ゼニス エルプリメロ
>で1,748件の商品が見つかりましたゼニス エル・プリメロ 世界初の自動巻クロノグラフムーブメント
ゼニス エル・プリメロは、世界初の自動巻クロノグラフムーブメントです。この高振動ムーブメントは、1/10秒の精度で計測できます。トップモデルでは1/100秒の精度で計測が可能で、ダブルトゥールビヨンを搭載しています。
1969年以来続く最高性能と精度
エル・プリメロ(スペイン語で「最初」を意味する)は、スイスの時計メーカー、ゼニスと分かちがたく結びついています。エル・プリメロのおかげで、星のブランドロゴを持つこのブランドは時計技術の歴史に名を残し、メーカーの人気商品となりました。ゼニス エル・プリメロは1969年に発売され、世界初の自動巻クロノグラフムーブメントとされています。
毎時3万6000回振動(5Hz)という非常に高いテンプの振幅数のおかげで、このムーブメントは現在でも機械式クロノグラフでは稀な1/10秒単位での計測も可能です。この高い周波数にもかかわらず、この機構は完全に巻き上げられた状態で50時間持続するパワーリザーブを備えています。比較すると、ETA社が製造するバルジュー 7750のパワーリザーブは、約44時間持続します。
現在、エル・プリメロはクロノマスター、デファイ、パイロットのコレクションなど、さまざまなモデルに搭載されています。2017年に登場したエル・プリメロ 21は、一部のデファイのモデルに搭載されており、すでに伝説的なエル・プリメロの精度を10倍も向上させています。ムーブメントは2つの振動・脱進機システムを備えており、一つは通常の5Hzで振動する時刻表示用、もう一つはクロノグラフ機能用に使われています。後者では、その振幅数が50Hzという驚異的な速さで、1/100秒単位での計測が可能となっています。
他にも注目したいのは、ダブルトゥールビヨンやフュゼトゥールビヨンを搭載したエル・プリメロのキャリバーです。ダブルトゥールビヨンを搭載したエル・プリメロが時刻表示とクロノグラフにそれぞれ1つのトゥールビヨンを使用するのに対し、エル・プリメロ フュゼはチェーンフュジー機構により、ひげゼンマイの動力をムーブメントに伝達します。ゼニスの時計製造における最高の業績には、いわゆるグラビティコントロールを搭載したムーブメントもあります。ここでは、テンプと脱進機がジャイロスコープ式に搭載されており、常に地平線に対して平行な位置に保つように調整されます。
エル・プリメロ搭載の時計を買う理由
- 通常1/10秒の精度で計測可能な高いテンプの振幅数
- 2つの脱進機を搭載し、1/100秒の精度で計測できるエル・プリメロ 21
- 50時間のパワーリザーブ
- トゥールビヨンやグラビティコントロール搭載のトップモデル
- 世界初の自動巻クロノグラフムーブメント
エル・プリメロ搭載の時計の価格一覧
モデル / Ref. | 価格 (約) | 素材 / Cal. |
デファイ ダブルトゥールビヨン / 40.9000.9020/78.R582 | 1338万円 | プラチナ / EP 9020 |
デファイ ゼロG / 18.9000.8812/79.M9000 | 1180万円 | レッドゴールド / EP 8812 S |
アカデミー クリストファーコロンブス イクエーション オブ タイム / 18.2220.8808/01.C631 | 868万円 | レッドゴールド / EP 8808 |
デファイ フュゼ トゥールビヨン / 10.9000.4805/78.R916 | 772万円 | カーボンファイバー / EP 4805 |
クロノマスタートゥールビヨン / 65.2050.4035/91.C714 | 635万円 | ホワイトゴールド / EP 4035 |
クロノマスター / A386 | 238万円 | ステンレス / EP 400 |
デファイ エクストリーム / 87.9100.9004/03.I001 | 236万円 | チタン、レッドゴールド / EP 9004 |
クロノマスター スポーツ / 03.3100.3600/69.M3100 | 133万円 | ステンレス / EP 3600 |
クロノマスター オリジナル / 03.3200.3600/69.C902 | 105万円 | ステンレス / EP 3600 |
パイロット タイプ 20 クロノグラフ / 03.2434.4069/20.I010 | 83万円 | ステンレス / EP 4069 |
クロノマスター リバイバル A384 / 03.A384.400/21.C815 | 80万円 | ステンレス / EP 400 |
クロノマスター エル・プリメロ TV / 01-0200-415 | 60万円 | ステンレス / EP 3019PHC |
プライム / 01-0010.420 | 32万円 | ステンレス/ EP 420(手巻き) |
ゼニス エル・プリメロの価格は?
