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ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ: スポーティーな高級腕時計
オーヴァーシーズはヴァシュロン・コンスタンタンの人気モデルです。この高級腕時計には、シンプルな細身の2針時計や、精巧なコンプリケーションを搭載するモデルが提供されています。シリーズの注目モデルは非常に薄型で、永久カレンダーを備えています。
多彩な高級スポーツウォッチ
オーヴァーシーズはヴァシュロン・コンスタンタン コレクションの中でも最も有名で、最も人気のあるモデルシリーズの一つです。スイスのジュネーブを拠点とするマニュファクチュールは、1996年に初めて高級スポーツウォッチを発表して以来、定期的に興味深い新バージョンを発表しています。オーヴァーシーズは、1977年にヴァシュロン・コンスタンタンが222周年を記念して発表した「222」の直接の流れを汲むモデルです。歴史的なモデルと同様に、一体型のブレスレットと突起のあるベゼルが、オーヴァーシーズの特徴となっています。ベゼルのユニークなデザインは、ヴァシュロン・コンスタンタンのブランドロゴであるマルタ十字からインスピレーションを得ており、2016年以降のモデルには、従来の8本の突起ではなく6本のみが見られるようになっています。また、時計全体のデザインは舷窓をイメージしたものです。これが、パテック・フィリップのノーチラスやオーデマ・ピゲ ロイヤルオークとの激しい競争の理由のひとつになっています。
オーヴァーシーズコレクションには、シンプルな自動巻時計から超薄型の永久カレンダーまで、さまざまなスペックのモデルがあります。永久カレンダーモデルは、このシリーズの注目腕時計の一つであり、2021年からはホワイトゴールドのスケルトンバージョンも用意されています。そのほかにも、37のタイムゾーンに対応したオーヴァーシーズ・ワールドタイム、52時間のパワーリザーブと自社製キャリバーを搭載したオーヴァーシーズ・クロノグラフ、厚みがわずか7.5mmのスリムなオーヴァーシーズ・エクストラフラットなど、さまざまなモデルが用意されています。2019年、ヴァシュロン・コンスタンタンは初めてトゥールビヨンを搭載したオーヴァーシーズモデルを発表しました。
素材の面でも、ヴァシュロン・コンスタンタンは近年、選択の幅を広げています。ステンレスに加えて、ピンクゴールドやホワイトゴールド、さらにはステンレスとゴールドのコンビバージョンも多数提供されています。レディースモデルには、ダイヤモンドをあしらったベゼルを搭載する腕時計もあります。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、現行のオーヴァーシーズシリーズのすべての時計に自社製ムーブメントを使用しており、ジュネーブで組み立て、調整、収納を行っています。そのため、2016年以降、各時計にスイス時計製造の最高技術を保証する品質と産地の証明書であるジュネーブシールが付与されています。
オーヴァーシーズを買う5つの理由
- 最大2万5000A/mの高い耐磁性
- 自社製ムーブメントとジュネーブシールの現行モデル
- 特に薄型: オーヴァーシーズ・エクストラフラット 高さ7.5mm
- トップモデル: オーヴァーシーズ エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー
- オーヴァーシーズ ワールドタイム 37のタイムゾーンを同時に表示
ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズの価格一覧
モデル / Ref. | 価格 (約) | 機能 / 素材 |
オーヴァーシーズ トゥールビヨン / 6000V/110A-B544 | 1295万円 | ホワイトゴールド / トゥールビヨン |
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー / 4300V/120R-B064 | 1245万円 | レッドゴールド / 永久カレンダー |
オーヴァーシーズ・クロノグラフ・パーペチュアルカレンダー / 49020/000R-9753 | 805万円 | レッドゴールド / 永久カレンダー、クロノグラフ |
オーヴァーシーズ・クロノグラフ / 5500V/000R-B074 | 555万円 | レッドゴールド / クロノグラフ、日付 |
