2023年11月14日
 7 分

縁の下の力持ち:まだまだ知られていないミリタリーウォッチ

Kristian Haagen
Hanhart-Pioneer-417-2-1

パイロットウォッチあるいはミリタリーウォッチと言うと、IWCのアイコニックなビッグ・パイロット・ウォッチや、カシオのG−ショックを 思い浮かべる人が多いのではないだろうか。しかし、冒険好きな人のために作られた時計は実はまだまだたくさんある。空の上でも、水中でも、そしてデスクダイバーの人たちの手首でも活躍する時計たちだ。

ミリタリーウォッチとは何か?

ミリタリーウォッチとは、通常、ステンレススチール、チタン、強化プラスチックなどの頑丈な素材で作られている。衝撃、水、極端な温度といった過酷な環境下でも耐えられるようになっている。
多くの人はこういった時計の機能を全て必要とすることはないものの、 軍用品の腕時計を発祥とするこういったミリタリーウォッチには、紛れもない魅力がある。それなのに、ミリタリーウォッチの多くが実はまだあまり知られていない。
そこで今回は、隠れたヒーローであり、どんなに過酷な環境下でも確かな信頼性を誇るミリタリーウォッチを紹介したい。

ハンハルト 417 ES

ハンハルト 417 ESは、60年以上も前に、ドイツ軍で支給された初のパイロット用クロノグラフとして、歴史に名を刻んだ。今日では、その不朽のデザインと最先端の製造技術が融合させている。その結果生まれたのが、豊かな歴史を持つタフなクロノグラフであり、日常生活でもスリル満点の冒険でも、頼れる相棒となってくれる。

Durable, dependable, and readable: the Hanhart Pioneer 417 ES
丈夫で頼もしく、視認性にも優れている:ハンハルト 417 ES

ハンハルトは、自社の発展の礎となったクロノグラフに立ち返り、オリジナルと同じ39mmサイズの新しい417 ES 1954を発表した。
オリジナルの417 ESは新設されたドイツ軍のために作られた最初のパイロットクロノグラフであり、そのデザインは、堅牢性、信頼性、視認性、この三原則に拠っている。1963年以降、ハンハルトが懐中時計仕様のストップウォッチに生産の軸足を移すまで、同社は約10年間ドイツ連邦軍にオリジナルモデルを納入し続けた。
今日、アイコニックな417の現存するオリジナルの個体は、目利きのコレクターたちの間で非常に人気の高いヴィンテージクロノグラフになっている。

ルミノックス ネイビーシール

1994年、ルミノックスはオリジナル ネイビーシールを発表。そしてこの時計はブランドの歴史に確かな足跡を残すこととなった。
この時計の物語は、ルミノックスとUSネイビーシールズの軍備調達責任者であるニック・ノースによる協同プロジェクトとして始まり、それはシールズ専用の時計を作るというミッションだった。
彼らの共同プロジェクトは、ORIGINAL 3000の誕生でクライマックスを迎えた。これまでになく軽量さと頑丈さを誇り、すぐさまネイビーシールズ愛用の時計となった。

Luminox Navy SEAL
ルミノックス ネイビーシール

ルミノックスは、現在でも世界中で高い評価を得ているエリート特殊部隊であるネイビーシールズのために時計を開発・供給していることを、非常に誇りに思っている。

ジン EZM 10 TESTAF

かなりの時計愛好家で、洗練されたセンスとパイロットウォッチへのこだわりを持つ人にとって、ジン EZM 10 TESTAFに並ぶものはないだろう。並外れたSZ01クロノグラフムーブメントがそうであるように、最先端の技術と視認性に優れた文字盤と針が、軽量かつ頑丈なチタンケースの中に収められた見事な時計だ。

Sinn is known for their sturdy and durable watches.
EZM 3のように頑丈で耐久性のある時計で知られているジン

この時計がドイツの独立した機関であるTESTAFのパイロットウォッチ標準規格の認証を受けているということだ。この規格はプロ用のパイロットウォッチのためのドイツの厳格な基準である。

