2019年01月15日
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カルティエ リリース: カルティエ トノー ウォッチの過去へのオマージュ

Jorg Weppelink
カルティエ リリース: カルティエ トノー ウォッチの過去へのオマージュ

カルティエ リリース: カルティエ トノー ウォッチの過去へのオマージュ

カルティエ プリヴェは、コレクターや愛好家向けに限定数で特別展開される、カルティエ時計のラインである。カルティエ プリヴェにおいて、カルティエはこれまで長年の間に提供してきたさまざまな時計のシェイプを賛美し、これに最新のムーブメント技術およびモダンなデザインを組合わせ、真に特別なタイムピースを作り上げている。カルティエは、2015年にクラッシュ ウォッチ、2017年にはカルティエ タンク サントレの新型版をリリースした。SIHH 2019において、カルティエは次なるクラシック時計の再解釈、アイコニックなカルティエ トノー ウォッチを発表する。

カルティエ トノー
カルティエ トノー

カルティエ トノー ウォッチの第一号は、1904年にサントスがリリースされてからわずか2年後の1906年に発表された。このかつて時計に使われたことのない形状のトノーをもって、カルティエは今一度、ラウンド型懐中時計の伝統に挑んだのである。トノー型、いわゆる「樽型」は、手首によりフィットするため実用的なことが実証され、瞬く間に定番のデザインとなった。このユニークなフォルムを記念して、カルティエはクラシックなカルティエ トノーに2つの新たなモデルを追加する。ひとつは再設計された時・分表示のもの、もうひとつはスケルトンのデュアルタイムゾーン表示のものだ。どちらも全体的にモダンな外見に仕上げられており、未来的であるとさえ言える。

新しいカルティエ トノー
写真: カルティエ

カルティエ トノー ウォッチ

新しいカルティエ トノー ウォッチは1906年のオリジナルに忠実でありながら、細部は改良され、現代が誇る最新式の時計となっている。このモデルには、ピンクゴールドにブラウンのレザーストラップおよびシャンペンカラーの文字盤、あるいはプラチナにグレーのレザーストラップおよびシルバーの文字盤の2種類がある。ピンクゴールドの方は優雅さが溢れ出るようで、プラチナの方はピュアな気品をより控えめに表現し、どちらも非常にユニークなオプションだ。

手首の曲線にぴったりと沿うようにカーブしたケースが特徴の時計で、ブランドを象徴する、ロジウムコーティングでポリッシュ仕上げされたローマ数字が文字盤に映える。そのほかにもレイルウェイトラック、リュウズのカボション、ラグのねじなどが非常に特徴的だ。この新しいトノー ウォッチのベゼルは突出部や中断のない一塊の素材から作られており、その輪郭とラグはケースに溶け込むように一体となっている。

どちらの時計にも、38時間のパワーリザーブを保つ、新しい手巻き式のカルティエ 1917 MC マニュファクチュール キャリバーが搭載されており、各100本に限定されている。

カルティエ スケルトン デュアルタイムゾーン トノー ウォッチ
写真: カルティエ

カルティエ スケルトン デュアルタイムゾーン トノー ウォッチ

今回カルティエがリリースする2番目のモデルは、カルティエ スケルトン デュアルタイムゾーン トノー ウォッチだ。この時計はクラシックバージョンとは全く異なる外観でありながら、ブランドの定番であるアイコニックなトノー ウォッチの形を保ったまま現代に登場した。この新しいスケルトン デュアルタイムゾーンは、CPCPコレクションのトノー XL デュアルタイムゾーン モデルに敬意を表して作られたものだ。しかしカルティエはこの新型モデルにおいて、2つの別々のメカニズムによってホームタイムゾーンと第2タイムゾーンを表示する古いモデルを超越する時計を作ることに挑んだ。

この新しいモデルでも、デュアルタイムゾーンは変らず湾曲を帯びたケースに収めるられているものの、ひとつのムーブメントのみが使われている。これが、パワーリザーブ60時間、歯車列がまっすぐに並ぶ、新しいカルティエ 9919 MC キャリバーである。このキャリバーはカルティエが守り続ける高水準の時計づくりを証明している。次の2つの複雑な特徴は、オリジナルに忠実であるためにはどうしても必要なものであった。その1つ目は、歯車列を12時位置と6時位置の間に整列させること、2つ目はムーブメントの形状をトノー型のケース内にフィットするように湾曲させることであった。

そして2つのタイムゾーンは美しくかつバランスよく繋がれ、そうすることで時間を見やすくした。第2タイムゾーンの時刻は、4時位置にあるリュウズを押して1時間ごとに調整することができる。カルティエはムーブメントをスケルトンにすることで、最大のインパクトを与え、かつ着用する人が時計のコンプリケーションを見て楽しむことができるようにしたのだ。この新しいカルティエ スケルトン デュアルタイムゾーン トノー ウォッチでは、クラシックな外見と現代における時計作りの魔法が見事に調和している。ピンクゴールドのモデルはグレーとワインレッドのレザーストラップ、プラチナのモデルはブルーとブラックのレザーストラップで、それぞれ100本限定だ。これでも満足できないという人には、20本限定の、バゲットカットダイヤモンドを散りばめたプラチナモデルもある。

カルティエは定番のトノー型クラシックウォッチにそれぞれ独自のインパクトを与える2つの新しいバージョンを生み出すことで、同ブランドが素晴らしい遺産を持つだけでなく、その遺産に対する敬意の表し方を知っていることも証明してみせたのだ。

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Jorg Weppelink

こんにちは、ヨルグです。2016年からChrono24で記者として執筆しています。しかし、Chrono24との関係はそれ以前からあって、時計好きになったのは2003年頃からです。私の友人 …

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