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タグ・ホイヤー – 1860年から続くアヴァンギャルド
スイスの時計ブランドであり、クロノグラフのスペシャリストとして知られるタグ・ホイヤー。160年以上にわたり、高精度の時計を製造してきた同ブランドは、モータースポーツ界との深いつながりがあり、映画『ル・マン』にも登場しています。
目次
カーレーサーのDNAを持つ高級時計
タグ・ホイヤーほど、モータースポーツと結びつきのある時計ブランドはありません。1860年にエドワード・ホイヤーによって創業されて以来、ストップウォッチやクロノグラフの開発で名を馳せてきたマニュファクチュールであり、20世紀初頭からは、自動車や航空機用計器も手がけていました。
エドワードの曾孫であるジャックによって、1960年代にホイヤーの時計が世界中のレース場で見られるようになりました。オータビア、カレラ、モナコなどのモデルシリーズは、瞬く間に熱狂的な人気を博し、現在でもタグ・ホイヤーにおいて欠かすことのできない商品となっています。また、フォーミュラ1やアクアレーサーのような若いコレクションも、ファンの間で高い人気を誇っています。
その歴史において常にイノベーターとしての地位を確立してきたタグ・ホイヤー。ラ・ショー=ド=フォンのマニュファクチュールでは、現在も変わらず革新性が追求され、時計技師たちはレースや航空宇宙分野の素材を好んで使用しています。また、タグ・ホイヤーはコネクテッドで、高級時計ブランドとして初めてスマートウォッチ市場に参入しました。
タグ・ホイヤーの時計を買う5つの理由
- 人気が高く世界的に有名なレーシングウォッチ
- クロノグラフやGMTなどの便利な機能
- 定番のデザイン:四角いケースのモナコ
- トゥールビヨンやクロノグラフを備えるトップモデル
- 高級業界初のスマートウォッチ:コネクテッド
タグ・ホイヤーの価格一覧
モデル / Ref. | 価格(約) | 素材 / 特徴 |
モナコ V4 / WAW2170.FC6261 | 9500万円 | プラチナ / ベルト駆動のCal.V4 |
カレラ ホイヤー 02T ナノグラフ / CAR5A8K.FT6172 | 2800万円 | チタン / トゥールビヨン、「イソグラフ」テンプ |
モナコ キャリバー11 / CAW211P.FC6356 | 95万円 | ステンレススティール / クロノグラフ、キャリバー11(ETAベース)、青文字盤 |
オータヴィア ホイヤー02 / CBE2110.BA0687 | 650万円 | ステンレススティール / クロノグラフ、キャリバーホイヤー02 |
カレラ 1887 CAR2012.FC6236 | 65万円 | ステンレススティール / クロノグラフ、キャリバー1887 |
アクアレーサー / WAY201A.BA0927 | 32万円 | ステンレススティール / 3針、日付、キャリバー5 |
コネクテッド / SBF8A8001.11FT6076 | 95万円 | チタン / スマートウォッチ |
タグ・ホイヤーの価格について
タグ・ホイヤーの時計は、クォーツムーブメント搭載の中古モデルの場合、安価に購入が可能で、フォーミュラ1のようなモデルも数万円で見つけることができます。ダイバーズウォッチである機械式のアクアレーサー Ref. WAY201A.BA0927の場合は約35万円、Ref. WBE5116.EB0173のようなオータヴィアの3針モデルの場合は、40万円前後です。オータヴィア クロノグラフの場合、価格は約70万円に上昇します。伝説とも言えるカレラ クロノグラフの現代版であるRef. CBS2210.FC6534の場合は、新品同様のものが約80万円です。
また、ブルーの文字盤を持つ、Ref. CBL2111.FC6453のモナコは、Chrono24で未使用品が約75万円です。
スマートウォッチのコネクテッドの場合、新品同様のものが約20万円から購入可能です。
タグ・ホイヤーのモデル一覧
- カレラ – 「カレラ・パンアメリカーナ・ラリー」にちなんで名づけられたモデル
