2021年07月15日
 7 分

ロレックス サブマリーナがお好みであれば、このモデルもきっと気に入るでしょう…

Donato Emilio Andrioli
Rolex Submariner 2-1

ロレックス サブマリーナは史上最も有名な時計の1つ。これは日付表示なしのクラシックなモデルにも、サイクロップレンズを持つ「デイト」モデルにもあてはまる。ロレックスはこの伝説的時計によって時代を超えたデザインアイコンを生み出した。この時計は1953年に登場してから少しも人気を失っていないどころか、現在かつてないほどの人気を集めている。サブマリーナはこの人気にふさわしい伝説的ダイバーズウォッチであるが、ダイバーズウォッチの世界はユニークなデザインや興味深い歴史によって時計ファンの心をつかむ素晴らしい選択肢を、他にも数多く提供している。この記事では3本の素晴らしいダイバーズウォッチを詳しく見ていきたい。

Rolex Submariner
ロレックス サブマリーナは真のデザインアイコン。模倣モデルは数多くあるが、この時計の完成度を越えたことは一度もない。

サブマリーナに代わるより手頃な選択肢 1: チューダー ブラックベイ

2012年のブラックベイのリリースによって、チューダーはヒット作を生み出すことに成功した。ヴィンテージの雰囲気をまとったダイバーズウォッチは時計ファンと業界の好みにぴったりと合っただけではなく、このロレックスのディフュージョンブランドに全く新たな名声と、新しい独自のアイデンティティを与えることとなった。ここではチューダーの最も有名で人気の高いモデルであるブラックベイを、サブマリーナに代わる1本のダイバーズウォッチとしてだけではなく、モデルシリーズ全体として見ていきたい。チューダーは成功を収めているブラックベイコレクションに比重を置きすぎていると批判することもできるかもしれないが、これは時計ファンにとって素晴らしいことでもある。つまり、非常に多くの選択肢があるということなのだ。現在ではオリジナルの41mmステンレスモデルを3つの異なるバージョンで手に入れることができ、それぞれレッド、ブルー、ブラックのベゼルを持つモデルによって、誰もが好みに合った時計を見つけることができる。

極めて高い人気を誇る39mm径のスリムなブラックベイ58は、現在ではステンレスモデルの他にシルバーやゴールドなどのその他の素材製でも手に入れることができ、数多くの文字盤バリエーションを提供している。日付表示を備えたステンレス・ゴールドモデルは、そのマットなゴールド部分によって驚くほど上品で控えめな印象を与えている一方で、セラミックおよびブロンズ製のフラッグシップモデルは全く異なる外観を作り出している。この記事ですべてのバリエーションを詳しく見ていくことはできない。しかし、どのブラックベイモデルを選んだとしても、時計は基本的に自社製ムーブメント、70時間のパワーリザーブ、200mの防水性、そしてヴィンテージ感に溢れた独特なデザインを持っており、さらにはロレックスの数多くのノウハウと、最高の価格設定も兼ね備えている。サブマリーナがお好みであれば、多彩なブラックベイ コレクションをぜひとも一度見てみるべきだろう。このコレクションはサブマリーナの古いリファレンスを驚くほど彷彿とさせるが、よりカラフルで遊び心に満ちている。

Tudor Black Bay 79230R

2012年から時計業界に熱狂を巻き起こしている: チューダー ブラックベイ

サブマリーナに代わるより人目を引く選択肢 2: ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ 42

現行のサブマリーナはもう昔のリファレンスが持っていたラフで道具的な性格を備えていない。光沢感のあるセラミックベゼルとモダンなケース形状によって、今のサブマリーナは昔に比べてはるかに高級な印象を与える。しかし、現行のロレックスコレクションに含まれている他の時計と比較してみると、サブマリーナが今でも「道具的」性格を持っていることに気づく。ケースとブレスレットに施された贅沢なサテン仕上げによって、とりわけブラックのサブマリーナは目立たない時計だ。ロレックスの時計であることを示すサイクロップレンズがないとなおさらである。しかし、ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージは全く違う方向性を持っている。この時計はすぐに人目を引く。それは、ピアノの外装を思わせるような、大きな光沢感のあるブラックセラミックベゼルによってだけではなく、全体的な外観によるものだ。時計のケース全体が高光沢ポリッシュ仕上げされており、サテン仕上げは施されていない。

