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オメガ – 伝統と革新から生まれる名作の数々
伝統、革新、そして精度、これらすべてはオメガにとって欠かすことのできない重要な要素です。オメガは、コーアクシャル エスケープメントやマスタークロノメーターといった画期的な技術で、その名声を築き上げてきました。スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチは、オメガの伝説的なクロノグラフと言われています。
目次
1848年から続く伝統と革新
オメガは19世紀半ばの創業から続く長い歴史の中で、精度が高く機能性ある高品質な時計作りで、時計業界における確固たる地位を築いてきました。また、ムーブメント作りの技術と新しい素材の開発において業界のイノベーターでもあります。
オメガのラインナップには、世界中で知られる有名な時計がいくつもあります。代表的なのが、1969年夏に人類初の月面着陸の際に宇宙飛行士が着用していたスピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチです。一方でシーマスターコレクションの数々のモデルは、プロのダイバーや一般のダイバーたちから、およそ60年にわたり愛用されています。またシーマスターは、映画『007』シリーズで主人公のジェームズ・ボンドの時計として劇中に何度も登場しています。
オメガは機能性に特化したツールウォッチだけでなく、デ・ヴィルやコンステレーション、グローブマスターといった、クラシックでエレガントな時計も展開。レッドゴールドやイエローゴールドなどの素材が使用された高級感ある時計です。
オメガの腕時計を買う理由
- スピードマスターやシーマスターなどの世界的に有名なモデル
- コーアクシャル エスケープメントと耐磁性のある部品を使用した高いムーブメント製造技術
- カノープスゴールドやO-MEGAスティールなどの革新的素材
- ミニッツ リピーター、ワールドタイマー、トゥールビヨンなどのコンプリケーションを搭載
オメガ時計の価格一覧
モデル / Ref. | 価格(約) | 特徴 / ムーブメント |
スピードマスター クロノチャイム / 522.50.45.52.03.001 | 6820万円 | ピンクゴールド製ケース、ミニッツリピーター、スプリットセコンド クロノグラフ / 1932 |
デ・ヴィル トゥールビヨン / 528.53.44.21.03.001 | 2300万円 | ピンクゴールド製ケース、トゥールビヨン / 2638 |
スピードマスター プロフェッショナル アポロ 11号 50周年記念 / 310.60.42.50.99.001 | 800万円 | ムーンシャインゴールド製の文字盤とケース、バーガンディのベゼル / 手巻き式 3861 |
アクアテラ ウルトラライト / 220.92.41.21.06.001 | 670万円 | 重さ55g、チタン製 / 手巻き式 8928 |
スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ 「スヌーピー」 / 311.32.42.30.04.003 | 630万円 | ステンレス製、文字盤にスヌーピーのイラスト / 1861 手巻き式 |
デ・ヴィル トレゾア コーアクシャル / 435.53.40.21.11.001 | 320万円 | イエローゴールド製、コーアクシャルムーブメント /8929 手巻き式 |
シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ / 215.92.46.21.01.001 | 200万円 | チタン製、最大6000m(600気圧)の防水性 / 8912 自動巻き |
アクアテラ ワールドタイマー / 220.92.43.22.99.001 | 180万円 | チタン製、ワールドタイム機能 / 8938 自動巻き |
シーマスター ブルヘッド / 225.12.43.50.01.001 | 140万円 | ステンレス製、ケース上部に配置されたプッシャー / 3113 自動巻き |
シーマスター プロプロフ 1200M / 224.30.55.21.01.001 | 130万円 | ステンレス製、最大1200m(120気圧)の防水性、ヘリウムエスケープバルブ / 8500 自動巻き |
シーマスター ダイバー300M 007エディション / 210.90.42.20.01.001 | 130万円 | チタン製、ジェームス・ボンドエディション、ヘリウムエスケープバルブ / 8806 自動巻き |
スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ / 310.30.42.50.01.001 | 100万円 | ステンレス製、クロノグラフ / 3861 手巻き式 |
シーマスター 300 / 233 30.41.21.20.01.001 | 80万円 | ステンレス製、最大300m(30気圧)の防水性 / 8400 自動巻き |
プラネットオーシャン 37 / 232.92.38.20.03.001 | 70万円 | チタン製、ヘリウムエスケープバルブ、最大600m(60気圧)の防水性 / 8520 自動巻き |
アクアテラ / 231.13.39.21.02.003 | 45万円 | ステンレス製、日付表示 / 8500 自動巻き |
オメガの価格
価格は、時計の年代や状態、素材によって大きく異なります。
オメガで最も安価なモデルの価格
Chrono24では、1970年代の自動巻きの女性用デ・ヴィルや中古のシーマスターといった、オメガの中古アンティークウォッチの場合、10万円前後で購入できます。オメガの現行モデルでは、アクアテラコレクションがエントリー価格に当たり、自動巻きのムーブメントが搭載されたモデルで未使用の場合、約50万円から購入可能です。
スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチやシーマスター ダイバー 300Mなど、オメガの人気モデルの多くは、およそ80~110万円で見つけることができます。
オメガで最も高価なモデルの価格
高い技術力を必要とする複雑機構を搭載したモデルや限定モデルはオメガの時計の中でも最も高価格帯に位置しています。なかでも2023年に発表されたスピードマスター クロノ チャイムは特に複雑とされ、ケースはオメガのローズゴールド合金であるセドナゴールド製で、スプリットセコンドクロノグラフとミニッツリピーターを搭載しています。Chrono24では約6820万円で取引されています。また、ピンクゴールド製のデ・ヴィル トゥールビヨンも同じく高価格帯モデルで、その価格は約2300万円です。
スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ 「スヌーピー」やスピードマスター プロフェッショナル アポロ 11号 50周年記念モデルなど、人気のコレクターズモデルの価格は約630~800万円です。
オメガ スピードマスター – 圧倒的な人気を誇るクロノグラフ
スピードマスター コレクションはオメガのラインナップにおいて重要な存在であり、なかでもスピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチは、最も重要なモデルです。1957年に初めて発表されたこのクロノグラフは元々はレース用に作られたものでしたが、1960年代半ばからNASAの宇宙飛行士の装備品となっています。1969年のアポロ11号ミッションで、スピードマスターは月面に降り立った初の時計として歴史に名を刻んでいます。それ以降、オメガはさまざまな素材やムーブメントを使用した数多くのスピードマスターを世に送り出してきました。
現行モデルのムーンウォッチの価格は、ステンレススティール製で約95~110万円、ゴールドケース製で約510~730万円です。また、1960年代のアンティークの場合だと、300万円前後です。
その他のスピードマスター
ムーンウォッチに加え、スピードマスターには他にも興味深いモデルが揃っています。例えば、オメガが2017年にスピードマスターの誕生60周年を記念して発表した38.6mmサイズの「'57クロノグラフ」は、1957年のオリジナルモデルとほぼ同じデザインをしています。'57クロノグラフの価格は、未使用品で200万円前後です。
もう少しモダンなモデルの場合、スカイウォーカー X-33やスペースマスター Z-33といったモデルがおすすめです。ともにクォーツ式の多機能時計で、アナログとデジタルの表示に加え、第2タイムゾーン表示、クロノグラフ、永久カレンダー、アラームなど数多くの機能を搭載しています。価格は約65~80万円。また、2022年に発表されたX-33 マースタイマーは、欧州宇宙機関(ESA)との共同開発で生まれた時計で、将来の火星探査のために特別に開発されました。価格は約100万円です。
スピードマスター38は女性向けモデルであり、38mm径のゴールド製ケースにダイヤモンドが施されています。リファレンスナンバーは324.68.38.50.02.003の場合、価格は約310万円です。
オメガ スピードマスターの特徴
- ムーンウォッチは月面に降り立った初の時計
- 限定生産の特別エディションは価値上昇の可能性あり
