2021年12月09日
 9 分

2022年、投資対象になりそうなロレックス5選

Jorg Weppelink
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腕時計を売買することで利益をあげたいと願っている時計愛好家はたくさんいる。利益を得られるナンバーワン時計ブランドといえば、間違いなくロレックスだ。同社のタイムピースは過去3、4年の間で大幅に価値を上げた。では、価格という点においてまだそこまで注目を集めていないロレックス時計が他にもあるのだろうか?このうちのどれもが完全に注目されずに終わるということはないが、いくつか価格が上昇しそうだと思うモデルを選んでみた。 

必ずそうなるという確証はないが、私たちは時間の経過と共に価格が上昇する可能性を持っていそうなロレックス時計を5本選んだ。ここでは、長期的な可能性のことを言っている。ほとんどどんな時計に投資するにしても、大きなリターンを短期間で得るということはあり得ない。このリストは単に、おそらく今購入する方が1年後に購入するよりも手頃な価格だろうと思われる時計のリストである。一部は当然と思われるものかもしれないが、もしかしたら驚きのチョイスもあるかもしれない。それでは、2022年、良い投資対象になりそうなロレックスの時計を見ていこう。 

1. ロレックス エクスプローラー Ref.214270

ロレックス エクスプローラー Ref.214270
ロレックス エクスプローラー Ref.214270

このリストのスタートを切るのは、人気のロレックス エクスプローラー。このタイムピースはその後リリースされた多くのスポーツウォッチの基準を設定した。アイコニックな3、6、9の数字が配置されたダイヤルは業界の定番となり、その36mm径ケースサイズは最近の時計愛好家の一部には若干小さすぎるとしてもこの上なく素晴らしい。 

ロレックスは2010年に39mm径のロレックス エクスプローラー Ref.214270をリリースした際に、この点について認めた。初代バージョンは、文字盤と針のプロポーションという点に関して若干バランスが悪かった。“マーク2” ダイヤルを備えた第2世代はまさに最高だった。これはおそらく時と共にどんどん人気が高まるバージョンだろう。というのは、これが最初で (現時点では) 唯一の39mmサイズのエクスプローラーリファレンスだからである。今年これまでに、ロレックスはエクスプローラーのサイズを36mmに戻した。その希少性のおかげで、214270はサイズと価格の両方においてベストのリファレンスなのだ。Chrono24での価格は現時点で95万円前後からスタートし、およそ135万〜145万円までになっている。新しいより大きめサイズのエクスプローラーがリリースされないと仮定すれば、この価格はおそらくそのうちに上昇していくだろう。 

2. ロレックス エクスプローラー II Ref.216570

ロレックス エクスプローラー II Ref.216570
ロレックス エクスプローラー II Ref.216570

リストの2番目のロレックスはもうひとつのエクスプローラー、先代ロレックス エクスプローラー II Ref.216570である。これは今年に入って、全く新しいRef.226570に取って替わられた。まあ、“全く新しい” という表現は正しくないかもしれないが。ロレックスはケースデザインを少々エレガントに変更し、ムーブメントをロレックス キャリバー3285へとアップグレードした。しかし、これはこのスイス産ブランドが近年行った中で最も保守的なアップデートだった。 

現行のロレックス エクスプローラー Ref.226570と、人気のあったRef.216570の間には大きな違いがないことから、特にその価格を比べてみると、後者がむしろモダンなロレックススポーツウォッチとしては完璧なオプションなのではないだろうか。現行モデルは約145万円〜190万円の間で販売されているようである。定価が94万4900円であることを考えると、これはかなりの増額である。反対に、先代モデルはおよそ115万円〜170万円で購入できる。というわけで、Ref.216570を購入すればかなりの額を節約することになる。そして、過去数年エクスプローラー Ⅱの人気が上がったことから、今後数年においてもおそらく価格は上昇すると言って差し支えないだろう。となると、心を決めなくてはならないのは、ブラックまたはホワイトどちらの文字盤を選ぶかということだけになる。  

3. ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.116520

自社製ムーブメントを搭載した初のロレックス デイトナ
自社製ムーブメントを搭載した初のロレックス デイトナ

ロレックス デイトナ?すでに付いている信じられないような金額を考慮に入れても、それでもまだ新たに購入して、良い投資になると期待できるのだろうか?良い質問だ。特に異なる “モダンな” 自動巻ロレックスデイトナと価格を比べてみると、なおさらである。初のモダンなデイトナは伝説のゼニス デイトナ Ref.16520だ。この代のデイトナはアイコニックなゼニス エルプリメロ ムーブメントが搭載された、ロレックス初の自動巻クロノグラフなのだ。このことは、このデイトナリファレンスの価格を上昇させている多くの要素のひとつとなっており、その価格はおよそ280万円ほどからスタートしている。 

