以前公開した記事「見過ごされているロレックスの時計トップ3」で、私たちはすべてのロレックスモデルが定価よりもはるかに高い価格で取引されているわけではないことを示した。本記事では時計愛好家の中でそれほど高い人気を集めていないため、比較的手頃なプレミア価格で手に入れることができるロレックスモデルをさらに3本ご紹介したい。それでは原点回帰したアイコン、市場でほとんど目にすることができないロレックス時計のステンレス・ゴールドモデル、そのシンプルさによって絶対に失敗しようがないロレックス定番モデルについて見ていこう。
ロレックス エクスプローラー Ref.124270 原点回帰
ロレックス エクスプローラーの新型モデルでロレックスはどうやら少々ヘマをしたようだ。現代的で人気の39mmモデルを生産終了にし、36mmモデルしか販売しないというのは、ロレックスがもしかしたら想像していたようにはファンに歓迎されなかったデザイン決定である。エクスプローラーの新型リファレンスの人気は旧モデルよりもはるかに低く、それは現在の市場価格にも表れている。多くの商品には定価に対して「たった」の20万円から30万円しか上乗せされていない価格が設定されているのだ。この比較的低い市場価格はロレックス エクスプローラーなどの歴史的スポーツアイコンにとっては珍しいことだが、購入を検討している人にとっては喜ばしいことだろう。最高の品質を備えているだけでなく、原点回帰もした本物のロレックス スポーツモデルをコレクションに加えることができるのである。100mの防水性能と70時間のパワーリザーブによって、この時計は現代的な時計に期待されるすべてを提供している。現行のロレックスリファレンスにふさわしく、手触りも素晴らしい。しかし、36mmのサイズと文字盤のデザインは、かつてないほどに伝統的なものになっている。「EXPLORER」の文字は、オリジナルモデルと全く同じように文字盤の上部に配されるようになった。ロレックス エクスプローラー Ref.124270はそれによって現代の品質と当時の外観を1つにしているのである。細い手首をお持ちで、小さめな時計が好みであるか、他のスポーツモデルにはない原点回帰したロレックスアイコンを探しているのであれば、ぜひとも現行のロレックス エクスプローラーを一度チェックしてみるべきである。
ロレックス スカイドゥエラー Ref.326933 最も革新的なロレックス時計
最も人気の高いロレックス時計といって最初に思い浮かべるのは、伝説的なロレックス デイトナかロレックス GMT マスター IIではないだろうか。しかし、ロレックス スカイドゥエラーが少なくとも同じくらい人気であるだけでなく、両者よりも市場に出回ることがはるかに稀なモデルであることは知っていただろうか?特に昨年、ブルーの文字盤を搭載したステンレスモデルは時計ファンにとって垂涎の的となった。この時計を手に入れたいが、正規販売店で購入できない時計ファンは、かなりの予算を用意する必要がある。市場価格は定価と比べて倍の値段を付けているものもあるのだ。
それに対して、このレアなパイロットウォッチのステンレス・ゴールドモデルは全く影法師のような存在だ。そして、驚くべきことに価格はロレックスの定価からそれほどかけ離れていない。クラシックなオイスターブレスレットと新しいジュビリーブレスレットのどちらを選ぶとしても、ロレックス スカイドゥエラーは定価に対して40万円ほど上乗せされた価格から見つけることができる。文字盤の選択に対してオープンで、バイカラーが好みであれば、絶対にロレックス スカイドゥエラー Ref.326933を見てみるべきである。コンビモデルでも、ロレックス スカイドゥエラーが現行のロレックスコレクションで最も革新的な時計であることは変わらないのだ。アイコニックなフルーテッドベゼルはロレックス スカイドゥエラーにおいて単なる美しいデザイン要素以上の存在であり、高機能コマンドベゼルによって第2タイムゾーン、日付、月などの時計の機能を操作することができる。これは天才的なだけでなく非常に便利な機能であり、スカイドゥエラーを極めて独創的で革新的な時計にしている。
ロレックス デイトジャスト 41 Ref.126300 最も純粋な形のクラシックウォッチ
人気と価格推移に関して、ロレックス デイトジャスト 41は過去数年において急激な高騰を見せた。それにも関わらず、このロレックスを代表する時計の最もシンプルなモデルは相変わらず見過ごされている。しかし、これは非常にシンプルな文字盤色に限ってのことだ。「ウィンブルドン」などの特別モデルやミントグリーンの文字盤を搭載した今年の新作は最も人気の高いモデルの1つに数えられ、ロレックス スポーツモデルと同じくらいの高値で取引されている。
普通の色やモデルで満足できるならば、ロレックス デイトジャストのスポーティーなモデルは定価に対して比較的低いプレミア価格で手に入れることが可能だ。ホワイトまたはシルバーの文字盤を搭載したモデルは、約130万円という価格によって自由市場で最も手頃なロレックスモデルの1つとなっている。ブラックやスレート、ブルーの文字盤を搭載したモデルは、通常それよりも少々高くなる。たとえ時計ファンに過小評価されているとしても、筆者はホワイトの文字盤を持つモデルが最も成功していると感じている。この文字盤はほとんどあらゆる服装や機会に合わせられるだけでなく、ロレックス時計ではかなり珍しいものでもある。特に一部ポリッシュ仕上げが施されたオイスターブレスレットにはホワイトの文字盤が非常に上品に感じられ、アイコニックなサイクロップレンズは低いコントラストによって他のモデルよりもわずかに主張が控えめになっている。100m防水によって時計は極めて堅牢で、どんな状況でも身につけることができる。ロレックス デイトジャスト 41は一度付けたら外す必要のない時計なのである。あらゆる機会に身につけられる時計を探していて、非常にシンプルに保たれた文字盤に目がないのであれば、ロレックス デイトジャスト 41 Ref.126300は非常におすすめできる時計である。どの文字盤のモデルを選ぶにしても、このシンプルなロレックス定番時計において失敗することは絶対にない。少ない方が豊かであることもあるのだ。