チュチマ – ドイツ時計の品質
正確、堅牢、スポーティー。これらがチュチマの腕時計を表現するのにふさわしい言葉です。グラスヒュッテ出身の時計メーカーはパイロットクロノグラフの製造において有名で、ドイツ空軍にも時計を供給しています。最高級のモデルには、ミニッツ・リピーターを備えた自社製キャリバーが搭載されています。
チュチマの時計を買う5つの理由
- 伝説の時計: 1941年のパイロットクロノグラフ、ミリタリークロノグラフ
- ドイツ製の堅牢な自社製時計
- ミニッツ・リピーター搭載の最高級モデル、オマージュ
- フライバック機能搭載、自社製キャリバーのクロノグラフ、テンポストップ
- ダイバーズウォッチ M2 セブンシーズは水深500m (50気圧) まで防水
地・海・空 – いかなる場所でも安全
チュチマは堅牢・強固で、スポーティーな腕時計の製造で有名です。ドイツのグラスヒュッテに拠点を置くチュチマは、特にクロノグラフの製造で名高く、2017年以降 自社製キャリバー搭載しフライバック機能を備えた、手巻きクロノグラフも提供しています。このムーブメントは、1940年代にすでにグラスヒュッテ産のパイロットクロノグラフに搭載されていた伝説のキャリバー59に、現代的な改良を加えたものです。70年以上の歴史を誇るこのヴィンテージ時計は、コレクターに強い人気を誇っています。
また、チュチマが1980年代にドイツ軍のために製造していたチュチマ ミリタリークロノグラフも、人気あるタイムピースです。頑丈で信頼の置けるこのミリタリーウォッチは、今日まで空軍のパイロットによって着用されています。ケースに統合されたプッシュボタンを使用し、エッジに丸みをつけることによって、飛行中の揺れの際にもパイロットが負傷しないように配慮されています。また、その安全性はチュチマというブランド名の由来にもなっています。ブランド名「チュチマ」は「安全」を意味するラテン語の「tutus」から派生したものです。
チュチマの現行モデルの最高峰を成すのは、 オマージュ ミニッツリピーター です。2011年に発表されたこの時計は、ドイツ製の腕時計において初めてミニッツ・リピーターを搭載したものです。手巻き式の自社製キャリバー800は、550個以上の部品から出来ています。これらの部品はチュチマによって独自開発され、製造されています。この特別な時計は合計25本に限定されており、その内20本がピンクゴールドモデル、5本がプラチナモデルです。プラチナモデルの価格は定価17万9000ユーロ (約2220万円) で、ピンクゴールドモデルの定価は16万8000ユーロ (約2085万円) です。
チュチマ時計の価格は?
モデル | 価格 (約) | ケース素材 | 直径 |
オマージュ ミニッツリピーター | 2220万円 | プラチナ | 43mm |
テンポストップ | 355万円 | ピンクゴールド | 43mm |
パトリア | 185万円 | ピンクゴールド | 43mm |
M2 クロノグラフ | 50万円 | チタン | 46mm |
サクソンワン クロノグラフ | 45万円 | ステンレス | 43mm |
グランドフリーガー クラシック クロノグラフ | 40万円 | ステンレス | 43mm |
M2 セブンシーズ | 16万円 | チタン | 44mm |
M2 コレクションのクロノグラフの価格
M2 コレクションのパイロットウォッチは、当時大変人気のあった1980年代のミリタリークロノグラフのデザインを再現したものです。以前のモデルと違い、この現行のパイロットクロノグラフには、バルジュー7750ベースのチュチマキャリバー521が搭載されています。古いモデルには、伝説とも言われるレマニア5100が使用されていました。両ムーブメントの特徴は、12時位置に配置された24時間カウンター、6時位置に配置された12時間カウンター、および第4のセンター針によって表示される60分カウンターです。
