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オメガ シーマスター: ダイバーズウォッチ
オメガ シーマスターは世界で最も有名なダイバーズウォッチに数えられ、すでに数十年前から続いています。レトロなデザインのモデルはもとより、非常にモダンなツールウォッチなども多数取り揃えています。また、ヴィンテージ時計の品揃えも豊富です。
多種多様なダイバーズウォッチ
シーマスターは、スイスを本拠地とする高級時計ブランド オメガが現在製造している最も古いコレクションです。このコレクションは1948年から続いており、現在までの長い年月の間、ステンレス、チタン、ゴールド、セラミック、プラチナといった様々な種類のモデルが提供されてきました。コレクションにはシーマスターモデルに並び、シーマスター300、シーマスター プラネットオーシャン600M、シーマスター アクアテラ150M、ダイバー300M、ブルヘッド、プロプロフ1200Mがラインナップされています。各シリーズから提供されている時計は、時には大きく異なります。
シーマスター300は、1950年代~60年代のダイバーズウォッチの装いを持った時計をお探しの方にお勧めのモデルです。モダンなデザインのツールウォッチがお好みの方はプラネットオーシャン600Mとダイバー300Mをご覧ください。これら両シリーズの時計の10時位置にはヘリウムエスケープバルブが設置されているため、プロの飽和潜水にも使用できます。これに対し、アクアテラ、レイルマスター、レトロウォッチのシーマスター1948は、遊び心のあるスポーティーなドレスウォッチです。また、プルプロフ1200Mとブルヘッドの一番の特徴は、そのユニークなデザインです。
すべてのシーマスター時計に共通する点は、高い防水性です。防水性はアクアテラとブルヘッドの150m (15気圧) から始まり、最も高いプロプロフでは1200m (120気圧) となります。2019年に発表された実験用腕時計、シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナルの防水性は1万5000m (1500気圧) で、マリアナ海溝における潜水実験においてその防水性能を実証しました。
また、時計を駆動するムーブメントもシーマスターの全モデルに共通しています。これらはすべてオメガの自社工場内で生産されたもので、1990年代後半から特にメンテナンスの必要性が低いコーアクシャル脱進機が備えられています。オメガが製造するこれらの自社ムーブメントのいくつかは、数年前からMETASによってマスタークロノメーターとして認定されています。非常に高い精度と、耐磁性に優れていることがその特徴です。
シーマスターを買う5つの理由
- 価値上昇見込みのあるコレクター時計
- レトロからモダンまで豊富なデザインの種類
- プロプロフ1200Mは最大1200m (120気圧) 防水
- ステンレス、ゴールド、チタン、セラミック、プラチナのケース素材
- ヘリウムエスケープバルブ搭載のダイバー300Mとプラネットオーシャン
オメガ シーマスターの価格一覧
モデル / Ref. | 価格 (約) | 防水性 / 特徴 |
アクアテラ GMT ワールドタイマー / 220.93.43.21.03.004 | 565万円 | 150m (15気圧) / プラチナケース、世界時刻表示 |
シーマスター300 スペクター / 233.32.41.21.01.001 | 120万円 | 300m (30気圧) / ステンレスケース、本数限定 |
ダイバー300M 007 エディション / 210.90.42.20.01.001 | 105万円 | 300m (30気圧) / チタンケース、レトロデザイン、ヘリウムエスケープバルブ |
プロプロフ1200M / 227.90.55.21.01.001 | 105万円 | 1200m (120気圧) / チタンケース、ヘリウムエスケープバルブ |
ブルヘッド リオ オリンピック /522.12.43.50.04.001 | 85万円 | 150m (15気圧) / クロノグラフ、本数限定 |
シーマスター 300 1957 トリロジー / 234.10.39.20.01.001 | 80万円 | 300m (30気圧) / ステンレスケース、レトロデザイン |
