高級時計ブランドに共通しているのは、アイコニックな時計が並ぶ魅力的なポートフォリオを持ち、すべてが一貫して高い品質を提供していることです。今回は高級腕時計の人気ブランド10選をご紹介します。皆様のお気に入りブランドも入っていますか？
10位 タグ・ホイヤー：モータースポーツへの敬愛
タグ・ホイヤー（旧社名：ホイヤー）はオータビア、モナコ、カレラなど、象徴的なモータースポーツモデルやアイコニックなデザインのモデルを生み出してきた。現在もスポーツのルーツを忘れることなく、多くの時計をラインナップしている。フォーミュラ1やアクアレーサーなどのモデルは比較的手頃な価格のため初心者に人気がある。
9位 IWC：パイロットクロノグラフからエレガントなドレスウォッチまで
IWCの挑発的な意図のあるポスターや広告の数々を覚えているだろうか。中には「女性と同じくらい複雑だが時間には正確」などの物議をかもすような宣伝文句もあった。当時の宣伝が行き過ぎていたかどうかは皆様の判断にお任せするとして、その効果は絶大で、IWCの認知度はあがることになった。今はもう挑発的な広告を見ることはないが、幸いなことに良質な時計の数々は今も健在だ。ポートフォリオには、伝説のデザイナー、ジェラルド・ジェンタが手掛けた素晴らしいオールラウンダーのIWC インヂュニアや航空ファン御用達のパイロットウォッチが並ぶ。また、エレガントな時計を愛する人々にはポートフィノやポルトギーゼといったモデルが名を連ねている。
8位 カルティエ：ジュエリーだけではない
カルティエといえばジュエリーが有名だが、このパリのブランドにはアイコンウォッチもいくつか用意されている。もちろんタンク・シリーズに触れないわけにはいかないが、筆者は特にサントスに惹かれる。世界初のパイロットウォッチの歴史は1904年にまで遡る。1911年の発表以来外観はほとんど変わっていないが、ベルト付け替え用のクイックチェンジシステムなど、実用的な機能が取り入れられている。伝統と現代性は互いに邪魔し合うとは限らない。筆者はカルティエのそういうところが特に気に入っている。
7位 ジャガー・ルクルト：「時計メーカーの中の時計メーカー」
ジャガー・ルクルトは時計よりもムーブメントで知られており、それが伝統あるこのメーカーが時計メーカーの中の時計メーカーと言われる所以だ。もちろん、同社の時計も時計業界が誇る最高のものだ。ジャガー・ルクルト レベルソはポートフォリオの中でも最もよく知られたアイコンウォッチだが、ウルトラスリム ムーンも納得の1本だ。さらに真にアイコニックなスポーツウォッチ、ポラリスもラインナップされている。
6位 オーデマ・ピゲ：ステンレススチール製スポーツウォッチの発明者
1972年、クォーツ危機が本格化し、ステンレススチール製の時計がまだ本当に計器として使われていた頃、オーデマ・ピゲは伝説のデザイナー、ジェラルド・ジェンタと共に史上初のステンレススチール製高級時計という、当時は想像もできなかったことに挑戦した。オーデマ・ピゲ ロイヤルオークが生まれたことで、高級時計は今のような皆がよく知り、心から愛する姿になった。だが1枚のコインには表と裏がある。オーデマ・ピゲ コード11.59コレクションには美しいモデルがいくつかあるが、ロイヤルオークとロイヤルオーク オフショアを除けば、オーデマ・ピゲのポートフォリオには他に見るべきものがない。
5位 ブライトリング：ツール感と武骨さ
ブライトリングもまたアイコニックな時計を数多くラインナップしている。アベンジャーやクロノマットなどのモデルは人気が高く、高級時計としてはかなり武骨な印象がある。大径でツール感のあるデザインが典型的なブライトリングだが、今や小径のモデルも苦手という訳ではない。ナビタイマーという史上屈指のアイコンウォッチを作り上げ、スーパーオーシャンというダイバーズウォッチファンでも楽しめるモデルを提供している。
4位 ヴァシュロン・コンスタンタン：現役最古の時計メーカー
ヴァシュロン・コンスタンタンでは、すべての時計に伝統を感じることができるブランドだ。1755年に設立され、世界で最も古い時計メーカーを自称している。パトリモニーとオーヴァーシーズはこのメーカーの代表的なモデルで、特に後者は近年ますます人気が高まっている。
3位 パテック フィリップ：高貴な時計と偉大な名声
いつかパテック フィリップを手に入れたいと夢見たことのない時計愛好家はいないだろう。パテック・フィリップは、オーデマ・ピゲとは対照的に豊富なモデルを用意している。ノーチラスは同社で最も有名なモデルだが、カラトラバやグランドコンプリケーションといったコレクションにもファンがいる。しかし、パテックのポートフォリオの中で最も魅力的な時計はアクアノートだろう。1997年に登場したこのモデルには、かの有名なノーチラスほどの歴史はないが、すでにアイコンウォッチとみなされている。
2位 オメガ：永遠の2番手
オメガはロレックスの最も強力なライバルであり、永遠の2番手と呼ばれることが多いが、それはまったくの誤解ではないかと思う。オメガは極めて高い品質を誇る素晴らしい時計をそのポートフォリオに数多く用意している。特に注目すべきは、METAS認定のコーアクシャルムーブメントで、高精度なだけでなく、1万5000ガウスまでの耐磁性も備えている。オメガ シーマスター ダイバー 300Mは、非常に魅力的な現代のダイバーズウォッチであり、オメガ スピードマスター プロフェッショナルは、おそらく史上最も象徴的な時計といえるだろう。筆者はまた、オメガ社の時計のプレゼンテーション力を高く評価している。他社に比べ、モダンで遊び心がありながら、滑稽になりすぎたり、やりすぎたりしてしまうことは決してない。例えば、シーマスターの箱はヨットのデッキの板を思わせる木目調であり、オメガ スピードマスターの箱は宇宙飛行士のアタッシュケースを思わせる。箱を開ける瞬間すらもひとつの冒険となり得るのだ。
1位 ロレックス：クラスの首席
最後はロレックス。もちろんこの名前は外せない。王冠を持つブランド、ロレックスは時代を超えたデザインと素晴らしい歴史を持つアイコンウォッチを数多く生み出してきた。サブマリーナやデイトジャストのような時計は、数え切れないほどコピーを生んできたが、匹敵するものは現れなかった。サブマリーナは世界で最も多く模倣・複製された時計であり、今日でもステータスシンボルとされている。筆者がロレックスで特に気に入っているのは、手にした時の感触がとにかく驚異的であることだ。ロレックスのベゼルを操作したり、時計のリューズを回したり、クラスプを使ったりするのは純粋に楽しい。たとえ、このクラスの首席がすべての時計愛好家に支持されているわけではないとしても、その成功は正当な評価によるものだ。ロレックスが他に比べてまだ若いブランドであることを考えると、その成功は驚くべきものだ。