オーヴァーシーズ・ワールドタイム / 7700V/110A-B172 | 415万円 | ステンレス / 世界時間表示 |
オーヴァーシーズ・デュアルタイム / 7900V/110A-B546 | 350万円 | ステンレス / 第2タイムゾーン、ポインターデイト |
オーヴァーシーズ・オートマティック / 4500V/110A-B146 | 270万円 | ステンレス / 日付 |
オーヴァーシーズ・クロノグラフ / 49140/423A | 155万円 | ステンレス / クロノグラフ、アウトサイズデイト |
オーヴァーシーズ / 42050 | 115万円 | ステンレス / 日付 |
オーヴァーシーズ / 72050 | 70万円 | ステンレス / 日付、クォーツ式 |
ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズの価格
オーヴァーシーズのエントリーモデルは、約45万円~65万円の価格で購入できます。この価格帯には、2000年前後に発売されたクォーツ式の古いレディースウォッチがあります。同時期の機械式メンズウォッチの価格は、ステンレスモデルかゴールドモデルかによって異なりますが、良好な状態で115万円~145万円です。90年代の自動巻きクロノグラフは、155万円前後の予算が必要です。
Ref.4500Vのような現行の3針時計は、Chrono24で310万円程度から購入できます。また、オーヴァーシーズの第2タイムゾーンやクロノグラフ機能を搭載したモデルも同様の価格帯でお求めいただけます。一方、永久カレンダーやトゥールビヨンを搭載したトップモデルをお求めの場合は、モデルによって異なりますが、価格は約1035万円~1295万円まで上昇します。
シンプルで優雅: 3針のオーヴァーシーズ
3針と自動巻きキャリバーを搭載したオーヴァーシーズ・オートマティックは、コレクションの中でも最もシンプルで人気の高い時計の一つです。現行のモデルには、41mmのオーヴァーシーズ Ref.4500Vがあります。このモデルは、2016年以降ヴァシュロンの商品として提供されており、ケースの中では自社製ムーブメント5100が時を刻んでいます。このキャリバーは約60時間のパワーリザーブを持ち、時計全体と同様にジュネーブシールが付与されています。また、3時位置にある日付表示がこの腕時計の完成度を高めています。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、4500Vにブルー、シルバー、ブラウンのサンバースト文字盤を用意しています。2018年からは、ブラックラッカー仕上げの文字盤を持つモデルも登場しました。素材には、ステンレスとピンクゴールドがあります。ステンレスバージョンでは、個々のリンクがマルタ十字の形状になっているリンクブレスレットが装備されています。ゴールドウォッチには、2020年よりレザー、ラバー、18Kゴールドの選択肢が提供されています。4500Vのステンレス製モデルは、文字盤の色にもよりますが、270万円~465万円程度の価格で販売されています。レザー、もしくはラバーストラップ付きのモデルは455万円前後です。ゴールドのリンクブレスレット付きバージョンでは、平均760万円にまで上昇します。
その先代モデルは2005年に発売されたRef.47040で、まだ8本の突起を持つベゼルが採用されています。内部にはジャガー・ルクルト製Cal.889ベースの、Cal.1226が搭載されています。4時半位置の日付表示と、3時、6時、9時、12時位置の大型アプライドインデックスで、このシリーズを簡単に見分けることができます。ステンレス製の保存状態の良い腕時計は、Chrono24で約140万円から購入できます。ピンクゴールドのモデルをご希望の場合は、約270万円をご用意ください。
1990年代のモデルはさらに安く購入できます。37mmサイズのステンレスモデル Ref.42042は、約115万円で購入できます。クォーツ駆動のRef.72050のケース径は34.5mmで、女性向けの腕時計です。価格は約70万円です。
非常に薄型の高級腕時計: オーヴァーシーズ・エクストラフラット
40mmのオーヴァーシーズ・エクストラフラットは、2016年から2019年頃までのコレクションの一部でした。7.5mmと特別にフラットで、3針のオーヴァーシーズ・オートマティックに比べて3.5mmも薄くなっています。オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク ”ジャンボ” エクストラシンでさえ、オーヴァーシーズ・エクストラフラットよりも0.6mm厚くなっています。シンプルで極めてフラットな自動巻き時計をお探しの方にとって、ヴァシュロン・オーヴァーシーズのエクストラフラットは、まさに最適なモデルと言えます。