- ブラックのセラミック製ケースのダークサイド オブ ザ ムーン
- さまざまなケース素材
シーマスター 300 – オメガの定番ダイバーズウォッチ
スピードマスターと並んで、シーマスターはオメガのもう1つの重要なコレクションとされています。オメガはシーマスターにおいても、多様なモデルを展開し、どのモデルも防水性に優れています。最もよく知られているのがシーマスター300で、最大300m(30気圧)の防水性を備え、1957年以来オメガのラインナップに欠かせない存在となっています。シーマスター300の特徴は、逆回転防止ベゼル、夜光塗料が塗布されたインデックス、そして典型的な「ブロードアロー」針です。
シーマスター300は、ステンレススティール、ゴールド、プラチナ、ブロンズなど、さまざまな素材で展開されています。また、コンビバージョンもあり、価格は仕様により約80~420万円です。
オメガ シーマスター 300の特徴
- オメガの定番ダイバーズウォッチ
- 最大300m(30気圧)の防水性
- ステンレス、ゴールド、コンビモデル、プラチナ
ダイバー300M – ヘリウムエスケープバルブ搭載のダイバーズウォッチ
シーマスター ダイバー 300Mは、シーマスター 300から派生した現代的なモデルであり、最大300m(30気圧)の防水性を備え、10時位置にヘリウムエスケープバルブが付いています。ウェーブ状に削り出されてたベゼルの形と波模様の文字盤が、ダイバー 300Mの特徴です。
シーマスター ダイバー300Mでは、男性用および女性用に3針モデルとクロノグラフモデルが展開されています。使用されている素材は、ステンレススティールからチタン、セラミックまで幅広く、バイカラータイプもあります。
新しいダイバー300Mには、最新のコーアクシャル機構(そのほとんどがCOSC認定を受けています)が搭載されていますが、クォーツ式のムーブメントを搭載したモデルもあります。
製造年や搭載されているムーブメント、素材によって価格は変わりますが、オメガ シーマスター ダイバー 300Mの価格はChrono24では約70~160万円です。
ダイバー 300M、ジェームス・ボンドとオリンピック
シーマスター ダイバー 300Mは、1995年から映画『007』シリーズで主人公のジェームズ・ボンドが愛用してきたモデルです。そのため、オメガはボンド映画の新作に合わせて、毎回特別モデルを発表しています。これらの特別モデルは技術的にはスタンダードモデルと同じですが、007のロゴ、ボンド家の紋章、あるいはガン・バレル・シークエンスのシルエットなど、007らしさが文字盤やケースバック、ローターに施されています。
ボンド時計はステンレススティール、チタン、ピンクゴールド、ホワイトゴールド製とそれぞれ素材があり、価格は130~680万円です。
オメガはオリンピックのオフィシャルタイムキーパーでもあり、オリンピック毎に特別モデルを発表しています。その中には、ダイバー300Mモデルもあり、たとえば、「北京2022」や「パリ2024」といった限定モデルでは、それぞれ北京とパリで開催される冬季と夏季オリンピックを記念してデザインされています。時計のデザインは、それぞれのオリンピックのカラーコンセプトに基づき、ケースバックには大会ロゴとオリンピックマークが刻印されています。
シーマスター ダイバー300M オリンピック限定モデルは、約70~140万円です。
オメガ シーマスター ダイバー 300Mの特徴
- モダンなデザイン
- 最大300m(30気圧)の防水性
- 10時位置のヘリウムエスケープバルブ
- 波模様の文字盤
- 数多くのジェームス・ボンド リミテッドエディションやオリンピック スペシャルエディション
シーマスター プラネット オーシャン 600M – プロ仕様のダイバーズウォッチ
オメガのラインナップの中でも、プロ仕様のシーマスター プラネットオーシャン 600M。最大で水深600m(60気圧)の防水性やヘリウムエスケープバルブといった機能を搭載しながらも、シーマスター 300とダイバー 300Mのデザインを融合させたスタイリッシュなモデルです。
サイズや素材のバリエーションが豊富なプラネットオーシャン。ケースサイズは、女性用やユニセックスモデル用に37.5~39.5mm、男性用に43.5mm、または45.5mmで展開されています。女性用やユニセックスモデル用の小さめサイズは3針タイプがメインですが、一部では、第2タイムゾーンを表示可能なGMT機能がついたモデルもあります。プラネットオーシャンのクロノグラフモデルはケースサイズが45.5mm、厚みもあることから、しっかりとした手首を持つ方におすすめです。
