜいたくな装飾が施された。ヨーロッパの名家貴族や王族たちは同社に頻繁にタイムピースを注文した。この時期に、オーデマ・ピゲは自社の懐中時計用に洗練された複雑なムーブメントを開発し、その中にはスプリットセコンド クロノグラフ、クォーターリピーター、永久カレンダーも含まれていた。  

オーデマ・ピゲはカラフルな懐中時計から始まった。
オーデマ・ピゲはカラフルな懐中時計から始まった。

オーデマ・ピゲと腕時計の完成

1920年代、30年代、オーデマ・ピゲのビジネスは大盛況だった。ブランドは男性・女性用どちらにも、エレガントな腕時計を作っていた。女性用には、女性らしさが滲み出るトノー・楕円形の、ダイヤモンドが散りばめられ、ブレスレットにもダイヤモンドの装飾が施されたジュエリー兼腕時計があった。この時代の男性用腕時計における見どころには、ムーンフェイズやクロノグラフなどのコンプリケーションが含まれている。中でも長方形のモデルが特に人気だった。さらに、オーデマ・ピゲは1934年に初めてのスケルトンウォッチを作り、これまでの歴史にさらなる偉業を加えることとなった。 

1940年代はオーデマ・ピゲにとって偉大な革新の時代だった。1946年、同ブランドは腕時計用に作られたものとして (当時において) 史上最薄のキャリバーを開発した。そのムーブメントは手巻式で、わずか1.64mmの薄さだった。このムーブメントが本物のゴールドのコインにも収まる薄さだったため、同ブランドはゴールドコインウォッチを作ったのである。  

1950年代、オーデマ・ピゲはこの超薄型ムーブメントをさらに進化させ、スケルトンウォッチと永久カレンダー付きのタイムピースを生み出した。左右非対称の文字盤はコレクターの間でヒットとなった。同じく左右非対称のケースを持つ、今やアイコンとなったミレネリーウォッチは、後に同ブランドのカタログの基礎となった。  

アイコンの誕生: オーデマ・ピゲがロイヤルオークを発表

1980年代のオーデマ・ピゲ ロイヤルオーク。
1980年代のオーデマ・ピゲ ロイヤルオーク。

オーデマ・ピゲは1960年代を通じ、自社の腕時計を革新し続け、また完全なものとしようとし続けた。しかしこのブランドにとっての最も重要な瞬間は、ほぼ間違いなく、1972年に行われた八角形のロイヤルオークの発表のときだろう。この時計はバーゼルワールドでデビューを果たすと、時計業界に熱狂を巻き起こしたのである。 

「1972年のロイヤルオーク発表から影響を受けたデザインとルックスの革命は、おそらくオーデマ・ピゲが取り組んだ最大のチャレンジ、すなわちステンレススチールでできたスポーティーなモデルでありながらもラグジュリーな時計を作ることを意味している」と、フランソワ・シャイは2011年のオーデマ・ピゲ コレクションブックに書いている。  

八角形は歴史的に再生と復活のシンボルであり、ロイヤルオークは同ブランドの最も象徴的な時計へと成長する道のりを経て、確かにこのシンボルの期待に応えた。これは50年もの間、オーデマ・ピゲの心臓と魂であり続けている。1972年当時に大騒ぎを引き起こしたモデルは、今日でもまだコレクターの間のお気に入り、そして聖杯時計である。オーデマ・ピゲはこの時計の進化を通じて、タンタラム、フォージドカーボン、アラクライトなどを含む新しい金属や素材の使用を試してきた。モダンなロイヤルオークはダイヤモンドの装飾が施されたゴールド製のものから、ラバーストラップ付きのスポーティーなチタン製の時計までさまざまである。 

ロイヤルオークには時刻表示のみのシンプルなムーブメントのものから、考えうる限り最も複雑なものまで、さまざまなバージョンがある。このスポーティーなモデルにはクロノグラフが最高の選択肢だが、トゥールビヨンあるいはスケルトンの永久カレンダーモデルを好む人もいる。  

最新のロイヤルオーク50周年記念シリーズ

ブランドによれば、最新のオーデマ・ピゲ ロイヤルオーク50周年記念タイムピースは “ケース、ブレスレット、文字盤のデザインに若干の人間工学的な変更” を取り入れたという。では、これらの時計のどんな点がこれまでのモデルと異なっているのだろうか?裏蓋はこれまでよりも若干、ケースにより一体化して装着感を高めており、ブレスレットのリンクは厚みも幅もより先が細くなっている。ロイヤルオークのコレクターは間違いなく、これらの変更により、さらに快適さが増したことを喜ぶはずだろう。 


記者紹介

Hyla Bauer

ハイラ・バウアーの時計への情熱は、バーゼルやジュネーブの時計見本市のために初めてスイスを訪れたときに生まれました。彼女にとって時計は、人が身につけることのできる最も親密で貴重なアイテムです。価値があり、長く使え、所有者にとって個人的な意味を持つものです。

記者紹介

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