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セイコースピリット – 魅力あるJDMコレクション
日本国内でのみ販売されていたことから、海外のコレクターにとって非常に希少価値が高いとされているセイコーのスピリットシリーズ。このシリーズには様々なモデルがあり種類も豊富です。
目次
セイコーコレクターの誰もが夢見る時計
1990年から2019年ごろにかけて日本国内限定で販売されていたことから、コレクターや熱狂的なセイコーファンの間で人気が高いセイコースピリットシリーズ。このシリーズは、JDMモデル(Japanese Domestic Market、日本国内限定モデル)とも呼ばれ、海外では入手困難と言われています。
スピリットの品揃えは非常にバラエティに富むもので、スポーティなドレスウォッチから液晶ディスプレイのレトロなクォーツ時計、また「リプリー」のような人気モデルの復刻版まで、数多くの種類があります。
既に販売が終了しているスピリットですが、中にはセイコーの現行ラインナップに再編されたモデルもあります。例えば、日本国内でしか販売されなかったSARBシリーズのアルピニストは、今やプロスペックスコレクションの人気のモデルのひとつとなっています。
セイコー スピリットを買う理由
- 希少価値のあるJDMモデル
- タイプやバリエーションが豊富
- リプリー、アルピニスト、ライダーなどの数々の人気時計がそろう
- 自動巻き、クォーツ、ソーラームーブメント搭載
セイコー スピリットの価格一覧
モデル / Ref. | 価格(約) | 特徴 |
スピリット アルピニスト / SARB017 | 17万5000円 | 簡易方位計付き内転リング、日付表示 |
スピリット「ベイビーグランドセイコー」/ SARB033 | 14万円 | 日付表示、自動巻き 6R15 |
セイコー x ジウジアーロ スピリット スマート「リプリー」/ SCED037 | 13万円 | クロノグラフ、クォーツ、ブラックコーティング |
セイコー x ジウジアーロ スピリット スマート「ビショップ」/ SCED033 | 9万5000円 | クロノグラフ、クォーツ、ブラックコーティング |
セイコー x ジウジアーロ スピリット スマート「ライダーズ クロノグラフ」/ SCED057 | 6万5000万円 | クロノグラフ、クォーツ、ステンレス(サテン仕上げ) |
スピリット / SZSB012 | 4万円 | 日付表示、自動巻き 4R35 |
スプリット クロノグラフ / SBTR017 | 1万7000円 | クロノグラフ、メカクォーツ |
セイコー スピリットの価格
Chrono24では、1990年代の3針、日付表示、クォーツタイプのスピリットモデルが約1万6000円から販売されています。また、セイコー独自の機構で、現在ではキネティックと呼ばれているオートクォーツモデルの場合、約3万円で購入ができます。さらに同じ価格帯には、さまざまなデザインのクォーツクロノグラフもあります。
自社製の自動巻きムーブメントを搭載したスピリットのSARB033やその後継モデルのSZSB012のようなクラシカルなドレスウォッチは、Chrono24で約4万円から14万円で購入することができます。人気のアルピニストのJDMモデルになると、価格はさらに約3万円ほど上がります。
また、コレクターの間で特に人気があるのが、「リプリー」や「ライダー」といった、セイコーがデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロとコラボレーションをしたスピリットスマートシリーズです。Chrono24では、約6万5000円から13万円で購入することができます。
スピリットシリーズの自動巻き時計
スピリットシリーズの自動巻き時計には、注目のモデルもあります。Ref. SARB033は、デザインがグランドセイコーSBGA003にそっくりなことから、特にファンの間で「ベイビーグランドセイコー」と呼ばれ人気を集めています。38mmのステンレス製ケースにバーインデックス、ドルフィン針、3時の位置に日付表示の付いた黒文字盤のシックなドレスウォッチ仕様のモデルです。
また、心臓部には高い精度と約50時間のパワーリザーブを備えた自社製キャリバー6R15が使用されています。2019年末、セイコーがSARB033の製造を終了したことで、その後の取引価格は急上昇したと言われています。Chrono24では2020年7月時点では8万5000円ほどで購入できましたが、2024年7月の時点で価格は約14万円となっています。