ステンレススティール製、3針モデル、ケースサイズが43.5mmのプラネットオーシャン 600Mの価格は、未使用の場合で約85万円。レザーストラップ、GMT機能付きの場合だと価格は上昇し、100万円前後となります。プラネットオーシャン 600Mのクロノグラフモデルをお探しの場合、ステンレススティール製、レザーストラップ仕様で約85万円から購入が可能です。また、ピンクゴールド製、レザーストラップ仕様となると、未使用の場合で約330万円です。女性用やユニセックスモデルの価格は、未使用、ステンレス製の場合で50万円ほど、ピンクゴールド製で宝石が施されたモデルの場合、約330万円です。
プラネットオーシャン ウルトラディープ、6000mの防水性
2022年春、オメガは6000m(600気圧)の防水性を備えたダイバーズウォッチ、プラネットオーシャン ウルトラディープを発表しました。この時計は、2019年に開発されたコンセプトモデル「プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナル」をベースにしたもの。このコンセプトモデルは、潜水艇の外側に取り付けられ水深1万934mの世界記録を達成しています。
プラネットオーシャン ウルトラディープは、チタン製、またはオメガが独自に開発したO-MEGAスティール製で展開されています。ケースサイズは45.5mm、厚み18mmを超えるこのモデルは、がっしりとした手首によく似合います。また、マスタークロノメーター認定のコーアクシャルキャリバーが搭載され、高い精度を保証しています。
プラネットオーシャン ウルトラディープの価格は、素材によって差はありますが約180~240万円です。
オメガ シーマスター プラネットオーシャン 600Mの特徴
- 標準モデルでは最大600m(60気圧)の防水性
- ウルトラディープでは最大6000M(600気圧)の防水性
- 10時位置のヘリウムエスケープバルブ
- レディース用・メンズ用サイズ
プロプロフ – プロのためのシーマスター
プロプロフ 1200Mは、深い水深でのダイビング時に使用できるプロ仕様の時計。最大で水深1200m(120気圧)の潜水に対応し、ヘリウムエスケープバルブやダイビングベゼル用のセキュリティプッシャーなどを備えています。プロプロフのサイズは、55mm x 48mmという角ばった大型のケースのため、がっしりとした手首に似合うモデルです。
プロプロフ1200Mの価格は、ステンレススティール製の標準モデルの場合、未使用で約8130万円、チタン製は約180万円、ベゼル、リューズ、ヘリウムエスケープバルブにセドナゴールドが使用されたモデルの場合、約250万円です。
オメガ シーマスター プロプロフ 1200Mの特徴
- 最大1200m(120気圧)の防水性
- ヘリウムエスケープバルブ
- ダイビングベゼル用のセキュリティプッシャー
- 他にはない個性的なデザイン
- 55 x 48mmの大型ケース
ブルヘッド、レイルマスター、アクアテラ
シーマスターコレクションには、ブルヘッド、レイルマスター、シーマスター アクアテラの3つの興味深いモデルがあります。特にブルヘッドは、上部のプッシャーが牛の頭を連想させるコレクターに人気のモデルです。ブラック文字盤の現行コレクションの価格は約140万円でアンティークモデルの場合も、同様の価格帯です。
スピードマスターやシーマスターと同様、レイルマスターも1957年からオメガのラインナップに加わっているモデル。もともとは強い磁場環境にさらされるエンジニアのために開発された時計でした。最新モデルでは、1万5000ガウスまでの耐磁性を備えています。レイルマスターのデザインは、シーマスター300のデザインを踏襲していますが、回転ベゼルがないことが大きな違いです。
レイルマスター1957トリロジーは、オリジナルのレイルマスターを現代版に復刻させたもので、Chrono24では約100万円です。また、1950年代や1960年代のアンティークモデルとなると、一気に上がり240万円以上の価格が付けられています。
アクアテラ – 水上でも陸上でも活躍するオールラウンダー
オメガのアクアテラコレクションは、ツールウォッチが持つ機能美とドレスウォッチのエレガンスが融合したコレクションです。マザーオブパールを使用した文字盤やクロコダイルのレザーストラップを採用したもの、ゴールドやダイヤモンドの装飾が施されたモデルがあります。ケースサイズは、38mm、41mm、43mm、そして2022年から新たに加わった34mmの、4サイズから選ぶことができます。アクアテラは、その豊富なサイズから華奢な手首にも、頑丈な手首にも合い、150m(15気圧)の防水性を備え、文字盤には多くのカラーバリエーションが用意されています。