- モナコ – 俳優スティーブ・マックイーンによって有名になったモデル
- オータヴィア – モータースポーツと航空を融合させたモデル
- アクアレーサー – スポーティなダイバーズウォッチ
- コネクテッド – タグ・ホイヤー初のスマートウォッチ
カレラ:1963年から続く伝説
1963年の発表以来、タグ・ホイヤーで最も有名かつ最も売れているコレクションであるカレラ。ジャック・ホイヤーがデザインしたこのコレクションは、1950年代に最も危険なラリーイベントとして有名であった「カレラ・パンアメリカーナ・ラリー」にちなんで名付けられています。
発売以来、数十年の間にカレラコレクションはブランドを代表するコレクションに成長し、ヴィンテージ風のものからタキメーターベゼルを備えた現代的モデルまで、数多くを展開しています。また、様々なクロノグラフキャリバーを搭載したモデルや、3針と日付表示を備えた自動巻きモデル、スケルトンの文字盤を備えたモデルなどもあります。
現行のコレクションの中でも定番とされているカレラ キャリバー 16。この時計に採用されているのは、世界一多くのクロノグラフに搭載されてきた実績あるバルジュー7750で、例えばRef. CBK2110.BA0715の場合、クラシカルな外観にステンレススティール製のブレスレットが付いてきます。価格は、未使用品で約60万円です。
カレラ キャリバー5は、コレクションの中で最もお手頃な価格のモデル。自動巻き式の3針モデルのこの時計は、日付とデイデイト表示機能が付いています。ステンレススティール製またはステンレスとピンクゴールドのコンビモデルがあり、価格は30万円~40万円です。価格は30万円~40万円です。
自社製キャリバーを搭載したタグ・ホイヤー カレラ
2010年以降、タグ・ホイヤーではカレラに自社製キャリバーを使用するようになっています。タグ・ホイヤー初となったのは、キャリバー1887で、セイコーの6S78をベースとしています。キャリバーホイヤー01も1887とよく似ており、スポーティーで、スケルトン仕様の文字盤を持つものなど、モダンなクロノグラフに使用されています。一方で、カレラ キャリバー1887はより優雅でクラシックなデザインをしています。価格は共に、約45万円~65万円です。
カレラ キャリバー ホイヤー02には、クロノグラフ機能を備えた最新世代の自社製キャリバーが搭載されています。2020年に発表されたこのモデルの価格は約85万円、スケルトンダイヤルのバージョンは約70万円となっています。また、GMT機能を持つモデル Ref. CBG2A1Z.BA0658は、約90万円と若干高くなります。
自社製ムーブメントであるキャリバーホイヤー02は、創業160周年を記念したモデルや2021年に発表されたポルシェスペシャルエディションなど、カレラの数多くの特別モデルにも搭載されています。カレラ ポルシェスペシャルエディションは、ステンレススティールブレスレット付き、ブラックレザーストラップ付きともに約85万円で購入可能です。
トゥールビヨン搭載の最高級モデル
カレラの最上位モデルには、6時位置のフライングトゥールビヨンが60秒に1回360度回転する自社製キャリバーホイヤー02Tが搭載されています。チタン製のケースとダイヤモンドをセットしたベゼルを備えるモデルは特に高級感に溢れ、新品同様の場合、価格は約300万円です。また、セラミック製の場合、約270万円で購入可能です。特殊なカーボンコンポジット製ヒゲゼンマイを搭載したトップモデル「カレラ ホイヤー 02T ナノグラフ」は、Chrono24で約300万円で販売されています。
2024年、タグ・ホイヤーはトゥールビヨンを搭載した新しいカレラ Ref. CBS5011.FC6566を発表しました。ステンレススティール製ケースに光沢のある印象的なグリーンの文字盤を持つモデルは、Chrno24では約350万円から購入可能です。
カレラ生誕60周年を迎えた2023年
2023年、タグ・ホイヤーはカレラの誕生60周年を記念したモデルを発表しています。
カレラ クロノグラフの60周年記念モデル Ref. CBK221H.FC8317は、Ref. 2447 SNを彷彿とさせるモデルであり、600本限定で発売されました。価格は、新品同様のもので約130万円です。
