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ロレックス GMTマスター II:3つのタイムゾーンを表示
ロレックスのGMTマスター IIは、GMT機能を搭載した高級時計の中で最も人気のモデルです。多くのモデルが高い人気を誇り、その価値は急上昇しています。そのため、GMTマスター IIは投資対象としても可能性を持つモデルです。
世界を飛び回る人々の憧れのGMTウォッチ
ロレックスのGMTマスターIIは、GMT機能を備えた最も魅力的な時計の一つとして、コレクターや時計ファンからだけでなく、投機家からも高く評価されています。1955年に誕生した初代GMTマスターの後継モデルとして1982年に誕生して以来、ロレックスの中でも欠かせない存在となっています。GMTマスターと比べると、ケースデザインに若干変更が加えられたり、風防がサファイアクリスタルに変更されたりしましたが、最大の違いは、GMTマスター IIでは、時針を独立して操作できるという点にあります。24時間ベゼルと組み合わせることで、最大で3つのタイムゾーンを同時に表示することができます。
GMTマスター IIでは、好みや予算に応じて、ステンレス、ロレゾール(バイカラー)、エバーローズ(ローズゴールド)、ホワイトゴールド製など、さまざまなリファレンスから選ぶことができます。また、ベゼルのカラーバリエーションも素材と同様に幅広く、定番のレッドとブルーの「ペプシ」ベゼルに加え、レッドとブラックの「コーク」ベゼル、ブルーとブラックの大人気モデル「バットマン」ベゼルがあります。最近では、ブラウンとブラック、ブラックとグレー、グリーンとブラックのカラーも追加されています。2007年以降、これらのベゼルはロレックスが独自に開発したセラミック混合物であるセラクロム製に変更されています。
ムーブメントにはCOSCのクロノメーター認定を受けた自社製キャリバーが搭載されています。ロレックスでは1950年代末以降、高精度クロノメーターという概念を確立し、自社のムーブメントに高い基準を設けています。
その高い需要から、GMTマスター IIはほとんどのモデルで2022年春までに、大幅な価格上昇を記録しました。しかしその後、価格は現実的なレベルまで下がり、買い手にとって有利な価格で購入できるようになっています。
GMTマスター IIを買う理由
- 価値上昇の可能性がある
- 「バットマン」のような人気モデルは投資対象になり得る
- 最大3つのタイムゾーンを表示
- 2007年以降、傷に強く光沢のあるセラクロム製ベゼルを採用
- クロノメーター認定の高精度な自社製ムーブメントを搭載
GMTマスター IIの価格
GMTマスター IIのメーカー希望小売価格は、2024年現在、約150万円~650万円です。しかし、正規販売店での購入は非常に難しく、購入までに長い時間を要することから、多くの人がすぐに手に入れられる二次流通市場をチェックしています。ただし、二次流通市場での価格は定価よりもかなり高額になっています。
最も安価なGMTマスター II
2024年1月の時点で、GMTマスター IIの中で最も安価なモデルとなっているのは、Ref. 16760の「ファットレディ」です。Chrono24では、新品同様のものを約240万円で購入することができます。
ステンレス製ケースにセラミック製ベゼルを備えた最近のGMTマスター IIの場合、ブラックベゼルのRef. 116710LNが選択肢となります。価格は、新品同様のものがこちらも約240万円です。また、ブルーとブラックのベゼルを備えた「バットマン」は未使用品が約250万円から購入可能です。現行モデル Ref. 126710BLROのような、クラシックな「ペプシ」の場合、約330万円です。左利き用モデルであるグリーンとブラックの「スプライト」Ref. 126720VTNRは約300万円とわずかに「ペプシ」を下回っています。
最も高価なGMTマスター II
最も高価で、そして希少なGMTマスター IIは、Ref. 116769TBRで、GMTマスター II 「アイス」とも呼ばれています。ホワイトゴールド製のケースとブレスレットには、ダイヤモンドがフルセッティングされています。価格は約1億400万円。
一方、ダイヤモンド装飾がないイエローゴールド、ホワイトゴールド、ローズゴールド製のGMTマスター IIは、約650万円~900万円で販売されており、ローズゴールド製にブラウンとブラックのベゼルを持つRef. 126715CHNRが最も安価で、ホワイトゴールド製にメテオライト文字盤とレッドとブルーのベゼルを持つ「ペプシ」Ref. 126719BLROが最も高価となっています。
中古のGMTマスター IIの価格
Chrono24では、ロレックスGMTマスター IIの中古時計は、新品に比べて平均5%~10%安価に販売されています。また、さらにお買い得なモデルもあり、ブラックベゼルのRef. 116710LNの場合、中古モデルが未使用品に比べ30%も安くなっています。
