タグ・ホイヤー オータヴィア: 時計を良く知る人が好む人気クロノグラフ
定番時計オータヴィアはスポーティーなクロノグラフで、1960年代にジャック・ホイヤー自身によってモーターレース用に考案されました。その後2017年に、自社製キャリバー ホイヤー 02としてカムバックを遂げたオータヴィアは、現在まで多くのファンを魅了し続けています。
目次
タグ・ホイヤー オータヴィアを買う5つの理由
- 時代を問わないクラシックな人気のクロノグラフ
- 2017年以降自社製キャリバー ホイヤー 02搭載、パワーリザーブ80時間
- GMT機能搭載の便利なアワーマーカー付きベゼル
- レザーストラップか、モダンなステンレスブレスレット
- 最高の品質を良心的な価格で
車のダッシュボードを手首に
オータヴィアという名前は、「AUTomobile (自動車)」と「AVIAtion (航空)」の頭文字のコンビネーションから付けられています。クロノグラフであるオータヴィアは、すでに1930年代に当時のレーシングカーや航空機のダッシュボード用時計として使用されました。1960年代初期、タグ・ホイヤー創業者のひ孫にあたるジャック・ホイヤーによってこの計器が腕時計へと改造され、スポーティーなクロノグラフ腕時計として多くのF1ファンを魅了してきました。
タグ・ホイヤー オータヴィアの価格は?
モデル | 価格 (約) | 製造年 |
CBE2110 "リント" | 41万円 | 2017年から |
CBE2111 "ジャック・ホイヤー" | 49万円 | 2017年から |
WBE5110 アイソグラフ | 38万円 | 2019年から |
CY 2111 "ジョー・シファート" | 32万円 | 2003年から |
3646 "マリオ・アンドレッティ" | 222万円 | 1966年から |
1163 "ジョー・シファート" | 55万円 | 1969年から |
タグ・ホイヤー オータヴィア キャリバー 02の価格
防水性100m (10気圧) を備え、完全ポリッシュ仕上げのステンレスケースを持つ リファレンスナンバー CBE2110 は、ケース径42mmです。以前のモデルと同様、ベゼルはアルミニウム製で両方向回転式で、時針を用いて第2タイムゾーンの時刻を読み取れるGMT機能が実現されています。逆パンダデザインの黒い文字盤上には3つの白いインダイヤルが配置されており、その1つ目はミニッツカウンター、2つ目はアワーカウンター、そして3つ目はスモールセコンドになっています。
すべてのモデルに共通している点は、6時位置のスモールセコンド内に控えめに表示される日付です。また、すべてのリファレンスナンバーにおいて無反射コーティング加工が施されたサファイアクリスタルが採用されています。アプライドのロジウムメッキ製インデックスの下には、蓄光塗料がヴィンテージスタイルで塗られており、ケースバックにもサファイアクリスタルが使用されていることによリ、ホイヤー 02キャリバーが透けて見えます。この時計には、モダンなステンレスブレスレット、もしくはブラウンのラクダ革ストラップが付いてきます。
オータヴィア キャリバー 02のリファレンスナンバー CEB2210モデルは、最新の技術と高い防水性を備えつつ、クラシックなデザインを持つ時計をお探しの方に最適です。その価格は約41万円で、1960年代モデルに匹敵する安い魅力的な時計とも言えます。
リファレンスナンバー CBE2118 "ヴァイスロイ" は、1972年のリファレンスナンバー 1163V ジョー・シファートモデルのリニューアル版です。このモデルはキャリバー 02初代モデルのリリースから数ヵ月後に発表され、アメリカ合衆国市場にて販売されました。文字盤上の3時と6時位置には、ミニッツカウンターとアワーカウンターの2つのインダイヤルが設置されています。センタークロノグラフ針、時針、分針の先端に赤色の塗料が塗られていること、並びにインデックスに赤色の蓄光塗料が使用されていることが、この時計の決定的な特徴となっています。"ヴァイスロイ" モデルを腕に装着するのは、白いステッチが見られる黒のレザーストラップです。このモデルの価格は約47万円になります。
限定エディションの価格は?