2023年はカレラ同様に、誕生60周年を迎えたポルシェ911。これを記念して、タグ・ホイヤーはステンレススティール製のカレラ クロノスプリント Ref. CBS2011.FC6529を発表。42mmサイズのこの時計には、自社製キャリバーTH20-08が搭載されています。価格は新品同様のもので約125万円。ローズゴールド製ケースのモデル(Ref. CBS2040.FC8318)の場合、約350万円です。約320万円です。
2023年、タグ・ホイヤーは40年ぶりにセーリングウォッチであるカレラ スキッパーを復活させています。39mmのステンレススティール製モデル Ref. CBS2213.FN6002は、1983年に発表された「スキッパー」のデザインをほぼ完璧に再現しているモデルです。スキッパーに搭載されているのは、自動巻きキャリバーTH20-06。Chrono24では約90万円で販売されています。2024年にはローズゴールド製ケースを採用した新モデルが発表され、価格は約280万円となっています。
2024年の新作カレラ
ローズゴールド製のカレラ スキッパーに加え、タグ・ホイヤーはWatches and Wonders 2024でレーシングクロノグラフに新たに2つのモデルを発表しました。
カレラ クロノグラフ パンダ Ref. CBS2216.BA0041は、ホイヤーが1960年代に製造したカレラ 7753 SNにインスパイアされたモデルです。ケースには風防がケース全体に広がる、新しいグラスボックス構造を採用。39mmのステンレススティール製ケースに搭載されているのは自社製キャリバーTH20-00。Chrono24では、未使用モデルの価格が約85万円です。
新作のカレラ クロノグラフ Ref. CBS2211.FC6545は、1968年に発表されたカレラ DATO 45の機能とデザインを受け継いだものです。文字盤には、3時位置にのみ30分積算計が搭載されています。39mmのステンレススティール製で、キャリバーTH20-07を搭載。価格は未使用品の場で80万円ほどになると予想されます。
タグ・ホイヤー モナコ:角型ケースのアイコンウォッチ
タグ・ホイヤーデザインの定番であるモナコ。映画『ル・マン』でスティーブ・マックイーンが着用したことで、世界的に有名になったスクエア型のクロノグラフです。ケースの左側に巻き上げ用のリューズが、右側にクロノグラフ用のプッシュボタンが配置されているのが特徴です。特に、ブルー、ホワイト、レッドが使われた文字盤にクロノマチック キャリバー11または12を搭載したRef. 1133Bは、コレクターズアイテムとして注目されています。現在1133Bは、状態が良いもので、220万円以上することもあります。グレーの文字盤の1133Gは、Chrono24で約130万円から販売されています。
現行モデルのRef. CAW211P.FC6356も同じくブルー、ホワイト、レッドを文字盤に使用し、映画に登場したオリジナルと非常によく似ています。ブルー、ホワイト、レッドの「マックイーン・ダイヤル」を備えたモデルの価格は、約85万円です。
もし、リューズがケースの右側にある腕時計の方が良ければ、モナコ キャリバー12(Ref. CAW2111.FC6183)が最も手頃な選択肢となります。文字盤の色は、ブルーまたはブラックからお選びいただけます。価格は約75万円です。
2020年以降、タグ・ホイヤーはモナコで、キャリバー12ではなく、自社製キャリバーホイヤー2を搭載したモデルを順次発表しています。Chrono24では、ブルーまたはブラックのダイヤルを備えたスタンダードなモデルを約90万円で購入することができます。赤と白のダイヤルを備えたモナコグランプリ・ドゥ・モナコや、2021年に発表されたダークグリーンのサンバーストダイヤルを備えた2021年発表のモナコ グリーンなどの価格は、約140万円~150万円です。