この素材は確かに傷を気にする時計愛好家向けではないが、非常に目立つと同時に豪華で上品な外観を時計に与えていることは間違いない。そして、この印象は文字盤から浮かび上がるゴールドの「B」ロゴ、光り輝くインデックス、華麗なミラネーゼ ステンレスブレスなど、他の部分によっても強められている。200mの防水性と70時間のパワーリザーブを備えたスーパーオーシャン ヘリテージは性能的にも申し分ない。しかし、少々残念なのは、チューダーキャリバーをベースにしたムーブメントが搭載されていること (しかし、ブライトリングはこれをB20自社製ムーブメントと呼んでいる)。それでもやはり、ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ 42はより人目を引き、本当に美しく上品なサブマリーナに代わる選択肢なのだ。もしさらに人目を引くより派手な時計がお好みであれば、ヘリテージ 57´レインボーが気に入るかもしれない。この時計は「目立ちたい」という要望を叶えてくれるだろう。

Breitling Superocean Heritage 42
ポリッシュ仕上げが施された外装がすぐに人目を引く: ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ 42

サブマリーナに代わる「レア」な選択肢 3: ブランパン フィフティ ファゾムス

サブマリーナの知名度はこの伝説的ダイバーズウォッチを購入する最も大きな理由の1つであるが、同時に多くの時計愛好家にとって最も大きな批判点でもある。なぜなら、この時計、特に極めて人気の高い「デイト」モデルを身に着けている人は、比較的頻繁に目にするからだ。もし他人と同じ時計を身に着けることが気に入らないのであれば、ほとんど着用している人がおらず、時計愛好家から「時計通」と見なされることは間違いないおすすめの時計が1本ある。それはブランパン フィフティ ファゾムスだ。このサブマリーナに引けを取らない時計がロレックスのような大きな知名度を得ていないことは、驚きとしか言いようがない。なにしろ、この時計は史上初のモダンなダイバーズウォッチなのだ。フィフティ ファゾムスはサブマリーナよりも前の1953年に発表され、当時はまだ逆回転防止ベゼルを備えた唯一のダイバーズウォッチであった。サブマリーナはこのブランパンが特許を取得した安全上重要な機能を提供することができず、後になってから初めて採用した。

ロレックスと同じように、ブランパンも長年にわたってこの伝説的ダイバーズウォッチにほとんど変更を加えていない。フィフティ ファゾムスは今の時代に適合したクラシックでアイコニックなデザイン、非常に高品質なステンレスブレス、300mmの防水性、および5日間のパワーリザーブを備えている。ケースの直径は45mmで厚みは15mm、ラグからラグまでの長さは50mmと、妥協のない大型な時計だ。しかし、この時計の特徴は昔も同じで、初代リファレンスのケース径はすでに42mmであった。これは1950年代において普段使いできるものでは全くなかった。おそらくこれこそが、フィフティ ファゾムスが素晴らしい歴史を持っているにも関わらず、サブマリーナのように有名にならなかった理由なのだろう。この時計は万人向けではないのだ。しかし、もし大型な時計がお好みであれば、ブランパン フィフティ ファゾムスは他人と被ることがほとんどない、サブマリーナに代わる素晴らしい選択肢なのである。

ブランパンの最新の高級ダイバーズウォッチは、伝説的なフィフティ ファゾムスの伝統を受け継いでいる。

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記者紹介

Donato Emilio Andrioli

チューダー ブラックベイ41という機械式時計を始めて買って以来、機械式時計の虜になってしましました。特に、古くて感動的な歴史を持つアイコン時計が大好きです。

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