エル・プリメロのキャリバーを備えたゼニスのクロノグラフは、Chrono24では比較的安価な約30万円から購入できます。これらの時計は、通常1990年代~2000年代初頭の状態の良いモデルです。部分的にスケルトン仕様の文字盤を備えたクロノマスター オープンのような現行のコレクションのモデルの価格は、およそ90万円からとなっています。クラシックな3色の文字盤を備えたクロノマスター オリジナルの価格は、約100万円まで上昇します。最先端のエル・プリメロ 21を搭載したモデルを所有したい場合は、予算を約25万円ほど増やして見積もった方がよいでしょう。
最も高価格な時計は、ダブルトゥールビヨン、グラビティコントロール、フュゼのキャリバーを備えたモデルです。これらのモデルの価格には、約760万円~1300万円をご想定ください。
A384やA386といったアンティークモデルはコレクターの間で特に人気が高く、170万円~240万円の価格がつきます。また、ゼニス製でないエル・プリメロ搭載の時計もコレクターの間で大変人気があります。人気モデルの例としては、ロレックス デイトナ 16520やタグ・ホイヤー カレラ キャリバー36などがあります。タグ・ホイヤー カレラ キャリバー36は、Chrono24で約58万円からの価格で入手できます。一方で、エル・プリメロ搭載のロレックスには、最低でも約480万円をご用意ください。
エル・プリメロのアンティークモデル
当時最新の画期的なキャリバーであったエル・プリメロを初めて搭載したゼニスウォッチは、A384、A385、およびA386の3本でした。特にA386は、多くの時計愛好家の間でゼニスの高い振幅数を持つクロノグラフのプロトタイプとみなされており、これは、3色の異なるインダイヤルを備えたアイコニックな文字盤デザインによるところが大きいかもしれません。3時位置の30分積算計はブルー、6時位置の12時間積算計はダークグレー、そして9時位置のスモールセコンドはライトグレーの配色となっています。赤いクロノグラフ秒針は、その外観を完璧に仕上げています。38mmのラウンド型ステンレスケースは、時計にほとんどクラシックな雰囲気を与えています。Chrono24では、この時計の状態の良いモデルを約235万円前後で見つけることができます。
A384とその姉妹モデルのA385は、A386と比べるとその外観がかなり異なっています。A384とA385はトノー型のケースで、エッジが強調されています。A384の文字盤は、ホワイトにブラックのインダイヤルを持つ、典型的なパンダダイヤルです。A385では、文字盤の色がライトベージュからライトブラウンまで放射状にグラデーションがかかった配色となっており、インダイヤルはホワイトでコントラストが効いています。A384の状態の良いモデルには、およそ180万円の価格がつきます。その一方で、同じように状態の良いA385は110万円弱と、かなりお買い得な価格となっています。
リバイバルおよびレトロモデル
ゼニスは、近年初代エル・プリメロのデザインを再び継承したレトロモデルやリバイバルモデルを展開しています。例えば、A386のファンは、クロノマスター オリジナルのコレクションも気に入ることでしょう。特にRef.03.3200.3600は、38mmのケースと3色の文字盤のおかげでオリジナルに限りなく近く、ゼニス愛好家の心を躍らせます。しかし、内部ではキャリバーEP 3600が時を刻んでいます。このムーブメントは、60時間のパワーリザーブと秒針停止機能を備え、古い定番時計のリニューアル版となっています。このムーブメントを搭載した時計は、3時位置と6時位置のインダイヤルによって簡単に見分けることができます。これらのインダイヤルは、それぞれ60秒積算計、60分積算計として機能するようになりました。また、ベゼルにはタキメータースケールの代わりに、1/10秒の目盛りを搭載しています。
ステンレス製のクロノマスター オリジナルは、Chrono24ではおよそ103万円で販売されています。レッドゴールドのモデルを選択すると、その価格は約220万円にまで上昇します。
初代エル・プリメロの復刻モデルで、なるべくオリジナルに近いものがお好みであれば、クロノマスター リバイバルのコレクションを一度見てみるとよいでしょう。例えば、クロノマスター リバイバル エル・プリメロ A384(Ref.03.A384.400/21)がこれに当たります。この時計は1969年のモデルの完全なリニューアルモデルで、搭載されているキャリバー、エル・プリメロ 400もオリジナルとほぼ同じものを使用しています。レザーストラップのモデルは、約80万円で購入できます。中間のリンクがはしごの段のように配置された「ラダー」ブレスレットを装備したバージョンの価格は、それよりも約7万円高くなります。
1/100秒の精度で計測できるエル・プリメロ 21
ゼニスは、2017年にエル・プリメロの機能を再び大幅に拡張する新しいキャリバーシリーズ、エル・プリメロ 21を発表しました。キャリバーは、従来通り毎時3万6000回振動のテンプを時刻表示に使用しています。一方で、クロノグラフには独自の振動・脱進機システムがあり、毎時36万回振動(50Hz)となっています。この高い振幅が1/100秒の精度での計測を可能にしており、機械式クロノグラフとしては素晴らしい価値があると言えます!