GMTマスター IIの価格推移
GMTマスターIIの二次流通市場での価格は、2022年夏以降、わずかに下落しています。それ以前、価格はかなりの高騰を見せていました。2024年初め頃には、2年前とほぼ同じ水準になっています。
GMTマスター IIの価格一覧
リファレンスナンバー | 価格(約) | 特徴 |
116719BLRO | 700万円 | ホワイトゴールド製ケース、レッド/ブルーのセラミック製ベゼル、青文字盤 |
126710BLRO | 330万円 | ステンレス製、ブルー/レッドのセラミック製ベゼル、ジュビリーブレスレット付き |
126720VTNR | 300万円 | ステンレス製、グリーン/ブラックベゼル、左利き用モデル |
126710BLNR | 270万円 | ステンレス製、ブルー/ブラックのセラミック製ベゼル、ジュビリーブレスレット付き |
116710BLNR | 250万円 | ステンレス製、ブルー/ブラックのセラミック製ベゼル |
16710 | 245万円 | ステンレス製、アルミニウム製ベゼル(コーク、ペプシまたはブラック) |
116710LN | 240万円 | ステンレス製、ブラックのセラミック製ベゼル |
16760「ファットレディ」 | 240万円 | ステンレス、レッド/ブラックのアルミニウム製ベゼル |
GMTマスター II モデルラインアップ
ロレックスはGMTマスター IIに数多くのバリエーションをラインアップしています。さまざまな色と素材の組み合わせに加え、ブレスレットもさまざまなタイプのものから選ぶことができます。また、左利き用モデルも販売されています。
GMTマスターII Ref. 16760「ファットレディ」とその他の「コーク」
ヴィンテージ感あふれる特別なGMTマスター IIを探している場合、Ref. 16760は、必見モデル。初代のGMTマスター IIで、1983年から1988年の5年間だけ生産されたモデルです。搭載されているキャリバー3085により、従来のGMTマスターよりもわずかに厚みがあることから、「ファットレディ」というニックネームが付けられています。ロレックスはこのムーブメントをGMTマスター IIの初期のバリエーションや、エクスプローラー IIに採用しています。
「ファットレディ」は、ステンレス製ケースに、レッドとブルーのアルミニウム製ベゼルを備え、いわゆる「コーク」でもあります。Ref. 16710の後継モデルでは、ベゼルのカラー展開が増え、レッドとブルーのツートンカラー、またはブラックから選択するができます。その他にも、イエローゴールド製のRef. 16718、コンビモデルのRef. 16713があります。
ホワイトゴールド製、またはステンレス製のGMTマスター II「ペプシ」
ヴィンテージウォッチではない、クラシックなデザインの「ペプシ」を探している場合、Ref. 116719BLROが候補としておすすめです。先代モデルと同様、このモデルもレッドとブルーのベゼルを備え、素材はアルミニウム製ではなく、傷に強い現代的なセラミック製です。搭載されているのは48時間のパワーリザーブを備えた高精度クロノメーター認定を受けたキャリバー3186で、ケースとブレスレットはホワイトゴールド製です。
2019年に発表されたペプシベゼルを持つメテオライト文字盤のRef. 126719BLROも同様にホワイトゴールド製です。メテオライト文字盤は、小惑星や惑星が爆発した後の核を使用した希少な素材を使った文字盤です。
また、ペプシにはホワイトゴールド製やメテオライト文字盤を使ったモデルの他に、ステンレス製のRef. 126710BLROもあります。スペックは先に紹介した2つと同じです。プレスレットには、5連のジュビリーブレスレットまたはオイスターブレスレットのどちらかを選ぶことができます。
GMTマスター II「バットマン」(ブルー&ブラックベゼル)
GMTマスター II「バットマン」には、Ref. 116710BLNRとRef. 126710BLNRの2種類があり、Ref. 116710BLNRは2014年~2019年にかけて製造されたモデルで、48時間のパワーリザーブを備えたロレックスの自社製キャリバー3186が搭載されています。
2019年、ロレックスはRef. 116710BLNRの生産終了を発表し、同時に同じカラーのベゼルを持つ「バットマン」Ref. 126710BLNRを発売しました。このモデルではブレスレットにジュビリーブレスレットまたはオイスターブレスレットのいずれかを選択でき、キャリバー3186の代わりに、70時間のパワーリザーブを持つ高度な3285が搭載されています。
ブラックとグリーン – 左利き用のGMTマスター II「スプライト」