ダイバー300M クロノグラフ / 210.32.44.51.01.001 | 70万円 | 300m (30気圧) / ステンレスケース、クロノグラフ |
プラネットオーシャン GMT / 215.33.44.22.01.001 | 70万円 | 600m (60気圧) / ステンレスケース、第2タイムゾーン |
レイルマスター / 220.10.40.20.01.001 | 45万円 | 150m (15気圧) / ステンレスケース、耐磁性1万5000ガウスまで |
シーマスター300とダイバー300Mの価格
シーマスターシリーズは、オメガの中でも特に種類豊富なコレクションです。そのため、価格は希望のモデルによって大きく異なります。これは特に、1957年以来オメガの商品として提供され続けているシーマスター300に当てはまります。このモデルは、3針、夜光インデックス、逆回転防止のダイビングベゼル、300m (30気圧) 防水を備えた典型的なダイバーズウォッチです。シーマスター300の外観は発売当初からほとんど変わっておらず、三角形のインデックス、3、6、9、12位置のアラビア数字、矢印の形をした時針が特に特徴的です。
現行のシーマスター300モデルのケース径は41mmで、様々な色や素材が用意されています。ケース素材の種類には、ステンレス、各種金合金、チタン、プラチナが提供されています。時計のカラーバリエーションは、黒文字盤とブラックベゼルのクラシックなデザイン、あるいはブルーとグリーンのバージョンからお選びいただけます。これらの時計を動かす機構は、マスタークロノメーターに認定されたコーアクシャル キャリバーです。
ステンレス現行シーマスター300モデルは、約55万円でご購入いただけます。チタンモデルは平均75万円で提供されています。これに対し、ステンレスとゴールドのコンビモデルは約100万円とかなり高価です。ゴールドケースを持つ時計を好まれる場合、約295万円のご予算をお見積りください。プラチナ製のシーマスター300には、約420万円の価格が付けられます。
シーマスター300の歴史は長く、そのため市場には数多くのヴィンテージモデルが出回っています。中でも1960年代の時計はコレクターの間で特に人気で、保存状態の良いモデルは約110万円で売買されます。2017年に発売された「シーマスター300トリロジー」の価格は、それより数十万円安くご購入いただけます。この時計は、1957年に発表された初代シーマスター 300と見た目は全く同じですが、ケース内には最新のマスターコーアクシャル キャリバーが搭載されています。価格は約80万円になります。
シーマスター ダイバー300
オメガは1993年に「シーマスターダイバー300M」を発表しました。シーマスター300よりもはるかにモダンなデザインで、カーブしたエッジを持つダイビングベゼル、スケルトン仕様の幅広なアロー針、波模様の文字盤が最も印象的です。オメガはこのモデルを、ブルー、ホワイト、ブラック、シルバーを含む多数のカラーバリエーションで提供しています。
シーマスター300とのもう一つの違いは、ケース左側面の10時位置に設置されたヘリウムエスケープバルブです。このバルブが、ヘリウムの浸透による飽和潜水時のダメージから時計を保護します。ダイバー300Mのケースは、ステンレス、チタン、ゴールド、セラミックのいずれかで作られており、300m (30気圧) までの防水性を備えます。
現在オメガは、42mmと36.25mmの2種類のサイズの3針モデルを提供しています。セラミックケースのモデルだけはその例外で、ケース径43.5mmとなります。ケースサイズは別として、これらすべてのモデルに共通しているのは、コーアクシャル脱進機とマスタークロノメーター認定の自動巻きムーブメントによって駆動されている点です。しかし、ヘリウムバルブが搭載されていない28mmのレディース時計など、ダイバー300Mの古いエディションには、クォーツ式のモデルも存在します。クォーツモデルは価格的に最も安く、約20万円でご購入いただけます。これよりも大型サイズのステンレス製自動巻きモデルには、その2倍以上である約45万円の価格が付けられます。貴金属が使用されたモデルでは、価格はさらに急騰します。例えば、ステンレスとピンクゴールドのコンビ時計には、約85万円の価格が付けられます。18Kゴールドで作られたモデルの場合、価格は約190万円に上昇します。