SARB033に代わる1本として挙げられるのが、比較的安価なセイコースピリットSZSB012です。デザインはSARB033と同じですが、ケースは少し大きめの40mm、ムーブメントには41時間のパワーリザーブを備えた4R35が使用されています。Chrono24では、このモデルの未使用品が約4万5000円で購入できます。
めったに出会えない - スピリット「ライジングサン」
スピリットシリーズで別の人気モデルといえば、通称「ライジングサン」と呼ばれるSCVE003です。10時と11時の間に位置する24時間表示の赤いインダイヤルからこう呼ばれており、赤に白銀の文字盤という組み合わせは、日本の国旗を思わせるものでもあります。この他にも、秒針や日付表示の小窓の枠には同じ赤色を採用しています。
また、ラグ部分のデザインも特徴的で、細めのラグは20世紀初頭の腕時計を思わせる、レトロな雰囲気を醸し出しています。一方で、40mm径のステンレスケースの内部では、セイコーの技術力が生かされた自動巻きキャリバー4R37Aが使用されています。
SCVE003はかなりレアなモデルのため、Chrono24でもなかなか見つけることができません。販売当時は2万7500円という定価でしたが、状態のいいものを購入希望の場合は、現在ではこの3倍~4倍の価格となることが見込まれます。
スピリット アルピニストについて
セイコーの数ある時計の中でも、名作と言われるアルピニスト。1959年、登山家のために作られたという時計がその先駆けでした。2006年、アルピニストはSARB013、SARB015、SARB017と共にセイコースピリットシリーズとしてリニューアルされました。文字盤がクリーム色のSARB013、黒のSARB0515に対し、サンレイ仕上げのグリーンの文字盤を持つSARB017は特に人気があるモデルです。また、ムーブメントには、50時間のパワーリザーブを備えたキャリバー6R15が使用されています。アルピニストの価格は、モデルや状態の違いにより、約15万円から20万円となっています。
スピリットシリーズのアルピニストに変わる選択肢としては、現行モデルであるプロスペックスコレクションのアルピニストがあります。Ref. SBDC091の場合、文字盤のプロスペックスのロゴや日付表示の小窓の色、またムーブメントが現代的なキャリバー6R35という点は違いますが、デザインはほぼSARB017と同じで、価格は約10万円です。
スピリット スマート - ジウジアーロデザインの人気モデル
セイコーは1983年以降、デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロとともにユニークな時計を発表してきました。インダストリアルデザイナーである彼の作品の中で最も知られているのが、「デロリアン DMC-12」です。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でもおなじみのこの車のように、彼がセイコーのためにデザインした時計も、とても近未来的なものでした。
中でも特に有名なのが、世界初のアナログクォーツ クロノグラフムーブメントである7A28を搭載した7A28 6000と7A28 7000の2本で、どちらも大ヒット映画『エイリアン』で使われたものです。7A28 6000はランス・ヘンリクセン扮するアンドロイド「ビショップ」が着けていたことから、セイコーファンの間で「ビショップ」と呼ばれ、ラグが左側に寄った左右非対称なデザインが特徴的です。
ビショップと同様に、7A28 7000は、劇中でシガニー・ウィーバー演じる「エレン・リプリー」が着けていたことから、「リプリー」として知られています。リプリーもまた、ケース右側の長方形部分の上下にクロノグラフのプッシュボタンが付いているというユニークなデザインをしています。
どちらのモデルも現在では状態のいいものを見つけることはほぼ不可能となっていますが、セイコーは2013年から「セイコー x ジウジアーロ スピリット スマート」シリーズのもと、人気モデルだった両者の復刻版を販売し始めました。リプリーモデルの一つであるRef. SCED039は、サテン仕上げのステンレス製ケースに白黒の文字盤というデザイン。対照的に、Ref. SCED043はケースも文字盤も黒で統一され、針だけが赤色となっています。スピリットスマートのリプリーモデルの価格は状態やモデルによりますが、Chrono24では約9万5000円から16万円で購入できます。