ケース素材には以前と同じくチタンが使用されていますが、直径は46mmとやや大型になりました。水深300 m (30気圧) までの防水性を備えているため、このクロノグラフを着用して海に飛び込むこともできます。また、軟鉄製のインナーケースにより、ムーブメントが磁気から保護されています。 チュチマ クロノグラフ M2 には、タイムの計測が可能な両方向回転ベゼル搭載モデルもあります。ブレスレットにはチタン製のリンクブレスレットと、ケブラーストラップの2種類が提供されています。このケブラー素材は、防弾チョッキなどにも使用されます。
回転ベゼルなしのチュチマ M2 クロノグラフは、チタンブレスレット付きで新品約50万円にてご購入いただけます。回転ベゼルを装備したモデルの価格は、それより数万円高くなります。リファレンスナンバー 798の元祖モデルは、約20万円でご入手いただけます。
M2 セブンシーズの価格
M2 セブンシーズは チュチマのダイバーズウォッチです。このタイムピースは、ブラックもしくはダークブルーの文字盤で提供されています。サイズ44mmのこの腕時計の3時位置には、日付と曜日の表示があります。ビードブラスティングが施されたチタンケースは、水深500m (50気圧) までの防水性を備え、逆方向回転防止ベゼルで常に潜水時間を確認できます。M2 クロノグラフと同様、M2 セブンシーズにもチタンブレスレットとケブラーストラップの2種類が用意されています。この時計には、ETAキャリバー 2836-2をベースにしたチュチマキャリバー 330が搭載されており、38時間のパワーリザーブを保ちます。価格は新品モデルで約16万円です。
サクソンワン シリーズ時計の価格は?
サクソンワンは、チュチマのコレクション内でナンバーツーの地位を誇ります。このシリーズの時計はスポーティーで優雅な趣を持ち、日常的にオフィスに着けて行く時計として最適です。サクソンワンの特徴は、回転リングに向けてピラミッドのように四隅が角ばったベゼル、また、クロノグラフモデルにおいてケースに統合されたプッシュボタン、およびケースと一体化したブレスレットです。ブレスレットには、ステンレス製ブレスとアリゲーターレザーストラップの2種類が提供されています。
チュチマはキャリバー 330にデイデイト表示を搭載し、521はクロノグラフ機能と、チュチマの定番であるセンターミニッツカウンターを備えています。このクロノグラフのケース直径は43mmで、3針モデルのサイズよりも1mmだけ大きくなっています。一番小型なモデルは、36mmサイズのサクソンワン レディーです。中型サイズのモデルには、40mmサイズのサクソンワン M オートマチックがあります。
2017年に発表された中型モデルの チュチマ サクソンワン M は定価1950ユーロ (約24万円) で、このシリーズ内で一番低価格なモデルです。このケース直径42mmの自動巻き時計の新品モデルは、Chrono24にて定価より数万円安くご購入いただけます。新品のレザーベルト付きのモデルは、約43万円で提供されています。ステンレスブレスレット付きのモデルはそれより少々高くなります。
グランドフリーガーの価格は?
チュチマはグランドフリーガー シリーズにおいて、クラシック、およびモダンなパイロットウォッチを揃えています。モダンなタイプのモデルとしては グランドフリーガー エアポート が提供されており、これには60分目盛りが刻印されたブラックの回転ベゼルが搭載されています。ベゼルは両方向に回転可能で、0位置には夜光のマーカーが見られます。グランドフリーガー エアポートには3針のデイデイト表示付きモデルとクロノグラフモデルの2種類があります。どちらのモデルにおいても、ステンレスケースのサイズは43mmです。ブレスレットはステンレス、ケブラー、レザーの3素材からお選びいただけます。新品の3針グランドフリーガー エアポートの価格は約22万円です。クロノグラフは約40万円になります。搭載されている機構は、バルジュー 7750ベースのチュチマキャリバー 320です。
グランドフリーガー クラシックにも、3針モデルとクロノグラフモデルがあります。モデル名を見れば分かるとおり、この時計は格段にクラシックなデザインで仕上げられています。また、このモデルはどこか1941年に発表されて第2次世界大戦中に着用されていたパイロットクロノグラフを思わせるものです。現行モデルの特徴は、両方向回転のコインエッジベゼル、そのベゼル上の赤い0位置マーク、マットブラックの文字盤、アラビア夜光数字、洋ナシのような形をした夜光針です。ブレスレット素材には、このモデルでもステンレスとレザーの2種類が提供されています。サイズ43mmの時計ケースは水深200 m (20気圧) までの防水性を備えており、グランドフリーガー エアポートに劣ることはありません。また、時計内で時を刻むのは、長年その性能を実証してきたキャリバー 320、もしくは330です。
