2022年10月04日
 6 分

東京は時計愛好家の聖地?著者のお気に入りスポットをご紹介

Thomas Hendricks
Seiko-2-1

弊社では最近、新しいChrono24の東京オフィス開設を祝い、日本の時計愛好家の方々と対談する機会があった。そこで今回は、東京での時計ショッピング体験を、行くべき場所や注意点などを交えて簡単にご紹介したい。早速始めよう。

1. 銀座エリア:東京の中心地

まずは、たくさんの時計関連のアクティビティでにぎわう銀座から始めたい。簡単に説明すると、銀座は東京の高級ショッピングの中心地で、ニューヨーク五番街やロサンゼルスのロデオドライブに似た場所だ。ホテルへの帰り道は、グッチのストアを通り過ぎ、ジバンシーを左折するルートだった。街角にはたくさんのロールス・ロイス、ベントレー、そしてランボルギーニが並び、中には左ハンドルの車もある。左ハンドルの車は日本へ輸入されたものなので、より高いレベルの高級品であることがわかる。 

私たちは町中を徒歩で移動したが、銀座、東京全体はとても歩きやすいので問題ない。あらゆるブランドのブティックがここにあり、例えばランゲ&ゾーネ、オメガやグランドセイコーのフラグシップストアを次から次へと訪問できる。 ロレックスのブティックで時計を買っている人を見かけたが、その人はローズゴールドのデイトナを着用していたので、新たな入手品を確保するための購入履歴があったと考えてよいだろう。 

全体的に、ブランドブティックはごく普通で、東京にあるゼニスの店舗は米国やヨーロッパの店舗とさほど変わらない。しかし、一つとてもユニークだったブティックが、スウォッチグループのブランドを扱うニコラス・G・ハイエックセンターである。ここでは、中庭のような場所にガラス張りの部屋が点在している。ガラス張りの各部屋には、オメガ、ロンジン、ティソなどのブランドロゴが配置されている。各部屋は、実際にはエレベーターで、上下にある各ブランドのブティックに移動することができるのだ。 

ご想像の通り、日本のカスタマーサービスは申し分なく、米国やヨーロッパの正規販売店と比べると安心感がある。 私たちはオメガの販売員と談笑し、地上階に戻ろうとエレベーターに乗ると、彼は満面の笑みでエレベーターが見えなくなるまで動かなかった。 

Ginza neighborhood
銀座の街の様子

2. 中野ブロードウェイ:定番アイコン

さて、銀座についてはこれで十分だろう。他にもいくつかブティックがあるので、後ほど簡単にご紹介するが、ここで中野ブロードウェイについてお話ししたい。中野ブロードウェイは、ニューヨーク・47丁目の東京版に相当するものだ。地下1階から4階までのフロアから成るモールで、たくさんの漫画店やものすごい数のグレーマーケット/中古時計店がある。例えばジャックロードは、この同じ複合施設内に複数の店舗を構えている。 

ここで必ずしもお買い得商品が見つかるわけではないが、在庫は豊富にある。ここには、ロレックス サブマリーナロレックス デイトナカルティエ タンクスピードマスターのバリエーションなど、何もかもが存在する。しかしひとつだけ注意点を挙げると、日本の顧客は傷を嫌うので、アンティーク品でも研磨するのが一般的だ。後ほど紹介するブティックでは、研磨に関する注意事項を意識しているところが多いが、中野ブロードウェイで買い物をするのであれば、気をつけたいところだ。 

フラテロのライターがカメラ屋では密かに堀り出し物の時計があると言うのを聞いたことがあり、あちこちで見かけるが、ざっと見ても特に大物を見つけることはできなかった。とは言っても、ウルトラマンのヴィンテージフィギュアをお探しであれば、中野ブロードウェイにお任せあれ。 

Nakano's watch boutiques
中野の時計ブティック

ロケーションリスト:Chrono24のお気に入りの場所

日本で時計ショッピングをする際のヒントのリストに入る前に、他のショップを簡単にご紹介したい。これらは、それぞれ自分たちで足を運んだ、または地元の愛好家に話を聞いて勧めてもらったお店である。

  • 高級品の買い物やブランドのブティックなら銀座エリア。
  • グレーマーケットでの探し物なら中野ブロードウェイ。
  • Gem Castle、Jewellix、そしてIppuukishiといったChrono24のディーラーは、プラットフォーム上でも最も取引の多いディーラーだ。
  • Chrono Theoryという独立系ブランドを専門に扱うとてもクールなブティックがある。内装はスタートレックにインスピレーションを得たもので、バーも併設されているので、オフィオンやウルベルクを試着しながらお酒を飲むこともできる。私たちはChrono24 日本の編集長、広田雅将へのインタビューを撮影している。独立系ブランド好きの方はぜひチェックしてほしい。
  • また、RASIN、かめ吉、江口時計店、そしてインタビュー回答者の一人が強く勧めるプライベート・アイズもある。
  • そして最後に、東京にいる間にはセイコーとグランドセイコーのブティックへの訪問も見逃せない。私たちは、セイコーミュージアム 銀座の動画ツアーも撮影している。
Watch shopping in Tokyo
東京での時計ショッピング

ヒントとコツ

この記事の締めくくりに、東京で時計の買い物をする際の注意事項をご紹介したい。 

  1. 円安のため、日本での時計の価格は海外からの購入者からすれば現在有利な状況にある。とは言っても、誰もがインターネットを利用しており、価格設定が相場から大きく外れることはない。
  2. Chrono24の日本のディーラーと話したことがある人なら、交渉はあまりここでは意味がないことをもうご存知かもしれない。競争力のある価格で、メンテナンスの行き届いた時計は日本では簡単に見つかるので、その上の値引きは期待しないほうがいい。
  3. とはいえ、日本に居住していない人は非課税で時計を購入できることが多いので、即座に10%程度を節約できる。
  4. 海外のクレジットカードで購入するなら、少なくともドルやユーロが強いうちは、支払通貨に円を選択するようにしたい。
  5. どの店も規模は小さいが、連続でたくさんの店を訪問できる。
  6. 過剰な研磨には注意したい。ネットショッピングの場合は、ケースの状態を詳しく聞いてみるのもいいだろう。
  7. 全体的には、日本のディーラーは透明性があり、親切で、対応しやすい。また、物を大切にするという概念が日本の文化に深く根付いているため、信頼できる場所から素晴らしい時計を購入しやすい。

さて、今回はここまで。ぜひYouTubeのチャンネル登録をして、他の日本に関する動画もチェックを。


記者紹介

Thomas Hendricks

私はもともと時計を見て育ったわけではありません。しかし、大学を卒業してから数年後、私はオンラインポータル「Watchonista」でライター兼マーケターとして就職。同僚は私に向かって冗談半分で「誰も後戻りできない時計の世界へようこそ!」と言いました。現在はChrono24でプライベートクライアントアドバイザーとして、人生の大事な節目に完璧な時計を探す人々のお手伝いをしています。

記者紹介

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