3針時計に並び、「ダイバー300M」からはクロノグラフ機能を搭載するモデルも提供されています。ここでは、2つまたは3つのインダイヤルが設置されたモデル、あるいはGMT機能が追加されたバージョンもお選びいただけます。44mmサイズのトリコンパックスモデルは、Chrono24で50万円前後の価格で提供されています。しかし、これらの時計の文字盤上には、典型的な波模様は見られません。同じく波模様のないダイバー300M GMT クロノグラフも、約55万円からご入手いただけます。一方、ステンレス製のバイコンパックスモデルは、約65万円で提供されています。コンビモデルをご希望される場合、約120万円、のご予算をご検討いただく必要があります。このさらに上の価格帯にあるのはゴールドモデルで、約245万円になります。
プラネットオーシャン プロプロフについて
シーマスター プラネットオーシャンは、オメガの商品の中でもまだかなり若いシリーズです。600m (60気圧) の防水性能を持つこのダイバーズウォッチは2005年に発表され、それ以降豊富なコレクションを展開しています。10時位置に設置されたヘリウムエスケープバルブ、並びに6、9、12のアラビア数字と矢印の形をしたアロー針で、この時計の見た目はシーマスター300の現代版モデルのようになっています。
3針時計の他に、クロノグラフとGMT表示の時計も提供されています。また、素材としてはステンレス、ゴールド、セラミック、チタンが用意されており、耐磁性のマスタークロノメーターで駆動されるモデル、あるいはそうでないモデルからお選びいただけます。色の選択肢も豊富で、文字盤にはブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、マザーオブパールの選択肢がご用意されています。ベゼルは、レッド、オレンジ、ダイヤモンド装飾付きの種類からお選びいただけます。
一番お買い得なのは3針モデルです。青文字盤にレザーストラップが付いた37.5mmのチタン製モデルは、価格は約40万円で提供されています。しかし価格帯の時計には、マスタークロノメーターは搭載されていません。最新のキャリバー技術を重視される方は、直径39.5mmまたは43.5mmのステンレスモデルが最も手頃な選択肢の一つです。これらの時計は、55万円前後の価格でご購入いただけます。
第二タイムゾーンを表示するプラネットオーシャンの、マスタークロノメーターなしのステンレスモデルは、約55万円の価格で販売されています。マスター クロノメーター認定ムーブメントを搭載するモデルでは、価格が約70万円まで上昇します。ブラックセラミックケースのモデルは、約95万円で提供されています。チタン製のクロノグラフは約70万円~85万円で、マスタークロノメーターの有無により価格に差が出ます。そのさらに上の価格帯に、ゴールドケースを使用したモデルがあります。3針モデルは約180万円、クロノグラフ機能付きモデルは約265万円になります。ダイヤモンド装飾が加えられたモデルでは、価格が約295万円以上に上昇します。
プロプロフ1200M: 1200mまで防水
シーマスター プロプロフは、その名前の通り、プロの道具として認知されています (「Plopro」はフランス語でプロダイバーの意味) 。55mm×48mmのサイズと角張ったデザインに加えて、このモデルで特に目を引くの2つのポイントがあります。その一つはリューズです。プロプロフのリューズはケースの左側9時位置に設置され、強大なリューズガードで囲まれています。2つ目の特徴は、2時位置に設置され、ケースから突出したダイビングベゼル用のセーフティプッシャーです。自動ヘリウムエスケープバルブと現行モデルの最大防水性1200m (120気圧) は、この時計がプロの基準を満たすことを証明する特徴です。
プロプロフ1200Mのステンレスモデルは、約75万円で提供されています。これらの時計内で時を刻むのは、日付表示を備えたコーアクシャルキャリバー8500です。チタンケースとマスターコーアクシャルキャリバー8912を搭載した時計をご希望の方は、約105万円のご予算をお立てください。チタンとピンクゴールドのコンビモデルをお選びになる場合は、さらに45万円ほど追加する必要があります。ヴィンテージウォッチのファンの方は、1970年代初頭のプロプロフ600をご覧ください。600m (60気圧) 防水のこのダイバーズウォッチの保存状態の良い中古品は、115万円前後からご購入ごいただけます。
雄牛の頭のデザインと耐磁性
