チューダーはこの10年間をブランド構築に費やし、非常に多様な時計のポートフォリオを作り出した。その中で最も高い評価を得たのは、間違いなくブラックベイである。この時計はヴィンテージ ダイバーズウォッチを手本にしながら、最新の技術と素材を使用し、最高水準で仕上げられている。2021年、チューダーはブラックベイ シリーズに3つの新作を追加する。その内の2つは同ブランド初の試みである。それでは早速見ていこう。
チューダー ブラックベイ クロノ
まず始めの新作は2つのチューダー ブラックベイ クロノモデル。この新しい時計は旧世代と比べて素晴らしいアップデートを遂げた。まず、41mm径のケースのデザインが新しくなり、サファイアクリスタルが調整された。その結果、ケースがスリムになり、手首により快適に収まるようになった。ケース内部で時を刻んでいるのは、COSC認定済みのチューダーキャリバーMT5813。このムーブメントは70時間のパワーリザーブを備えており、新しい若干小さくなったケースに適合するように微調整されている。
新しいブラックベイ クロノはブラックまたはホワイトのオパライン ダイヤルを搭載しており、それぞれが対照をなすブラックまたはホワイトのインダイヤルを持つツートーン仕様となっている。さらに、チューダーはこの時計にブラックのアルマイト加工が施されたインサートを持つステンレス製固定ベゼルを搭載。このインサートは全体的な質を高め、前モデルに比べてより現代的なルックスを与えている。ステンレスブレス付きブラックベイ クロノのメーカー希望小売価格は56万4300円。レザーストラップとファブリックストラップ付きのモデルは53万200円と、それよりも少々安くなっている。総じて、この2つの時計はブラックベイ クロノの素晴らしいアップデートである。多くのファンが現れることは間違いなく、もしかしたらチューダーの新しい人気モデルとなるかもしれない。
編集者の評価: 5 / 5つ星
類似モデル: タグ・ホイヤー カレラ スポーツ、オメガ スピードマスター レーシング
チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 925
2つ目の新作はシルバー合金製のブラックベイ フィフティ-エイト 925。これはチューダー初の貴金属製BB58である。39mmのシルーバーケースにはサテン仕上げが施されており、それが控えめでありながらも上品なルックスを与えている。チューダーは文字盤とベゼルインサートにトープトーンを採用しており、これがシルバーと見事に調和している。
チューダー初のシルバー製ダイバーズウォッチを裏返すと、自社製チューダーキャリバー5400を見ることができる。このCOSC認定済みムーブメントのパワーリザーブは70時間。チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 925には、ブラウンのレザーストラップとシルバー925製バックル付きトープ ファブリックストラップが採用されたモデルが用意されており、共に価格は46万7500円。この素材の選択は素晴らしく、トープの配色とうまく調和している。このリリースが注目を集めることは間違いないだろう。
編集者の評価: 4 / 5つ星
類似モデル: チューダー ブラックベイ ブロンズ、オリス カール・ブラシア キャリバー401 LE、ステンレス製 / ピンクゴールド製 / ブロンズ製ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ ’57 LE
チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 18K
チューダーの3つ目の大きな発表はチューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 18K。このモデルは18Kイエローゴールド製ケースを搭載する初のブラックベイである。18Kイエローゴールドは前の世代においてツートーンモデルでのみ使用されていた。ブラックベイ フィフティ-エイト 18Kは39mmのイエローゴールドケースを搭載しており、ケースに施されたサテン仕上げがより落ち着いた印象を与えている。また、この時計はイエローゴールド製の逆回転防止ベゼルと、ゴールドメッキのマーカーと数字が付けられ、マットグリーンのアルマイト加工が施された60分目盛り付きディスクも備えている。文字盤もマットグリーンで、時計に上品で気品のある外観を与えている。
イエローゴールドケースの内部にはシルバーモデルと同じ自社製キャリバー5400が搭載されている。繰り返しになるが、このムーブメントはCOSC認定されており、70時間のパワーリザーブを持っている。チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 18Kにはイエローゴールド製バックル付きのブラウンアリゲーターレザーストラップが採用されており、さらに追加のグリーンファブリックストラップも提供される。この新しい金無垢製チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 18Kの定価は182万3800円。これはチューダーが100万円を大きく超える価格を付けた初めての時計であるため、人々の話題になることは間違いない。最も大きな疑問は、チューダーがロレックスの領域に足を踏み入れるのかどうかということ。これだけの大金であればロレックスを買うこともできるだろう。もちろん、ゴールド製ではないだろうが…
編集者の評価: 3 / 5つ星
類似モデル: セドナゴールド製オメガ スピードマスター ファースト オメガ イン スペース、ゴールド製オメガ スピードマスター 300、ピンクゴールド製ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ B20 オートマチック
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