オーヴァーシーズ・エクストラフラットの心臓部にある自動巻きキャリバー1120は、1968年にジャガー・ルクルト、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲ、パテック・フィリップの4社が協力して開発したもので、それ以来、各社がそれぞれの名称で使用しています。1120には、日付表示とセンター秒針がありません。これにより、オーヴァーシーズ・エクストラフラットは、一回り大きい姉妹モデルよりもさらにミニマルですっきりとした外観になっています。このムーブメントのパワーリザーブは約40時間です。
オーヴァーシーズ・エクストラフラットのケースとブレスレットには、ホワイトゴールドが使用されています。Chrono24に掲載されている未使用品の価格は約650万円です。
オーヴァーシーズ・クロノグラフでタイムを計測
オーヴァーシーズコレクションの中でも特に人気の高いもう1つのモデルが、オーヴァーシーズ・クロノグラフです。この時計のクロノグラフ機能は、最大12時間までのタイムスパンを計測することができます。自社製キャリバー5200は、52時間のパワーリザーブを備え、4時30分に日付を表示します。30分積算計と12時間積算計のインダイヤルは、それぞれ3時と6時の位置にあります。9時の位置にはスモールセコンドが設置されています。
2018年からは、逆パンダ文字盤のステンレスバージョンも登場しています。これは黒い文字盤で、白いインダイヤルを備えています。また、シルバーとブルーの文字盤を持つモデルも提供されています。ケースの素材は、ステンレスとレッドゴールドの2種類からお選びいただけます。中古市場では、数年前まで同コレクションに含まれていたコンビモデルも見つけられます。これらのモデルでは、リューズ、ベゼル、プッシュボタンがレッドゴールド製で、その他にはステンレスが使用されています。素材にかかわらず、プッシュボタンとリューズはねじ込み式で、150m (15気圧) の防水性が保証されています。
オーヴァーシーズ・クロノグラフのステンレスモデル、ブラックまたはホワイトの文字盤のバージョンは、約365万円で購入できます。ブルーの文字盤のモデルは、約415万円で販売されています。18Kレッドゴールドのモデルは約555万円です。コンビモデルは約310万円になります。
オーヴァーシーズ・デュアルタイムとワールドタイム
頻繁に旅行をする方には、第2タイムゾーンやワールドタイム機能を備えた時計の良さがわかると思います。後者は通常、24のタイムゾーンを同時に表示します。オーヴァーシーズ・ワールドタイムは、37までのタイムゾーンを表示し、これには30分や15分差のタイムゾーンも含まれています。オーヴァーシーズ・ワールドタイムの文字盤は4つのセクションに分かれています。中央には、北極から見た地球が描かれており、その周りには、タイムゾーンを表す37の有名都市の名前が描かれたリングがあります。そして、デイ/ナイトインジケーターとしても使用される24時間リングが配置されています。文字盤の縁には、スリムな分目盛りが見られます。この分目盛りの箇所を除き、文字盤のすべての要素が可動式であるため、ローカルタイムと異なるタイムゾーンの時間を常に正確に設定することができます。これを可能にしているのは、ワールドタイムの中で確実にその役割を果たす、自動巻き自社製キャリバー2460 WT/1です。
未使用のステンレス製ワールドタイムを購入したい場合、約290万円を用意する必要があります。この価格帯では、白い文字盤のモデルを購入できます。ブルーまたはブラウンの文字盤のバージョンは、約415万円になります。
デュアルタイムやGMTウォッチは、ローカルタイムに加えて第2のタイムゾーンの時間を表示するのが一般的ですが、オーヴァーシーズ・デュアルタイムもその例外ではありません。自社製キャリバー5110 DTは、第2タイムゾーンを示す第4の針を備えています。他の多くのGMTウォッチとは異なり、針が一周するのに必要な時間は通常の24時間ではなく、12時間です。これにより、GMT機能が不要な場合は、GMT針を通常の時針の後ろに「隠す」ことができるというメリットがあります。オーヴァーシーズ・デュアルタイムは、第2タイムゾーンが昼か夜かを確認できるように、9時位置にデイ/ナイトインジケーターを備えています。また、6時位置にはポインターデイトがあります。