エル・プリメロ 21シリーズのキャリバーは、主にデファイ21、およびデファイ エクストリームのコレクションで見つけることができます。たいていの場合、これらのムーブメントは精巧なスケルトン仕様となっているので、その繊細で完璧な技術を目で見て楽しむことができます。
スケルトン仕様のキャリバーとチタン製ケースを備えたデファイ21は、Chrono24でおよそ120万円で購入できます。セラミックまたはカーボンファイバー製のモデルは約150万円~185万円と、多少高価になります。レッドゴールドのデファイ21を希望する場合には、およそ450万円を見積もる必要があります。これよりもかなり頑丈なケースを備えたデファイ エクストリームの価格帯は175万円~235万円となっています。
トゥールビヨンを備えたゼニス エル・プリメロ
エル・プリメロのキャリバーを持つゼニスウォッチの中には、トゥールビヨンを備えたモデルもいくつかあります。例としては、クロノマスター トゥールビヨン、パイロット タイプ 20 トゥールビヨン、デファイ エクストリームなどにみられるEP 4035のキャリバーがあります。これらの時計に共通している点は、11時位置に大きく表示されているスモールセコンドを備えたトゥールビヨンキャリッジです。これにより、通常9時位置にあるスモールセコンドがなくなっています。
モデルと素材にもよりますが、値段はステンレス製クロノマスタートゥールビヨンの240万円から、1000m(100気圧)までの防水に対応する、ブラックコーティングが施されたチタン製のデファイ エクストリームの約580万円まで多岐にわたります。
ゼニスは、トゥールビヨンを備えた最先端のエル・プリメロ 21も提供しています。このムーブメントにはEP 9020という名前のキャリバーが使用され、時刻表示とクロノグラフの両方に個別のトゥールビヨンが搭載されています。振幅数は5Hzまたは50Hzと変わらず、1/100秒の精度での計測も可能です。
ゼニスは現在、デファイ ダブルトゥールビヨンでエル・プリメロ 9020を使用しています。スケルトン仕様の文字盤を持つこの時計には、プラチナ、カーボンファイバーまたはサファイアクリスタル製のモデルがあり、約1100万円~1330万円で購入できます。
フュゼ トゥールビヨン チェーンとフュジーによる一定の動力伝達
ル・ロックルの高級時計ブランドのハイライトは、エル・プリメロ 4805 フュゼ トゥールビヨンを備えた時計です。その他のエル・プリメロのムーブメントとは異なり、フュゼ キャリバーにクロノグラフ機能は搭載されていません。そのため、ひげゼンマイの動力は、チェーンとフュジーを介して伝達されます。このシステムによって一定の動力伝達が得られ、高精度が保証されます。もちろん、6時位置のトゥールビヨンもその役割を果たしています。
ゼニスは、2015年に同ブランドの150周年を記念したクロノマスター エル・プリメロ トゥールビヨン GFJでEP 4805を初めて発表しました。モデル名の最後の3文字は、創立者のジョルジュ・ファーブル=ジャコの名前の最初の文字を表しています。エル・プリメロ トゥールビヨン GFJは、セラミックまたは18Kローズゴールドで提供されています。新品のモデルには、約815万円をご用意ください。デファイ フュゼ トゥールビヨンなどの現行モデルは、仕様に応じて約760万円~975万円で購入できます。
エル・プリメロ ゼロG 重力の概念を変える
ゼニスは、エル・プリメロ ゼロGのモデルでもその時計製造技術を実証しています。EP 8812などのムーブメントには、ゼニスによって発明されたグラビティコントロールモジュールが使用されています。この部品は、ジャイロスコープ式に搭載されている振動・脱進機システムで、時計がどの位置にあっても地面に対して常に水平になるように調整されます。これにより、テンプと脱進機を常に理想的な位置に置くことができ、地球の重力による影響が最小限で済むので、結果として常に高精度を保つことができるのです。
グラビティコントロールを搭載したエル・プリメロの時計には、ゼニスが2011年のジュネーブウォッチグランプリのグランド・コンプリケーション部門で受賞したアカデミー クリストファーコロンブス イクエーション オブ タイムなどがあります。Chrono24では、この金時計をおよそ870万円で見つけることができます。
例えば、現行モデルのデファイ ゼロGは、チタン、カーボンまたはレッドゴールドのバージョンが約910万円~1160万円で購入できます。