シーマスター アクアテラは、おそらくシーマスターシリーズの中で最もエレガントな代表作です。ストレートですっきりとしたデザインのこの時計は、150m (15気圧) 防水で、スポーティーなドレスウォッチとしても活躍します。コレクションの大部分は3針時計で構成されていますが、クロノグラフや第2タイムゾーン付きの時計も見つけることができます。また、オメガではレディースコレクションから、特別な女性向けのモデルをご用意しています。2017年以降のアクアテラにはマスタークロノメータームーブメントが搭載されていますが、それ以前のモデルには機械式自動巻きキャリバーやクォーツムーブメントも採用されていました。
ステンレス製のクォーツ時計は、9万円~25万円ほどでご購入ごいただけます。自動巻きムーブメントを搭載した古い3針時計の価格は約30万円から、ステンレスケースを搭載した現行モデルは約45万円からの価格で販売されています。ゴールドの時計では、特にベゼルと文字盤にダイヤモンド装飾が施されているモデルでは、価格は255万円以上に上昇します。チタンモデルの価格は約600万円ですが、3針時計にGMT機能が追加されたモデルは、ステンレスバージョンで平均80万円になります。
2つ以上のタイムゾーンを同時に確認したい場合、アクアテラGMTワールドタイマーが最適です。この時計はワールドタイム機能を持ち、24のタイムゾーンを同時に表示できます。特に文字盤の中央に見られる、地球のシンボルが大変美しいです。この時計のステンレスのモデルは、約90万円でご購入ごいただけます。一方、18Kピンクゴールドのモデルは、約125万円に上昇します。特に高級感を醸し出すプラチナモデルは87本限定で、約565万円という高値で取引されます。
クロノグラフ機能搭載のアクアテラをご購入されたい場合、約340万円投資する必要があります。第2タイムゾーン付きのクロノグラフは、さらに25万円ほど高い価格で売買されます。また、ゴールドやダイヤモンドが使用されたモデルの価格はそれより格段に高くなり、125万円~355万円の価格が付けられることも珍しくありません。
2020年の夏に向けて、オメガはアクアテラの中でも特に軽量なバージョン、アクアテラ ウルトラライトを発表しました。この時計ではケースがチタン製であるだけでなく、手巻きキャリバー8928 Tiの大部分もチタン素材で製造されています。その結果オメガは、ナイロンストラップを含めてもわずか55gという大変軽い時計の製造を実現しました。このような軽量の時計にはそれ相応の価格が付けられ、定価は574万2000円です。
ブルヘッド: 雄牛デザインの腕時計
シーマスター ブルヘッドは、コレクターに人気のアイテムです。12時位置のリューズと2つのプッシャーを備えたケースは、雄牛の頭を思わせるユニークな形で作られています。また、内部の回転ベゼルを操作できる6時位置の第2リューズも特徴的です。この珍しいクロノグラフは1969年に発表されましたが、その後人気は静かになっていました。オメガはこれに再びが火を付けるべく2013年に新しく、しかし当時のままのデザインで「ブルヘッド」を発表し、多くのファンを喜ばせました。
未使用品の価格は約80万円、1969年に発売されたモデルの保存状態の良い中古品は約120万円となっています。また、2016年のオリンピック開催時に発売され、85万円前後で販売されている「ブルヘッド・リオ」などの限定モデルもコレクターの間で人気です。
レイルマスター: 磁気に強い腕時計
レイルマスターはダイバーズウォッチではありませんが、それでもシーマスターシリーズに属するモデルです。1957年にオメガが初めて発表したこの時計は、主に日常の仕事で強い磁場にさらされている人のために設計されました。磁気は時計の機能に大きな影響を与えます。オメガは、軟鉄製のシールドで繊細なムーブメントを保護しすることによってこの問題を解決し、時計を最大1000ガウスの磁場に耐久させることを実現しました。マスター クロノメータームーブメントを使用した現行モデルは、最大1万5000ガウスの磁場にも耐久します。
機能的で信頼性の高い作業ツールとしての目的に忠実に、レールマスターはすべてステンレス製のシンプルな3針時計です。ブラック、シルバー、ブルーの文字盤を備えた40mmのニューエディションの価格は約45万円です。一方、元祖モデルと見た目がほとんど変わらない1957トリロジーコレクションのレイルマスターは、65万円前後で提供されています。状態の良い1957年のヴィンテージモデルにはそれよりも高い価格が付けられ、235万円前後で売買されます。
