- 30
- 60
- 120
グラスヒュッテ・オリジナル: 伝統とモダン
グラスヒュッテ・オリジナルは、最高峰のドイツ時計製造技術を誇るメーカーです。その工房が生み出す時計は、クラシックなスタイルとモダンなデザインの融合です。繊細な装飾が施された自社製キャリバーと手の込んだコンプリケーション、そして上品な素材がその特徴です。
目次
グラスヒュッテ・オリジナルの時計を買う4つの理由
- 繊細な装飾が施された自社製キャリバー
- トゥールビヨン、永久カレンダー、フライバック クロノグラフなどのコンプリケーション
- プラチナ、ゴールド、ステンレス製のケース - クラシック、レトロ、モダンなデザイン
- ダイヤモンド装飾が施された、品揃え豊富なレディース時計コレクション
ドイツの時計技術の中心地に拠点を置くマニュファクチュール
グラスヒュッテ・オリジナル – この名は100年以上に渡って最高の品質、ドイツ時計芸術の伝統、価値の継続の証となってきました。このブランドの背景にあるのは、スウォッチグループの傘下にある「グラスヒュッテ時計製造会社」です。同社は、19世紀中頃にザクセン州にある小さな町グラスヒュッテにおいて、フェルディナンド・アドルフ・ランゲによって作られた伝統を今日まで継承しています。
グラスヒュッテ・オリジナルが提供する時計は、時代を問わないクラシックなデザインを持つ、高級な機械式時計の愛好家たちに特に人気です。機構として搭載されているのは、ほぼすべて 自社製キャリバーで、トゥールビヨンや永久カレンダー、フライバッククロノグラフなどのコンプリケーションを備えています。また、これらのムーブメントにはグラスヒュッテにおいてお馴染みでもある、微細なフィニッシュ、ペルラージュ、彫刻が施されています。また、細部まで考慮された文字盤も、同様に卓越した仕上がりとなっています。これらの文字盤は、フォーツハイムという町にある同社の文字盤専門マニュファクチュールにて製造されています。グラスヒュッテ・オリジナルの時計では、ケース素材に主にプラチナ、レッドゴールド、ホワイトゴールドが使用されていますが、ステンレスモデルも提供されています。
また、豊富な品揃えを誇るこの高級時計ブランドのプログラムには、スポーティーなタイプのモデルやレトロ風の時計もラインナップされています。これらのモデルは、モダンなデザインと最高級の品質の両方を求める比較的若い、または活動的な時計ファンの方々に人気です。また、同ブランドはいくつかのコレクションにおいて、レディース時計のテーマにも取り組んでいます。
グラスヒュッテ・オリジナルの時計の価格は?
モデル | 価格 (約) | 素材 | 特徴 |
セネタ グランド・コスモポリト・トゥールビヨン | 4045万円 | プラチナ | トゥールビヨン、永久カレンダー、第2タイムゾーン、パノラマデイト |
パノルナ・トゥールビヨン | 900万円 | レッドゴールド | トゥールビヨン、ムーンフェイズ、パノラマデイト |
セナタ・コスモポリト | 325万円 | レッドゴールド | 第2タイムゾーン、パノラマデイト |
パノマティックルナ | 183万円 | レッドゴールド | ムーンフェイズ、パノラマデイト |
パノマティックルナ | 155万円 | ステンレス | ムーンフェイズ、パノラマデイト, ダイヤモンド装飾 |
レディ・セレナーデ | 153万円 | レッドゴールド | 日付、ダイヤモンド装飾 |
セブンティーズ・クロノグラフ・パノラマデイト | 1255万円 | ステンレス | フライバック クロノグラフ、パノラマデイト |
シックスティーズ・パノラマデイト | 75万円 | ステンレス | パノラマデイト |
パボニーナ | 37万円 | ステンレス | クォーツ機構 |
グランドコンプリケーション搭載のセネタ コレクションモデル
セネタは、グラスヒュッテ・オリジナルのクラシックで伝統的なプログラムを代表するコレクションです。このコレクション内で最高級のモデルは、 セネタ グランド・コスモポリト・トゥールビヨン です。48 mmサイズのプラチナ製時計は、同ブランドが提供する時計の中で飛びぬけて高度な複雑機構を搭載するモデルです。手巻きキャリバー 89-01は、永久カレンダーと第2タイムゾーン表示を備えています。そして、モデル名の由来でもある、12時位置に配置されたフライング トゥールビヨンが目を惹きます。このモデルは25本に限定されており、入手は大変難しくなっています。技術的マスターピースともいえるこの時計の価格は、約4060万円です。