ゼニスのハイビートスポーツウォッチ
ゼニスのエル・プリメロ クロノグラフ腕時計の大半は、スポーティでエレガントなデザインです。これらの時計は、オフィスやプライベートでも、機能的な普段使いの時計として身につけることができます。しかし、ゼニスは特徴的でスポーティなエル・プリメロも繰り返し発表しています。ブランドのファンに特に人気があるのは、ストラトス フライバックとレインボー フライバックです。どちらも45.5mmのケースと回転ベゼルを備え、それぞれキャリバーEP 405およびEP 405Bを搭載しています。スタンダードなエル・プリメロとは異なり、405はフライバック機能を備えており、ボタンを1回押すだけで計測を中断し、新しい計測をすぐに開始できます。
状態の良いストラトス フライバックおよびレインボー フライバックは、約72万円で購入できます。キャリバーEP 4057によってクロノグラフ針が文字盤を一周するのにわずか10秒しかかからない特別エディションのストラトス フライバック ストライキング 10thの価格は、それよりも17万円ほど高くなります。
クロノマスター スポーツ
2021年の初頭からゼニスのコレクションを充実させているクロノマスター スポーツは、クラシックなレーシングクロノグラフのファンに向けたモデルです。特に1/10秒の目盛りが付いた固定式セラミックベゼルは、ロレックス デイトナやタグ ホイヤー カレラなどの定番モデルを思い起こさせます。同時に、3色の異なるインダイヤルを備えた文字盤デザインにより、クロノマスターの時計であることを明確に認識できます。
ゼニスは、クロノマスター スポーツに新しいエル・プリメロ 3600を搭載しています。このキャリバーは、60時間のパワーリザーブと、たくさんのファンを喜ばせた秒針停止機能を備えています。
ケース径41mmのこの時計は、ステンレスまたは18Kレッドゴールドのモデルで入手可能となっています。後者のレッドゴールドのモデルには、約220万円をご用意ください。ステンレス製で3列リンクのブレスレットのモデルは、約130万円です。ラバーストラップ付きのステンレス製モデルは約120万円と最も安くなっています。
3針のエル・プリメロ
2022年の初めに、ゼニスはエル・プリメロのキャリバーを搭載した全く新しい時計シリーズを発表しました。デファイ スカイラインは、1970年代の定番のスポーツウォッチからデザインの着想を得ており、八角形のステンレスケース、一体化したブレスレットおよびファセットカットのベゼルを搭載しています。ブラック、ブルー、またはシルバーの文字盤はサンバースト仕上げで、小さな四角形の星の模様をあしらっています。アワーマーカーには夜光塗料を使用したアプライドバーインデックスが使用されています。
ですが、デファイ スカイラインで最も重要なのは3針時計であることです。時針と分針は中央に位置し、スモールセコンドは9時位置のインダイヤルにあります。しかし、使用されているキャリバーEP 3620は正真正銘のエル・プリメロムーブメントなので、秒針は一回転にたった10秒しか必要ありません。
ゼニスによると、デファイ スカイラインの定価は96万8000円です。
重要な出来事が満載の1年
1960年の半ばに、世界初の自動巻クロノグラフムーブメントが登場し、その競争が開始。ゼニス、セイコー、そしてホイヤー、ブライトリング、ビューレン、およびクロノグラフを専門とするデュボア・デプラから成る同盟は激戦を繰り広げました。
ブライトリング、ホイヤー、そしてビューレンは、共同開発の成果を1969年3月に発表しました。それは、クロノグラフモジュールおよびマイクロローターを搭載したキャリバー 11でした。技術的な理由から、これらのムーブメントのリューズは左側にあり、ストップウォッチ機能の開始、停止を行う2つのプッシャーは右側に位置しています。
ゼニスは、その2ヶ月前の同じ年の1月にエル・プリメロを発表しました。キャリバー 11とは異なり、エル・プリメロは一体型のクロノグラフムーブメントを搭載しました。これは、すべての部品が調整され、ムーブメントがストップウォッチ機能のために設計されたことを意味します。一方でキャリバー 11は、機構のベースの上にクロノグラフモジュールを積み重ねる設計となっていました。しかし、ゼニス エル・プリメロが市場に出回ったのは1969年の秋のこと。日本の時計メーカー、セイコーは、1969年の初夏には既に自動巻クロノグラフムーブメントを搭載した初の腕時計を販売していました。