リファレンスナンバー CBE2111 のモデルは、さらにエクスクルージブです。タグ・ホイヤーはこのモデルを、ジャック・ホイヤーの85歳の誕生日を記念して発表しました。そして、この記念モデルのデザイン考案を手掛けたのも、ジャック自身でした。機能的にはモデル CBE2110と全く変わりませんが、シルバーの文字盤と3つの黒いインダイヤルというデザインになっています。また、ベゼルの内側には60分メモリが刻まれたアルミニウム製のインナーベゼルが取り付けられています。シースルーのケースバックに代わって、ねじ込み式のステンレスケースバックが採用されています。ジャック・ホイヤー リミテッドエディションはステンレスブレスレット付きのみで提供されており、本数は彼の誕生年を表す1932本に限定されています。価格は約49万円です。
2018年には、その他2つのリミテッドエディションが発表されました。その1つは150本限定のリファレンスナンバー CEB2213 "トロピカル・パンダ" モデルで、約87万円の価格で提供されています。そしてもう1つはリファレンスナンバー CBE2114の "ジョー・シファート" モデルで、100本限定、定価5600スイスフラン (約60万円) にて発売されました。
オータヴィア 2446 "ヨッヘン・リント" モデルの復活
2017年、かの伝説のクロノグラフがオータヴィア キャリバー 02 リファレンスナンバー CBE2110として蘇り、店頭のショーケースに並ぶようになりました。この新型オータヴィアは、2016年春に時計業界において珍しい手法によってスタートしました。タグ・ホイヤーは一般のファンが参加できるイベント「オータヴィアカップ」を開催し、どの時計のリニューアルを望むかをファンたちに選んでもらいました。ファンたちは合計16本の選択肢の中から一番気に入ったモデルを選択しました。その内12本は1960年代のコレクションからのモデルで、残りの4本はタグ・ホイヤーのデザインナーたちが考案したモデルでした。
タグ・ホイヤーの元CEOであったジャン・クロード・ビバーは、数週間に渡る興味深いオンライン投票の結果、勝利を獲得したモデルを自身で確認しました。この投票に参加したファンの人数は合計5万人で、1位となったモデルは1966年に発売されたオータヴィア 2446 "ヨッヘン・リント" モデルでした。こうして、ファンによって選び抜かれたモデルの復活版であるタグ・ホイヤー オータヴィア キャリバー 02が、2017年のバーゼルワールドで発表されたのです。時計愛好家や専門家たちは、ケース径が38mmから42mmと大型になり、自社製キャリバーを搭載するこの新型モデルを熱烈に歓迎しました。
自社製キャリバーホイヤー 02
タグ・ホイヤーは自社製ムーブメント製造のためにスイスのシュヴネズに工場を設立し、ここで新型のキャリバーが作られています。自動巻きコラムホイールキャリバーは233個のパーツで構成されており、80時間のパワーリザーブを保ちます。
ホイヤー 02 ムーブメントの特徴は、最新のムーブメントによく採用される要素である垂直クラッチです。水平クラッチを備える機構に比べて、垂直のシステムは作動において歯車との摩擦が少なくなります。これにより垂直クラッチでは、中でもクロノグラフ秒針の動きが滑らかになるなどの利点を持っています。
タグ・ホイヤー アイソグラフ – 3針のオータヴィア
アイソグラフは、バーゼルワールド2019でデビューしたモデルです。タグ・ホイヤーはこのモデルを、3針時計としてオータヴィアクロノグラフコレクションに追加しました。ケース径は42mmで、文字盤は様々な色の種類からお選びいただけます。
クロノグラフと同様、アイソグラフも100m (10気圧) までの防水性を備えており、この時計を着用してプールに飛び込んでも問題ありません。ミニッツスケールが刻まれた両方向回転ベゼルは、ポリッシュ仕上げのセラミックを素材としています。時計針とアラビアインデックスはロジウムメッキでコーティングされており、白い夜光塗料によって視認性が確保されています。また、6時位置には日付が表示されています。文字盤を透かして見せるのは、両面無反射コーティングのサファイアクリスタルです。アイソグラフは、様々なレザーストラップやNATOストラップ、またステンレスブレスレットからご選択いただけます。ブラウンのカーフスキンレザーストラップ付きモデルは、定価38万5000円でご購入いただけます。
カーボンコンポジット製ヒゲぜんまいを備えるキャリバー 5使用のアイソグラフ