ヴァシュロン・コンスタンタンのステンレスモデルでは、文字盤の色をブラック、ホワイト、ブルーからお選びいただけます。価格は310万円~400万円で、モデルによって異なります。Chrono24では、デュアルタイムのレッドゴールドバージョンが約480万円で販売されています。
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーぺチュアル・カレンダー
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーぺチュアル・カレンダーは、真のオートオルロジュリーの証です。自動巻き自社製キャリバー1120 QP/1を搭載したこの腕時計は、日付、曜日、月、ムーンフェイズ、2100年までの閏年を正確に表示する永久カレンダーを備えています。この複雑なムーブメントの厚みはわずか4.05mmで、耐磁性を持ち合わせながらも全高8.1mmという圧倒的な薄さを実現しています。これにより、オーヴァーシーズ・エクストラフラットよりも0.6mmしか厚くなく、オーデマ・ピゲのロイヤルオーク・パーペチュアル・カレンダーと比較しても1.4mm薄くなっています。ヴァシュロン・コンスタンタンのこの時計のケース径は41.5mmで、ライバルであるオーデマ・ピゲを0.5mm上回っています。
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアル・カレンダーには、控えめなホワイトゴールドと、やや派手なレッドゴールドがあります。ホワイトゴールドとブルーサンバーストの文字盤の時計は、2021年から同社の商品に加わっていますが、市場ではまだ珍しいものです。販売価格は1375万円になります。レザーストラップ付きのレッドゴールドバージョンには、約880万円を見積もる必要があります。レッドゴールドのリンクブレスレット付きモデルは、1245万円前後から購入できます。
ヴァシュロン・コンスタンタンは、2020年にスケルトン仕様のキャリバー1120 OPSQ/1を搭載したレッドゴールドのモデルをシリーズに加え、翌年にはホワイトゴールドのモデルを発表しました。いずれも価格は1830万円前後です。
永久カレンダー搭載のオーヴァーシーズとクロノグラフ
永久カレンダーの利点とクロノグラフの利点を組み合わせたい方には、オーヴァーシーズ・クロノグラフ パーペチュアルカレンダーがお勧めです。ヴァシュロン・コンスタンタンは2012年にこの時計を初めて発表しましたが、現在は同社の商品カタログには含まれていません。
42mmの時計内部には、40時間のパワーリザーブを備えたキャリバー1136 QPが搭載されています。各インダイヤルは2つの機能を共有しています。3時位置のインダイヤルがポインターデイトと30分積算計の役割を果たす一方で、9時位置のインダイヤルには曜日と12時間カウンターが表示されます。そして、6時位置にはムーンフェイズとスモールセコンドの組み合わせが設置されています。最後にヴァシュロン・コンスタンタンは、12時位置に月と閏年を組み合わせた表示を配置しています。
このレッドゴールド製の永久カレンダー付きクロノグラフは、未使用の状態で約805万円の価格で販売されています。よりスポーティーなステンレスモデルで、イエローのストップセコンド針が印象的な「ブティックエディション」は、それよりも数十万円安い価格で購入できます。
トゥールビヨン搭載のオーヴァーシーズ
オーヴァーシーズ・トゥールビヨンは、このコレクションの最新作です。2019年にホワイトゴールドバージョンで初登場したこの時計には、2021年のWatches & Wonders以降、ピンクゴールドバージョンも追加されています。この時計の見どころは、6時位置の文字盤のカットアウトから見えるトゥールビヨンで、これが同時にスモールセコンドの役割も果たしています。このトゥールビヨンは自社製キャリバー2160の一部で、これまではトラディショナルとフィフティーシックスコレクションにのみ搭載されていました。このムーブメントの特徴は、ペリフェラル・ワインディング・ローターにあります。これがリングのようにムーブメントの周りを移動するので、精巧に仕上げられたキャリバーの部品を常にはっきりと見ることができます。
オーヴァーシーズ・トゥールビヨンのホワイトゴールドモデルには、約1295万円の予算が必要です。ピンクゴールドバージョンは、定価1971万2000円とかなり高価です。