「高級時計が欲しいけど、どれを買ったらいいのかわからない…」
このような悩みを抱える人は、多いのではないでしょうか?
それもそのはず。時計ブランドはこの世にたくさん存在しますし、モデルとなると星の数ほどあると言っても過言ではありません。
ましてや、1本数十万円〜数百万円するものであれば、絶対に失敗したくないですよね。
私も高級時計を購入する際には、絶対に失敗したくないとの思いから慎重に検討を重ね、1年以上を費やすこともよくあります。
そこで今回は、私なりの高級時計の選び方ガイドを書かせていただこうと思います。
特に初めて高級時計を買いたいと思っている方の参考になれば幸いです。
何を基準に選ぶのか
まず初めに結論を書かせていただくと、「時計のジャンル選びはロジカルに、モデル選びはエモーショナルに」というのが、私がたどり着いた時計の選び方です。
ポイントは大きく分けて次の2つです。
- 使用シーン
- 予算
それぞれ詳しく見ていきましょう。
使用シーン
まずは、時計を主にどの場面で使うのか考え、選ぶべき時計の“ジャンル”を導き出します。
時計を主に使うのは仕事の日?休日?あるいはその両方でしょうか?
また一言に仕事と言っても、色々と種類があります。
パシッとスーツを着て商談をするような仕事なのか、ビジネスカジュアルで行う内勤なのか、作業着を着て身体を動かす仕事なのか?
休日にはどんな服装をすることが多いでしょうか?
コートやジャケットのようなキレイめな服なのか、パーカーやスウェットのようなカジュアルな服なのか、何色の服を着ることが多いのか?
このように、ご自身のライフスタイルや服装を分析することで、自分にぴったりの時計のジャンルが見えてきます。
そして私が思うに、メンズファッションと時計には5つの基本形があり、その形によって得意とする場面や不得意とする場面があります。
メンズファッションの基本形5つ
①フォーマル:タキシードなどの正装。
②ビジネスフォーマル:スーツなど堅めなビジネススタイル。
③ビジネスカジュアル:ジャケパンなどカジュアルなビジネススタイル。
④カジュアル:デニムにTシャツなど大方の私服。
⑤アウトドア:スポーツウェアや作業着などを着用するアクティビティのシーン。
時計の基本形5つ
①ドレスウォッチ:極めてシンプルな時計。薄型で貴金属製も多く、フォーマルシーンにベストマッチ。
②3針スポーツウォッチ:シンプルな時計だがある程度の耐久性を設けた時計。ビジネスフォーマル〜アウトドアまで幅広く対応しやすい。
③ダイバーズウォッチ:ダイバーのために作られた時計で、水に強く屈強に作られている。分厚く大きい傾向がある。ビジネスカジュアル〜アウトドアによく似合う。
④パイロットウォッチ:パイロットのために作られた時計で、高い視認性を誇る。自由度が高く個性豊かなジャンル。ヴィンテージ風の時計も多い。ビジネスカジュアル〜カジュアルによく似合う。
⑤クロノグラフ:ストップウォッチ付きの時計。航空業界やモータースポーツと関係が深い。分厚く大きい傾向がある。ビジネスカジュアル〜カジュアルによく似合う。
上記を踏まえて、具体例を挙げて考えてみましょう。
例えば、週休2日の会社員で仕事ではビジネスフォーマルのスーツを着用し、休日は比較的カジュアルな服が多いという方が、初めての高級時計として「仕事でも休日でも使える1本が欲しい」とします。
この場合、やはり3針スポーツウォッチが用途に合っていて使いやすいでしょう。
そして3針スポーツウォッチというジャンルの中で、予算や好みに合わせて時計を選ぶというステップに入ります。
予算
時計のジャンルが絞れたら、いくらくらいの時計を購入するのか検討すると良いでしょう。
と言っても、初めての高級時計を購入したいと考えている方であれば、どれくらいの予算感か想像もつかないと思いますので、簡単な目安を5段階に分けて以下に列挙します。
・予算300万円以上:パテック フィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンのいわゆる“世界三大時計ブランド”の中でも、最も手頃な価格帯の時計が視野に入ってくる予算感。
・予算60万円〜100万円:ロレックス、オメガ、グランドセイコー、ブライトリング、IWC、ジャガー・ルクルト、パネライ、ゼニス、カルティエなど実用時計の最高峰とも言える時計ブランドの時計が狙える予算感。
・予算30万円〜60万円:チューダー、タグホイヤー、ロンジンなどの名門時計ブランドからベル&ロス、ノルケイン、ノモスなど急成長を遂げる新興時計ブランドまで幅広く狙える予算感。
・予算10万円〜30万円:セイコー、シチズン、ハミルトンなど日本やアメリカの時計ブランドの機械式時計が多くなってくる予算感。一方で、ティソなどスイスの時計ブランドの機械式時計もまだ狙える。
・予算10万円以下:カシオやスウォッチなどクォーツ式の時計が多い予算感。選択肢はそれほど多くはないが機械式時計も狙える。
もちろん、ここに挙げた以外にも時計ブランドはたくさんありますし、このレンジからはみ出るモデルもありますが、おおよそこれくらいの予算感で考えておけば良いかと思います。
※ここのところ世界的なインフレや急激な円安によって、高級時計の定価がどんどんと上がっています。早めに買った方がお得感はありますが、無理の無い範囲で購入するようにしましょう。時計は人生を豊かにしてくれるツールであり、時計を購入することで逆に日々の生活や心持ちがカツカツになっては元も子もありませんので。
先ほどの例に戻ると、3針スポーツウォッチをお探しですから、上記の予算感で言うと、
オーデマ・ピゲのロイヤルオーク ref. 15500ST.OO.1220ST.01(定価:319万円)
ロレックスのエクスプローラー 214270(定価:68万7,500円)
チューダーのブラックベイ41 ref. 79540(定価:39万7,100円)
シチズンのシリーズ8 NB6010-81E(定価:13万2,000円)
ティソのPRX パワーマティック80 T137.407.11.041.00(定価:9万2,400円)
などが考えられます。
あとは予算やご自身の好み(“エモーション”)で絞り込んでいけば理想の1本に出会えると思います。
このように、まずは自身のライフスタイルから選ぶべき時計のジャンルを絞り込み、次に予算や好みでさらに絞り込む「時計のジャンル選びはロジカルに、モデル選びはエモーショナルに」がRY流の時計の選び方です。
今回の記事が皆さんの時計選びの参考になれば幸いです。
それでは、また!