また、これより1ランク安い時計もあります。 セネタ トゥールビヨン には同じくフライング トゥールビヨンが搭載されていますが、第2タイムゾーンと永久カレンダーは付いていません。ホワイトゴールド素材のこの時計は、状態の良し悪しにより約650万円~925万円の価格で販売されています。頻繁に飛行機で旅行する方には、自動巻きキャリバー 89-02搭載の セナタ コスモポリトがおすすめです。このモデルにも前述のモデルと同様インダイヤルが設置されており、ここに第2タイムゾーンの時刻が表示されます。素材はホワイトゴールドとレッドゴールドの2種類からお選びいただけ、価格は約325万円です。
セネタシリーズのシンプルな3針時計とクロノグラフ
このシリーズでは豊富な種類の 3針モデルが提供されています。その種類には、日付表示あり・なしのモデル、ムーンフェイズ、設定可能なアラーム機能、永久カレンダーが搭載されたモデルなどがあり、素材にはゴールドとステンレスが提供されています。コンプリケーションが搭載されていない古いモデルの価格は約85万円から始まり、永久カレンダー搭載の現行モデルには約310万円の価格が付けられることもあります。
クロノグラフがお好みの方も、品揃え豊富なセネタ コレクションでお気に入りの1本が見つかるかもしれません。セネタ クロノグラフ パノラマデイトは、クラシックなデザインとスポーティー感を融合したモデルです。フライバック クロノグラフを備え、定番のビッグデイトを6時位置に配置するこのモデルは、ステンレスとレッドゴールド素材で提供されています。ブレスレットの種類には、レザー、ラバーベルト、およびステンレスブレスが用意されています。文字盤はシルバーホワイト、もしくはブラックからお選びいただけます。価格は中古時計で約120万円、新品で約187万円です。
キャピタル・エディションはセネタ クロノグラフのデザインバージョンです。このモデルのセネタ クロノグラフとの違いは、文字盤にきめ細かに輝くサーキュラーグレイン仕上げが施されていることです。これと同じくサーキュラーグレイン仕上げが施されたインダイヤルは、文字盤上と対照的な色で浮かび上がっています。このモデルのステンレスバージョンは、約175万円でご購入いただけます。ゴールドモデルの価格は約360万円、プラチナモデルは約685万円です。
パノ: オフセンターのデザイン、ビッグデイト & コンプリケーション
パノ コレクションは伝統的なデザインと現代的なエレガンスの融合です。このシリーズの時計の特徴は、非対称に配置された表示とパノラマデイトです。このシリーズ内で一番有名なモデルはパノマティック ルナで、このモデルではスモールセコンド、ビッグデイト、ムーンフェイズが文字盤上で統合されています。この自動巻き時計のステンレスモデルは約100万円、ゴールドモデルは約186万円でご購入いただけます。また、ムーンフェイズの代わりにパワーリザーブ表示を備えたパノ リザーブも、これとほぼ同価格帯で販売されています。
パノマティック インバースは一際目を惹くモデルです。このモデルにおいては、通常時計の裏側からしか眺めることのできないデュプレックス スワンネック緩急針を表面から見ることができます。この緩急針ではゴールドとルビー、そして青く発色したネジが輝き、時計の外見はとても美しいものです。 パノマティック インバース は、新品のステンレスバージョンで約115万円、レッドゴールドモデルは約230万円で提供されています。
パノマティックカウンター XLとパノグラフも、同様にこのコレクション内の特別なクロノグラフモデルです。前者には珍しい機能である2桁のカウンターが搭載されています。2つのプッシュボタンを用いて数字を加算および減算することができ、3つ目のボタンでカウンターを0位置に戻します。また、 パノマティックカウンター XL にはフライバック-クロノグラフも搭載されています。この時計のステンレスモデルの価格は、新品で約200万円です。これに対し、 パノグラフではフライバック機能に並び、2時と3時の間に30分カウンターが配置されています。このユニークなクロノグラフは、新品のレッドゴールドモデルで約265万円です。
シックスティーズ コレクション – レトロ時計ファン注目の3針時計
ヴィンテージ シリーズの時計は、レトロなデザインの時計がお好みの方におすすめです。このコレクションで提供されている時計の原型となっているのは、東ドイツ時代に製造されていたスペツィマティック時計です。 シックスティーズ シリーズでは、鮮やかな配色が目を惹きます。このシリーズの時計では、文字盤にシルバーホワイトやガルバニック ブラック、また輝くブルーやグリーン、明るいレッドオレンジなどの配色が使用されています。グラスヒュッテ オリジナルは、このシンプルな3針時計の素材としてゴールドとステンレスを使用しており、パノラマデイト搭載・非搭載のモデルからお選びいただけます。シックスティーズのレッドゴールド、デイトモデルは、約150万円の価格でご入手いただけます。日付表示なしのモデルは、約120万円で提供されています。ステンレス素材のモデルはこれに比べて格段に安く、デイトモデルは約73万円、ノンデイトモデルは約60万円にて販売されています。
