2022年11月17日
 9 分

2023年に生産終了となる時計とは?

Jorg Weppelink
Rolex-Oyster-Perpetual-Rolex-Milgauss-Watches-to-be-discontinued-2023-2-1
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毎年、時計愛好家は廃盤となる時計や、アップデートされるモデルについて議論する。特にロレックスの世界は、最大の憶測が飛び交う場所となった。結果として、引退が噂されるリファレンスには大幅な値上げが見られる。もちろん、推測する人が常に正しいとは限らず、それは私たちについても同様だ。2021年末に出した予測に関しては、誤りを認めざるを得ない。このうち2つのオーデマ・ピゲ ロイヤルオーク Ref.15202とパテック フィリップ ノーチラス Ref.5711については、年内に発表されていたので簡単だった。しかし、リストに挙げた3本のロレックスのモデルについては、1本のみが正解となった。ロレックスはエアキングのアップデートを決定して好評を博したが、ロレックス デイトナ “ジョン・メイヤー” Ref.116508やロレックス ミルガウス 116400GVを廃止することはなかった。ということで、2023年を見越して、来年棚上げされる時計を予測してみたい。 

1. ロレックス デイトナ Ref.116500LN – さらなるアップデートも? 

上述のとおり、私たちは昨年ロレックス デイトナ “ジョン・メイヤー” Ref. 116508が廃盤になるだろうと推測した。今年はさらに進んで、ロレックスがデイトナの全ラインをアップデートすると予測したい。理由は、2023年はロレックスのアイコニックなクロノグラフの誕生60周年にあたるからだ。つまり、この時計をアップデートすることは、同ブランドにとって非常に理にかなうことなのだ。ここでは、まだコレクション内で比較的新しいステンレス製のRef.116500に注目したい。このセラミックベゼルを採用したモデルは2016年に初めて登場しているので、コレクションに追加されてから6年目、来年で7年目を迎えることになる。ムーブメントの開発とロレックスの絶妙なデザイン更新への焦点を考慮すると、これはまさに完璧なタイミングかもしれない。41mmのやや大きめのケースになるのではないか、とほのめかす人もいる。もしそうであれば、現行のロレックス サブマリーナに見られた同じ動きとなる。もちろん、40mm対41mmの議論は純粋に技術的な問題である。快適さと実際のサイズという観点では、両者の間に大きな違いはないからだ。ロレックスがデイトナをそもそもアップデートするのか、また、アップデートする場合には異なるバージョンを含めるのか、興味深いところである。ロレックスは予想外のことを行うことで知られているので、60周年を記念してデイトナがアップデートされるかどうかはさらに楽しみだ。 

The Rolex Daytona "John Mayer" has been expected to be discontinued many times before.
ロレックス デイトナ “ジョン・メイヤー” は、これまでに何度も廃盤が予想されていた。

2. ロレックス ミルガウス Ref.116400GV

もう少しロレックスについてお話ししたい。繰り返しになるが、このモデルは昨年アップデートされる可能性が高い時計のリストにあった。それは単純に、奇抜なロレックス ミルガウスにアップデートの時期が来たからだ。ロレックス エアキングとミルガウスはケースが同じで、エアキングが今年アップデートされたため、ミルガウスにもその時がやってきたのではないかと思われる。ミルガウスは、1954年にミルガウス Ref.6543が発表されて以来、ロレックスコレクションの一部となっている。このモデルは、強い耐磁性を持つプロ仕様の時計を必要とする科学者やエンジニア向けの時計として発表された。この風変わりな時計の現行世代は2007年に発売されたもので、アイコニックなロレックスデザインの特徴を備えたモデルの奇抜な機能性を見事に表現している。40mmのステンレス時計の特徴は、2種類の強磁性合金から製造された2重構造のインナーケースで、これがムーブメントを取り囲み、磁気から保護する。このモデルは、ブラックまたはZブルーの文字盤のバージョンから選択できる。両モデルとも、グリーンサファイアクリスタルとクラシックなオレンジ色の稲妻の秒針が特徴的だ。この時計は、もっともな理由から有名で風変わりなものだが、2007年からロレックスコレクションの一部になっているため、2023年にアップデートバージョンが発表されても驚きではない。 

The Rolex Milgauss is ready for an update.
ロレックス ミルガウスにアップデートの時期がやってきた。

3. ロレックス オイスター パーペチュアル 36 ターコイズ  

次の時計は議論を呼ぶ選択かもしれない。ロレックス オイスター パーペチュアル 36 ターコイズはとても人気の時計で、一部の人が(間違えて)オイスター パーペチュアルの “ティファニー” バージョンと呼ぶタイムピースだ。この時計は、すぐにシリーズで最も人気が高いモデルの1つとなった。ターコイズの文字盤を備えた41mmの時計は、コーラルレッドとイエローの文字盤のすべてのバージョンとともに、実際には2022年に生産終了となった。しかし、驚きなのは、ロレックスが見事なターコイズブルーの文字盤を備えた31mmのRef.277200と36mmのRef.126000モデルを維持することを決定したことである。ロレックスはこの決定をそのまま貫くのだろうか?同ブランドが小さいサイズを維持することを決定した理由は、このカラーが女性により人気があるからだ。とは言っても、私たちは皆、パテック フィリップ ノーチラス “ティファニー” の影響を目にしてきた。この時計は40mmのサイズと一体型ブレスレットを備えており、必ずしも女性向けの時計ではない。しかし、ロレックスは本当にオイスター パーペチュアルで最も人気のカラーを引退させるだろうか?これまでにもロレックスはクレイジーなことをやってきたので、ターコイズブルーのタイムピースが完全に消えてしまっても、まったく驚きではない。著者としては個人的にこのモデルがとても好きで、より明るいカラーにはずっと存在していてほしいが、ロレックスが変わった動きをしても不思議ではないと思っている。 

