2021年04月22日
 5 分

Watches & Wonders 2021: パテック フィリップの新作4本

Tom Mulraney
W&W-PP-Magazin-2-1

Watches and Wonders 2021: Patek Philippe lanciert vier neue Modelle

高級時計に興味のある人なら、つい最近多くのブランドが、オンライン開催のWatches & Wonders 2021にて新作を発表したことをご存知だろう。その中にはパテック フィリップも含まれ、いくつかのエキサイティングな新作を発表した。このジュネーヴを拠点とする高級時計メーカーによる注目すべき新作を紹介しよう。

パテック フィリップ ノーチラス 5711/1A グリーンダイヤル

パテックがそのアイコニックなRef.5711/1Aを最後のステンレス製の特別版をもって締めくくると発表したとき以来、さまざまな噂が飛び交ってきた。大人気のブルーダイヤルを持つノーチラスが公式に生産終了となった後、憶測は最後のエディションの文字盤カラーへと向いた。ほとんどの人の推測は正しく、最近の業界トレンドである何らかの色調のグリーンになるというものだった。そして今、私たちはオリーブグリーンの文字盤を備えたノーチラス 5711/1Aを目にしている。文字盤のカラー以外はこの時計はオリジナルと全く変わらない。興味深いのは、このモデルが限定版ではなく、通常のラインナップの一部としてあるということ。これがどれだけの間カタログ上に存在することになるのかは誰にもわからないが。

The new Patek Philippe Nautilus follows the latest green trend.
パテック フィリップの新型ノーチラスは最新のトレンドカラー、グリーンを採用。

パテック フィリップ カラトラバ “クルー・ド・パリ” 6119 手巻

パテック フィリップの偉大なカラトラバについて触れずに、ドレスウォッチについての議論をすることはできない。1932年にデビューしたこのコレクションは、まさにレガシーを体現している。今年パテックは、新しいRef.6119のリリースをもって、カラトラバがどれだけ時の流れと流行による影響を受け付けないものであるかを証明してみせた。これは新しいリファレンスではなく、むしろ既存の2006年に発表されたRef.5119のアップデート版のようである (これは1985年からの先代Ref.3919を引き継いだリファレンスだ)。この時計の決定的な特徴は、もちろん、そのギョーシェ装飾を施したホブネイルベゼルとスモールセコンドのサブダイヤル 。ホワイトゴールドまたはローズゴールドから選択できるケースは、ちょうどいい直径39mm、厚みはわずか8.1mmというドレスウォッチとして理想的なサイズである。内部には、65時間のパワーリザーブを誇る美しい仕上げの手巻式キャリバー 30‑255 PSが搭載されている。

The Patek Philippe Calatrava is impervious to time and trends.
パテック フィリップ カラトラバは時の流れと流行による影響を受け付けない。

パテック フィリップ 年次カレンダー 4947A

確かにそのケースサイズに関しては意見が分かれるだろうが、この時計はひょっとすると、今年のパテック フィリップのリリースの中で最も興味深いもののひとつかもしれない。まず知っておかなければならないのは、パテックが年次カレンダーという複雑機構を1996年に発明したということ。わずかな例外を別にして、同ブランドはこの複雑機構を貴金属製ケースのみに搭載してきた。しかし新しいRef.4947Aは、38mm x 11mmサイズのカラトラバスタイルのステンレススチール製ケースを持ち、シャンタン仕上げの濃いブルーの文字盤、そしてもちろんムーンフェイズ付きの年次カレンダーを備えている。ケース及びステンレススチール製の一体型5連リンクブレスレットどちらにも完全にポリッシュ仕上げが施され、艶やかな輝きを放っている。このことと、小さめのサイズが一部の人には不評ではあるかもしれない。しかしその一方で、これは性別を問わずに楽しめる純粋に興味深く複雑なパテックの時計であり、間違いなくパテックのラインナップにとっての素晴らしい追加モデルとされるだろう。

The new Patek Philippe Annual Calendar is one of the most interesting releases at W&W.
新しいパテック フィリップ 年次カレンダーは、W&Wでの最も興味深いリリースのひとつだ。

パテック フィリップ インライン永久カレンダー 5236P

これは時に人目を引かないこともあるが、パテック フィリップは常に、毎年少なくとも1本はとてつもない時計をリリースする。そして、これは間違いなくこの新しいRef.5236Pに当てはまる。一見するとこのモデルは控えめでシンプルな時計のように見える。文字盤はすっきりとして読みやすく、見る者を楽しませてくれる。そしてそこにこそパテック フィリップの熟練技が潜むのだ。この時計の41.3mm x 11.07mmという程よいサイズの950プラチナ製ケースには、初めて、曜日、日付、月のカレンダーが横一列に表示されているのだ。これはとても明白で読みやすいように見えるが、これを可能にするには、重ねることなくひとつの平面上に配置された4枚のディスクと、3つの特許取得技術を含む全く新しいムーブメントが必要だったのだ。このデザインは、これよりも相当大きなケースと文字盤を用いていたヴィンテージのパテック フィリップ懐中時計からインスピレーションを得多ものだ。それを同社が腕時計用に転換し、装着可能で非常に読みやすいものに仕上げたという事実は、重要な功績である。

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記者紹介

Tom Mulraney

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