2022年、ロレックスは一風変わったGMTマスター IIを発表し、ファンを驚かせました。Ref. 126720VTNRには、他のGMTマスター IIとは明らかに違う点が2つあり、リューズと日付表示がともに左側に配置された左利き用モデルとなっています。
セラミックベゼルの配色、ロレックスとして初めてのブラックとグリーンという新しい組合せで、「スプライト」というニックネームが付けられています。
ゴールド製、またはコンビモデルのGMTマスター II
ロレックスでは、従来からゴールド製、またはコンビモデルのGMTマスターを展開していました。GMTマスター IIでも同様で、ブレスレットにもイエローゴールド、ホワイトゴールド、エバーローズゴールド製のほか、イエローゴールドとステンレス、エバーローズゴールドとステンレスを組み合わせたコンビモデルがあります。コンビモデルはロレックスでは「ロレゾール」と呼ばれ、1930年代初め頃から採用されているものです。
2018年、ロレックスはエバーローズゴールドとステンレスのコンビモデルRef. 126711CHNRと18Kエバーローズゴールド製のRef.126715CHNRを新たに発表しました。どちらもブラックとブラウンのセラクロム製ベゼルを備え、キャリバー3285が搭載されています。これらは、ブラウンとベージュのベゼルを備えていたロレックス「ルートビア」 として知られるGMTマスター II Ref.16713の後継機と考えられています。
ロレックスはWatches and Wonders 2023で、18Kイエローゴールド製ジュビリーブレスレットを備えたRef. 126718GRNRを発表。最大の特徴は、ブラックとグレーの新しいカラーコンビネーションのセラミック製ベゼルです。Ref. 126713GRNRは、コンビモデルの新しいGMTマスター IIで、ベゼルは同じくブラックとグレーのカラーコンビネーションです。
グレー&ブラックのベゼルを備えたステンレス製モデル
ロレックスはWatches and Wonders 2024で、グレーとブラックのGMTベゼルを持つステンレス製モデルを発表。Ref. 126710GRNRを持つこのモデルは技術面では他のモデルと変わりありません。このモデルでは、グリーンカラーがアクセントとなっており、GMT針と6時位置の上の「GMT-MASTER II」 の文字が、鮮やかなグリーンで彩られています。
ブレスレットには、3連のオイスターブレスレットと5連のジュビリーブレスレットの両方が用意されています。
GMTマスター II の人気モデル一覧
- GMTマスター II「ペプシ」:レッド&ブルーのGMTベゼル、アルミニウムまたはセラミック製ベゼルインレイ、ステンレス製とホワイトゴールド製モデルあり
- GMTマスター II「バットマン」:ブルー&ブラックのGMTベゼル、セラミック製ベゼルインレイ、ステンレス製のみ
- GMTマスター II「スプライト」:グリーン&ブラックのGMTベゼル、セラミック製ベゼルインレイ、左利き用モデル、ステンレス製のみ
- GMTマスター II「ファットレディ」:レッド&ブラックのGMTベゼル、アルミニウム製ベゼルインレイ、ステンレス製のみ、初代GMTマスター II
- GMTマスター II「コーク」:レッド&ブラックのGMTベゼル、アルミニウム製ベゼルインレイ、ステンレス製のみ
- GMTマスター II コンビモデル:ステンレスとローズゴールド、ステンレスとイエローゴールドの組合せあり、ブラック、ブラウン&ブラック、ブラウン&ベージュのベゼル、ベゼルインレイはアルミニウムまたはセラミック製
- GMTマスター II ブラック:ブラックのGMTベゼル、セラミック製ベゼルインレイ、ステンレス製のみ、セラミックベゼルを備えた初のGMTマスター II
GMTマスター IIに関するよくある質問
GMTマスター IIの購入には時間がかかりますか?
ステンレス製のGMTマスター IIの場合、正規販売店で購入するには6カ月~2年かかると言われています。ゴールド製モデルの場合は、さらに長く、3年以上と言われています。Chrono24のようなマーケットプレイスで購入する場合、時計の価格は上がりますが、すぐに購入することができます。
GMTマスター IIはまだ生産されていますか?
GMTマスター IIは1982年以来、ロレックスにラインアップされています。2023年時点では、現行のステンレス製「ペプシ」Ref. 126710BLROを含む、ステンレス製、ゴールド製、コンビモデルの12モデルがそろっています。
最も有名なGMTマスター IIは?
伝統的な「ペプシ」モデルに加え、ブルーとブラックのベゼルを持つ「バットマン」や、「コーク」ベゼルを持つ「ファットレディ」は、GMTマスター IIの中でも特に有名です。また、左利き用の「スプライト」は、グリーンとブラックのベゼルで、登場以降すぐさま有名なモデルとなりました。