また、シンプルな3針モデルに加え、第2タイムゾーンやワールドタイム機能を備えたモデルも展開されています。その他にも、チタン素材をメインに使用した、重さわずか55gのアクアテラ 150M ウルトラライトもあります。
アクアテラコレクションの価格は、シンプルな3針モデル、ステンレススティール製モデルが約75万円。一方でワールドタイマー機能付きまたは超軽量のウルトラライトの場合、約630万円です。
コンステレーションとデ・ヴィル – エレガントかつクラシカル
スピードマスターやシーマスターとはまた違う趣を持つのが、コンステレーションコレクション。1952年の発売当時は、シンプルでエレガントな3針タイプがほとんどでしたが、数十年という時間と共にコンステレーションも変化しています。1980年代以降、多くのモデルでローマ数字が刻印された固定ベゼルが特徴となっています。また、3時と9時位置にはまるでベゼルをつかんでいるような「4本の爪」が配置されています。
コンステレーションでは、25mmから41mmまでのサイズ展開があり、男性、女性を問わず楽しめるラインナップです。また、ケースはステンレススティールとゴールドが使用され、それぞれ宝石付きのモデルもあります。ムーブメントについては、クォーツ式と自動巻きの2種類が採用されています。
オメガ・コンステレーションの価格は、1960年代の状態の良いアンティークモデルで15万円前後から。現行モデルの場合、クォーツ式、ステンレススティール製の女性用モデルが35万円前後から、ダイヤモンドが施されたゴールド製、特に豪華な装飾が施されたモデルの場合、約650万円と、仕様により価格は大きく異なります。
デ・ヴィル – スタイリッシュでエレガント
コンステレーションよりもさらにクラシックな印象を持つデ・ヴィルコレクション。そのルーツは1960年代にまで遡ります。ローマ数字、トゥールビヨンを備えたムーブメント、ホワイトゴールド、ローズゴールド、イエローゴールド製のケースといった特徴が、デ・ヴィルの伝統的なスタイルを生み出しています。デ・ヴィルコレクションの女性用モデルでは、ベゼルにダイヤモンドがあしらわれたものもあります。
オメガ・デ・ヴィルで特に印象深いのは、トゥールビヨンを搭載した男性用モデルです。文字盤の中心に配置されたトゥールビヨンは、文字盤のカットによりその機構を眺めることができます。サイズは44mmと38.7mmで展開され、価格は約2000万円です。
もう少し価格帯が低いモデルには、デ・ヴィル トレゾアコレクションの女性用モデルがあります。このコレクションのゴールドまたはステンレススティール製のモデルのほとんどにクォーツ式ムーブメントが搭載されています。価格は約45~300万円。
オメガの歴史
オメガの歴史は19世紀にまで遡ります。1848年にスイス人のルイ・ブランがラ・ショー・ド・フォンにて懐中時計を製造するための工房を開いたのがその始まりでした。彼は同地区の部品製造者と契約を結び、製造した時計をイタリア、イギリス、北欧諸国に至る各地で販売。その後、工房は現在の拠点であるビエンヌへ移設され、1903年にブラン家の3世代目が同社を継いだ際に、正式に「オメガ」というブランド名が付けられました。
オメガという名前はギリシャ語の最後のアルファベットである「Ω(オメガ)」に由来します。「究極」を意味するこの名前には、高品質な時計を作るというオメガの意思が込められています。
オメガは1930年にティソとパートナーシップを結び、オメガが高価格帯の時計を、ティソが中価格帯の時計をそれぞれ担っています。スイス時計業界が苦境に陥ったクォーツ危機の際、両社は1983年に新たに誕生したスウォッチグループの傘下に入っています。
有名人に愛されたオメガ
オメガの時計は多くの有名人にも愛用されていることで知られています。その中には、実在する有名人だけでなく、架空のキャラクターも。特に有名なのは映画『007』シリーズの主人公ジェームズ・ボンドで、1995年に公開された『ゴールデンアイ』ではシーマスターが着用されました。また、海洋学者のジャック・クストーも、潜水の際にこのシリーズの時計を愛用していました。キング・オブ・ロックンロールと呼ばれれたエルヴィス・プレスリーは、兵士として西ドイツにあるアメリカ陸軍基地に勤務していた頃、サージェント(軍曹)へ昇格した際に、シーマスター カレンダーを着用していました。
また、王室、首相や大統領、その他有数の著名人もオメガを好んで着用しています。その中には、アメリカ合衆国元大統領ジョン・F・ケネディや、中国の元主席、毛沢東も含まれ、ソビエト連邦の元最高指導者ミハイル・ゴルバチョフは、コンステレーション シリーズのゴールドモデルを愛用していました。また、映画『アポロ13』で主役を演じたハリウッド俳優トム・ハンクスは、映画でも着用したオメガ スピードマスター プロフェッショナルを実際に所有しています。