4. パテック フィリップ ノーチラス ムーンフェイズ Ref.5712

この記事の執筆時に、パテック フィリップは新型のパテック フィリップ ノーチラス Ref.5811を発表した。去年、私たちは極めて人気が高かったステンレス製のノーチラス Ref.5711に別れを告げた。ステンレス製の最終世代モデル、Ref.5711は、美しいグリーンダイヤルのバージョンと、非常に限られた本数で人気の高いティファニーブルーのバージョンの2つだった。ジェラルド・ジェンタのアイコンである “ベーシック” バージョンのノーチラスは、誰もが過去のものになると思っていた。時刻表示、日付表示のバージョンが復活したが、現在はホワイトゴールドのみで、わずかにサイズが41mmに大きくなり、新しいダークブルーでサンバースト仕上げの文字盤を備えている。サンバースト仕上げのブルー文字盤はこれらの新モデルで重要な役割を果たしている。ノーチラス Ref.5811とともに、サンバースト仕上げのブルー文字盤を備えたステンレス製パテック フィリップ ノーチラス トラベルタイム クロノグラフ Ref. 5990も発表された。今年、ブラックとグレーの文字盤を備えた バージョンが引退したが、このモデルは今回輝かしい復活を遂げた。ということで、パテックは次に何を行うのだろうか?著者はパテック フィリップがステンレス製のパテック フィリップ ノーチラス ムーンフェイズ Ref.5712をアップデートし、新しい文字盤も装備させると予想したい。リファレンスは変わるだろうか?パテックフィリップがトラベルタイム クロノグラフについて5990のリファレンスを維持したという事実を考慮すると、そうではないかもしれないが、それでも現行のRef.5712が廃盤となり、その後アップデートされるのは合理的に思える。 

The Patek Philippe Nautilus Moon Phase ref. 5712 – ready for an update?
パテック フィリップ ノーチラス ムーンフェイズ Ref.5712は、アップデートの時を迎えたのだろうか?

5. オメガ シーマスター プロフェッショナル ダイバー 300M 007エディション

このリストにある最後の時計はオメガ シーマスター プロフェッショナル ダイバー 300M 007エディションである。この時計は、ダニエル・クレイグが主演する最後のジェームス・ボンド映画である『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』のリリースを記念して2019年に発表された。パンデミックの影響で、映画のリリースは二度も延期された。当初予定されていた公開日から2年後の2021年末に、ようやく映画館で見ることができた。あれから1年以上経った今、新たなジェームス・ボンドがクレイグから引き継ぐ時が来た。新しいボンド映画には、新しいボンドウォッチがつきものだ。オメガがダニエル・クレイグ時代の偉大な最後の時計として役割を果たした見事なタイムピースに別れを告げるのは当然のことのように思える。シーマスター プロフェッショナル ダイバー 300Mの42mm径のチタン製バージョンは、ボンドの世界とオメガの人気ダイバーの最新世代を見事に統合している。この時計には、ダークブラウンのトロピカルダイヤルとクリーム色の数字を持つベゼルが付属しており、ドーム型のサファイアクリスタル、見事なチタン製ミラネーゼブレスと相まってゴージャスな時計となっている。ボンドのスタイルは、6時位置のマーカーのすぐ上にあるイギリス国防省のブロードアローとうまくまとまっている。その他のボンドにまつわるリファレンスは、時計のケースバックにある。輝かしい限定版のシーマスター 300 “スペクター” とともに、このバージョンはまた別の素晴らしいボンドシーマスターウォッチとして認められることだろう。2023年は新しいボンド映画&ウォッチへと移行する年になるのだろうか?その評決はまだ出ていない。 

Omega Seamaster Diver James Bond 007 No Time To Die – The official Bond watch
オメガ シーマスター プロフェッショナル ダイバー 300M 007エディション。

このリストに掲載されている5本の時計が果たしてどうなるのか、私たちは見守るしかない。もちろん、私たちの予測は話半分に聞いておく必要がある。当たるかどうかよりも、推測することの面白さが重要なのだ。おそらく、2023年春に開催されるイベント、Watches & Wondersでその答えを得ることになるだろう。 


記者紹介

Jorg Weppelink

こんにちは、ヨルグです。2016年からChrono24で記者として執筆しています。しかし、Chrono24との関係はそれ以前からあって、時計好きになったのは2003年頃からです。私の友人 …

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