破産することなく、なんとか新しい時計を買えないものかとお考えだろうか?素晴らしい高級時計は何百万円もするものというのはよくある勘違いである。実際には、さまざまな価格帯のオプションが豊富に存在する。数多くの評判の良い時計ブランドが20万円前後という価格帯の素晴らしいコレクションをそろえている。しかし、自分にぴったりの時計を見つけるのは難しいかもしれない。というわけで、私たちは20万円前後の予算で購入できる最高の時計10本を選出した。初めての1本を探している人にとっても、手持ちのコレクションにお手頃価格なものを加えたいという人にとっても、きっと何か良いものが見つかるはず。では早速、2021年、Chrono24での20万円前後の時計トップ10を見ていこう。
1. オリス ダイバーズ 65 40mm
オリスは今回の予算額内にたくさんのすばらしいオプションをそろえている。例えば、ビッグ クラウン ポインター デイト、あるいはアクイス デイト 43.5mmのラバーストラップ付きがある。しかし今回のリスト用に私が選んだのは、ラバーストラップ付きの40mmのオリス ダイバーズ 65。このヴィンテージ風ダイバーズウォッチは、市場に出回っているものの中でも最も魅力的なもののひとつである。40mm直径のケースは多くの人の手首にちょうどよくおさまり、文字盤のバランスは非常に良い。しかも、そのラバーストラップのおかげで、このタイムピースからはあらゆるレトロな魅力がにじみ出ている。素晴らしいコスパを誇る時計だ。
2. ノモス クラブ キャンパス 38
もうひとつの最高のオプションはノモス クラブ キャンパス 38。このブランドはドイツはグラスヒュッテ発祥であり、これまでに最も優れたデザインの時計のいくつかを生み出したことで知られている。バウハウスからインスピレーションを得たクラブ キャンパスは、ミニマリスティックなデザインと、全体的にモダンな外見・雰囲気を組み合わせている。そのうえ、この時計にはノモス自社製のアルファ手巻式キャリバーが搭載されているのだ。見事なデザイン、自社製ムーブメント、素晴らしい万能性。これ以上何を求めるというのか?
3. セイコー プロスペックス SPB143J1
20万円前後で購入可能な素晴らしい選択肢を提供するもうひとつのブランドは、セイコーだ。同社の最も人気の時計ラインといえばプロスペックス ダイバーズウォッチである。今回のリストに、私は40.5mmのプロスペックス SPB143J1を選んだ。この時計は有名な同ブランド初のダイバーズウォッチである、アイコニックなセイコー 62MASのモダンな復刻版だ。SPB143J1はオリジナルモデルの魅力と最新の時計づくりの技術を組み合わせたもの。時計愛好家の間では、ステンレスのブレスレットで格好よく、そしてレザーまたはラバーストラップに替えればさらにそのレトロな魅力が増すとして大人気である。
4. ロンジン ヘリテージ クラシック “タキシード”
もう少しドレッシーなものが欲しいなら、ロンジンをチェックすべき。スイスはサンティミエ発のこのブランドは長い歴史を持ち、そのヘリテージラインには同社のクラシック時計の素晴らしい復刻版がいくつかある。ヘリテージ クラシック “タキシード”は、1945年のロンジンの定番ドレスウォッチをベースにしている。ロンジンはケース径をより現代的な38.5mmへとアップデートしながらも、焼けた色合いのベージュにブラックが映えるオリジナルの魅力はそのままに残している。定価26万4000円で、このうえなく上品な1本だ。
5. ニバダ グレンヒェン クロノマスター アビエイター シー ダイバー
ニバダ グレンヒェンは最近復活を遂げたかつての有名ブランドである。同社はクロノマスター アビエイター シー ダイバーの復刻版をもって華々しいカムバックを果たした。この会社の新しいオーナーは、この定番のダイバーズクロノグラフを再リリースすることで、同社の時計学上の過去に対して敬意を表すことにしたのである。最高なのは、手巻式または自動巻のムーブメントから選べること、そして異なる針と文字盤カラーが用意されている点。あなたが定番時計の最高の復刻版をお探しなら、これこそがその1本である。この新しいバージョンがChrono24では今回の予算を若干オーバーして販売されていたとしても、“オリジナル” の方は約16〜21万円ほどの価格で見つかる。しかも、1960年代の非常に格好いいアンティークウォッチを自分のものにできるのだ。
