ブライトリングは約140年にわたって時計を製造してきたが、同社がその真価を発揮し始めたのは、1940年代にプレミエのようなパイロットウォッチの製造を開始してからだった。それ以来、ブライトリングはナンバーワンではなくとも航空時計のトップメーカーとして名を馳せてきた。ブライトリングの象徴でもある計算尺を搭載したベゼルは、ユーザーフレンドリーな機能ではないが、知識のある人の手にかかれば、燃料消費量、対地速度、移動距離、さらには通貨換算の計算にも使用できる。あまり注目されないブランドになりがちだが、パイロットクロノグラフに関して、これほど信頼できるブランドは他にないだろう。今回は、そんなブライトリングから、Chrono24で最も人気のある時計をコレクションごとに全5本ご紹介したい。
ブライトリング プレミエ B09 クロノグラフ AB0930D31L1P1

まだ1本目だが、この結果には驚いている。ピスタチオカラーの文字盤をどれくらいの頻度で見かけるだろうか?ほんの数年前までは、ケリーグリーンやオリーブの文字盤だけでも記事を書くには十分だった。そんな今、ブライトリング プレミエ B09 クロノグラフ AB0930D31L1P1が今回トップバッターとして登場した。全体として、個々のディテールが互いを引き立て合っており、Chrono24でこのプレミエの掲載ページをスクロールすると、写真によって文字盤が暖かみのある色にも寒色にも、明るい色にも暗い色にも変化し得ることがわかる。デザイン上のリスクはあっただろうが、それらが報われる仕上がりと言える。
ブライトリング ナビタイマー A23322

この時計は、クラシックなものを好む時計ファンにおすすめしたい。逆パンダダイヤルを備えた41mm径のブライトリング ナビタイマー A23322は、多くの要素がその文字盤に盛り込まれている。ブライトリングと聞くとほとんどの人が思い浮かべるのがこのモデルであり、非公式ながらクロノグラフの殿堂入りを果たしたと言えるだろう。ブライトリング ナビタイマー A23322は、1952年のナビタイマーのオリジナルの精神を受け継ぎ、自動巻きムーブメントや4時位置と5時位置の間に控えめに配置された日付表示窓など、便利ながらも目立たちすぎないという、現代ならではのアップグレードをいくつか取り入れている。
ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ B20 オートマチック 42 AB2010121B1A1

もちろん、ブライトリングはパイロットクロノグラフで知られているだけではない。スーパーオーシャン ヘリテージ B20 オートマチック 42 AB2010121B1A1はその良い例だ。この時計は、すっきりとしたデザインながらも、強い印象を残す珍しいダイバーズウォッチだ。ベゼルの表示に数字ではなくバトンを採用することで、針のシャープさがより際立ち、洗練された外観を実現している。6時位置の日付表示窓が時計のシンメトリーな印象を高め、メッシュブレスレットが、時計全体を平均的なダイバーズウォッチよりも明らかに洗練されたものにしている。
ブライトリング エンデュランス プロ X82310D51B1S1

これまで紹介した時計はすべてツールウォッチだが、これはその中でも最も機能重視のツールウォッチだ。ブライトリング エンデュランス プロは、自動巻きムーブメントをさらに信頼性の高いクォーツに、素材をステンレスより軽量な合成素材であるブライトライトに替え、さらにクロノグラフ機能にコンパスを加えた時計だ。ブライトリングのG-SHOCKと言っていいほど全く気兼ねなく使えるタフな1本で、その存在意義を堂々と主張している。
ブライトリング アベンジャー ハリケーン XB1210E4/BE89

フルブラックの外観であることが多いパイロットウォッチだが、この時計はそれを利用してカラーコントラストの効果をうまく利用している。カーボンケースのブライトリング アベンジャー ハリケーン XB1210E4/BE89はただ黒いだけではなく落ち着いたブラックで、直径50mmというサイズから、どんなにしっかりとした手首でも存在感を放つ。そしてオレンジ色のアクセントが、クールな時計にちょっとしたスパイスを加えている。また、よく見ると、文字盤は通常の12時間表示ではなく24時間表示になっている。この時計は、現在のブライトリングの精神を非常に多く体現した、大胆で複雑ながらも、自信に満ちた1本だ。