3針グランドフリーガー クラシックの中古モデルは、約12万円の価格から販売されています。新品時計は約21万円で提供されています。クラシックなパイロットクロノグラフのご購入をお考えの方は、約25万円~40万円のご予算をご検討ください。18Kゴールド製の 100本限定特別モデルには、約150万円の価格が付けられます。1940年代に製造されたオリジナルのパイロットクロノグラフは、50万円~110万円ほどの価格にて販売されています。
チュチマ ゴールドウォッチの価格
チュチマは、チタンやステンレス素材のスポーティーなパイロットウォッチやダイバーズウォッチの他にも、いくつかのゴールドウォッチをラインナップしています。その中でも最高級なモデルは、自社キャリバー T659搭載の チュチマ テンポストップです。このムーブメントにはフライバック機能が備えられており、1940年代に製造されていた伝説のUROFA社のキャリバー 59を再現させたものです。キャリバー 59にも、当時はテンポストップの名で呼ばれていた、フライバック機能が搭載されていました。キャリバー T659は合計236個の部品から成っており、巻き上げは手巻き式で、パワーリザーブは65時間です。また、テンプ受けには軽やかなチュチマ彫刻が施されています。テンポストップのケースはピンクゴールド素材で、サイズは43mmです。このモデルは定価2万8600ユーロ (約355万円) で販売されています。
それより少々安い価格帯でご入手いただけるのは、 パトリア シリーズのゴールドウォッチ です。時計はシンプルかつ優雅なデザインで、シルバーホワイトの文字盤上にはスモールセコンドと、手作業で作られた時計針が見られます。この時計の内部では、自社製キャリバー617、もしくは619が時を刻みます。手巻き式の機構はパワーリザーブ65時間を保ち、緩急針を使用しないフリースプラングシステムが搭載されています。プレートやテンプ受け、および角穴車やクラウン歯車の表面は贅沢に仕上げられています。さらに、キャリバー 619では、6時位置に第2タイムゾーンの表示に使用される12時間カウンターが備えられています。パトリアモデルは定価1万3800ユーロ (約170万円) および1万4900ユーロ (約185万円) で販売されています。
チュチマの歴史
チュチマのルーツは1927年にまで遡ります。世界恐慌の真っただ中であったこの年に、弁護士のエルネスト・クルツ博士は UROFA社と UFAG社の2社を立ち上げました。クルツ博士は、当時まだ普及していなかった腕時計の分野に成功のチャンスを見出し、その生産を工業化しました。そして、これがドイツのザクセン州にある小さな町、グラスヒュッテにおける時計産業を促進し、人々を失業から救うことになりました。両社では1930年代当時すでに約1000人の従業員が働いていました。当時製造された時計の中でも特に高級なモデルに「チュチマ」の称号が与えられ、この名が現在のブランド名になっています。
第2次世界大戦が終わりに近づいていた頃、グラスヒュッテの製造所は爆撃によって壊滅的な被害を受けました。クルツ博士はまずバイエルン州に避難し、その地で小さな時計工場を設立しましたが、その後1951年に、その工場をニーダーザクセン州のガンダーケゼーに移しました。その3年後、 ディター・デレケイト氏がこの会社に加わることになります。デレケイト氏は1960年にチュチマのブランドの権利を取得し、チュチマ時計製造会社を設立しました。同社は今日に至るまで、デレケイト家に属しています。
ベルリンの壁崩壊後、チュチマ社にとって新しい好機が訪れます。同社の生まれ故郷であるグラスヒュッテへ戻ることが可能になったのです。こうして2011年、チュチマ社はガンダーゲゼーの地を去り、ザクセン州の小さな時計の町へ本拠を移しました。