タグ・ホイヤーは、2023年にモナコに初めてスケルトン文字盤バージョンを発表しました。モナコ クロノグラフ スケルトンはチタン製で、カラーは「オリジナルブルー」、「レーシングレッド」、「ターコイズ」の3色展開。80時間のパワーリザーブを誇るタグ・ホイヤーの自社製キャリバー ホイヤー02が搭載されています。Chrono24では、未使用のものが約135万円~145万円で購入可能です。
また、2023年に発表されたモナコ クロノグラフ ナイトドライバーRef. CBL2181.FC6515もチタン製です。ブラックコーティングが施されたこのモデルの最大の特徴は、オパールグレーの文字盤で、その外縁と積算計は暗闇で青く光ります。自社製キャリバー ホイヤー2が搭載されたこのモデルの価格は、新品同様のもので約135万円です。
オータヴィア
タグ・ホイヤーの伝説的なクロノグラフの第3作目であるオータヴィア。その名前は、「automobile(自動車)」と「aviation(航空)」を組み合わせたもので、1960年代のRef. 2446のようなヴィンテージのオータヴィアは、今日では非常に人気があり、状態の良い個体であれば最低でも150万円~270万円の価格が付けられます。また、Ref. 2446 GMTのような希少性の高いモデルは、かなり高額になります。
1970年代、1980年代のヴィンテージ オータヴィアの価格は、それよりも安価になります。この時期の時計では、ホイヤーは主にクロノマチック キャリバー11、12、15を使用しており、左側にあるリューズで簡単に見分けることができます。また、ケースはクッション型で、60年代の手巻き式モデルと明確に区別することができます。状態の良い個体の場合、Chrono24では約65万円~85万円で購入が可能です。
2017年、タグ・ホイヤーは、オータヴィアの新モデルとして、1960年代初期のクロノグラフを彷彿とさせるデザインで、自社製キャリバーホイヤー02を搭載したモデルを発表しました。ブラックの文字盤とホワイトの積算計を備えたRef. CBE2110.BA0687の価格は約65万円です。ブラックの文字盤とホワイトの積算計を備えたパンダバージョンは、85万円前後です。
3針モデルのオータヴィア
2019年、タグ・ホイヤーはオータヴィアのデザインを一新し、クロノグラフに加え、ETA社の2824、セリタ社製のSW200をベースにしたキャリバー5を搭載した3針モデルもラインアップしています。このキャリバーは、COSCによるクロノメーター認定を受けています。このオータヴィアは、タグ・ホイヤーの歴史的なモデルをデザインのンスピレーションとしています。例えば、視認性に優れた夜光性のアラビアインデックスは、1930年代のオータヴィアの車載用計器をベースにしています。
ステンレススティール製のオータヴィアの価格は、約40万円。ブロンズ製の場合、それよりも5万円程高くなります。GMT機能を搭載したWBE511A.BA0650場合、約60万円です。
現行のオータヴィア クロノグラフには自社製キャリバーホイヤー02が搭載され、3時、6時、9時位置に3つのインダイヤル、6時位置にデイト表示を備えています。バーインデックスを採用していた先代モデルとは対照的に、文字盤には2019年からアプライドのアラビア数字が採用されています。ブラックの文字盤を備えるCBE511A.FC8279は、新品同様モデルが約85万円で購入可能です。
アクアレーサー – 本格ダイバーズウォッチ
タグ・ホイヤー、アクアレーサーは、プロフェッショナル200、プロフェッショナル300、プロフェッショナル1000スーパーダイバーの3つのシリーズに分かれており、クォーツまたは自動巻きキャリバーが搭載されています。また、ソーラー駆動型ムーブメントを搭載しているものもあります。
アクアレーサー プロフェッショナル 200
Ref. WBP1311.BA0005のレディース用のアクアレーサー プロフェッショナル200は、34mmサイズで、ケースとブレスレットはステンレススティール製です。搭載されているのは、ソーラーグラフ キャリバーTH50-01を搭載し、新品同様モデルが約30万円です。
メンズ用のRef. WBP2110.BA0627は、40mmサイズ、3針モデルのステンレス製モデルで、グレーの文字盤が組み合わされています。ムーブメントには、定評のあるキャリバー5が採用されています。価格は、新品同様のものが約35万円です。
