2019年05月28日
 7 分

35万円以下の独立ブランドのトップ時計 ― パート1

Tim Breining
35万円以下の独立ブランドのトップ時計 ― パート2

35万円以下の独立ブランドのトップ時計 ― パート2

インディーズブランド、スタートアップ、クラウドファンディングブランド、またはクラシックなファミリー企業 ― 時計業界のビックプレーヤーと比べて、多くのブランドの名前はまだそれほど広く知られていない。そのようなブランドの多くは魅力的な価格の時計を提供しており、時計ファンに発見されるのを待っている。この記事では、まだ有名ではないが注目すべき時計ブランドを選び出した。もしかしたら、このリストの中のブランドの1つが、近い将来あなたのコレクションに仲間入りしているかもしれない。

ワイス ウォッチ カンパニー

「古き良きアメリカの時計作りを再現すること」― これがワイス ウォッチ カンパニーの創設者キャメロン・ワイスが掲げるモットーだ。しかし、アメリカがかつて時計界を引率し、産業化および自動化に関して音頭を取っていたことなど、現在誰が知っているだろうか?実際、アメリカ製の時計は今日ではほとんど製造されていない。ハミルトンやブローバなどのブランドは国際的企業グループの傘下であるし、RGMウォッチなどの高級マニュファクチュールは入門機の価格帯で買える時計ではない。

Cameron Weiss
写真: Weiss Watch Company

キャメロン・ワイスは子供の頃から機械式時計に魅せられており、そのようなアメリカ時計産業の状況を変えたいと思っていた。そして、再び彼のホームタウンであるアメリカで時計を製造するために全力を尽くすことに決めた。

2013年の設立当初、ワイス ウォッチ カンパニーは (当然のことながら) 他社から供給されるムーブメントだけを使用していたが、2016年に初の自社キャリバーを発表した。この機構はETAユニタス6497の構造を手本としながらも、コンポーネントの大部分はワイス ウォッチ カンパニーが本拠を構えるカリフォルニア州のトーランスで製造されている。

この生まれ変わったアメリカン・ウォッチメイキングを体現する時計は、約27万円というフェアな価格でで手に入れることができる。

写真: Weiss Watch Company
写真: Weiss Watch Company

ペルトン ウォッチ

ステンレス製高級スポーツウォッチの需要と人気はかつてないほどに高まっている。しかし、多くの有名モデルの価格は平均的な時計ファンにとって手頃とは言えない。そのため、ジェラルド・ジェンタの傑作であるロイヤル オークやノーチラスの特徴を備えた、より低価格なモデルの需要があることは間違いない。最近の例ではモーリス・ラクロアのアイコンがそのようなモデルの1つであると言える。しかし、私たちはここでもう少し知られていないブランドのペルトン ウォッチに注目したい。この若いアメリカブランドは、モデル「ペルセウス」で手頃なステンレス製スポーツウォッチを提供している。このモデルはロイヤル オークやノーチラスの典型的特徴であるサテン / ポリッシュ仕上げの表面と、船の舷窓にインスピレーションを得たケースデザインを備えている。

Pelton Perseus
写真: Pelton

さらに、ペルトン ウォッチはケースおよび一体型ステンレスブレスをすべてアメリカの自社工場で製造している。これによって、ペルセウスはこのアイコニックなステンレス製スポーツウォッチの数多くのオマージュの中でも一線を画すモデルとなっている。

ETA 2824-2を搭載するペルセウスは、約28万円で手に入れることができる。

ダマスコ

20年以上の歴史を持つ時計ブランドであるダマスコは、このトップ10リストに加えるには知られすぎているかもしれないが、大手時計ブランドに比べたらまだ穴場ブランドとして通用するだろう。このファミリー企業はバイエルン州のレーゲンスブルク郡にあるバルビングという土地にマニュファクチュールを構え、技術的に考え抜かれた、機能的で堅牢な時計を製造している。

創業者でありエンジニアでもあるコンラッド・ダマスコの指揮の下で、このブランドはクラシックなパイロットウォッチのシステマティックな欠陥に取り組み、それを解決した。ダマスコにおいて注目すべき点は完全硬化ステンレスケース、シーリングシステム、プッシュブタン、コーティングで、それによって最大限の堅牢性と耐久性が保証されている。

ダマスコ コレクションの頂点は、自社キャリバーを搭載するモデルによって形成されている。このキャリバーには、とりわけ特許を受けたシリコンヒゲゼンマイとセラミックのベアリングが採用されている。この高級モデルの価格は35万円以上であるが、ダマスコの入門機は10万円以下で手に入れることができる。これらのモデルには実績あるETAキャリバーが搭載されており、非常にフェアな価格でダマスコ時計の (前述した) 利点を受けることができる。

DA34 black
DA34 black

バルチック ウォッチ

クラウドファンディングポータルに集まる多くの時計ブランドの中で頭角を現すのは簡単ではない。あらゆるブランドが様々なやり方で手頃なラグジュアリーを約束しているが、ほとんどの若いブランドはこの約束を守ることができないでいる。このような競争を生き残るために、バルチック ウォッチは興味深いアプローチを取った。それは、多くのライバルが時計のすべてを東アジアで組み立てている一方、バルチックはフランスのブザンソンで最終組み立てを行うことで他社との差を付けることであった。

まだ比較的小さい同社のコレクションの中で特に注目すべきはクロノグラフ バイコンパックス 001このモデルは1940年代の伝説的なヴィーナス175を原型とする手巻き式クロノグラフキャリバー (コラムホイール式) を搭載し、約8万円で提供されている。

この価格がどのように実現されているかと言うと、その答えは特に驚くべきものではない。スイスのムーブメントメーカーであるヴィーナスは、1960年代にヴィーナス175のライセンスと生産機械を中国に売却した。そして現在、中国の業界大手であるシーガル社がヴィーナス175のコピーを、いくつかの改良を加えてST1901という名で再び製造しているのだ。

歴史的原型に基づく手巻き式クロノグラフ、端正なヴィンテージデザイン、ヨーロッパでの最終組み立て、10万円以下の価格設定。これ以上何か付け加えるべきことがあるだろうか?

アウトドローモ

モータースポーツは、時計デザインのインスピレーションを見つけ出し、情緒的な価値を加えるためによく取り入れられるモチーフである。このアプローチとヴィンテージトレンドの組み合わせが失敗することはまずないだろう。そのため、アウトドローモが2011年の創業以来多くの時計ファンの心を掴んでいるのも、驚くべきことではない。

Autodromo Monoposto
Autodromo Monoposto

異なるモデルのデザインは、クラシックレーシングカーの計器盤、または各年代のデザイン原理に焦点を当てている。さらに、モノポストのドーム型サファイヤガラス上に付けられた赤いマークなど、遊び心ある要素も取り入れられている。このデザインは、初期のF1において、まだエンジンを重大な損傷から守るスピードリミッターがなかったため、その代わりとして速度計に赤いマークが付けられていたことにインスピレーションを得ている。

また、モノポストの内部機構も注目に値する。この時計に搭載されているキャリバーNE88は、セイコーの子会社であるTMIの現代的なクロノグラフキャリバーで、大抵の場合ハイエンド クロノグラフに使用されるコラムホイールと垂直クラッチが採用されている。この時計の価格は約20万円となっている。

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記者紹介

Tim Breining

2014年に工学部の学生であった際に、時計への興味を見いだしました。初めはちょっと興味があった時計というテーマは、徐々に情熱に変わっていきました。Chrono24 …

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