アイソグラフモデルには、自動巻きキャリバー 5が搭載されています。この機構は、多くの時計内でその性能を実証してきたセリタ SW200をベースに作られています。タグ・ホイヤーは、このベース機構に独自開発の カーボンコンポジット製ヒゲぜんまいを投入し、ニヴァロックスやシリコンなどの素材に比べてより堅牢で長持ちするというメリットを実現しています。キャリバー 5のパワーリザーブは最長38時間で、日付クイックチェンジ機能と秒針停止機能が備わっています。
マリオ・アンドレッティやスティーブ・マックイーンが愛用したオータヴィア
現在大変人気のあるヴィンテージモデルは、1960年代~1970年代にかけてF1のレースドライバーたちに愛用されていました。モナコ、カレラ、モンツァなどの、タグ・ホイヤーのその他の人気コレクションに並び、オータヴィアの人気も数々の世界的F1レースが開催されるごとに素早く上昇しました。
1960年代~1970年代にオータヴィアを愛用した人気レーシングドライバーには、マリオ・アンドレッティ (Ref.3646) やヨッヘン・リント (Ref.2446) 、またジョー・シファート (Ref.1163T) などがいます。これらのモデルは、今日まで彼らの名前で呼ばれています。また、ハリウッドスターでモータースポーツを趣味としたスティーブ・マックイーンは、オータヴィア "ジョー・シファート 1163T" モデルを着用していました。
これらの時計は、モデルによっては店頭やオークションなどで非常に高い価格で販売されるものもあります。中でも特に人気が高いのは、2つのインダイヤルを備える手巻き式キャリバー バルジュー 92、もしくは3つのインダイヤルを持つバルジュー 72を搭載するモデルです。希少性が高く評判の良いオータヴィア GMT リファレンスナンバー2446モデルは、バルジュー 724によって駆動されています。このキャリバーはタグ・ホイヤーがバルジュー72を改造し、GMT機能を追加した機構です。
ヴィンテージ ホイヤー オータヴィアの価格は?
オータヴィアの価格は、時計の製造年や保存状態によって様々です。ヴィンテージモデルの人気は高まっており、中には高価格が付けられるモデルもあります。コンディションの良い2446 "ヨッヘン・リント" モデルは平均約164万円で売買されていますが、状態と希少性によってこれより大幅に高い価格が付くモデルもあります。
オータヴィアモデル 3646 "マリオ・アンドレッティ" の価格はそれより高く、平均約222万円で提供されています。また、このモデルの最高価格は約293万円になります。オータヴィア 1163 "ジョー・シファート" は約55万円で、その他のヴィンテージモデルに比べて格段に安く提供されています。リファレンスナンバー 2446はシリーズで初めてベージュスーパールミノバが塗布されたモデルで、オータヴィアで最高の約2347万円という価格が付けられます。
オータヴィア腕時計の歴史
オータヴィア腕時計は、ジャック・ホイヤーがある日遭遇したトラブルを回避するための施策として誕生しました。彼は1958年、ナビゲーターとしてレーシングカーのコックピットに座っていた際、ゴール直前に誤ってストップウォッチを停めてしまったのです。その理由は、レースのストレスの中、文字盤の読み取りを間違ったことでした。このため彼が乗っていたマシンは後れを取り、3位になってしまいました。彼はより高い視認性を確保するための解決策として、レーシング用のストップウォッチの機能を備える腕時計を考案しました。こうして1962年に、初のオータヴィア腕時計、 リファレンスナンバー 2446 が生み出されたのです。
その後数十年に渡り、この特徴的なデザインを持つクロノグラフは大変成功したモデルとなりました。多くの有名レーシングドライバーや芸能人たちが、この機能的なタイムピースを着用するようになりました。クォーツショック、またホイヤー社がテクニーク・ダバンギャルド (TAG) 社に買収されたことに伴い、1980年代にこの人気クロノグラフに対する熱が徐々に落ち着いてきました。
そして2003年、"ジョー・シファート 1163T" モデルが リファレンスナンバー CY2111としてタグ・ホイヤーのコレクションに復活しました。このモデルの特徴は、1969年に発売されたモナコ 1133Bやオータヴィア 1163 キャリバー 11と同様、クロノグラフプッシュボタンとリューズがケースの左側に取り付けられていることです。
タグ・ホイヤーは2019年、オータヴィアコレクション内初の3針時計モデル、アイソグラフ (Ref.WBE5110) をリリースしました。この時計は様々な文字盤の色と、ブレスレットとのコンビネーションでご入手いただけます。