2020年10月13日
 5 分

バートのお気に入りの掘り出し物ヴィンテージウォッチ: ロレックス サブマリーナ 1680

Bert Buijsrogge
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バートのお気に入りの掘り出し物ヴィンテージウォッチ: ロレックス サブマリーナ 1680

私の時計に対する興味は、1966年のヴィンテージ ロレックス サブマリーナ 5513から始まった。当時すでに私は時計についていくらか知識を持っており、地元のディーラーからこのタイムピースを購入した。確かにこの時計で損をすることはないという彼の言ったことは当たっていたものの、後になって私はこの時計が良いコンディションではないということに気づいた。

私はすぐに、自分の初めてのヴィンテージロレックスがポンコツだと気づいた。それ自体には何の問題もないが、私は元々の状態にもう少し近い時計が欲しかったのだ。厳密に言えば、その時計は完璧に機能するコンディションではあったのだが、私の好みからすると磨かれすぎてしまっていた。それによってケースはその特徴的なシャープなラインを失っており、私は重要な教訓を学んだというわけだ。

ロレックスヴィンテージサブマリーナ5513、1965年頃
ロレックスヴィンテージサブマリーナ5513、1965年頃

興味の変化

最初、私は当時すでに40年以上も経っていた自分の初めてのヴィンテージ ロレックスに有頂天になっていた。しかしだんだんといろいろなことを学んでいくにつれ、私の考えと興味は変わっていった。しかも、実際に自分の手でより多くの時計に触れる機会を得ることができ、それによって私の物の見方も変わった。どうやらヴィンテージロレックスはそこら中で見つけることができるが、素晴らしいコンディションのものを見つけるのはそう簡単なことではないようだった。

これらの全ては15年以上前に起こったことであり、それ以降、物事は劇的に変わった。時計のコンディションはいまだに重要な問題ではあるが、価格は度を超えて上昇した。私が最初のサブマリーナに支払った金額は21万円に満たない。現在同じような時計を買うためには、少なくとも5倍の金額を支払う必要がある。そしてコンディションがよくなれば、価格もより高くなる。

ある時点で私はこの5513を売り、現代版のサブを買った。それでも頭のどこかで、私はいまだにその美しいシンプルさのためだけにでも、またヴィンテージを買いたいと思っていた。サブマリーナのデザインはある程度オリジナルに近いままに残されてはいるが、確かに変化してしまっていた。2007年頃になって私は16610を買い、それを非常に気に入っていたのだが、さまざまなディテールによってまたヴィンテージウォッチを欲しいと思うようになっていた。

ロレックス サブマリーナ 16610、写真: Bert Buijsrogge
ロレックス サブマリーナ 16610、写真: Bert Buijsrogge

全てはディテールにある

現代のサブは確かに素晴らしい時計であるが、その修正液を一滴垂らしたような大きな丸型のアワーマーカー付きのグロッシーな文字盤は、ヴィンテージモデルのホワイトゴールドで囲まれた小さなアワーマーカー付きのマットな文字盤よりもずっとごちゃごちゃしている。加えて、6時位置のシリアルナンバーを含めたインナーリングのエングレービンといい、私の好みに合うものがありすぎるのだ。

というわけで、私は美しいヴィンテージのサブマリーナを探し始めた。そのとき私はさまざまなフォーラムを頻繁に使い、自分のネットワーク内で定期的に時計の売り買いを行っていたのだが、お金を払いたいと思えるような時計には巡り会えなかった。しかし、ついに私は有名な販売業者の持つ素晴らしいコンディションの1680を見つけた。価格についての短い話し合いの後、すぐに話はまとまり、数日のうちに時計は私の手元に届いた。

ロレックス サブマリーナ 1680、写真: Bert Buijsrogge
ロレックス サブマリーナ 1680、写真: Bert Buijsrogge
ロレックス サブマリーナ 1680、写真: Bert Buijsrogge
ロレックス サブマリーナ 1680、写真: Bert Buijsrogge

それは広告に出ていたとおりの良いものだった。ケースはおそらく磨かれてはいたが、それでも素晴らしい状態だった。しかしそれは、メーカーのみに期待できるような見事にフラットな表面とシャープな縁からすると、おそらくロレックス自身によって行われたものだろう。美しいブルーグレーのベゼルには、両カラーの最良の部分が表れている。このような素晴らしいコンディションの時計を見つけられるなら、絶対に待つ価値があるというものだ。それから長年経った今でも、この時計はまだ私のコレクションの中にある。

準備をしておく

この10年の間に、時は移り変わり、価格が大幅に上昇したことはわかっている。私に言えることは、もしあなたが市場でヴィンテージウォッチを探しているのなら、辛抱強くなること、そして品質に関しては自分の基準から大幅に妥協してはいけないということだ。でなければポンコツを手に入れる羽目になる。結局、腕時計は手首にあるべきものだ。しかし、あなたがお金を使うのは一度きりなのだから、入念な下調べをしておくことをおすすめする。自分のゴールを理解し、時計やコンディションを比較して正しい決断ができるようにしておこう。

最後に、自分にとって完璧な時計に出会ったときのために、資金の用意をしておくこと。私がサブマリーナ1680を買ったとき、私はそのための資金をきちんと取っておいたのだが、特に時計を探していないときに、驚くほど良い時計に予期せず出会ったこともある。よって私は、チャンスがあったら買いたかった時計をいくつか逃してしまっている。これも全てこのゲームの一部なのだ。それに、時計以外にも人生には多くのことがある。

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記者紹介

Bert Buijsrogge

"以前は15年間不動産に勤めていましたが、ここ数年間で趣味の時計が仕事になりました。時計には思春期の頃から興味を抱いていましたが、20代初期にヴィンテージのロ …

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