2022年に発表されたアクアレーサー プロフェッショナル200 ソーラーグラフ Ref. WBP1112.FT6199は、ソーラー技術を搭載したクォーツファンにおすすめの時計です。サイズは40mmで、ケースにはブラックコーティングが施され、文字盤も同様にブラックです。搭載されているのは、省エネモードで最長3,5年のパワーリザーブを誇るキャリバーTH50-00です、価格は約40万円です。
アクアレーサー プロフェッショナル300
アクアレーサー プロフェッショナル300は、300m(30気圧)の防水性を備えたメンズ、レディース用モデルを展開しています。メンズ用モデルが43mmであるのに対し、レディース用は36mmと大幅に小さくなっています。
アクアレーサー プロフェッショナル デイト WBP201A.BA0632は、ステンレススティール製ケースとブレスレットを備えたクラシックなダイバーズウォッチです。内部には、自動巻きキャリバー5が搭載されています。価格は約40万円です。
アクアレーサー プロフェッショナル300 GMTは、丈夫なデイリーウォッチで、第2タイムゾーンを把握する必要のある人にぴったりの時計です。搭載されているのはキャリバー7。WBP2010.BA0632の場合、新品同様モデルが45万円前後で購入可能です。このモデルのラバーストラップ付きモデルの場合、約2万円安くなります。
アクアレーサー プロフェッショナル300 レディース用モデル
2024年には、同じキャリバー5を搭載したレディース用のアクアレーサー プロフェッショナル300に、文字盤の色が異なる5つのバージョンが登場しました。カラーはブラック、ブルー、ホワイト、 ターコイズ、ピンク、グリーン。グリーンの(Ref. WBP231G.FT6226)の価格は約45万円です。他のモデルの場合、もう少し安価となります。
アクアレーサー プロフェッショナル1000スーパーダイバー
水深1000メートル(100気圧)という本格的な機能を希望する場合、アクアレーサー プロフェッショナル1000スーパーダイバーがおすすめです。ケースとブレスレットはチタン製で、チューダーのMT5612をベースにしたキャリバーTH30-00を搭載しています。パワーリザーブは70時間。
価格は、Ref. WBP5A8A.BF0619の場合、新品同様モデルが約80万円です。
高級スマートウォッチ:タグ・ホイヤー コネクテッド
タグ・ホイヤー コネクテッドは、スイス高級時計業界初となるスマートウォッチ。ケースデザインは、カレラに強い影響を受けており、バーチャル文字盤のデザインはカレラのものが参考にされています。コネクテッドには、OSとしてAndroid Wearを搭載したIntelプロセッサが搭載されています。これはAndroidとiOSのスマートフォンで動作し、何千ものアプリをインストールすることが可能で、さまざまな国でGoogle Payで支払ったり、音楽を聴いたりすることができます。
ケースは直径41mm、または45mmで、素材は軽量のチタンをメインにしています。モデルによってはベゼルとラグにセラミックやピンクゴールドのコーティングが施されたものもあります。また、ベゼルにダイヤモンド装飾が施された高級感のあるモデルもあります。ブレスレットには、レザー製、セラミック製、ラバー製、チタン製などさまざまなバリエーションが用意されています。
タグ・ホイヤーは2023年、コネクテッド キャリバー E4 スポーツ エディションを含む、新しいコネクテッドモデルを発表しました。このシリーズは、ブラックコーティングされたチタン製の45mmケースをベースに、レッド、オレンジ、ターコイズとカラーバリエーションがあります。コネクテッドはアウトドアでのアクティビティ向けのモデルであり、 タグ・ホイヤーは2023年に登山やランニング愛好家向けの「トレイル&ハイキング」アプリも発表しています。また、このモデルでは新たに高精度な気圧計も搭載されています。価格は、Ref. SBR8A80.EB0259の場合、未使用モデルが30万円前後となっています。
