2021年04月09日
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Watches & Wonders 2021でのロレックスの新作リリースに迫る

Balazs Ferenczi
Rolex Daytona

Watches & Wonders 2021でのロレックスの新作リリースに迫る

どんな見本市でも、初日は常に最も忙しい日となる。特に、それが長いブランクのあとで初めて開催されるものとなればなおさらだ。Watches & Wonders 2021 (旧SIHH) は大いに期待されたデジタルフェアであり、ここ何年に開催されてきたイベントに比べても業界最大のものだった。通常、全出展社のうちの大部分を占めるリシュモングループ傘下のブランド各社に加え、今回のWatches & Wondersではさまざまな他業種の出展社からの参加が見られる。出展各社の中には、LVMHグループのブランド各社 (タグ ホイヤー、ブルガリ、ゼニス、ウブロ)、オリス、パテック フィリップ、そしてもちろん、ロレックスがある。ロレックスに関しては、今年は全ての人が新しいエクスプローラー Ⅱを期待していた。 

ロレックスは新生エクスプローラー Ⅱを作り上げるのに50年も待った。
ロレックスは新生エクスプローラー Ⅱを作り上げるのに50年も待った。

エクスプローラー

ロレックスが新世代のエクスプローラーモデルを発表した。1953年にエドモンド・ヒラリー卿、テンジン・ノルゲイと共にエベレストの頂上に到達したオリジナルの時計は、直径36mmのサイズだった。2021年、同ブランドはこのサイズに立ち返り、新しい36mmのオイスタースチール製、そしてコンビのロレゾール/オイスタースチール製のオイスター パーペチュアル エクスプローラーをリリース。この新しいエクスプローラーの最も注目すべき特徴のひとつが、ラッカー仕上げのブラックダイヤルである。さらに、夜光塗料が施された針、インデックス、3、6、9の数字が配置された非常に視認性の高いクロマライトディスプレイ。モデル名は12時位置の「Rolex」の下に刻まれ、6時位置にはクロノメーター認定済みの表記だけがある。この新しいエクスプローラーには、ロレックスが2020年に開発した自社製キャリバー3230が搭載されている。恐らくこのムーブメントの最も有名な特徴は、高い効率と素晴らしい信頼性を誇るクロナジーエスケープメントだろう。  

正直なところ、私たちはこのモデルに対してそれほど期待をしていたわけではなく、また結果もその通りであった。ロレックスがエクスプローラーをより小型のクラシックな36mm径ケースに戻したことは喜ばしいが、そのほかにはそれほど変わったところはない。もちろん、新しいコンビモデルはあった。しかしそれがベストセラーになるとは思わない。が、それは時がたたなければわからないことだ。その一方で、ロレックスがクレイジーな新作を発表して業界を揺るがすようなことは滅多にないのだから、これは当然といえば当然である。  

編集者の評価: 3.5 / 5つ星
代替モデル: ロンジン コンクエストジン 556Aチューダー レンジャー 

古くても良いもの: ロレックスがエクスプローラーにマイナーチェンジを施した。
古くても良いもの: ロレックスがエクスプローラーにマイナーチェンジを施した。

エクスプローラー Ⅱ

2021年のロレックスのリリースの中で最も期待を集めていたのは、新しいエクスプローラー Ⅱだった。Watches & Wonders 2021への準備期間に、何人ものアーティストによる予想図や、ウィッシュリスト、ファンによるコンピレーション記事などが見られた。同ブランドが皆の期待を超えたかどうかは、あなた自身で判断していただきたい。こちらが新生エクスプローラー Ⅱの詳細である。  