また、復刻版ビショップモデルには、黒色コーティングのRef. SCED033やステンレス製で白と黄色の文字盤デザインのRef. SCED025などがあります。復刻版ビショップモデルの価格帯は、約5万円から11万円となっています。
ライダーズクロノグラフ復刻版
ライダーズクロノグラフは、ジウジアーロデザインとのコラボレーションモデルの一つです。クォーツクロノグラフであるこのシリーズは、7A28 7A00としても知られ、時計回りに15度傾いた文字盤や、横から見るとケースが右から左にかけて薄くなっているという独特なデザインをしています。なめらかなラインが印象的なケースと一体化したブレスレットは、どちらも黒色でコーティングされています。文字盤はどれもダークカラーですが、目盛りやクロノグラフのプッシュボタンには、コントラスト鮮やかな赤やオレンジ、青が使われています。
これらすべての特徴は、2016年と2017年にリリースされたスピリットスマートシリーズでも見ることができます。Ref. SCED053(黒 x オレンジ)とRef. SCED055(黒 x 赤)は2016年に各1500本の数量限定で販売されました。この2つのモデルは現在でも状態のいいものが手に入りやすく、約6万円から8万円の価格帯で見つけることができます。一方、2017年に各1000本限定で販売された復刻モデルは非常に珍しく、値段は約6万5000円から11万円となっています。
80年代の魅力が詰まったクロノグラフとクォーツ時計
セイコースピリットシリーズには、スポーティなタイプのクォーツ式クロノグラフもあります。クォーツ式のクロノグラフはSBTRシリーズで展開され、ムーブメントには8T63が搭載されています。このムーブメントはメカクォーツムーブメントと呼ばれ、時間表示や日付、また他の機能にはクォーツ式の技術が使用される一方で、クロノグラフ機能には機械式のシステムが使われています。
SBTRシリーズで一番人気のモデルのひとつに挙げられるのが、サンレイ仕上げの明るいブルーの文字盤に黒のインダイヤルというデザインのRef. SBTR027です。ベゼルには黒色コーティングが施されており、 タキメータースケール が搭載されています。コンビカラーのデザインが好みの場合は、文字盤とインダイヤルがともに白で、ベゼル、時分針、インデックスやプッシュボタン、またインダイヤルの外枠がゴールドでコーティングがされたRef. SBTR024があります。また、もっとシンプルなタイプであれば、Ref. SBTR011がおすすめです。黒文字盤に対し、時分針やインデックス、インダイヤルの外枠はシルバーで揃えられたシンプルなデザインで、サテン仕上げのステンレス製タキメーターベゼルとも相性が抜群です。
SBTRシリーズのクロノグラフは、約2万円で購入できます。
1980年代のデザインの魅力
80年代デザインが再び注目される中、セイコー スピリットの液晶ディスプレイ(LCD)付きの時計も、そのひとつに挙げられます。代表的な例がSBFG001で、サテン仕上げのステンレス製ケースを搭載し、時間表示の他に第2タイムゾーンや永久カレンダーの表示、3つのアラーム時刻設定機能や1/100秒で計測できるクロノグラフを備えています。また、電波を受信することで正確な時刻を表示し、ソーラー式により十分なエネルギーを蓄えることができます。
このモデルにはステンレス製の他にも、黒やゴールドでコーティングされたものもあります。
SBFGシリーズは、日本以外では手に入れることが難しい希少なモデルと言われています。購入には、約5万円の予算をお考えください。
よくある質問
セイコー スピリットの特徴は?
セイコー スピリットの特徴は、元々日本市場向けに作られた時計で、そのため、希少価値が高く、コレクターの間で高い人気を誇っています。スピリットでは、機械式ムーブメントを搭載したスポーティでエレガントなモデルから、液晶ディスプレイを搭載したクォーツ時計まで、様々なスタイルの時計を豊富に取り揃えています。
セイコー スピリットは日常使いに適していますか?
セイコー スピリットは、日常使いにぴったりの正確で丈夫な時計です。しかし、中にはコレクターズアイテムとなっている高い価値を誇るモデルもあります。
セイコー スピリットのお手入れ方法は?
セイコースピリットは、定期的に時計店で点検を受ける程度で十分です。必要に応じて、パッキンや風防といった消耗部品を交換し、ムーブメントのメンテナンスを行ってください。クォーツ時計の電池はモデルによっては、2~5年ごとに交換が必要な場合があります。