ゼニス デイトナの後継機は2000年にデビューしたロレックス デイトナ Ref.116520。これはロレックス製のクロノグラフムーブメント、キャリバー4130が搭載された最初のデイトナである。このモデルはゼニスよりもかなり低価格であり、約370万円から価格がスタートする現行ロレックス デイトナよりもずっと低価格である。デイトナ Ref.116520の価格は約270万円〜280万円からとなっている。ほぼどんなデイトナであってもばかばかしいほど高額な価格が付いていることを考えれば、Ref.116520もまた価格を上げるかもしれない。時がたてばわかることである。 

4. ロレックス サブマリーナ Ref.16610

ロレックス サブマリーナ Ref.16610
ロレックス サブマリーナ Ref.16610

次はロレックス サブマリーナだ。この世界で最も有名なダイバーズウォッチの異なる世代のモデルもまた、価格を急激に上げている。このリストでは、デイト付きのロレックス サブマリーナにフォーカスしたい。モダンなサブマリーナ、特にセラミックベゼル付きのものは高価になってしまった。Chrono24上では現行のロレックス サブマリーナ Ref.126610はおよそ180万円から、よりがっしりとした先代ロレックス サブマリーナ Ref.116610はおよそ170万円から。というわけで、いくらか手頃なサブマリーナを入手したいという場合には、Ref.16610がふさわしいオプションである。 

ロレックス サブマリーナ Ref.16610は、ロレックスの時計に投資したいという人に私が真っ先にお勧めしたいものである。1988年〜2010年までの20年以上にわたる製造期間中、ロレックスは一連のアップデートを施してきた。最も重要なもののうちのひとつが、トリチウムからルミノバへの変更であり、その後まもなく1990年代後半にスーパールミノバへと変更された。よりアンティーク感満載のものがお好みの人には、文字盤の下部にある「SWISS – T<25」の表記によって簡単に見分けられるトリチウムモデルをお勧めしたい。ルミノバモデルには 「SWISS」とだけ表記されており、後にスーパールミノバモデルには文字盤に「SWISS MADE」と表記されるようになった。全体として、サブマリーナ Ref.16610の価格は105万円前後からスタートし、190万円ほどにも及ぶ。110万円以下でロレックスを見つけることは難しく、その価格帯でサブマリーナを見つけることはさらに難しい。もしこの全体的な人気モデルの価格上昇が続くとしたら、Ref.16610もより高額になることは間違いないだろう。 

5. ロレックス GMTマスター Ref.1675

The Rolex GMT-Master ref. 1675
ロレックス GMTマスター Ref.1675

このリストの最後を飾る時計は、究極の定番、ロレックス GMTマスター Ref.1675。この伝説的なロレックス GMTマスター は1959年から1980年まで製造されており、このブランド内でも有数の長い製造期間を持つモデルである。これはまた、同じリファレンスナンバーの間でも数多くの違いが見られるため、この時計が良い投資対象となるかどうかを判断するには若干注意が必要でもある。その価格が非常に良い証明である。最安値のRef.1675モデルは135万円〜145万円前後という価格からスタートするのに対して、最高値のRef.1675モデルにはChrono24で約1015万円という価格が付いているのだ。 

より古いロレックス GMTマスター Ref.1675は、アイコニックなアンティークタイムピースであり高額で売れると言って間違いないが、より新しいモデルはしばしば最も手頃な料金で入手できる。世界中のロレックスファンが、この時計を同ブランドが生み出した最も象徴的な時計のひとつとして認めるだろう。ペプシベゼル付きのロレックス GMTマスターなら絶対に間違いはなく、私にしてみればRef.1675は最高のバージョンである。私がこのリファレンスで特に気に入っているのは、新品のようなコンディションでもボロボロの状態でも、どちらも同じように見事に見える点だ。私にとって、これはまさに通常の使用による傷みによって魅力を増すロレックスである。このアンティークアイコンは、より古くなるにつれて価格が上昇するようになると賭けてもいい。というわけで、まだそこそこに手頃な価格が付いているうちに入手することをお勧めする。 

これが私たちが選んだ、素晴らしい投資対象になると思えるロレックスモデル5本のリストである。それでは、良い時計に出会えることを願っている。 

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