シックスティーズ クロノグラフは、レーシングスポーツからインスピレーションを得て作られたモデルです。ブラックもしくはホワイトの文字盤上では、分針と時針に並び、クロノグラフ針が取り付けられています。また、3時位置にスモールセコンド、9時位置に30分積算計が備えられています。このシンプルでエレガントな時計は、約72万円でご入手いただけます。
クロノグラフとパノラマデイト搭載のセブンティーズ コレクション
セブンティーズも、ヴィンテージ コレクションに属するシリーズです。この時計の特徴は、四角い形のステンレスケースを持っていることです。時計の種類には、3針デイト (セブンティーズ・パノラマデイト) と、フライバック機能付きのクロノグラフ (セブンティーズ・クロノグラフ・パノラマデイト) があります。両モデルともに、ホワイト、グレーまたはサーキュラーグレイン仕上げのブルーの文字盤からお選びいただけます。
セブンティーズのクロノグラフモデルにご興味がある方は、115万円~130万円のご予算をご用意ください。3針デイトモデルは、約78万円でご購入いただけます。
ダイヤモンド装飾あり・なしのレディース時計
グラスヒュッテ・オリジナルのレディース コレクションは、パボニーナ、レディ・セレナーデ、パノマティックルナのモデルによって構成されています。 パボニーナは様々な異なるモデルで提供されており、ステンレスやコンビ、レッドゴールドのモデルに、金属ブレスやレザーベルト組み合わせることができます。この時計のケースは丸みを帯びた31 x 31 mmサイズの四角形で、多くのモデルでダイヤモンド装飾が施されています。また、グラスヒュッテ・オリジナルが提供する時計の中で、パボニーナには唯一クォーツ機構が搭載されています。そのため価格は比較的安く、ステンレス製のパボニーナは約37万円でご入手いただけます。レッドゴールド製のモデルは約110万円、ダイヤモンド装飾が施されたモデルは約135万円で販売されています。
レディ・セレナーデでもまた、ベゼルにダイヤモンド装飾が施されたモデルが提供されています。レディ・セレナーデ時計のラウンド型36 mmサイズのケースの中には、自動巻きキャリバー 39が搭載されています。素材はステンレスとレッドゴールドの2種類からお選びいただけます。価格はシンプルなステンレスモデルで約56万円、ゴールド製のダイヤモンド装飾モデルで約153万円になります。
パノマティックルナには多彩な機能が搭載されています。自動巻きキャリバー 90-12は、通常の時刻表示の他に、秒針停止機能やパノラマデイト、およびムーンフェイズ表示の搭載を可能にしています。さらに、 パノマティックルナもダイヤモンド装飾付きで入手可能です。ステンレスケースのサイズは39.4 mmとパボニーナやレディ・セレナーデに比べてやや大きめです。また、価格はこれら両モデルよりも高くなり、約156万円で提供されています。
歴史: 国営企業時代を経て市場経済へ
時計メーカー グラスヒュッテ・オリジナルは、今日に至るまで激動の歴史を歩んできました。メーカーの創立日も、一日のみに限られていません。その歴史は、1845年にフェルディナンド・アドルフ・ランゲがドイツ、ザクセン州に初の時計工房を開設したことで幕を開けました。その後、同地に次々と他の時計工房が建てられていきます。ここで生み出された高級時計は、間もなく国外においても名高く知られるようになり、高品質な「グラスヒュッテ産」の時計として販売されるようになりました。南極点到達に成功したノルウェー人探検家、ロアール・アムンセンは、グラスヒュッテ産の特殊時計を探検中の位置確定に使用しました。この時計は現在、オスローの博物館に探検装備の一部として展示されています。
1916年、カール・W・ヒョーネルは、振り子時計に初めて「Original Glashütte (オリジナル グラスヒュッテ)」の刻印を施しました。この名前は1927年になって初めて腕時計の文字盤上にも現れます。第2次世界大戦とそれに続く東ドイツ建国に伴い、1950年代初頭にグラスヒュッテに拠点を置く時計会社は強制的に合併および国営化され、グラスヒュッテ国営時計会社 (GUB) の名の下に営業することになります。GUBは国内用と国外への輸出用の時計を製造しました。ベルリンの壁崩壊後の1990年、「Glashütter Uhrenbetrieb GmbH (グラスヒュッテ時計製造会社)」がGUBの正式な後継会社となりました。1994年以降、新所有者、アルフレッド・ヴァルナーとハインツ・W・ファイファーは、独自に立ち上げたブランド「グラスヒュッテ・オリジナル」にて、高級時計分野に取り組み始めました。2000年以降、グラスヒュッテ時計製造会社はスイスのスウォッチグループの傘下に入っています。