タグ・ホイヤーのその他の有名な時計
タグ・ホイヤーのその他の人気コレクションは、フォーミュラ1とリンクです。フォーミュラ1はその名のとおり、モータースポーツと深い関りがあるコレクションで、主に若い顧客層をターゲットとしています。同コレクションのクォーツバージョンは安価な価格帯でそろい、タグ・ホイヤーブランドの魅力を手頃な価格で体験することができます。3針モデルとクロノグラフがラインアップされています。
人気のモデルは、クォーツ駆動のクロノグラフ Ref. CAZ1010.BA0842はで、ブラック文字盤、ケースサイズ43mm、ステンレススティール製です。価格は、未使用のものが25万円前後からとなっています。
フォーミュラ1の自動巻きクロノグラフの場合、Ref. CAZ2010.BA0876がおすすめです。サイズは44mmで、ケースはステンレススティール製。内部には、ETA社のバルジュー7750をベースにしたキャリバー16が搭載されています。価格は約40万円です。
3針モデルのRef. WAZ1110.BA0875の場合、サイズは41mmで価格は約25万円です。GMT機能を希望の場合、Ref. WAZ211A.BA0875がおすすめです。ETA社の2892、またはセリタ社製のSW300をベースとした自動巻きキャリバー7が搭載されています。価格は新品同様モデルが約35万円。
リンク – スポーティーかつエレガント
リンクコレクションには、スポーティーかつエレガントな時計がそろっています。このコレクションは、サテン仕上げのステンレススティール製ブレスレットのリンクがS字型にデザインされているのが特徴です。
Ref. WBC1311.BA0600は、ケースサイズ32mmのステンレススティール製ケースを備えたレディースモデルです。文字盤カラーはブルーで駆動はクォーツ式、価格は未使用の状態で約25万円です。
ブラック文字盤にダイヤモンドインデックスのタイプを好む場合、Ref. WBC131G.BA0649がおすすめです。ケースサイズは32mmで、価格は未使用のものが約65万円です。
メンズ用モデルはRef. WBC2110.BA0603で、サイズは41mm、文字盤はブラックとなっています。ムーブメントには、ETA社の2824-2、またはセリタ社製のSW200をベースにしたホイヤー キャリバー5が採用されており、価格は約40万円です。
タグ・ホイヤーのブランド史におけるマイルストーン
タグ・ホイヤーの歴史は1860年に、20歳のエドワード・ホイヤーがスイスのサン=ティミエに小さな時計会社を創業したことから始まりました。その4年後、会社は規模を拡大し、時計作りの町、ビールにおいて大きな建物を借りて移転するほどに。そして1882年、ホイヤーは、自身初となるストップウォッチの特許を取得し、その5年後、クロノグラフ製造における大革命となった振動ピニオン機構を開発したのでした。この機構では、2つのカナと秒クロノグラフ車を連結させることで、振動が生じます。
1902年に、息子のチャールズとジュール・ホイヤーが経営を受け継ぎ、同社では特殊時計の製造に力が注がれました。1911年には、その一つである航空機用の時計、タイム・オブ・トリップが発表されました。直径11cmのこの時計は、車や飛行機のダッシュボードに設置するためのものでした。大きなセンター針は時刻の表示に使用され、12時位置に見られる小さめのダイヤル内の2本の針によって、12時間までのタイムが表示されるようになっています。
そして、1916年は同社にとって非常に重要な年となりました。ホイヤーが1/100秒の正確さでタイムを計測するストップウォッチ、マイクログラフを発表した年です。繊細な秒針が時計を1周するのにかかる時間はたったの3秒。時計に内蔵されたテンプの振動数は非常に高く、毎時36万回。ホイヤーが「長短時間計測器」と呼んだこのタイムピースは、大砲の発射からの飛行時間の計測に使用されました。