42mm径のジン EZM 10 TESTAFは機械式パイロットウォッチにおけるもっとも高い技術を証明している。24時間表示のインダイヤル、センター配置の60分積算クロノグラフカウンター、内部の湿気から保護するためのアルゴンガスを充墳させたケースを備えている。最高のものを求めるパイロットたちにとって、まさに最高の選択肢となる時計だ。

ブローバ ミルシップ

1950年代後半、ブローバは米軍のためのダイバーズウォッチの一連の試作品を作った。しかし、技術的な問題と、アキュトロンの完成にフォーカスするという会社の方針変更のため、これらの試作品は生産には至らず、また軍の隊員に支給されることもなかった。代わりに、アメリカ海軍はブランパン フィフティ ファゾムスを採用したのだった。
ここで、2020年まで話を進めたい。ブローバはこのかなりのレアモデルを復活させ、同ブランドが展開するアーカイブシリーズに加えることを決定したのだった。サンドブラスト仕上げを施した41mm径のスチール製ケース内には、200mの防水性と41時間のパワーリザーブを備えた、タフな自動巻きキャリバーが搭載されている。

Bulova Mil Ships
ブローバ ミルシップ

カテドラル針、夜光塗料を塗布したアワーマーカー、現代のダイバーズウォッチにはあまり見られない安全機能であるモイスチャーインジケーターがそろったヴィンテージ風の文字盤は、過ぎ去った時代のエッセンスをうまく捉えている。

チュチマ M2 クロノグラフ

1984年の開発以来、チュチマ NATO クロノグラフはドイツ軍パイロットに支給される時計として存在してきた。そして、世界中から確かな機能性と信頼性で評判を得ることとなった。

Tutima Military Chronograph
チュチマ ミリタリー クロノグラフ

M2の発表をもって、チュチマはこの不朽の名作をさらに発展させることにした。同社の時計作りへの揺るぎない献身が数多くの改良へと繋がり、プロフェッショナルや、アクティブでスポーティーなライフスタイルを送る人々のニーズに応えてきた。
自動巻きクロノグラフムーブメントを搭載したM2には、ゴールドシールが貼られたアンティークグレーのローター、25石、ポリッシュ仕上げのビスが使われている。パワーリザーブは、48時間を誇る。

ポルシェデザイン クロノグラフ1 ユーティリティ

1970年代後半、ポルシェデザインは画期的な38mmのステンレススチール製ミリタリークロノグラフを発表した。高い信頼性、快適さ、パイロットにとって使いやすいマットブラックのPVDコーティングで知られたその時計は、アメリカ空軍を含む世界の空軍の心を捉えた。
そして40年後の今、ポルシェデザインは大幅な改良を施してこの伝説的なクロノグラフを復活させている。
新生クロノグラフ1 ユーティリティ リミテッドエディションは、ポルシェデザイン独自開発のチタンカーバイドを採用し、最高レベルの耐久性と耐傷性を備えている。長い歴史の中で使われてきた夜光塗料のトリチウムはブルーのスーパールミノバに変更され、暗闇でもより優れた視認性を誇る。
ポルシェデザイン キャリバー WERK 01.240を搭載したこの新しいモデルは、精密で、連続して計時可能なフライバック機能も備えている。
デザインは、F.A.T. Internationalとのコラボであり、 「マンケイ(マーモット)」 のアイコンを含め、オリジナルへのオマージュが見られる。クロノグラフ1 ユーティリティ リミテッドエディションは伝統とイノベーションをうまくブレンドし、アウトドア好きにとって信頼のおけるスタイリッシュな相棒となっている。
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記者紹介

Kristian Haagen

私は20歳の頃から時計を収集しています。一番好きなのはヴィンテージの時計です。ヴィンテージの時計には魅力的な歴史やクールな由来があることが多く、このような由来のある時計は新品の時計よりもずっと興味深いものです。

記者紹介

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