007が着用するシーマスター
オメガ シーマスターを着用する有名人に、イギリスの諜報員ジェームズ・ボンドがいます。1995年の映画『ゴールデンアイ』では、ピアース・ブロスナンがブルーの文字盤とクォーツムーブメントを搭載した基本のダイバー300Mを手首に装着していました。『ゴールデンアイ』はブロスナンが初めてジェームズ・ボンドを演じたデビュー作で、シーマスターもこれと同時に映画デビューしました。Chrono24では、25万円前後の価格でこのシリーズの時計を見つけることができます。
それ以来、オメガは新しいボンド映画が公開される度に、限定特別モデルを提供してきました。これらには、ダイバー300M カジノロワイヤル、シーマスター300 スペクター、プラネットオーシャン スカイフォールなどがあります。これらの時計はいずれも技術的にはそれぞれのモデルの標準版と同じですが、007の文字盤デザインやエングレービングが特徴で、コレクターやファンの間で高い人気を誇っています。これらのボンド スペシャルエディションの価格は、モデルやコンディションに応じて約40万円~115万円となっています。
映画『ジェームズ・ボンド 007: ノータイム・トゥ・ダイ』では、オメガは2020年に複数の時計を発売しています。これらには、約110万円で購入できるチタン製のダイバー300 007 エディションや、ダイバー300 ジェームズ・ボンド リミテッドエディションの3つのバージョンが含まれています。この3つの時計の主な違いは使用されている素材です。ステンレス、18Kイエローゴールド、またはプラチナとゴールドの合金を使用したモデルからお選びいただけます。7007本に限定のステンレス時計のいずれかを選ぶ場合、約90万円のご予算をお立てください。257本限定のゴールドモデルとのセットでは、価格は1795万円以上になります。プラチナ製のジェームズ・ボンド ナンバードエディションの場合、希望小売価格は557万円と高額です。
シーマスターの歴史
シーマスターは発売当時、高い防水性を持つ、多彩な場面で着用できるシンプルなメンズ時計として販売されていました。しかし1955年以降、この時計の「シーマスター」という名前の意味合いがさらに強く出るようになります。ダイバーのゴードン・マクリーンがオーストラリアで、この時計の元祖モデルを着用して深度62.5mまで潜水したのです。このタイムピースの特徴は、それまで鉛やシェラックが使用されていたシーリング部分に、新しくゴム素材が用いられたことでした。シーマスターの開発において、オメガは1932年に進水したマリーンで得た経験を活かしました。水中での使用を想定して設計されたスクエアウォッチは、スイス時計研究所から防水証明書を授与された最初のタイムピースです。
オメガは1956年にシーマスターをダグラス DC-6の機体に取り付けて、北大西洋横断の極地航路に送り出しました。その翌年の1957年にメーカーが正式に導入したのが、現在まで続いているモデルです。このシリーズのシーマスター300は、瞬く間に専門家の間で高評価を得るようになり、英国海軍のエリート特殊舟艇部隊を含む多くの民間人や軍人ダイバーがこの時計を選びました。1963年、海洋探検家のジャック・クストーは、スーダンの紅海沿岸にある水中ステーション「プレコンチネント2」の実験にシーマスターを使用しました。少なくともその頃から、スイスのメーカーであるオメガ、ブランパン、ロレックスは、どのメーカーが最高のダイバーズウォッチを作ることができるかについて競い合ってきました。しかし、これには個人の好みが大きな役割を果たすので、おそらく決着は付かないでしょう。
1970年、オメガはシーマスター600をコレクションに加えました。このモデルはシミュレーションの実験によって、水深1370m (137気圧) でも機能することが証明されています。時計が停止したのは、水圧の影響で厚さ4mmのガラスが内側に凹み、秒針が止まってしまったからです。このような深さでは、約140キログラムの圧力が時計の1平方センチメートルにかかります。実際には、600の大型版であるシーマスター1000は、潜水艦ビーバー・マークIVのロボットアームに取り付けられて水深1000メートルに達しました。1980年代と1990年代には、シーマスターの時計が複数の記録的な無呼吸潜水に使用されました。