6. ミドー オーシャンスター GMT: ブラックの文字盤にブルーのストラップ
世の中には過去からインスピレーションを得た時計は山ほどある。しかし、ミドー オーシャンスター GMTは現代のダイバーズウォッチを求める人にぴったりなオプションだ。ケース径は44mmで、追加のGMT針が2つの異なるタイムゾーンの時刻を教えてくれるため、旅行好きな人にも最適である。そのルックスと手首での存在感によって、どんなシチュエーションでも使いたい人にとっても完璧な時計となっている。
7. ティソ PRX パワーマティック80
ここ数年、ラグジュアリーステンレススポーツウォッチの人気は急上昇した。ジェラルド・ジェンタがデザインを手掛けたオーデマ・ピゲのロイヤルオークとパテック フィリップのノーチラスがこのカテゴリーで最も人気のモデルだ。しかしこの2つのモデルの大きな難点のひとつは、そのどんどん手が届かなくなる価格である。最も手頃なオプションであり、このカテゴリーで最も最近リリースされたモデルのひとつが、ティソ PRX パワーマティック 80だ。ティソは2021年初頭に新しいPRXのクオーツバージョンをリリースした。それ自体も感動的だったが、時計ファンは自動巻バージョンもまた、はやる思いでまち望んでいた。そのわずか数ヶ月後に、それは驚異的な80時間のパワーリザーブを誇るスウォッチグループのパワーマティックムーブメントを搭載されてリリースされた。このタイムピースのデザインには非の打ちどころがない。20万円前後で真のスタイルステートメントが欲しいなら、これはまさに最高の選択肢である。
8. ジン 104 St Sa I
ドイツブランドのジンの時計を抜きにして、この価格帯のトップ10ウォッチリストが完成するものだろうか?このフランクフルトを拠点にした時計メーカーは、人生で起こり得るあらゆる事態に対応できる機能的な時計の製造にフォーカスしている。ジン 104 コレクションには、スタイルと機能を兼ね備えたパイロットウォッチが含まれている。伝統的なブラックの文字盤が少々実用的すぎるというなら、ぜひとも美しいサンレイ仕上げが施されたアンスラサイトの文字盤を持つバージョンを検討して欲しい。このタイムピースの驚くほど魅力的なルックスは、グレーのスエードストラップによって完結している。
9. ラドー ゴールデン ホース オートマティック
あなたがもしロレックス デイトジャストと同じ特徴的なスタイルで、かつそこまで高くつかない時計をお探しなら、ラドー ゴールデン ホース オートマティックを考慮に入れるべきである。これは1957年までさかのぼるラドーのクラシック時計の完璧なリメイクだ。この新しいバージョンは、ティソ PRXに搭載されているものと同じパワーマティック80ムーブメントを採用している。より大型のものがお好きな人には、41.8mm径のエディションが良いだろう。これには異なるスタイルのベゼルが備わっているが、こちらも素晴らしいルックスである。どちらを選ぶにしても、これはどんな場面にもぴったりフィットする、素晴らしいレトロなラドーなのだ。
10. ユンハンス マックス・ビル
真のファッションステートメントをお求めなら、ユンハンス マックス・ビル オートマティックに勝るものはない。このタイムピースはバウハウスで学んだマックス・ビルによるデザインのもの。ビルはもともと、1950年代にユンハンスのために、キッチン用の壁掛け時計シリーズをデザインした。そのすぐ後で、彼は今もその直系後継機が製造され続けている腕時計をデザインすることとなった。ビルによるオリジナルバージョンはもともと手巻式だったのだが、私個人としてはもう少し使いやすい自動巻のモデルの方を好む。これは実に見事な時計だ。この時計が最高なのは、カジュアルにもフォーマルにも問題なく使えること。そのミニマリストスタイルは完璧なバランスで、まさに素晴らしいデザインを体現したものなのである。