まず第一に、ロレックスはケースとブレスレットをデザインし直した。今回は100mの防水性を保証するアップデートされたオイスタースチール製の42mm径ケース。強固なオイスタースチールの塊からケースのメインボディを作っているため、このタイムピースは腐食に対する耐性が高い。新しいエクスプローラーと同じクロマライトディスプレイがこちらにも採用されている。先代のエクスプローラー Ⅱはブラックまたはホワイトの文字盤だったが、ロレックスはこれを変えず、新しいエクスプローラー Ⅱ (Ref.226570) はラッカー仕上げのブラックまたはホワイトの文字盤を備えている。これら外見上の小さなアップグレードのほかに、新しいエクスプローラー Ⅱは以前GMTマスター IIのみに使われていたキャリバーを持つ。ロレックス キャリバー 3285はクロノメーター認定を受けた頑丈なムーブメントであり、石数は31、70時間のパワーリザーブを誇る。  

Rolex Explorer II
ブラックまたはホワイトダイヤルが備わるエクスプローラー Ⅱ。

エクスプローラー Ⅱの外見上の変化は劇的ではないものの、技術面でのアップデートは注目に値する。デザインし直されたケースと新しいキャリバー3285、再設計されたブレスレットは素晴らしい変更点である。  

編集者の評価: 4 / 5つ星
代替モデル: グランドセイコー SBGJ211ベル&ロス ヴィンテージ GMTオメガ シーマスター アクアテラ コーアクシャルGMT 

デイトジャスト 36とデイトナの新しい文字盤デザイン

ロレックスファンは新しいデザインのデイトナを待っていた。
ロレックスファンは新しいデザインのデイトナを待っていた。

ロレックスからの最も関心を集めた発表は新しいエクスプローラー Ⅰとエクスプローラー Ⅱだった。とは言っても、このブランドの膨大なカタログにある他モデルにも注目に値するアップグレードがもたらされた。デイトジャスト 36とデイトナ両方の文字盤が、新しいデザインに生まれ変わったのだ。まずデイトジャストから見てみよう。 

2021年、ロレックスはこのアイコニックなモデル用に、椰子の木のパームモチーフとフルーテッドモチーフという2つの新しいデザインを用意した。パームモチーフは熱帯雨林からインスピレーションを得たもので、デイトジャスト 36では3色で展開されている。一方、ロレックスはデイトジャストの最も象徴的な特徴であるベゼルから、フルーテッドモチーフを生み出した。その独特のルックスも3色そろっている。ロレックスは両方のダイヤルモチーフを、ドーム型ベゼルまたはフルーテッドベゼル、そしてジュビリーブレスまたはオイスターブレスとの組み合わせで提供している。  

新しい椰子の木のデザインは熱帯雨林からインスピレーションを得たもの。
新しい椰子の木のデザインは熱帯雨林からインスピレーションを得たもの。

ロレックスのもうひとつの伝説的モデル、デイトナへと移ろう。同社はこのアイコニックなクロノグラフに初めてメテオライトの文字盤を与えた。イエロー、エバーローズ、ホワイトの3つの18Kゴールドバージョンがある。特徴的なメテオライトのおかげで、それぞれの文字盤、ひいては時計そのものはユニークなものになっている。この素材を扱うことは容易いことではない。さらに、ロレックスはこの貴金属製デイトナモデルのために最高品質のメテオライトのみを選んでいる。イエローゴールド、エバーローズゴールドモデルはオイスターブレスレット付きだが、ロレックスはホワイトゴールドのバージョンにはセラクロムベゼルとオイスターフレックスブレスレットを付けた。  

こういった新素材でできたロレックス デイトナを見るのは興味深いことである。メテオライトは業界内ですでにしばらくの間使われてきており、ロレックスも他モデルには使用しているものの、ロレックスのような伝統的なブランドにとってはこういった著しいアップグレードは、たとえそれがゴールドモデルのみであっても大きなステップなのだ。   

編集者の評価: 5 / 5つ星 

代替モデル: オメガ スピードマスター グレーサイド オブ ザ ムーンコルム アドミラルズカップ レジェンド 42 

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記者紹介

Balazs Ferenczi

時計にはもうずっと前から興味を持っています。時計は男性が身に付けられる唯一のアクセサリーである、といつも思っていました。時計は身に付ける人の個性を表現します。何年もの間、私は …

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