1930年代にはタイム・オブ・トリップの後を継ぐ時計が発表されました。それがオータビアです。車や飛行機のために作られたこの時計にはセンター針が設置されており、60分積算計と12時間積算計の2つのインダイヤルを備えています。オータヴィアは、ホイヤーの8日間クロック「Hervue」と組み合わせて使用されるのが一般的でした。このHervueで時刻の表示を実現していたのは、レビュートーメン社の8日間ムーブメントです。現在では多くの時計ファンたちがオータヴィアと聞いて思い浮かべるのが、1962年に初めて発表されたクロノグラフ腕時計です。
タグ・ホイヤーのマイルストーン
- 1860年:エドワード・ホイヤーが会社を創業
- 1882年:ブランド初となるストップウォッチを開発、発表
- 1887年:ホイヤーが振動ピニオンを発明
- 1911年:車・飛行機用時計、タイム・オブ・トリップを発表
- 1916年:毎時36万回という振動数を持つストップウォッチ マイクログラフを発表
- 1962年:腕時計オータヴィアを発表
合併と所有者の変更
1964年1月、家族経営であったEd. Heuer & Co. SAはLeonidas Watch Factory Ltd.と合併。合併後も経営は、ホイヤー家によって続けられました。クォーツ危機に際して、機械式時計の生産はほぼ完全に停止され、クロノスプリットなどのクォーツ式時計が生産されるようになりました。
1982年、当時社長を務めていたジャック・ホイヤーが同社の一部を売りに出し、1982年~1985年に時計メーカー ピアジェを所有していた人物がそれに目を付けました。1985年には、テクニーク・ダヴァンギャルド(Techniques d'Avant Garde - TAG)が同社を買収。そしてその直後、会社名がTAG Heuer S.A(タグ・ホイヤーSA)に変更され、1996年に株式公開されました。1999年以降、タグ・ホイヤーはゼニスやウブロなども属するフランスの世界最大級の多業種複合企業体LVMH (Moët Hennessy Louis Vuitton SA) に属しています。
計測のエキスパートであり、著名人からも愛用されるタグ・ホイヤー
タグ・ホイヤーは、古くからスポーツと深い関わりを持っています。1882年の初のクロノグラフ開発から旅行用時計、また最新のモダンなクロノグラフにいたるまで、ストップウォッチ機能を搭載する時計の分野でエキスパート的な存在です。
1971年に公開された映画『ル・マン』で、スティーブ・マックイーンが腕に四角いホイヤー・モナコをつけていたのも、ホイヤーの存在を知っていたからです。ダークブルーの文字盤を持つこの時計は、そのデザインから熱狂的な人気となりました。2020年末には、映画の中でマックイーンが身につけていた時計がオークションハウスのフィリップス社で約24億という記録的な金額で落札され、歴代のタグ・ホイヤーの中で最も高価なモデルとなりました。
タグ・ホイヤーを身につける著名人はマックイーンだけではありません。アイルトン・セナやブルース・マクラーレンといった伝説のレーシングドライバーたちも、カレラの正確さに信頼を置いていました。バラク・オバマ元米国大統領も、上院議員時代にタグ・ホイヤーのスポーツウォッチを愛用していました。彼が所有する1500シリーズの時計は、現行のアクアレーサーシリーズのモデルとよく似ています。
よくある質問
タグ・ホイヤーという名前はどういう意味ですか?
タグ・ホイヤーのTAGとは、Techniques d'AvantGardeの略で、フランス語で「最先端技術」を意味します。この名前は、1985年にホイヤーの株式の過半数を取得したテクニーク・ダヴァンギャルド社に由来します。
ホイヤーとは、1860年にスイスで創業したエドワード・ホイヤーのことです。
タグ・ホイヤーはどのような時計を製造しているのですか?
タグ・ホイヤーは、モータースポーツに関連するさまざまな時計を製造しています。オータヴィア、カレラ、モナコ、フォーミュラ1といったコレクションがそれにあたり、アクアレーサーコレクションでは、さまざまなダイバーズウォッチが展開されています。また、タグ・ホイヤーは、コネクテッドでスイスの時計ブランドとして初めてスマートウォッチを発表しました。
タグ・ホイヤーで最も有名なモデルは何ですか?
タグ・ホイヤーでは、カレラ、モナコ、オータビア、アクアレーサーなどが最も知られています。