今年の初め、筆者はChrono24マガジンライターのセバスチャンと時計コレクションを2万4000ユーロの予算で作る連載シリーズを始めた。「2024年のChrono24による2万4000ユーロの時計コレクション」という言葉遊びは、Chrono24にぴったりな提案だと思った。そして今回ようやく自分のコレクションを発表できることを嬉しく思う。最終的には、5本の時計に決めた。このうちの3本は、多くの人にとっては馴染み深い時計だと思うが、最後の時計は筆者が少し遊び心で加えたものだ。それでは見ていこう。
カルティエ タンク ソロ:4600ユーロ(約70万円)
まず、筆者は小さめの時計が好みだ。このコレクションで36mmより大きなサイズの時計を期待した人は残念に思うかもしれないが、筆者の期待を決して裏切らないのがカルティエ タンク ソロ Ref.3168である。
カルティエ タンクは、エレガンスと歴史が融合したタイムレスなデザインで、男女を問わず愛用されているアイコンモデルだ。このタンク ソロは、Chrono24で見つけたものだ。SNS用のリールを撮影している際に、すぐに目に留まった。シンプルで洗練されたこのモデルが持つ控えめな上品さは、筆者にとって完璧なものだ。ローズカラーの24mm x 31mmケースとブラウンのレザーストラップの組み合わせが特に気に入っている。リンクブレスレットのカルティエにはあまり魅力を感じないのとは対照的に、この組み合わせには温かみを感じる。Chrono24ウォッチコレクションによると、このモデルは約4600ユーロで販売されている。これは筆者の架空のコレクションの中で、最も惹かれる時計で、身に着けていて飽きることのない時計となるだろう。
オメガ シーマスター アクアテラ シェード:6000ユーロ(約95万円)
ドレスウォッチに続いて、今度はスポーティーなモデルを取り上げたい。とはいえ、このオメガ シーマスターは、エレガントさも兼ね備えている。オメガ シーマスター アクアテラ シェードは、34mmと38mmのケースサイズがあり、さまざまなカラーで展開されている。特に気に入っているのは、サンドストーンカラーの文字盤を持つシーマスター アクアテラ 150M Ref. 220.10.34.20.09.001だ。もちろん、ケースサイズは小さい方の34mmだ。
この時計を際立たせているのは、文字盤のサンバースト仕上げで、メタリックカラーに柔らかさを与えている。その魅力は外観の美しさだけでなく、オメガのコーアクシャル マスター クロノメーター キャリバー8800を搭載し、技術面でも高い水準を実現している。ステンレスケースとブレスレットは、ビジネスシーンからスポーツシーンまで、あらゆる場面で活躍する理想的なパートナーとなることだろう。このオメガシーマスターは、Chrono24では約6000ユーロで購入可能だ。
ロレックス デイトジャスト 36:9500ユーロ(約150万円)
ここまでどちらかと言えば控えめな色味を選んできたが、3本目は鮮やかな色を選んだ。ミントグリーンの文字盤を備えたロレックス デイトジャスト 36 Ref. 126234だ。クラシックを斬新かつモダンに解釈したこの時計は、目を引く文字盤カラーで生き生きとした存在感を放っている。また、夜光塗料を施したインデックスと3時位置の日付表示が、このモデルを引き立てている。光沢のあるステンレスとホワイトゴールドのフルーテッドベゼルと、ミントカラーの文字盤を組み合わせから生まれるコントラストが特に気に入っている。ジュビリーブレスを備えたケースは、さまざまなシーンで着用できるエフォートレスな美しさを体現している。
このモデルの価格は変動するが、少しの根気と運があれば、9500ユーロから見つけることができる。
ピアジェ プロトコール ストーンダイアル:4300ユーロ(約65万円)
コレクションの4本目は、上品なストーンダイアルを備えたピアジェ プロトコールだ。きっかけは、数ヶ月前に同僚のアーロンの記事に使う画像を調べているときに見つけたジェイドの文字盤だった。最初は、石でできた文字盤がこんなに魅力的だとは想像もつかなかったが、調べれば調べるほど魅了されていった。
天然素材を時計に使用することは、筆者にインスピレーションを与えてくれる。だからこそ、このようなモデルはコレクションに欠かせない。グリーンジェイド、ブルーラピスラズリ、ブラックオニキスなど、ストーンダイヤルを持つピアジェ プロトコール 9154は、崇高な輝きを放っている。気づいた人もいるかもしれないが、長方形のフォルム(25 x 28mm)にも、つい惹かれてしまう。ピアジェ プロトコール 9154は、4300ユーロから購入可能だ。注意深い読者の皆さんは、予算が限界に近づいていることに気づいたかもしれない。
スウォッチ × シンプソンズコレクション:100ユーロ(約1万5000円)
たとえ予算である2万4000ユーロをすでに少し超えていたとしても、ちょっとした楽しみは欠かせない。34mm径のスウォッチは高級時計なのか?と聞かれたら、そうではない。コレクションに遊び心と彩りを加えるモデルなのか?と聞かれたら、間違いなくそうだ。プラスチックケースとシリコンストラップは、軽くて快適な着け心地だけでなく、日常使いには十分だと言えるだろう。このシンプソンズコレクションには、ドーナツからクリスマスまで、さまざまなモチーフやカラーがそろっている。筆者のお気に入りは、働き者のリサ・シンプソンが描かれたパープルの時計だ。文字盤を見ると、アワーマーカーが遊び心たっぷりに表現されている。この時計の価格は、わずか100ユーロだ。
筆者はシンプソンズの熱烈なファンではなかったが、子供のころはたまに見ていた。この時計が思い出させてくれるのは、もしかしたら心の奥底にある子供心と、時計は他の多くのものと同様に生活に喜びをもたらしてくれる、というシンプルな事実なのかもしれない。