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ロレックス GMTマスター「ペプシ」:GMT機能を備えた大人気モデル
レッドとブルーの通称「ペプシ」ベゼルを備えたGMTマスターは、コレクターや投資家の間で高い人気を誇るモデル。ベゼルのカラーが人目を引くこのツールウォッチは、GMT機能を備えたロレックスで最も人気のあるモデルの一つです。
目次
レッド&ブルーの人気のGMTウォッチ
ロレックスは、最初のGMTマスターを開発したのは、1950年代半ば。パンアメリカン航空(パンナム)のパイロットのためでした。1954年に発表された初代モデルは、レッドとブルーを基調とした特徴的なベゼルを持つものでした。この2つのカラーには意味があり、赤は昼の時間帯を、青は夜の時間帯を表現しています。
ロレックスは、過去数十年にわたり、基本のデザインはそのままに、さまざまな「ペプシ」を発表してきました。その外観に大きな変更がなかったこともあり、ロレックスファンから高い人気を誇っています。しかし、需要の高さに対して供給量は少なく、正規販売店で「ペプシ」を購入するには、長い時間がかかると言われています。
また、需要の高さは近年の顕著な価格上昇にもつながっており、すべてのリファレンスにおいて、実質的に大幅な値上がりを記録しています。価格上昇のピークを迎えたのは2022年春で、それ以降、一部のモデルで価格は大幅に下がりましたが、それでも高価格帯に位置しています。
「ペプシ」を買う理由
- 高い知名度
- GMT機能を備える自社製キャリバー搭載
- セラクロム製ベゼルやホワイトゴールド製ケースのモデルあり
- 価値上昇の可能性がある
GMTマスター「ペプシ」の価格一覧
リファレンスナンバー | 価格(約) | キャリバー / 特徴 |
6542 | 840万円 | 1036 / ベークライトベゼル |
126719BLRO | 840万円 | 3285 / メテオライト文字盤、ホワイトゴール製 |
116719BLRO | 610万円 | 3186 / セラミック製ベゼル、ホワイトゴールド製 |
1675 | 430万円 | 1565または1575 / アルミニウム製ベゼル |
126710BLRO | 330万円 | 3285 / セラミック製ベゼル |
16710 | 270万円 | 3085 / アルミニウム製ベゼル |
16750 | 215万円 | 3075 / アルミニウム製ベゼル |
16700 | 190万円 | 3175 / アルミニウム製ベゼル |
GMTマスター「ペプシ」の価格
「ペプシ」ベゼルを持つGMTマスターのエントリーモデルは、アルミニウム製ベゼルを備えたヴィンテージのRef. 16700で、2024年9月の時点で約190万円で購入可能です。Ref. 16710は、それまで使われていたアクリル製ガラスに代わり、傷のつきにくいサファイアガラスが採用された初のGMTマスターです。状態の良い個体の平均価格は約270万円です。
1981年に発表されたGMTマスター16750は、ストップセコンド機能と日付のクイックチェン機能を初めて搭載したモデルです。状態の良いモデルの場合、2024年秋時点で約215万円で購入可能です。
Ref. 1675は、20年以上にわたってロレックスのラインアップの一部でありつづけたモデルで、現在では最も人気のある「ペプシ」の一つです。時計のコンディションにもよりますが、価格は430万円前後です。
初代GMTマスター Ref. 6542のベゼルはベークライト製でしたが、その後すぐにアルミニウム製に変更されています。コンディションのいい個体の場合、Ref. 6542には約830万円という価格が付けられています。
GMTマスター II – サファイアガラス&第3タイムゾーン
ロレックスは1982年にGMTマスター II Ref. 16760を発表。そのやや厚めのケースから、ロレックスファンの間では「ファットレディ」と呼ばれています。そのブラックとレッドのベゼルカラーから、「ペプシ」ではなく、「コーク」とニックネームが付けられています。この新しいGMTマスター IIは、その後登場する「ペプシ」モデルにとっても重要となる機能をいくつか備えていました。例えば、キャリバー3085で、3つのタイムゾーンの同時表示が可能となりました。また、新たに大きなリューズガードが備わり、風防のプレキシガラスはサファイアクリスタルへ変更するなど、技術面だけでなく、外装面にも変化がありました。「ファットレディ」の状態の良いものは、約200万円で購入することができます。
1989年には新しい「ペプシ」Ref. 16710が発表され、ロレックスはこのモデルに当初キャリバー3185を、後にキャリバー3186を採用しています。Ref. 16710には、「コーク」とブラックベゼルのバージョンも展開されています。また、ロレックスは1998年頃のモデルから夜光塗料をトリチウムからスーパールミノバに変更しています。中古の「コーク」の価格は約270万円から購入可能です。
セラクロム製ベゼル搭載のGMTマスター「ペプシ」
2014年、ロレックスは再びGMTマスター IIに「ペプシ」ベゼルを搭載したRef. 116719BLROを発表。ただし、先代モデルとは異なり、18Kホワイトゴールド製ケースのみで展開されています。さらに、ベゼルはセラクロム製へと変更され、その他にもトリプルロックリューズ、マキシダイヤルと呼ばれる大型の夜光インデックスを備えています。内部には、パラクロムひげゼンマイを備えたキャリバー3186が搭載されています。価格は未使用の場合は、2024年9月時点で約610万円です。
ロレックスは、2018年のバーゼルワールドで、再びステンレス製のGMTマスター II で、セラクロム製のペプシベゼルを備えたRef. 126710BLROを発表。このモデルでは、素材やケースデザインに若干の変更が加えられただけでなく、内装にも変更が加えられ、搭載されている自社製キャリバー3285には、特許を取得したクロナジー エスケープメントが備えられています。この脱進機はニッケル・リン合金製で、耐磁性に優れているだけでなく、エネルギー効率を大幅に向上させています。もうひとつの新しい特徴は、オイスタースチールと呼ばれるステンレス製のジュビリーブレスレットです。
Ref. 126710BLROは非常に高い人気を誇り、正規販売店での購入を希望する場合、長い時間がかかることが予想されます。供給量に対する需要の高さは、価格高騰を引き起こし、このリファレンスでは2022年までに当初の定価の3倍以上に価格が跳ね上がりました。2024年秋時点では、新品同様のものが約330万円で取引されています。一方、ロレックスはオイスターブレスレットが付いた同モデルの希望小売価格を156万9700円としています。
2019年に発表された2つのGMTマスター II「ペプシ」
2019年、ロレックスはレッドとブルーのセラクロム製ベゼルを持つ2つの新しいGMTマスター Ref. 126719BLROを発表しました。ケースはホワイトゴールド製で、キャリバー3285が搭載されています。そのうち一つは、ブルー文字盤を持ち、新品同様のものが約625万円です。
もう一方は、小惑星や惑星が爆発した後の核を使用した希少な素材を使った、ライトカラーのメテオライト文字盤を備えています。Chrono24では、2024年の秋時点で未使用品が約840万円で取引されています。